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「仮面ライダー」 第14話「魔人サボテグロンの襲来」 前編

仮面ライダー Blu-ray BOX 1【Blu-ray】 [ 藤岡弘 ]
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 第14話「魔人サボテグロンの襲来」(1971年7月3日)

 この第14話から、つまり第2クールの幕開けから、主役が藤岡弘氏から佐々木剛さんに正式にバトンタッチされ、いわゆる「仮面ライダー2号」編に突入する。

 それに伴い、キャストや基本設定にかなり手が加えられ、第1クールのダークな雰囲気とはかなり異なる作風になっていく。
 一文字隼人の陽性のキャラクターも子供たちに受けて、商業的にも成功し、現在まで続く仮面ライダーシリーズの礎となる絶大な人気を獲得したのである。

 ……だが、本郷猛の離日と一緒に愛しのルリ子さんまで番組から永久に消してしまったのが、しつこいようだが非常に残念である。当方のモチベーションも70パーセントくらい落ちている。

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 さて、新たな番組のスタートということで、OPクレジットは刷新され、主題歌を歌うのも藤岡弘氏から、子門真人氏へ交代されている。

 ここはショッカーのメキシコ支部。

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 巨大なショッカーのシンボルマークの上に、世界各地の支部の位置が書き込んである。

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 メキシコ支部の箇所がクローズアップされるが、国旗の上に地図記号みたいなのが記してある。サボテンと爆弾(?)が合体して、怪人サボテグロンになったと言う意味だろうか?

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 ナレ「アメリカ大陸のメキシコ、その中央部にあるパラス川、そしてパラスダム、そのダムの電力はメキシコ全土の最大動脈であった」

 そのパラスダムが決壊し、不気味な緑色の水が溢れ出す。
 これは、サボテグロンの仕業なのだが、水質を変化させる何か特殊な薬品でも使っているのだろうか?

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 サボ「ヒヒヒヒヒーッ、このダムの破壊によってメキシコ全土は大混乱になる。その間に我がショッカーはメキシコシティーを完全に手中に収められるのだ」

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 首領「サボテグロン、ショッカーメキシコ支部におけるお前の破壊活動は完璧に近い」

 戦闘員たちに作戦について説明しているサボテグロンに、首領がお誉めの言葉を下さる。

 サボ「いやぁ、まだまだ暴れ足りんと思っております」
 首領「メキシコ占領計画は90パーセント済んだ。お前の優秀な指揮能力を、別の地区でふるうのだ」
 サボ「その地区と言うのは?」
 首領「ショッカーの計画が一番遅れている日本支部に飛べ!」
 サボ「面白い、望むところだ。仮面ライダーとやらにとうとう会えるのか」

 後に、首領の「日本へ行け」と言う指示は、「死んで来い」と言うこととほぼ同義になるのだが、神ならぬサボテグロンが知る由もなかった。

 首領は、メキシコ同様、日本のダムを破壊せよとサボちゃんに命じるのだった。

 ほどなく、

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 11話で初登場し、第2クールから最終話までレギュラーを務めることになる滝和也が、FBIからの極秘指令を受信していた。彼はFBIの秘密捜査官なのだ。

 ショッカーの幹部がメキシコから日本に向かっており、その幹部を尾行している捜査官と合流しろと言うのがその内容だった。

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 滝「羽田着603便か、立花レーシングクラブの発会式には出席できないな」

 言いながら、カメラに良く映るようにおやっさんからの招待状を持つ滝。

 レーシングクラブが、世田谷区松原にあり、滝の住まいが渋谷区千駄ヶ谷だと言うことが分かる。

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 そのレーシングクラブ、店の前でおやっさんと史郎が人待ち顔で立っている。

 客がこないアミーゴが、立花レーシングクラブと言う、これまた具体的にどんな商売なのか良く分からない店に変わったのだ。

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 やがて、女の子と子供が手をつないでやってくる。

 第1クールから引き続き登場のひろみの隣にいる子供は、ただのエキストラであり、登場するのはこのシーンだけである。

 ミニスカギャルが一杯で嬉しい by山頭火

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 ひろみ「遅くなってごめんなさい、紹介するわ、私のグループの……」
 マリ「私、マリよ」
 ユリ「ユリよ」
 ミチ「ミチです」
 立花「うーんうん」
 マリ「私たち入会します」

