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「スカイライダー」 第40話「追え隼人!カッパの皿が空をとぶ」(リテイク版)



 第40話「追え隼人!カッパの皿が空をとぶ」(1980年7月4日)

 行川アイランド周辺を舞台にした前後編エピソードの後編である。

 2号ライダー、オカッパ法師のカッパ巻きと言う、ふざけたネーミングだが強力な技を食らい、全身の骨をバキバキに砕かれそうになっていたが、なんとか振りほどいて起死回生のライダーキックを放ち、オカッパ法師を海に叩き込む。

 一方、キレーダの毒牙にかかって意識朦朧となっていた洋のその後については説明なく、

 
 プレスリー風衣装のまま、何故か一人でホテルの近くの海岸を沼さんが歩いているシーンに飛ぶ。

 沼「エルビス……」

 何かをきょろきょろ探しながら、意味不明の言葉を口にする沼さん。

 完全にプレスリーの霊に取り憑かれているのかと思いきや、沼さんはあくまで正気であった。

 ま、これで正気なのだから、余計タチが悪いとも言えるのだが……

 女の声「エルビース!」
 沼「ううん? おかしいなぁ」

 オンエア時、テレビの前に座っていた全国のちびっ子が

 「おかしいのはお前のファッションセンスだぁっ!!」

 と叫びながら、思いっきりブラウン管に頭突きを入れたため、約300万台のテレビが壊れたと言う伝説のシーンである。

 自分の空耳かと思った沼さんだが、

 
 海女「そうよ、あなたよ、エルビィス!」

 海岸に横たわっている漁船の陰から、海女の格好をした若い女性が現れ、色っぽい目付きで沼さんに語りかけてくる。

 
 沼「エルビス、イエイ!」
 海女「素敵ねえ~」
 沼「うん、俺ぇ、あはっ、なぜぇ?」

 まともな人間なら、警戒して怪しむところだが、何しろ沼さんはアレがナニなもんで、まったく気にすることなく、その肩に手を回し、でれでれと笑み崩れる。

 
 さらに、最初の女性と比べると落ちるが、とにかく若い海女三人が出てきて、みんなで沼さんにしなだれかかり、漁村の浜辺を、マニアックなコスプレキャバレー的空間にしてしまう。

 海女「素敵ねえ、エルビス・プレスリーにそっくり」
 沼「ああ、俺、照れちゃうなぁ」

 お金も払ってないのに若い女性4人に囲まれてちやほやされると言う、生涯初めての幸せな目に遭った沼さん、すっかり脳味噌がふやけてしまい、キレーダがネオショッカーに攫われていると言う状況にもかかわらず、彼女たちに洞窟に来ないかと誘われると、二つ返事で承知してしまう。

 しかし、真面目な話、前回あれだけキレーダに入れ込んでいた沼さんなのに、全然彼女のことを心配する素振りが見えないのは、ちょっと変である。

 その沼さんが海女たちと一緒に山の中の洞窟に入っていくのを、隼人が見ていた。

 
 隼人(気の毒に……)

 じゃなくて、気になった隼人、彼らの後について洞窟の中に入るが、その奥で沼さんが海女たちに勧められた酒を大きな杯で飲もうとしているのを見て、慌てて邪魔する。

 案の定、その酒は、前回も出てきた劇薬入りの酒だった。

 それと同時に、海女たちの口から牙が生え、髪の毛も真っ白になる。

 
 隼人「彼女たちはウニデーモンに操られてるんだ」

 ところで、今回キャプしてて気付いたけど、佐々木剛さんって、中尾彬に似てない?

 
 二人は洞窟から逃げ出すが、鬼と化した4人はしつこく追いかけてくる。

 相手は人間なので本気で戦えず、沼さんがいるので変身も出来ない隼人、ひたすら逃げるしかないのだった。

 
 廃墟のような建物が立ち並ぶ一画に逃げ込んだ二人に、枡の中の赤い豆爆弾を投げ付ける海女たち。

 この撮影の後、それぞれの自宅に帰った女優さんたちが、夜、布団に入ってから、

 「海女さんの格好して、2号ライダーとプレスリーに豆爆弾投げる……って、どんな仕事やねん!

