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「不良少女とよばれて」第18話 その3

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 第18話「グッバイ・ラブ」(1984年8月14日)

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 山の中で保護された笙子、近くの病院(?)に収容され、昏々と眠り続ける。

 無論、その傍らには哲也の姿があった。基本的に暇だからね。

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 哲也、誰もいないので、誰憚ることなく笙子の柔らかい手をしっかりと握り締めつつ、「今はしっかり眠りたまへ……」などと、諄々と語りかける。

 その中で哲也は「これからは僕が葉子と戦う」と、悪行が目に余る妹と真っ向から戦うことを決意するのだった。

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 その頃、夢破れた朝男は、かつて両親と暮らしていた実家に戻っていた。
 朝男(母さん、帰ってきたよ、ほんのひととき、あんたの胸で俺を休ませてくれ……)

 少年の頃の思い出に浸るうちに、朝男の心も素直だった少年時代に戻っていくようだった。

 朝男「母さん、夏の光で一杯だね……ほら、母さん、ちっちゃな魚がたくさんいるよ……俺のために死んでくれた母さん……俺は笙子に言われてハッとしたよ、確かに笙子の言うとおり、俺はあの日の夏の河原の世界に閉じこもったまま、ここまで来ちまったような気がするよ。俺が非行に明け暮れたのも、あの日の母さんを、あの時の俺を、あの日の父さんを取り戻そうとしていたからなんだ。俺は笙子に母さんの面影を求めていたのかもしれない……母さん、俺は今日、母さんに別れを告げに来たんだよ。俺ももうすぐ二十歳だ。母さんの思い出を胸に刻みつけて、そろそろ前を歩かないとな」

 涙を流しながら、自分に言い聞かせるように亡き母に語りかける朝男。
 全編を通しても、際立って感動的なシーンである。

 誰かが家の中に入ってくる気配を察し、朝男はゆっくり立ち上がる。警察が踏み込んで来たのだ。

 朝男「さよなら母さん、俺は行くぜ」

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 一切抵抗せず、潔く手錠をかけられる朝男であったが……、よりによってその手錠を掛ける刑事が、ちょっと面白い顔だった(失礼)のがお慰み。

 その場には朝男の父親の姿もあった。

 朝男、連行されて家の外へ出る。眩しい夏の光に満ちた世界には、蝉の声が鳴っていた。あの日のように……

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 父親「朝男!」
 朝男「オヤジ、ちょっくら牙を磨きに行って来るぜ!」

 最後まで男の美学を貫く朝男であった。

 もっとも、この後、朝男はびっくりするくらい早く少年院から出てくるので、結局大して悪いことはしてなかったんじゃないかと言う気がする。

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 「だぁーめぇだぁーめっ、このまま振られちゃうなんて~♪」
 「シーサイドでキスしてぇ~あっつくう燃えたのにぃ~♪」

 こちらはジョーズ、晴子がライブの練習をしている。

 「なくしたビキニを返して頂戴、すぐに~♪」

 お前の彼氏は水着ドロか?

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 どうでもいいが、バンドメンバーがとても窮屈そうだ……。

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 おアキ「うーん、アイスコーヒーつき1000円ってのは安いかな」
 ヨシ坊「あーもう、500円でも良いですよ」
 おアキ「ぶわぁか、500円だったらうちの店が赤字になっちゃうじゃない。なぁにを考えてんだお前は?」

 喧嘩しながら仲の良いおアキとヨシ坊。
 それはともかく、剛! なんだそのサーファーみたいな格好は? 頭は大丈夫か? 自分を見失うな!

 しかし、どいつもこいつも働いている雰囲気(オーラ)を全く出してないところが偉いよね。

 何故なら誰も働いてないからだ!

 そこへ、早速ヒロシと景子がおアキを頼って店にやって来る。
 事情を聞いたおアキはふたつ返事で二人の面倒を引き受ける。

 これを書いてて思い出したが、景子はこの店で働くようになるんだった。
 なんでもかんでもジョーズの中(要するにセットで)で済まそうと言うスタッフの本音が透けて見えるようだ。

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 おアキ「じゃあヒロシ君はうちに出入りしてる酒屋の旦那に頼んで雇って貰うことにして、景子さんはそのお腹じゃあねえ……ねえ、うちのお店手伝って貰おうかな」
 ヨシ坊「是非そうして貰ってください、僕も助かりますし」
 おアキ「馬鹿ねあんた、馬鹿でしょ! もう何にも考えてないんだから! あんたは今まで以上に働かなきゃダメダメ! 景子さんはね、うちのお店に居るだけでいいよ」
 景子「じゃあ、居るだけにします」(註・嘘です)

