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「スカイライダー」 第18話「魔神提督の電気ジゴク大作戦」(リテイク版)


 第18話「魔神提督の電気ジゴク大作戦」(1980年2月1日)

 冒頭、敗死したゼネラルモンスターに代わって、ネオショッカー日本支部の指揮官に着任した魔神提督が、その最初の仕事に取り掛かっている。

 
 ゼネラルモンスター時代にいくつかの改造人間を作って負けては、「計算違いでしたーっ!」の一言で済ませてきたプロフェッサー・ドクに対する処断である。

 この辺は、現実の権力者のすげ替えで生じる粛清劇のようで、実にリアルである。

 それでも一応、

 魔神提督「プロフェッサー・ドクに対する判決は出たかの?」

 と、以前、各地のネオショッカー支部代表が集まった時に被っていたのと同じような三角頭巾を被った審判たちにその判断を委ねると言う民主的な姿勢を見せるが、

 
 審判「死刑」
 審判「死刑」
 審判「あのー、うう、うう……」
 魔神提督「どうした?」

 そのひとりが「無罪」と言おうとするが、魔神提督の眼光に怯んだか、言葉に詰まり、遂には沈黙してしまうと、

 
 審判「うわーっ」

 魔神提督、いきなりその審判を斬り殺すと、残りの審判にも剣を突きつける。

 魔神提督「……」
 審判「死刑!」
 魔神提督「ようし、死刑に決まった」

 と言う、めちゃくちゃな方法で、強引に死刑にしてしまう。

 この辺も、実在の独裁者の横紙破りを分かりやすくビジュアルにしたような強烈なシーンで、それと同時に、OPナレーションの「人類の自由のためにネオショッカーと戦うのだっ」と言うフレーズが、この上ない実感を持って迫ってくる。

 しかし、命を賭してまで自分の意思を貫こうとした審判、なかなか立派だが、あるいはプロフェッサー・ドクに個人的な恩義でもあったのかもしれない。

 ドク「お待ちください、魔神提督、この私が一体何をしたと仰るのですか? 死刑とはあんまりだす」

 ドク、情けなくも魔神提督にすがりつき、恥も外聞もなく命乞いをするが、

 魔神提督「聞かせてやろう……
 教授なのか医者なのか、紛らわしいからじゃっ!
 ドク「やっぱりぃぃぃ!」

 じゃなくて、

 魔神提督「聞かせてやろう……お前は無能じゃ、ワシは無能が嫌いじゃ!」
 ドク「お助け下さい!」

 と言う、これまた専制国家の暴君のような「そんな御無体な」的理由からであった。

 でも、公平に見て、スカイキックに耐えるゴキブリジンの開発や、ヤモリジンの強化など、ドク、それなりに有能な人だと思うんだけどね。

 魔神提督「シビレイジン!」
 怪人「ビリビリビリビリ……」

 魔神提督はドクの命乞いになど耳を貸さず、子飼いの部下シビレイジンを呼び寄せる。

 
 魔神提督「3分遅刻! 空気椅子の刑!」

 
 怪人「つらいわ~」

 じゃなくて、

 
 魔神提督「電気椅子じゃ」

 
 怪人「了解です」

 シビレイジンが、ドクの後ろで「空気椅子」を作ると、審判たちがドクのお尻をその膝の上に無理矢理乗せる。

 ドク「うっ、助けてくれ、助けてくれっ!」

 
 ドク「助け……ああっ、ああーっ!」

 容赦なく高圧電流を流されたドクは、悲惨な喚き声を上げながら、白骨化するどころか、この世から消滅させられてしまう。

 ……

 ネオショッカーにその人ありと恐れられた、「電卓の鬼」ことプロフェッサー・ドクに敬礼!

