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「光戦隊マスクマン」 第1話「美しき謎の逃亡者」



 第1話「美しき謎の逃亡者」(1987年2月28日)

 以前、田山真美子さんの出ている21話と22話だけレビューしたことのある「光戦隊マスクマン」の本格的レビューの始まりだよっ。

 と言っても、もともと21話と22話だけレビューする予定だった作品なので、厳選したエピソードのみを紹介し、つまんないと思った話はドンドン飛ばして行くつもりなので、そこんとこ夜露死苦!

 なので、「○話をやってくれ」とか「死ね」とか言ってこないように。

 谷隼人が尊師のようにふわふわ浮かぶ衝撃のOPの後、タケル以下、マスクマンの5人がF1(……には見えんが)のレースに参加しているシーンから幕が開く。

 彼らは普段、姿レーシングチームのドライバー、スタッフとして活動しているのだ。

 もっとも、地底帝国チューブとの戦いが始まってからは、レースシーンはほとんど見られなくなったと思うが。

 と、レース場に、紫色のパンツスーツを着た美緒と言う女性が現れ、心の中で必死にタケルに呼びかける。

 
 同時に、タケルと美緒との馴れ初めから、その恋愛時代がフラッシュパック的に描かれる。

 タケルが持参したギターケースを開くと、

 
 裸足の美緒の為に、赤いハイヒールが鎮座していたと言う……ケースを持って走ってる時点で、靴、バラバラになってないか?……見てるこっちが赤くなっちゃうほど気恥ずかしい、バブル全開的なデートシーン。

 美緒(タケル、大変なことが起きるの、タケル!)

 同じ頃、彼らの足元、数100メートルの地下では、この番組の悪役集団「地底帝国チューブ」が、いよいよその地上侵略作戦を開始しようと蠢いていた。
 
 アナグマス「地の底、奥深く、我が地底人が生まれて5000年、我らは光を嫌い、冷たく暗い闇の中にひっそりと生きて来た。これからもひっそりと生きて行こう……」
 ゼーバ「そうだね」

 こうして地底帝国チューブの地上侵攻作戦は未然に防がれたのである!

 じゃなくて、

 アナグマス「だがその歴史も今終わろうとしている!」

 
 アナグマス「かくも壮大なる帝国、地底帝国チューブをお築きになられた我らが王が、光溢れる世界を征服するとのたもうたのだ!」

 
 チューブにおける参謀的な存在であるアナグマスの仰々しい演説の後、きらびやかなデコトラ風なおっさんが、天井から降下してくる。

 地帝王ゼーバである。

 ゼーバ「地上をこの地底と同じ、冷たく暗い闇の世界に変えるのだ。その時こそ、地帝王ゼーバが全地球の支配者となるのだ」

 ゼーバの宣戦布告に、イガム王子以下、幹部や戦闘員たちが武器を突き上げ、気勢を上げる。

 アナグマスの声は、オオカミ男でがんすの神山卓三さんで、ゼーバは毎度お馴染み、ジャーク将軍の加藤精三さんである。

 再び地上のサーキット。

 
 美緒「タケル、停まって!」

 いくら心の中で呼びかけても反応がないので(当たり前だ)、美緒、思い余ってタケルの前に飛び出し、両手を広げて立ち塞がる。

 そして、重度の尻フェチである管理人が、こんな美味しいショットを見逃す筈がなかった。

 突然タケルのマシンが停まったので、驚く4人。

 
 ここは代表して、ピンクマスクことモモコの画像を貼っておこう。

 モモコ役は、「スケバン刑事2」のチャイナドレスが眩しかった前田賀奈子さん。

 ぶっちゃけ、彼女がいなかったら、1話からレビューしようとは思わなかっただろう。

 
 美緒「逃げて、私と一緒に逃げて!」
 タケル「一体どうしたって言うんだ?」
 美緒「地底帝国チューブが攻めてくるんです!」

 美緒を演じるのは、セクシー女優の浅見美那さんで、双子の兄・イガム王子との二役である。

 そう、実は美緒は地底帝国チューブのスパイであり、イガム王子の妹でもあったのだ。

 だが、地上人のタケルとひょんなことから恋に落ちたことから、祖国を裏切ってその地上侵略作戦のことをタケルに知らせに来たのである。

 無論、この時点では、彼女はタケルがマスクマンの一員とは知らず、一緒に逃げようと思ってやってきたのであるが。

 
 タケル「なんだってえ? そいつは大変だぁっ! とにかく安全なところへ避難するんだ!」
 美緒「え、いや、あの……」
 タケル「よし、あのディズニーランドみたいなホテルが良い! さぁ、急ぐんだ!」
 美緒「……」