 と、全員漏れなく自分で自分に向かってツッコミを入れたことを、管理人は確信している。

 取り壊されている途中のような建物の入り口でおろおろしている沼さんの腕を取り、隼人が建物の中に駆け込む。

 

 
 ちなみに、このシーン、二人の動きがほぼシンクロしているのに気付いて、ちょっと笑ってしまった。

 隼人、壁の羽目板が壊れて人が通れるくらいの穴になっているのを見て、その中に潜り込む。

 
 海女たちも二人を追いかけてどんどんこちら側に入ってくるが、隼人はそれを防がずにむしろその腕を取って引っ張り込む。

 
 隼人「なんでもいいから穴を塞ぐんだ」

 4人が入ったところで、入れ違いに外へ出て、その穴を壊れた戸などでふさぎ、海女たちを部屋の中に閉じ込めると言う、なかなかの頭脳プレーを見せる隼人。

 なんとなくゾンビ映画の1シーンを見ているようなスリルがある。

 
 一方、痺れ毒を注入されてピンチになっていた洋だが、何故かウニデーモンはその場でトドメを刺さず、アジトに連れ帰ってキレーダと一緒に壁に鎖で繋いでいた。

 ウニデーモン「ウニニ、綺麗だ、たまらなぁい、キレーダ……」

 そこへウニデーモンが来て、ぼんやり座っているキレーダの艶姿を夢見るよう眼差しで熟視しつつ、熱い吐息を漏らす。

 このウニデーモンのキレーダに対する恋心を、もっとストーリーに活かすべきだったと思う。

 ウニデーモン「お前に、いま、良い思いをさせてやるにぃ」

 ついで、ウニデーモンが洋に向かって意味ありげに言うので、てっきり、何か途轍もなくいやらしいこと(註1)を二人にさせるのかと思ったが、特にそう言うことにはならないのがとても残念な管理人であった。

 註1……今、皆さんが思ったとおりのことです。

 
 魔神提督「ウニデーモン、良くぞ筑波洋を仕留めた、お前を将軍にしてつかわす」
 ウニデーモン「ありがたきお言葉」

 そこへ、別のアジトにいる魔神提督からビデオ通信が入り、ウニデーモンの手柄を讃え、その場で将軍に任命する。

 ま、それが具体的にどんなメリットがあるのか、良く分からないのだが……毎日ポイント5倍とか?

 
 魔神提督「そやつは何十人も我々の仲間を殺したにっくき奴だ、十分に苦しめたのち、少しずついびり殺せ」

 カッと目をひん剥いて、いかにも嬉しそうにウニデーモンに指示する魔神提督。

 しかし、まぁ、魔神提督と地獄大使くらいだよね、これだけ楽しそうに悪を演じる大幹部って。

 死神博士はいかにもやる気なさそうだし、ブラック将軍やドクトルGは、明らかに仕事だからやってると言う感じだし、悪魔元帥(大幹部じゃなくて首領だけど)は眠そうだし……

 ただ、それだけノリノリなのに、肝心の洋の処分をウニデーモンに丸投げしてしまったのは、魔神提督らしからぬ手抜かりであったろう。

 つーか、宿敵スカイライダーの処刑にも立ち会えないような、何か緊急を要する用事があるの?

 法事?

 再び廃屋の隼人と沼さん。

 いつまでもそうしていても仕方ないので、隼人はその場を沼さんに任せてキレーダたちの救出に向かう。

 
 沼「えーっ、とほほ……一文字さーん!」

 そうこうしているうちに、海女たちが窓ガラスを割って、その向こうから爛々と光る目でこちらを窺っているではないか。

 が、この後、隼人は沼さんのことをすっかり忘れてしまい(実話)、遂にバリケードを突破された沼さんは、鬼海女たちによってたかってレイプされ、歓喜のよがり声を上げたと言う(嘘)

 さて、どうやって洋を殺そうかと悩んでいたウニデーモンだが、

 
 選んだのは、杭に洋の体を縛り付けて海の中に立たせ、潮が満ちて溺死するのを待つという、いまひとつ残酷度の低い方法だった。

 
 ウニデーモン「1時間もすれば、お前は海の底で溺れ死ぬのだウニニ、もっとも、この暑さではその前に干物にでもなってしまうかなウニニニニ……」

 それを小さな漁船に乗って、戦闘員たちと見物しているウニデーモン。

 ただ、シナリオに書いてある通りに言ってるんだろうが、映像を見る限り、とても暑さで干からびるような天候には見えず、むしろ波が荒れて寒々しい感じなので、なんとなくウニデーモンの嘲笑が空を切っているような印象を受けるのが惜しい。