 演じるのは高杉玄さんでしたーっ。

 魔神提督と同じく残虐無残なシビレイジンは、何事もなかったように、

 怪人「発電所の電力に私の100万ボルトを加えて東京中を電気責めにしてやります」

 透明なパネルに描かれた東京周辺の地図を示して、作戦の概要を説明する。

 魔神提督「お前の高電圧ならばヒューズもブレーカーも利かぬ。それこそ東京中の家も工場も火の海じゃ、あーっはははははっ!」

 心底楽しそうに悪事を働く魔神提督を演じるのは、「ゴーグルファイブ」のデスマルク大元帥こと中庸助さん。

 しかし、電圧がいくら高くても、ヒューズやブレーカーが利かないなんてことはないと思うんだけどね……

 さて、ところかわって、三田と言う平凡な家族が暮らす一軒家。

 なぎさ「わあっ」
 三田「おおっ」
 なぎさ「鬼よ」
 母親「なぎさちゃん、おいたはいけませんよ」

 階段の陰から、紙で作った仮面を被った可愛らしい鬼があらわれ、父親の膝の上に座るのを、母親がたしなめている。

 なぎさ「今夜は豆まき、パパと一緒に豆まきよー」
 三田「発電所が忙しくて休みが取れなかったからなぁ、いいんだよね、なぎさ」
 母親「甘いパパ」

 
 なぎさ「あ、こないだの人形、パパに見せよーっと」
 三田「おお、はっはっはっ」

 三田を演じるのは毎度おなじみ長沢大さんだが、この娘役の女の子がなかなか可愛いのである。

 なぎさが、トコトコ2階に上がってその人形を探していると、急に部屋中の電気が点滅したり、電気器具が誤作動を起こす。

 それは、電線の中を自由に移動できる特殊能力を持つシビレイジンの仕業であった。

 シビレイジン、三田の書斎で実体化すると、金庫の扉を高圧電流で焼き切って、中の書類を取り出す。

 
 シビレイジン「これだ、発電所の配線図は……」

 シビレイジン、目的のものを奪うと、再び電線の中に入り込んで逃げ去る。

 三田も配線図を盗まれたことを知って家から飛び出すが、ちょうどそこへ来合わせたのがバイクに乗った洋であった。

 
 洋「どうしました?」
 三田「盗まれたんです」
 洋「何をですか」
 三田「発電所の秘密配線図です。うち中の電気製品が狂いだして」

 
 一方、ブランカでは、前回、重傷を負って長期入院することになったみどりとユミの代わりのウェイトレスを募集していたが、

 
 友達同士の二人の女の子が応募してきたため、谷が頭を抱えていた。

 ただ、今まで二人雇っていたのに、急にひとり減らすのはちょっと変である。

 その前は、ミチも含めて三人もいたくらいだからね。

 まあ、無理矢理こちらで補えば、谷がみどりたちの治療費や入院費を負担することになったので、台所事情が厳しくなった……と言うことだろうか。

 ナオコ「ねえ、いいでしょう」
 アキコ「お願いしまーす」
 谷「……」

 
 ナオコ「私、ナオコです」

 で、その応募してきた二人と言うのが、みどりたちに代わる新しいライダーガールになる訳である。

 ナオコを演じるのは「円盤戦争バンキッド」のスワンこと鈴木美江さん。

 
 アキ「あたい、アキです」

 アキを演じるのは江口燁子さん。

 にしても、「あたい」って、一人称が可愛過ぎるやろ!