 もしタケルがただのレーサーだったら、意味不明の言動を見せる美緒を、とりあえず安全な場所へ連れ込み、あらゆるテクニックを駆使して優しく面倒見ただろうが、幸か不幸か、タケルはその地底帝国チューブの侵攻に備えて結成された光戦隊のメンバーだったのだ。

 だが、美緒の行為は、早くもアナグマスの知るところとなる。

 
 アナグマス「地上のスパイに裏切り者が出ました」

 
 4人「なにっ!?」

 何しろ初回と言うことで、悪の幹部の皆さんも、実に食いつきが良い。

 ゼーバ「いつの世も愚か者はいるものだ。地上に未来などありえぬものを……総攻撃だ!」

 こうして第1話から、悪の組織による総攻撃が開始されるという、なかなかに燃える展開となる。

 イガム王子は戦闘機部隊を率いて空爆を行い手当たり次第にビルを爆破、バラバ、オヨブー、フーミンたちは地下鉄のホームに侵入して、初めて見る電車に大ハシャギ。

 一方、タケルは、ともかく美緒をバイクに乗せて走っていた。

 
 タケル「美緒、何故君はチューブなんか知っているんだ?」
 美緒(タケル、今は何も聞かないで……)

 美緒は、タケルの頼もしい背中に縋り付きながら、再び、タケルと過ごした夢のような日々を思い描く。

 美緒(早く遠くへ連れて行って、誰もいない、私とあなただけの世界に……)

 
 だが、そんな二人に対し、早くもチューブの猛攻撃が加えられる。

 爆風でバイクから投げ出された二人は、手に手を取って走り出すが、

 
 戦闘機はなおも執拗に彼らを追撃する。

 ここ、初回から女優さん本人が危険な撮影に挑んでおられ、敬服する。

 男優さんも本人が挑んでおられるが、特にどうでも良い。

 結局、二人は地割れに吸い込まれ、美緒だけ、地中深く引き摺りこまれてしまう。タケルに、形見のペンダントだけを残して。

 CM後、傍若無人に暴れまわっていたチューブの軍勢の前に、突然、ヘリ、戦闘機、戦車など数機のメカが現れ、果敢に反撃を開始する。

 メカには、それぞれ変身済みのマスクマンが乗っており、それらが合体して巨大ロボ・グレートファイブに変形するのだ。

 チューブを圧倒した光戦隊であったが、うっかりメカから降りてしまった為、一転劣勢に立たされる。

 タケル=レッドマスクのいない現在、4人では必殺技も使えないのだ。

 
 そんな中、陽炎でゆらぐ道の向こうから、音もなくこちらに向かってくる者がいた。

 美緒を奪われた悲しみを怒りに変えて戻ってきた、レッドマスクである!

 戦隊のリーダーの「出」としては、最高にカッコイイシーンかも知れない。

 レッドマスクの登場に、他の4人も俄かに生色を取り戻し、レッドの下に集まる。

 
 レッド「ようく覚えておくが良い、地球人の中にも、地底帝国チューブの侵略を予期していたものがいたのだ! そして密かに結成されたのが俺たち5人の戦士……光戦隊マスクマン!」