 なお、少し遅れて来たミチと一緒に、ヘルメットを被った男性も後ろにいるのだが、何も言わずにふらっといなくなってしまう。誰なんだ? ミチをバイクで連れてきた友達かな。

 おやっさんと史郎はいそいそと彼らを店の中に案内する。

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 マリ「わぁ~っ、ご機嫌じゃん!」

 店の中を見渡して歓声を上げるマリ。演じるのは山本リンダさん。

 女の子たちは、店の奥の事務所のようなところへ通される。
 おやっさん、入会申込書か何かを前に、女の子たちに「経験は?」と尋ねる。

 別におやじのセクハラ質問ではなく、バイクの経験について聞いているのである。

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 ミチ「私は90CCをすこぉーし」
 ユリ「あたしは初段……えいっ! 空手初段」
 マリ「あたし、フェンシング!」

 後年の「スカイライダー」第18話でも、アキとナオコがブランカの面接に来た時、似たようなトンチンカンなことを言ってマスターを呆れさせていたが、このシーンへのオマージュだったのかも知れない。

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 立花「いや、そう言うんじゃなくて、オートバイの経験は?」
 マリ「全然」
 ユリ「まったく」

 ひろみに聞いてないのは、彼女は会員と言うよりクラブの事務員のような感じだからだろう。

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 マリ「だから教えて欲しいんじゃない」

 甘えるようにおやっさんの肩を揺さぶるマリ。

 小林昭二さん、若い女の子たちに囲まれてやっぱりちょっと嬉しかったのだろうか?

 しかし、誰もルリ子さんのことを気にしないというのはかなり不自然だ。この時点では、彼女が本郷を追って日本を離れたことは知らない筈だからね。

 一方、滝は空港の前にジープを止め、捜査官が出てくるのを待っていた。
 捜査官は外国人で、FBI手帳を互いに見せ合うと、すぐジープに乗り込んでくる。

 滝「メキシコから来たというショッカーの幹部は?」
 捜査官「うん、敵もさるものだ、尾行をまかれたが、奴が何処へ行ったか調べはついている」
 滝「ほほ、さすがですね。じゃご一緒しますか」

 滝はエンジンをかけてジープを発進させる。エンジンをかけないと走らないからだ(何を言うとるんじゃ)。

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 だが、そんな彼らを物陰から見詰めている男がいた。

 一文字隼人(佐々木剛)である。

 その頃、レーシングクラブでは。

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 おやっさんがすこぶる不機嫌な顔で、タバコを天井に向けて吹かしていた。

 それもその筈、

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 記念すべき立花レーシングクラブの初日だと言うのに、女の子たちと史郎がラジオから流れる音楽に合わせて体をくねらせて踊っているのだった。

 五郎「おっじさーん、腐っちゃ駄目だよー、僕たち若いモンと一緒にたーのしもーよー」

 最初のレギュラー子役・五郎を演じるのは三浦康晴さん。かなりの芸達者である。

 それにしても、第1クールと比べてかなりテイストが違うね。
 まぁ、若くて可愛いミニスカギャルたちを存分に拝めるのだから、これでよしと……

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 よしと……しなければ……

 ……なんか、急にやる気がなくなっちゃったな。帰ろうかな(沖わか子さんに失礼やろ! ……って言うのも失礼だけど)

 いや、待て、ここは一発、ストーリーとは全く関係のないルリ子さんの美しいお顔を思い出して気分をリフレッシュさせよう!

 それでは聞いて下さい、幻の名曲「ルリ子のツンデレ節」です。

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 ツン、ツン、ツン、

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 ツンデレ(ルリ子!)

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 ツン、ツン、ツン、

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 ツンデレ(ルリ子!)

 ……

 御清聴ありがとうございました。もう二度とやらないので許して下さい。

 さて、バナナを頬張っていた五郎も彼らの輪に加わって見よう見まねで踊り出し、おやっさんの血圧はますます上がるのだった。

 立花「全く、今時の若い連中と来たら……本郷、滝、どいつもこいつもだ」

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 と、店の外にとめてあったサイクロンが急に唸り出す。

 おやっさんがカバーを外すと、

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 「全自動」と日本語で書かれたランプが光っていた。

 サイクロンは素晴らしく親切設計なのである!