 ここはアフレコの際、臨機応変に台詞を変えるべきだったろう。

 続いて、前回から延々と、オカッパ法師の投げた皿円盤に乗って空を飛んでいるがんがんじいと言う、心の底からどうでもいいシーンの後、隼人が先ほどの洞窟に再び潜入する。

 ウニデーモン、洋がきっちり死ぬまで見届けるべきだったが、

 ウニデーモン「俺は可愛いキレーダの様子を見てくる。よく見張っておけ」

 ここで女好きの性格が災いして、その場を部下に任せてさっさと引き揚げてしまう。

 でも、この手のシーンで、自信過剰のあまり途中で立ち去るとか、ただなんとなく途中で立ち去ると言うのはよくあるが、己の性欲に負けて途中で立ち去ってしまった怪人と言うのは、長い悪の歴史の中でも、このウニデーモンくらいではないだろうか。

 
 さて、隼人は迷路のように入り組んだ洞窟の最深部で、やっと鎖に繋がれたキレーダを発見するが、依然としてキレーダは放心状態で、隼人が呼びかけても何の反応も示さない。

 隼人、とにかくキレーダの拘束具を外そうとするが、

 
 その途端、キレーダは目を見開き、

 
 たちまち鬼の形相となって「シャーッ!」と、威嚇する。

 本当の美人と言うのは、「シャーッ!」しても美人だと言うことを証明した一枚。

 
 隼人「おふっ、キレーダ、私だ、私が分からないのか、一文字隼人だ」

 思わず飛び退いてから、少し悲しそうな目でキレーダに話しかける隼人。

 ついでに言えば、隼人とキレーダの関係が、最後まで曖昧なままだったのが少し物足りない。

 二人の雰囲気から見て、単なる依頼人とボディーガードと言う関係以上の何かがありそうなのだが……

 少なくとも、キレーダが隼人のことを憎からず思っていることは確かだろうが、悪と戦う改造人間と言う悲しい宿命を背負った隼人は、仮にそのことに気付いても、その愛に応えることは出来なかっただろう。

 
 キレーダ「ぐえっ、ぐえーっ!」

 ……にしても、このブラトップ、かなり露出度が高くてエッチだよね。今にもカップが落っこちそうで。

 ただ、下半身が、常に腰ミノを巻いている状態なのが、重度の尻フェチとしては大変つまらない。

 隼人「許せ、キレーダ」
 キレーダ「ううっ」

 隼人、仕方なく、キレーダの腹部に当身を加え、気絶させてその場から担いで運び出す。

 ほぼ同時にウニデーモンが帰ってきて、すぐに隼人を追いかける。途中、オカッパ法師も追っ手に加わり、隼人は洞窟を抜けた先で海に面した崖に出るが、二体の強敵を相手に戦う余裕はなく、キレーダの体を抱いてそのまま海へ飛び込む。

 ウニデーモン「奴もこれで終わりだに」
 オカッパ法師「カーッパ、カッパ」

 それを見た怪人たちは、二人揃って隼人が死んだものと決め付けてしまうのだが、いくらなんでもライダーの生命力を舐め過ぎではないだろうか?

 あと、あれだけキレーダにぞっこんだったウニデーモンが、一緒に落ちたキレーダのことを全く気に掛けないのも、相当不自然である。

 ちなみにこの逃走シーンでは、懐かしい、「仮面ライダー」のBGMが使われている。

 「てーれーれーれーれれー、ぱわわあっ~」と言う奴である(分かるかっ!)

 
 CM後、潮が満ちてきて、顔の半分まで水に浸かった洋だったが、なんとかロープを解いて脱出し、九死に一生を得る。

 同じ頃、隼人はキレーダを助けてとある漁港に漂着するが、漂着すると同時に戦闘員が襲ってくる。

 しかし、怪人たちは隼人が死んだものと思い込んでいるのに、部下である戦闘員が、隼人が生きていることを予想していたかのように、間髪入れず襲ってくると言うのは、なんとなく変である。

 一方、今回はあまり出番のない谷とナオコとアキは、引き続きホテルの一室に留まり、洋たちからの連絡を待っていた。

 しかし、女の子たちはともかく、洋と会うまではひとりでネオショッカーと戦ってきた谷まで、部屋から一歩も出ようとしないというのは、いささか消極的過ぎるような気もする。

 
 アキ「ほんとにみんな何処行っちゃったのかしら」
 ナオコ「沼さん、だいじょぶかなぁ、逃げるのも、頭の回転もあんまり速いほうじゃないもんね」
 アキ「うん」

 ナオコが、心配しているのか、けなしているのか良く分からない言い草で沼さんのことを気にしていると、やっと洋から電話が掛かってくる。

 
 谷「何してたんだ、連絡もしないで……今、何処なんだ?」
 洋「今(一見、行川アイランドの園内に見えますが)竜宮村です!」
 谷「沼さんが帰らないんだよ」
 洋「え、沼さんが帰らない? ……それが何か?