 もっとも、これは最初だけで、すぐ普通に「私」って言うようになるんだけどね。

 谷「あのね、うちはね、二人もアルバイトは要らないんだよ」
 アキ「二人で一人前の給料に負けとくわよ、ねえ」
 ナオコ「そう、大サービス」

 
 谷「弱っちまったなぁ」
 沼「いいじゃないですか、マスター、二人で一人分なら」
 谷「沼さん!」

 可愛い女の子が二人も来たので、ホクホク顔で横から無責任なことを言う沼さん。

 ナオコ「話せる~、あ、特技は合気道です」

 
 ナオコ「とぉーっ!」

 ナオコ、持参した道着を見せると、立ち上がって構え、掛け声を放つ。

 しかし、これでは合気道じゃなくて空手だよね。

 
 谷「ふーっ、びっくりした」

 その迫力に思わずたじろぐ谷。

 魔神提督編になると、全体的にコメディー色が強くなるのである。

 
 アキ「あたいは、バトン」

 
 アキ「ランララー、ラン、ラ、ララララ……あーっ!」

 アキはバトンを取り出して、その場でかろやかに回してみせるが、手元が狂ってバトンが飛び、柱に飾ってあった皿を割ってしまう。

 
 谷「ああーっ……」

 思わず目を覆う谷。

 
 アキ「はははあーん、またやっちゃった」

 
 ナオコ「あーあー、チッチッチッチッ」

 「相棒」の不始末に、早川健のように右手の指を動かしながら、舌を鳴らすナオコ。

 ちなみに二人がそれぞれの特技をネオショッカーとの戦いで見せるのは、確か次の19話だけだったと思う。

 そこで店の電話が鳴ったので、二人は競うようにして受話器を掴む。

 
 ナオコ「はい、ナオコです」
 洋「洋です。先輩お願いします」
 ナオコ「洋? 誰? 先輩だって」
 谷「ありがとう……」

 谷、つとめて穏やかにナオコから受話器を受け取ると、

 谷「なんだ、洋?」
 洋「多摩地区を探索中、電気の怪人が出ました」
 谷「なにぃ、電気の怪人? 洋、気をつけるんだぞ!」

 ネオショッカーの存在どころか、洋のことも知らないナオコとアキが、彼らの会話を聞いて怪訝そうに顔を見合わせたのは言うまでもない。

 一方、三田が自宅から車を出そうとしていると、洋がやってきて、

 
 洋「三田さん、何処へ行くんですか?」
 三田「発電所です。あの図面を盗まれては心配です」
 洋「それなら僕が行きます。あなたはここにいたほうがいい」
 三田「いや、私には責任が……」
 洋「相手はネオショッカーです。あなたでは無理だ」
 三田「筑波さん、あの発電所は私の生き甲斐です。それをどうかされたら、私は何のためにやってきたのか……この子のためにも私の作った発電所が安全に働いて人々の役に立っていると言いたいんです」

 洋、引き止めようとするが、三田の心意気に負けて、一緒に発電所に行くことにする。

 
 洋「なぎさちゃん、パパは守るからね」
 なぎさ「うん!」

 とりあえず、もう一度なぎさちゃんの画像を貼っておこう。

 二人が車とバイクで移動中、送電鉄塔の電線の中から、シビレイジンではなく、その部下の戦闘員たちが出現し、洋に襲い掛かる。

 うーん、しかし、怪人の特殊能力を、戦闘員が使えるというのはちょっと納得が行かないなぁ。

 
 洋「痺れる……電気を内蔵しているのか」

 もっとも、その戦闘員はただの戦闘員ではなく、左手に大リーグボール養成ギブスのような強化アタッチメントをつけた特殊部隊で、その左手から発せられる強力な電気にさすがの洋も苦戦する。

 洋が孤軍奮闘しているのを見た三田は、

 三田「今のうちだっ!」

 洋を見捨てて、とっとと先へ行ってしまう。

 ひでー。

 これにはさすがの洋もムカッとしたのではないかと思うので、

 洋「三田さん、今のうちに発電所へ!」
 三田「しかし、君を残していくわけには……」
 洋「いいから、早く、僕はなぎさちゃんにあなたを守ると約束したんです!」
 三田「わかった、すまない!」

 みたいな「お約束」の会話があった方が良かったと思う。

 
 戦闘員たちは三田には目もくれず、洋に群がってその体を押さえつけ、電流を流して苦しめる。

 続いて、真打ち登場とばかりに、シビレイジンが電線の中から実体化する。

 
 怪人「待っていたぞ、筑波洋、南米はリオデジャネイロからやってきたシビレイジンだ」
 洋「改造人間!」
 怪人「どうだ、電気で痺れて変身も出来まいが」

 シビレイジン、手袋がちゃんと、磁石のN極とS極をあらわす赤と青になっているのが芸が細かい。

 でも、洋がシビレイジンを見たのはこれが初めての筈なのに、さっきはなんで谷に「電気の怪人が出た」なんて明言できたのだろう?

 三田だって、別にシビレイジンの姿を見た訳じゃないからね。

 洋、なんとか戦闘員たちをふりほどくが、シビレイジン、ワイヤーを洋の体に巻いて、戦闘員以上の高圧電流を流し、変身を阻止する。

 怪人「仮面ライダーに変身できぬお前は俺のパワーの10分の1もない」
 洋「おのれっ」
 怪人「作戦通り、まず邪魔者を始末して発電所に掛かるとするか」
 洋「発電所?」
 怪人「発電所の電力に俺の電力を加えて、超高圧電流を東京に流す。東京中のすべての電気器具は火を吹き、一面大火災となる」
 洋「電流を流しても、途中で……」
 怪人「俺の電力はヒューズやブレーカーのスイッチを超える、防ぎようはないのだっ」
 洋(アホや、こいつ……)