 おやっさんがバイクにまたがると、サイクロンが勝手に動き出す。つまり、これは遠くから仮面ライダーがリモコン装置でサイクロンを動かしているということか。

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 立花「本郷がリモコンで呼んでるってことさ、このまま本郷のいるところまで寝てても行きつけるって訳さ」

 おやっさんは勿論、既に本郷が日本(番組)からいなくなっていることを知らないのだ。

 その頃、ジープを走らせていた滝だったが、カーラジオから603便の中でFBI捜査官の死体が見付かったと言うニュースが流れ、隣の捜査官こそが、ショッカーの幹部だと言うことが分かる。男は、笑いながらサボテグロンに変身する。

 サボ「お前も死ね、ショッカーに歯向かう者は全て抹殺する!」
 滝「てやんでい!」(江戸っ子)

 滝はジープから飛び降り、ジープはサボテグロンを乗せたまま崖から落ちて炎上する。

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 しかし、それくらいでショッカーの怪人がやられる筈もなく、ピンピンして滝の前に現れる。

 ……

 すげー、見にくい。

 よりによって、なんでこんな場所で撮影したのだろう?

 池のほとりで、サボテグロンの攻撃をしのぐ滝。

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 ちょうどそこへ、サイクロンの上で居眠りしていたおやっさんが到着し、滝と一緒にサボテグロンと戦う。

 滝「ショッカーのバケモンだ」
 立花「見りゃ分かる」(身も蓋もない返し)

 さすがに怪人にはかなわず、逃げ出そうとする二人の前に戦闘員が出現し、ゆくてを塞ぐ。

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 で、今回から、戦闘員のコスチュームも、素顔を露出したものから、世間一般のイメージとして定着している覆面レスラーのようなマスクを被る形に変わる。メキシコ支部の戦闘員は従来と同じだったけどね。

 サボ「さあ、ショッカー日本支部の諸君達よ、諸君の力をサボテグロンに見せてみろ!」

 外国からやって来た有能な幹部に言われ、いつも以上に張り切る戦闘員たち。

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 その能力を思う存分発揮するのだった。

 ……以前より、ますます弱くなったような気がする。

 サボテグロン、二人が固まったところへ右手に仕込んだショットガンで撃ち殺そうとする。

 そのピンチに「トォーッ」と叫びながら飛んで来たのが、仮面ライダー2号であった。


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 サボテグロンを投げ飛ばしたライダー、その場でジャンプして体を回転させる。

 その下を、赤い銃弾が飛んで行くのが見えて、一体何かと思ったら、直前にサボテグロンがショットガンを撃っており、それを避けてるんだった。

 銃撃のSEが入ってないので、パッと見、分かりにくい。

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 サボ「貴様が仮面ライダー?」
 ライダー「ライダーファイト!」

 13話でも1号ライダーが口にしていた(意味不明の)フレーズを叫んでファイティングポーズを取る。
 声は、勿論、一文字隼人のもので、良く見れば、コスチュームデザインも微妙に1号と異なるのだが、おやっさんたちはそんな細かいことに気付く余裕はなかった。

 サボテグロンがサボテン形の爆弾を投げ付けるが、三人は何とか逃げ延びる。ただし、ライダーとははぐれてしまう。

 後編に続く。


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コメント

Re[1]:「仮面ライダー」 第14話「魔人サボテグロンの襲来」 前編(05/01)  

影の王子様
>MOOK「仮面ライダー昭和」vol.2「仮面ライダー1号・2号(後編)」によると
>第5クールからの「新1号篇」になると視聴率が低下したそうです。
>やはりライダー2号の人気は高かった・・・ということかもしれません。

現在の感覚からすると、本郷猛の方が人気ありそうですけどね。ま、隼人の明るさが受けたんでしょう。

Re:「仮面ライダー」 第14話「魔人サボテグロンの襲来」 前編(05/01)  