 じゃなくて、

 谷「1時間後に戻るといって、モリヤ海岸の方へ行ったんだ。それっきりなんとも言って来ない」

 谷が話している途中、ナオコとアキが谷のそばにやってきて、何かを知らせるようにその体をぴしゃぴしゃ叩く。

 
 谷「うるさいな、痛いな、いた、いた……」

 
 何事かと振り向けば、いつの間にか4人の鬼婆が部屋の入り口に立っていて、ウニウニ言いながら、じわじわこちらに近付いてくるではないか。

 谷「アキ、ナオコ、俺が突っ込んだら、その隙に逃げるんだ」
 アキ「うん」

 谷、二人に言い聞かせてから、敵のど真ん中に突っ込み、それにアキとナオコも続く。

 しかし、前回やっていた、一旦人間の姿に戻っても刺激を受けると鬼婆になるとか、今日がネオショッカーの節分だとか、母親が鬼婆になって困っていた少年とか、そういう様々な設定やキャラクターが、後編になったらほとんど忘却の彼方に消えていたというのが、このニ連続エピソードの面白さを大きく削いでいるのは大変残念なことである。

 せめて39話のサブタイトルにもなっている、「鬼になった母ちゃん」の顛末くらいはきっちりフォローして欲しかったものである。

 再びさっきの漁港。

 戦闘員、さらにはウニデーモンと戦う隼人だが、ここでも、その死を確信していたウニデーモンが「生きていたのかっ」などと言う定番の台詞を一切言わずに攻撃してくるのが、やや違和感。

 
 隼人、両足でウニデーモンの棍棒を受け止めるなど奮戦するが、

 
 隼人「うっ」

 続いて棍棒の先を顎に押し付けられ、

 
 ウニデーモン「死ねい」
 隼人「あ、うう……」
 ウニデーモン「死ねい!」

 文字通り鬼の形相で迫るウニデーモンの前に防戦一方となり、最後は再び海へ叩き込まれる。

 だが、このまま敗退しては2号ライダーの名がすたる。

 
 隼人「変身!」

 
 隼人、海に入ったまま、力強い変身ポーズを決め、

 
 ライダーに変身すると、海から飛び上がり、沖合いの岩場の上に着地してポージング。

 同時に、「仮面ライダー」のテーマソングが流れ出し、オールド特撮ファンの血を滾らせる。

 ウニデーモン「小癪な2号ライダーめ、かかれーっ!」

 山の中でオカッパ法師と遭遇し、スカイライダーに変身する洋を挟んで、

 
 棍棒をより長くして、猛然と2号ライダーに襲い掛かるウニデーモン。

 だが、棍棒を長くしたのが仇となり、ライダーにそれを真っ二つにへし折られ、

 
 2号「ライダーチョップ!」
 ウニデーモン「ぐうっ!」

 怯んだところに、額にまともにライダーチョップを叩き込まれる。

 ウニデーモン「ウニニ……」
 2号「そうか、奴の弱点は目だ!」
 ウニデーモン「なんでだよ!」

 じゃなくて、

 2号「そうか、奴の弱点はあそこだ! 行くぞ!」

 しかし、敵の弱点を喝破して叫ぶのは分かるのだが、なんでその後で、わざわざ敵に対して「これから攻撃するぞ」と教えてやらねばならないのだろう? それが昭和ライダーのフェアプレー精神なのだろうか?