 前回チラッと見た魔神提督がかなりのアホだと睨んでいた洋、その最初の部下からして真性のアホだと言うことが分かって、ウンザリするのだった。

 このヒューズ、ブレーカー問題はどれだけ言い繕っても無駄なので、魔神提督も洋も、最初から持ち出さないほうが良かったと思う。

 と、そこへ思わぬ伏兵があらわれる。ジープに乗った谷である。

 二人の間を突っ切ってワイヤーを切ると、

 谷「洋、乗るんだ!」

 
 洋「変身!」

 ジャンプしてジープの後ろに着地すると、その上で変身する。

 走っている車の上で変身と言うのは、ちょっと他では見たことがないパターンである。

 追記

 ……と思ったけど、こないだ見た「ストロンガー」でもやってた。

 だが、シビレイジンと強化戦闘員たちは恐ろしく強く、

 
 ライダーとなっても、戦闘員の電気攻撃に苦しめられる。

 それでも鎌で穂を刈るように彼らの足を払って倒すが、シビレイジンはすぐに彼らのアタッチメントに充電し、復活させてしまう。

 
 戦闘員「電力回復、直列!」
 戦闘員「キィーッ!」

 戦闘員たちは、リーダー格の指示で乾電池を直列にしたように一列に並ぶと、

 
 より強力な電力でライダーに突進する。

 ライダー(うぜえ……)

 次から次へとひっきりなしにクレームが入ってくる、ポンコツ企業のお客様サポート係のバイトをさせられているような気分になって、またしてもウンザリするライダーであった。

 それでもなんとかシビレイジンとの一騎打ちに持ち込むライダーだったが、体内に高圧電力を持つシビレイジンは攻守共に完璧で、スカイキックをまともに浴びてもビクともせず、再び電線の中に潜り込んで逃げてしまう。

 
 ライダー「スカイキックが利かない、電気に弾かれる!」

 いや、電気に弾かれるって……

 と、谷が血相変えて駆け寄り、

 谷「ライダー、だいじょうぶか」
 ライダー「シビレイジンの行き先は発電所です」
 谷「電気を流す作戦か?」
 ライダー「もし高圧電流が流れたら……」

 二人は期せずして発電所のほうを見て、そうなった場合のことを想像して険しい面持ちになる。

 谷「停電するな」
 ライダー「いい迷惑ですね」

 じゃなくて、二人の脳裏には家々の電化製品が発火して大規模な火災が発生、東京全土が焦土と化す悪夢のようなビジョンが浮かび上がる。

 谷「ライダー、大変なことになるぞ」
 ライダー「ええ」

 洋、電線を移動中のシビレイジンを追跡するが、途中で再び実体化したシビレイジンがワイヤーを投げつけ、洋の体に巻きつける。

 
 怪人「これも作戦のうちだ」
 洋「罠だったのか」
 怪人「ゆっくりと焼けて死んで行け」
 洋「ううっ」

 高圧電流を浴びた洋は、なすすべもなく気絶する。

 シビレイジン、強し!

 魔神提督の率いる新たな軍団の強盛さを視聴者に印象付ける意味では、今回のエピソードは100点満点に近い。

 だが、惜しむらくは、過去の怪人同様、シビレイジンには詰めの甘さがあった。

 それこそ高圧電流を浴びせ続けて焼き殺せばいいものを、何故かそうせず、

 
 怪人「放り込め」
 戦闘員「キェーッ!」
 怪人「埋めてしまえ」
 戦闘員「キェーッ!」

 戦闘員に命じて近くの山の中の枯れ井戸に洋の体を放り込み、その上から石を落として生き埋めにするという、実に中途半端な方法を選んでしまう。

 貞子or即身成仏でも作りたいのか、お前は?

 しかも、石を入れただけで、

 怪人「これで奴は完全に死んだ」

 と、言い切ってしまう。

 ……

 やっぱりバカなのかな。

 それはともかく、シビレイジン、やっと発電所(……と言うより変電所みたいだが)に入り込み、職員たちを感電させて片付けると、三田から奪った配線図を頼りに構内を進み、目的の場所まで到達するが、

 
 怪人「ここに100万ボルトを放電すれば……肝心な放電ポイントの鍵が開かん!