仮面ライダーとウルトラマンで思い出しましたが、円谷プロダクションと石ノ森プロダクションからも好かれて著作権を得るのが楽だった「立石桂太」先生が連載なさったコロコロコミックの漫画「超人キンタマン」も下品ながら面白かったです。

円谷プロダクションと石ノ森プロダクションからも好かれて著作権を得るのが楽だった「立石桂太」先生が連載なさったコロコロコミックの漫画「超人キンタマン」
https://blogs.yahoo.co.jp/yosiyosi_8888/70662194.html" target="_blank">https://blogs.yahoo.co.jp/yosiyosi_8888/70662194.html

特に御花見で主人公のキンタマンが蚊が止まっていた弁当を必殺光線で灰にしたからタダでさえ狂暴ブスのヒヨコがピストルでキンタマンの額にバキューンと銃弾打ち込んで「蠅が止まっていたのよ」と言い訳していたのは覚えてます。

Re[1]:「仮面ライダー」 第14話「魔人サボテグロンの襲来」 前編(05/01)  

クッカリス様
「キンタマン」ですか……、なんか見たことがあるようなないような……。

Re:「仮面ライダー」 第14話「魔人サボテグロンの襲来」 前編(05/01)  

仮面ライダーに登場する敵も話が進む度に新手が出ますね。

新手は現在のチャンピオンを凌駕する実力の持ち主で例え処刑しても生まれてくるのを妨げる事は出来ませんし、オリンピック+将棋+カラオケ+ゲーム+大学+アニメ等にも月次と登場しますよ。

新手で思い出しましたが、昔のジャレコのファミコンソフト「忍者じゃじゃ丸君」にも最初は幽霊のお雪だけですが、鴉天狗のクロベエ+化け黒傘カラカッサ+骸骨のヘドホン+一つ目小僧のピン坊+塗り壁のカクタンがボーナスステージで戦えて時間が経過すると天井を頭突きで壊した時に触ると即死となる爆弾を連続で投下して嫌がらせする鯰大夫の手下の幹部として登場します。

この内のピン坊とカクタンは防刃加工しているからジャンプで頭を踏み付けて気絶させないと防刃加工を解除出来ず手裏剣を投げても無効化されるから面倒臭いですが、奴等の頭を踏み付けて手裏剣で仕留めましょう。

新手が登場するのが一番分かり易いファミコンソフト「忍者じゃじゃ丸君」
https://www.youtube.com/watch?v=3MbQSk37398" target="_blank">https://www.youtube.com/watch?v=3MbQSk37398

Re[1]:「仮面ライダー」 第14話「魔人サボテグロンの襲来」 前編(05/01)  

クッカリス様

じゃじゃ丸君、懐かしいですね。遊んだことはあったかなぁ?

Re:「仮面ライダー」 第14話「魔人サボテグロンの襲来」 前編(05/01)  

今更ですが出来ればルリ子さんも一緒にいて欲しかったですね😅おやっさんも女の子に囲まれて嬉しそうな素振りをしてもよさそうですがね😓

Re[1]:「仮面ライダー」 第14話「魔人サボテグロンの襲来」 前編(05/01)  

ふて猫様
>今更ですが出来ればルリ子さんも一緒にいて欲しかったですね

ほんとですね。

なかなかかなり楽しく拝見しております!
ルリ子のツンデレ節♪いいね!
僕も緑川ルリ子の永久ファンです。
たしかに2号から明るくなったのは子供には受けましたよね。

Re: タイトルなし

コメントありがとうございます。

> ルリ子のツンデレ節♪いいね!

管理人のしょうもないギャグを評価して頂き、嬉しいです。

キャプテンウルトラ第09話

>そのパラスダムが決壊し、不気味な緑色の水が溢れ出すのだが、これは、サボテグロンの仕業なのだが、水質を変化させる何か特殊な薬品でも使っているのだろうか?

>ちょうど今週youtubeで配信されているキャプテンウルトラの「怪生物バンデルエッグあらわる」で木星イオのダムがバンデルエッグによって決壊するシーンの映像を流用しているのでしょうね。

https://youtu.be/J9xuaAm4u-k

Re: キャプテンウルトラ第09話

リンクありがとうございます。

まさかそんなところにルーツがあったとは……

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