 
 2号「ライダアアアキィィィック!」
 ウニデーモン「ウニィーッ!」

 棍棒をなくしたウニデーモン、成す術もなくライダーキックを食らい、

 
 今ではまず許可が下りなさそうな場所で、大爆発を起こして散る。

 2号ライダー、近くの岩場に気を失っていた倒れていたキレーダに駆け寄り、その名を呼ぶ。

 
 2号「キレーダ、キレーダ!」

 と、鬼のように恐ろしかった顔が、ウニデーモンの死とともに元の美しい顔に戻る。

 
 キレーダ「誰です? ここ、何処? 私、どうしてここに?」
 2号「良かった、気がついて」

 やがて目を覚まし、2号ライダーの姿を見て戸惑ったような声を上げるキレーダ。

 どうやらキレーダは、隼人の正体を知らずに護衛を頼んでいたらしい。

 最初にウニデーモンと遭遇した時、隼人がライダーに変身しなかったのは、その余裕がなかったのではなく、キレーダに見られることを嫌ったのかもしれない。

 まあ、過去のシリーズでもたまに見られるシチュエーションだが、はっきり言ってそんなこと気にしてる場合じゃないと思う。だって、今回は無事に救出できたから良いようなものの、ウニデーモンがもし女嫌いだったら、宝石を奪ったあと、すぐキレーダを惨殺していたかも知れず、あるいは、逆に性欲の暴走機関車と化したウニデーモンが、もうここでは書けないようなド助平な所業を働いてキレーダがお嫁に行けないような体になっていたら、一体どう責任を取るつもりなのか?

 要するに、己の正体を隠したいという個人的な願望を満たしつつ戦うというのは、ヒーローとしての甘えだと言いたいのである。

 さて、続いてはスカイライダーとオカッパ法師の戦いとなる。

 
 オカッパ法師「水、水、早くしろ~」

 オカッパ法師、人を食ったような言動に加え、真剣勝負のさなかに専属の部下に頭の皿を湿らせるという、緊張感を維持して戦うのが困難な怪人なのだが、その実力はウニデーモン以上で、

 
 必殺の「カッパ巻き」や皿爆弾を飛ばしてスカイライダーを寄せ付けず、その上、背中の甲羅でスカイキックすら弾き返してしまう。

 で、てっきり水分補給をしなければならないと言う弱点を衝くのかと思ったが、特にそう言うことはなく、スカイライダー、相手の体を持ち上げて空高くジャンプすると、背中越しのキン肉バスターのようなプロレス技で、その脳天を地面に叩きつける。

 
 このえげつない技にはさすがの皿も耐え切れず、ひびが入って粉々に割れてしまう。

 そこへすかさずスカイキックを放ち、漸くスカイライダーの勝利となる。

 二体の強敵を相手に長丁場の激闘を制したWライダーであったが、油断は禁物、

 
 「タイアップは忘れた頃にやってくる」と言う格言どおり、いきなりフラミンゴショーの映像が挿入され、視聴者の腰を砕く。

 
 とりあえず、相変わらず美しいキレーダの画像を貼っておこう。

 
 隼人「赤い宝石もウニデーモンと一緒に粉々になってしまった。すまないキレーダ」
 キレーダ「いいんです、あの宝石あると、また悪いこと考える人います。だから、ないほう良いんです」

 隼人が、宝石を守りきれなかったことを謝罪するが、キレーダはそう言って慰めてくれる。

 と、そこへ、プレスリー沼さんが、あの海女たちに追いかけられて必死で逃げてくる。

 海女たちはもう普通の人間に戻っていたが、何故か沼さんに本気でメロメロになってしまったらしい。

 
 アキ「あ、沼さん」
 隼人「いけない、彼のこと、すっかり忘れてた」
 谷「ひでー」

 続いて、前回からずーーーーーっと円盤に乗って空を飛んでいたがんがんじいが、空から落ちてくる。

 みんなががんがんじいの落ちた砂浜に行くと、がんがんじいは逆さになって砂の中に上半身を埋めて足をバタバタ動かしていた。

 洋と隼人が足を引っ張って助け起こすと、その体にびっしりと海草がまとわりついていた。

 
 アキ「うわー、ウニデーモンみたい」(どこが?)
 ナオコ「ネオショッカーよ」

 騒ぐナオコたちに続いて、

 
 キレーダ「オー、マスター、いやっ、怖い」
 谷「だいじょぶ、だいじょぶだぞー」

 谷の横にいたキレーダが、悲鳴を上げてその胸に抱き付く。

 
 谷「はっはっはっはっ!」

 このシリーズ、赤フンを披露した以外、ろくに見せ場のなかった谷であったが、最後の最後に勝利の女神が微笑みかけたのである。

 かけたのであるが、この後、夜道を歩いていて中尾彬似の男に蹴られて重傷を負ったそうです。

 さて、この後編だが、前編と比べると、アクションシーンと場面転換が多過ぎて、ストーリーらしきものがないのが残念な回であった。キレーダが、最後まで同じ衣装だったのもつまらない。

 以上、突発的「スカイライダー」の再レビューでした!
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コメント

白倉よ!これがライダーの客演だ!