 と、全力で悔しがり、仕方ないので家に帰って天ぷらうどん食って寝たそうだが、嘘である。

 にしても、用意周到な作戦をめぐらせた挙句、待っていたのがこのオチ。

 ……

 やっぱりバカなのかな。

 怪人「ええい、溶かしては使えなくなるし……」

 シビレイジンは物陰に潜んでいた三田を見付けて引っ張り出すと、

 怪人「ちょうど良いところへ来た、放電ポイントの鍵を出せ」
 三田「そんなものはない」
 怪人「下手な嘘はやめろ。さあ、出せ!」
 三田「断る!」
 怪人「殺すぞ!」
 三田「殺してみろ、鍵のありかが分からなくなる」
 怪人「ようし、強情を張ってろ、死ぬ以上に苦しいぞ」
 三田「うわああああーっ!」

 シビレイジン、三田の体にワイヤーを巻きつけ、高圧電流を流して拷問する。

 一方、一旦ブランカに戻った谷は、店の奥でナオコたちが仕事もせずに電気の実験をしているのを見て、

 
 シゲル「ああ、消えてく、どうして?」
 谷「(金魚鉢の水が)アースの働きをしてるんだよ」
 シゲル「ふーん」

 ナオコたちは電球につないだ導線の先を水に漬けると、ついていた電球が消える……と言う実験をしていたのだ。

 しかし、なんでナオコたちがそんなことをしているのか、全く何の説明もなく、さすがに不自然過ぎる。

 無論、番組的には大いに意味があり、

 
 谷「そうか、アースだっ」

 それを見た谷が、シビレイジン打倒の方法を思いつく為であった。

 
 怪人「どうだ、もう10ポルト上げてみるか?」
 三田「いいやぁあああーっ、死んでも守るぞーっ!」

 引き続き、シビレイジンにいたぶられて、実にイイ顔で悶絶している三田さん。

 やがてその場にくたっと倒れるが、その時、シビレイジンの背中を蹴り飛ばしたものがいる。

 
 言うまでもなく、ライダーであった。

 それにしても、改めて見るとスカイライダーのマスクってカッコイイよね。

 シンプル且つ機能的で、全く無駄なものがないというデザインである。

 怪人「どーやって出てきた?」

 
 ライダー「三田さん、あなたは立派だ。なぎさちゃんの素晴らしいパパだ」

 ライダー、シビレイジンの問い掛けを無視すると、三田の体を抱き上げ、その根性を絶賛する。

 三田「なぎさ……」
 ライダー「シビレイジン、貴様の計画は終わりだ!」

 この後、外へ出てラス殺陣となるが、バカでもシビレイジンはやはり強く、ライダーはその電気攻撃に手も足も出なかったが、そこへ応援に駆けつけたのが、またしても谷であった。

 谷「ライダー、アースを使うんだ!」

 そう言って、ワイヤーの束をライダーに向かって投じる。

 
 ライダー「了解、シビレイジン、お前の弱点はこれだ!」

 ライダーもすぐにその意味を悟り、ワイヤーをシビレイジンの体に巻きつける。

 ただ、それだけで怪人が「しまった、電気が効かなくなってしまう」と狼狽するのは、ちょっと変じゃないか?

 
 ともあれ、ライダー、近くにあった水溜りにワイヤーの先を入れて、シビレイジンの体内の電気を水の中に逃がす。

 電気を失ったシビレイジンにスカイキックを叩き込み、なんとかこの難敵を撃破したライダーであった。

 しかし、この、ワイヤーを使って相手の体から電気を抜くくだり、「仮面ライダー」のエレキボタルの時とほとんど同じだなぁ。

 
 魔神提督「不甲斐ないやつめ」

 子飼いの部下の死を、一言で片付ける魔神提督。

 いや、だいぶ健闘したと思うんだけどね。

 少なくとも前回のヤモリジン以上にライダーを追い詰めたのは間違いない。

 魔神提督「勝ったと思ったら大間違いだ、仮面ライダー、作戦通りだ。うっはっはっはっ」

 続いて、負け惜しみとしか聞こえない台詞を放ち、大笑いするのだが、

 
 実は、いつの間にかスカイターボに時限爆弾が仕掛けられており、ライダーが何も知らずにスカイターボを走らせている異例のシーンで次週へ続くのだった。

 まあ、次の19話の冒頭で、間一髪でライダーに気付かれて失敗に終わるとは言え、週またぎで魔神提督の狡猾さを印象付けることに成功した見事なプロットだといえるだろう。
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コメント

君の電気は百万ボルト

発電所で百万ボルトの電気を流したところで途中に変電所がある以上、各家庭に高圧電流は流れたりしないでしょう
・・・・・・もっとも、発電所の送電施設か変電所の変圧器が吹っ飛んで大停電になる事は考えられますが