 その日は、笙子の実家の相模水分神社で結婚式を挙げる予定になっていた。
 (他にすることもないので)一同、神社で結婚式を挙げようということになる。

 次のシーンでは、早くも拝殿で笙子の父・聖一郎が神主の正装をして、祝詞を朗誦している。
 聖一郎も、水分を「みまくり」と読んでいるが、「みくまり」が正しいんじゃないかと……まぁ、いいか。

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 ヒロシはタキシード、景子は笙子たちが作ったウェディングドレスを着用している。

 神社でタキシードと言うのもアレだが、新婦がドレスだからねぇ。

 式には、おアキたち以外に、笙子の家族の姿もあった。

 祝詞を捧げ終わり、二人に向き直る聖一郎。
 聖一郎「これからはどんなことがあっても、手を取り合い、愛を深め、幸せに生きて下さい」

 景子、ポロポロ涙を流しながら「嬉しい、あたし、嬉しい」とヒロシの腕に寄り縋る。

 聖一郎「あなた方が幸せになることが私の娘の笙子やその友達にとって何よりの励ましになり、また、喜びとなるのです。どんなに辛いことがあっても挫けず、共に喜びと苦しみを分かち合い、あなたたちの幸せをひとつずつ積み上げて行って下さい」

 聖一郎のはなむけの言葉に力強く頷く新郎新婦。

 ここでやめときゃよかったのだが、

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 聖一郎「いやー、初めてにしてはまずまずだったな」
 一同「は、初めてーっ?」

 そう、聖一郎は働くことが死ぬほど嫌いなのだった(第4話参照)。

 嘘はともかく、神社から出てくる二人を、晴子のバンドメンバーたちが音楽を鳴らして祝福する。

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 二人を取り囲むおアキたち。すかさずヨシ坊がポラロイドカメラを構える。

 感動的なシーンではあるのだが、

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 この真ん中に写ってるのは心霊写真であろうか?

 しょうもない歌を歌い続けて最後は観客に射殺されたシンガーの浮遊霊かもしれない。

 ま、冗談は別にしても、さすがにこの割り込みは気が利かないね、おハルさん。

 おアキは、すぐその写真を少年院の笙子に届けてやれと(いつも暇な)剛に命じるのだった。

 その4へ続く。


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コメント

潔く連れて行かれる朝男。素敵・・・と言いたいところですが、少年院に行くのに、牙を磨きに行っちゃあかんでしょ、と突っ込みたい。

なくしたビキニを返して頂戴、すぐに~♪

ほんと、これ犯罪もんですよね。

そして哲也のセリフ
今はしっかり眠りたまへ……

これもツボ。当時でも、「たまえへ」を使ってる人がいたのでしょうか。この先、聞くことはないであろう、この表現、哲也のためにも、外国に住んでいる私が、あえて使い、ここで広めるべきしょうか・・・

Re[1]:「不良少女とよばれて」第18話 その3(04/02)  

Biromi様
>なくしたビキニを返して頂戴、すぐに~♪
>ほんと、これ犯罪もんですよね。

晴子のしょうもない歌にはいちいちツッコミを入れずにいられない管理人でした。

>外国に住んでいる私が、あえて使い、ここで広めるべきしょうか・・・

えっ、海外に住んでらっしゃるんですか?
凄いですね(何が?)

Re:「不良少女とよばれて」第18話 その3  

(全ての出演作を観たわけではないけど)松村雄基さんはやっぱり朝男が一番カッコイイ気がします。

Re[1]:「不良少女とよばれて」第18話 その3(04/02)  

影の王子様

全ての原点みたいなキャラですよね。

不良少女とよばれて第18話その3

朝男ってマジで超超かっこいい❤️私は朝男が超超大好き❤️

Re: 不良少女とよばれて第18話その3

コメントありがとうございます。

朝男は、海岸のシーンや山の逃亡シーン、留置場などでは綺麗にオールバックが決まっている時もあるのですが、しょっちゅう揉み上げが伸びてきてボッサボサになります(笑)
松村雄基自身がオールバックは人生初だったため、特に最初のほう(駐車場での自己紹介シーン)はひどかった❗

ヒロシと景子は、あの酒屋をクビになって結果よかったと思います。
いびり倒されてよい結果は生まれなかったでしょう。
それにしても買い出し・集金、その他もろもろの邪魔をしてきた、モナリザの塀の外の手下のチンピラやスケバンどもは許せん❗残らず始末したい❗

Re: タイトルなし

> ヒロシと景子は、あの酒屋をクビになって結果よかったと思います。
> いびり倒されてよい結果は生まれなかったでしょう。

あのおばさん、ムカつきますよね。「男はつらいよ」の3作目に出たときは、なかなか可愛かったんですが。

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