(ぎり年齢の範囲の)オリジナルキャストで
原典の曲が掛かって
新怪人を撃破!

今話ではSEが原典じゃないのと、マスク・スーツが悪いのがマイナスだけど。

わざわざ

管理人様の仰るとおり何故わざわざ敵に“これから攻撃するぞ”と教えるのでしょうか?ライダーキックが交わされるリスクもあるかもしれないのに(番組の都合上有り得ませんが😓)何とも不可解なやりとりですね😅佐々木剛さんは丁度脂の乗った年齢ですかね

沼さんモテキ到来?・2号ライダーがかっぱ巻きにされる・あわれ筑波洋房総海岸の露と消える!?・・・

>≧この撮影の後、それぞれの自宅に帰った女優さんたちが、夜になって布団に入ってから「海女さんの格好して、2号ライダーとプレスリーに豆爆弾投げる……って、どんな仕事やねん!」と全員漏れなく自分で自分に向かってツッコミを入れたことを管理人は確信している。

>撮影現場でスタッフの指示や台本に書かれた「海女さんの格好をして、2号ライダーとプレスリーのコスプレをした男に豆爆弾投げる」というト書きを見て女優さんたちも管理人さんと同じことを思ったかもしれませんね。女優って大変だわぁ~と思うよ。

>≧今日がネオショッカーの節分だとか母親が鬼婆になって困っていた少年とか、そういう様々な設定やキャラクターが、後編になったらほとんど忘却の彼方に消えていたというのが、このニ連続エピソードの面白さを大きく削いでいるのは大変残念なことである。 せめて39話のサブタイトルにもなっている、「鬼になった母ちゃん」の顛末くらいはきっちりフォローして欲しかったものである。

>沼さんモテキ到来?・2号ライダーがかっぱ巻きにされる・あわれ筑波洋房総海岸の露と消える・・・などのイベントが多すぎて、脚本家も「母ちゃんが鬼女になった少年」や「ネオショッカー的豆まき」など前編で起きた出来事の伏線回収を忘れたのでは?と首をひねる自分です。

シナリオだと「キレーダさんがウニデーモンの死とともに元の美しい顔に戻った」と同時に「鬼になった母ちゃんも元に戻り、事件解決して母子そろってフラミンゴショーを眺める」とか「ネオショッカーの豆まきをしていた女性たちが元へ戻ったところへ空飛ぶ皿に乗ったがんがんじいが乱入してがんがんじいに足されて女性たちは早く逃げ出す」という展開が描かれていたと思うのですが、最終的にこれらの場面はカットされたのではないか?と思う次第です。

Re: 白倉よ!これがライダーの客演だ!

やっぱ、ヒーロー俳優には賞味期限がありますよね。

Re: わざわざ

ま、さすがに肉がついておられますが、先輩ヒーローとしては十分ありですね。

Re: 沼さんモテキ到来?・2号ライダーがかっぱ巻きにされる・あわれ筑波洋房総海岸の露と消える!?・・・

> 沼さんモテキ到来?・2号ライダーがかっぱ巻きにされる・あわれ筑波洋房総海岸の露と消える・・・などのイベントが多すぎて、脚本家も「母ちゃんが鬼女になった少年」や「ネオショッカー的豆まき」など前編で起きた出来事の伏線回収を忘れたのでは?と首をひねる自分です。

ま、この前後編、ゲストが豪華なので気付きにくいんですが、ストーリー自体はあんまり面白くないんですよね。

一文字、ウニデーモン、がんがんじいの哀歌

>己の正体を隠したいという個人的な願望を満たしつつ戦うというのは、ヒーローとしての甘えだと言いたいのである。

中々の辛口発言ですね!その点を徹底的に描いたのが、かなり以前にも述べた「デビルマン」の最終回、「妖獣ゴッド 神の奇跡」です!!不動明=デビルマンは、デーモン族でのかつての上官・妖獣ゴッド(声は野田圭一さん)に
「もし、貴様が俺がこれからしようとしている事を少しでも邪魔すれば、あのミキと言う娘に貴様がデビルマンである事をばらす!!」
と恐喝され、ミキちゃんに正体を知られたくなさに人間の街を魔力で破壊するゴッドの所業を看過しなければならない苦悩を味わいます!!なお、その二つ前の「妖獣ウッドドゥ 怒れる緑」と言うお話では、タレちゃんに変身を見られ正体がばれてしまったと一度は思い込む明でしたが、タレちゃんがそれを夢と思い込んだために安堵する結末になっています。