 こうして最初のラス殺陣となる。

 
 炎の海をバックに、地帝獣イグアドグラーに向かってマスキーブレードを突き出すレッドマスク。

 5人はそこそこ苦戦するが、

 
 最後は、「チェンジマン」以来お馴染みとなった巨大野砲ショットボンバーでイグアドグラーを撃破する。

 今回は、巨大ロボットバトルがないので、イグアドグラーの死体は放置されたまま、エピローグとなる。

 
 ケンタ「姿長官、勝ちました」
 アキラ「ちょろいもんだよなぁ」

 光戦隊司令部に、緒戦を制したタケルたちが意気揚々と帰ってくるが、

 姿「バカモン!」

 浮かれる彼らの頭上に、波平ばりの怒声が落ちてくる。

 
 光戦隊司令・姿三十郎である。

 毎朝、トイレの順番をめぐって血で血を洗う争いを繰り広げていた姿家の三十人兄弟の末っ子として生まれた……と言うのは嘘である。

 演ずるは、このブログでは割とお馴染み、谷隼人さん。

 思わぬ叱声に、アキラは手にしていたリンゴを思わず落とす。

 姿「地底帝国チューブの力はあんなものではない。このままではチューブに勝てん」

 
 タケル「長官、では、降参しましょう」
 姿「よし、そうだな……ってオイ!」

 じゃなくて、

 タケル「長官、じゃあどうしたら勝てるんですか」
 姿「オーラパワーを引き出すのだ」

 姿長官はリモコンで司令部のメカを露出させると、自分の体にピラミッド型の光のフレームを下ろす。

 
 その中で座禅を組み、精神統一している姿長官の姿を、5人が固唾を呑んで見守っている……と言うシーンで「つづく」のであった。

 なお、OP・EDを歌うのは影山ヒロノブさん。

 個人的にはEDが特に好きで、

 
 道路を歩くタケルと美緒の姿が、ちょうどクレジットの隙間にぴったり嵌まり込むところや、

 
 砂浜を、いかにも幸せそうに走るタケルと美緒のイメージや、

 
 さらに青春そのものといった感じで弾むように飛び上がる5人の姿など、タイトルバックの充実度に加え、


 約束しよう、君の為なら体投げ打ち戦うぜ~♪

 もしもこの命、差し出して、君の夢、守れるなら、何も惜しくはないのさ~♪

 ああ、愛のソルジャーマスクマン、ああ、愛のソルジャーマスクマン~♪

 君と出会えて良かった~♪



 影山ヒロノブの熱唱する「愛のソルジャー」が、戦隊シリーズでも屈指の名曲なのだ。
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コメント

予告編

タケルぅ~ 美緒ぉー!のとこはショッキングでよく覚えてます。
というのも内容が理解できる年頃になってフラッシュマンのエンディングに感動した後に予告編で見てです。
これが戦隊モノを卒業する(してない?)一因になった気もしますが、今思えばハマった大河ドラマの最終回後に次作の予告編を見ると感動の余韻がぶち壊される感覚に似ているような…

ドラマが濃い

「バイオマン」「チェンジマン」「フラッシュマン」と宇宙規模の物語だったので
「え~ぇ、敵が地底帝国ってめっちゃスケールダウンやん!」とガックリ_| ̄|○

しかし、この第1話(故・長石多可男監督の戦隊初パイロット)を観て
「なんかドラマが濃いやん!面白そう!」と感じて結局全話観ました。

僕的にはこの番組の魅力の半分以上は浅見美那さん!
どっちの役も良いのです!とにかく妖艶!

あとは谷隼人氏の姿長官と次回から登場の長官の部下の東博士がいい。

悪のキャラは出渕裕デザインじゃなくなってなんか地味だなぁ・・・

Re: 予告編

> 今思えばハマった大河ドラマの最終回後に次作の予告編を見ると感動の余韻がぶち壊される感覚に似ているような…

ああ、なんとなく分かるような気がします。

そう言えば自分も、マスクマンくらいから見なくなりましたね。フラッシュマンも見たり見なかったりだったような。

Re: ドラマが濃い

> しかし、この第1話(故・長石多可男監督の戦隊初パイロット)を観て
> 「なんかドラマが濃いやん!面白そう!」と感じて結局全話観ました。

そうですか。自分は逆に、そういう大人のドラマ要素がイヤで、見なくなったような気がします。おぼろげな記憶しかないですが。

> あとは谷隼人氏の姿長官と次回から登場の長官の部下の東博士がいい。

あっ、東ちゃん(と、自分は呼んでます)いいですよねー。もっと出番があったら良かったのに。

> 悪のキャラは出渕裕デザインじゃなくなってなんか地味だなぁ・・・

確かに。でも、ずーっと同じひと使わないで、あえて新人を起用するのは好感が持てます。

お正月に書いていたというマスクマンのレビューが

満を持して登場ですか…w

Re: お正月に書いていたというマスクマンのレビューが

> 満を持して登場ですか…w

お待たせしてすいません。ほんとは、1話はもっと前、11月か12月に書いたものです。

既に下書きは13話くらいまで行ってます。

No title

尊師というのは麻原彰晃いや松本智津夫ってのは解っております。

Re: No title

きゃーーーーーっ、実名出しちゃダメーーーーーっ!

No title

(1)名前は光戦隊フラッシュマンだったら良かったのにいつも思います。前作でフラッシュマンの名前使われちゃったのがまずかったですね。逆だったら良かったのにと思います(光戦隊フラッシュマンと超新星マスクマン)。

(2)企画段階では、マスクマンの5人が「姿探偵事務所」の所員とされていたが、職業設定がドラマ展開の足かせになりかねないことから没となったそうです。
実作品で5人が所属する「姿レーシングチーム」も第1話で閉鎖されていますね。
やっぱり特撮では軍人以外の職業はドラマ展開の足かせになりやすいですね。

Re: No title

> (1)名前は光戦隊フラッシュマンだったら良かったのにいつも思います。前作でフラッシュマンの名前使われちゃったのがまずかったですね。逆だったら良かったのにと思います(光戦隊フラッシュマンと超新星マスクマン)。

まあ、光戦隊とマスクマンは、全然関係ないですもんね。

> (2)企画段階では、マスクマンの5人が「姿探偵事務所」の所員とされていたが、職業設定がドラマ展開の足かせになりかねないことから没となったそうです。

そうなんですか。知りませんでした。

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