>このウニデーモンのキレーダに対する恋心を、もっとストーリーに活かすべきだったと思う
>ネオショッカーの節分だとか・・・・・

狂言にも「節分」と言う作品があり、そこでは蓬莱の島からやって来た鬼が、ある家で亭主の留守番をしていたおかみさんに一目惚れし、怖がるおかみさんを小唄を歌って口説こうします。最初は只々怖がっていたおかみさんでしたが、やがてその鬼の純情さに付け込もうと考え、鬼に口説かれたふりをして油断を窺い、鬼の宝物を横取りした挙句、最後には豆をぶつけて撃退してしまうと言う内容です。
それと同様に、キレーダさんもそのおかみさんよろしくお色気作戦でウニデーモンをお手玉にとり、ウニデーモンががらにもなく、マンドリンを弾きながら
「♪あなた知ってるあの女(ひと)を~、あの女(ひと)とっても粋な方~、その女(ひと)の名はキレーダさん、キレーダさん、キレーダさ~ん」
等と歌い有頂天になっていた処に一文字が敢然と登場し
「くっそ~っ、男の純情を弄ぶなんて~(怒&泣)!!」
と撃滅される等と言う展開も面白かったと思います!!

>続いて前回からずーーーーーっと円盤に乗って空を飛んでいたがんがんじいが、空から落ちてくる。

後、がんがんじいの役回りが、オカッパ法師の皿にに乗せられ永遠と飛び回り、見せ場と言えば最後に砂浜へ映画「犬神家の一族」の佐清(替え玉)の遺体状態で落下する位しかないと言うのも寂しいです。
出来れば海水浴場近くで
「正義の味方はお金がかかるさかい、今日は商いに精出しまっせ~♪」
と夏らしく西瓜の屋台を出したは良かったものの、ウニデーモンの秘術で鬼化したおっかさんたちが大挙押し寄せ
「わーーーーーっ、鬼の大群や!来んといてーーーーーっ(怖)!!!!」
となる暇もなくおっかさんたちにリンチを受けた上、売り物の西瓜までドリフコントでのけんちゃん並の早業で全て食べ尽くされてしまう等と言う愁嘆場もありだった思います!!そしておっかさんたちから吐かれた種を浴び気絶したがんがんじいを
「おい、しっかりしろ!!ああ・・・、こんな種だらけにされやがって。」
と洋が抱き起こし
「ごめんよ、変なお面被ったおじさん。家の母ちゃんたちにやられたんだね・・・・・(泣)。」
と洋に連れてこられたちびっ子たちの涙を誘うなんて処も観てみたかったですね(笑)!!


Re: 一文字、ウニデーモン、がんがんじいの哀歌

> 狂言にも「節分」と言う作品があり、そこでは蓬莱の島からやって来た鬼が、ある家で亭主の留守番をしていたおかみさんに一目惚れし、怖がるおかみさんを小唄を歌って口説こうします。最初は只々怖がっていたおかみさんでしたが、やがてその鬼の純情さに付け込もうと考え、鬼に口説かれたふりをして油断を窺い、鬼の宝物を横取りした挙句、最後には豆をぶつけて撃退してしまうと言う内容です。

いつもながら、ためになるコメントありがとうございます。

> 後、がんがんじいの役回りが、オカッパ法師の皿にに乗せられ永遠と飛び回り、見せ場と言えば最後に砂浜へ映画「犬神家の一族」の佐清(替え玉)の遺体状態で落下する位しかないと言うのも寂しいです。

スケキヨのことは書こうかどうしようか迷ったネタです。

確かにがんがんじいが何の役にも立ってないのは淋しかったですね。

当社比としてなら

確かに地獄大使や魔神提督の元なら死神博士やドクトルGよりは働きやすいですね😅(あくまでも当社比ですがね)

Re: 当社比としてなら

どうせ死にますけどね。

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70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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