ちなみに電気系怪人への対策でよく出てくるのはアースや避雷針ですが、変わり種としては『鉄人タイガーセブン』にて全身電気の塊のエレキ原人に対して大量のタイヤを被せて動きを封じる作戦が行われた事があります

スカイライダー

>それにしても、改めて見るとスカイライダーのマスクってカッコイイよね。
>シンプル且つ機能的で、全く無駄なものがないというデザインである。
昭和で最も小顔&抜群のプロポーションで、石ノ森先生もお気に入りで
スカイライダーのマスクを大事にお持ちになられていました。

>魔神提督の狡猾さを印象付けることに成功

提督を(良い意味で)ただの悪代官キャラに振り切ったのもシリーズ盛り返しの一因。
視聴者に好評で予定されていた3人目も出ず、最後まで出ましたね。

折角追い詰めたのに

管理人様が仰ったように、どうもシビレエイジンも詰めが甘いようですね😅折角追い詰めたのに何故アース攻撃をしないで生き埋めにしたのでしょうか?千載一遇の大チャンスをみすみす逃してしまいました😖

魔神提督

魔神提督役の俳優はデスマルク大元帥を演じていた中庸助さんでしたか?道理で見た顔だと思ったら、同一人物のようですね😅味方でも問答無用で冷酷ですな

のび太のお父さん

>≧心底楽しそうに悪事を働く魔神提督を演じるのは、「ゴーグルファイブ」のデスマルク大元帥こと中庸助さん。

中さんと言えば、ドラえもんで途中からのび太のお父さん役を演じていた方だそうですね。映画化された「帰ってきたドラえもん」でドラえもんとの別れを受け入れることができないのび太を叱咤するも「そういえばおばあちゃんが亡くなったときもこんな風に泣いていたじゃないか」と諭す場面がありましたが、演技の幅が広いことに感心します。

綱紀粛正

>ドク、それなりに有能な人
これで魔神提督が短命幹部で終わったらヨロイ元帥路線ですが
アポロガイストやジェネラルシャドウといったライバル系幹部より長期政権なんですね。

第一期を観ていたら「シビレイジンはストロンガーなら大好物」
と思う所ですが制作側も確信犯だったかもしれません。
スカイキックが通用しない二大怪人相手を皮切りに
いよいよ客演ライダー路線が花開く事になる訳で。

>なぎさちゃんの画像
最初の斜めカットはさほどに思わなかったが正面で納得。

>実在の独裁者の横紙破りを分かりやすくビジュアルにしたような強烈なシーン

「独裁者にとって恐るべきは、悪者と思われることよりも、むしろ小者と思われることである」
(ユゴーによるナポレオン三世批判)

悪者しかいないネオショッカーで最高幹部にのし上がるにはこうしたパフォーマンスが
欠かせなかったのでしょうね(゚Д゚;)

>「聞かせてやろう……お前は無能じゃ、ワシは無能が嫌いじゃ!」

でも、「気に入らん」アブンガーに対しても「恐ろしい男よのう」とちゃんと認めてますよね。
まぁ、「だが、慢心するなよ」とか言っておけば、上の者としてもっと良かったのですが・・・

Re: 君の電気は百万ボルト

> 発電所で百万ボルトの電気を流したところで途中に変電所がある以上、各家庭に高圧電流は流れたりしないでしょう

まあ、そうですね。

> ちなみに電気系怪人への対策でよく出てくるのはアースや避雷針ですが、変わり種としては『鉄人タイガーセブン』にて全身電気の塊のエレキ原人に対して大量のタイヤを被せて動きを封じる作戦が行われた事があります

そうなんですか。「タイガーセブン」見たいなぁ。

Re: スカイライダー

そうなんですか。

Re: >魔神提督の狡猾さを印象付けることに成功

途中から段々情けなくなるのがアレですけどね。

Re: 折角追い詰めたのに

もったいないですよね。

Re: 魔神提督

素顔はほとんど見えませんからね。

Re: のび太のお父さん

> 中さんと言えば、ドラえもんで途中からのび太のお父さん役を演じていた方だそうですね。

そう言えばやってましたね~。

Re: 綱紀粛正

> 最初の斜めカットはさほどに思わなかったが正面で納得。

もうちょっと出番があれば……

Re: >実在の独裁者の横紙破りを分かりやすくビジュアルにしたような強烈なシーン

ま、実際にこんな上司だったら最悪ですけどね。

Re: >「聞かせてやろう……お前は無能じゃ、ワシは無能が嫌いじゃ!」

まあ、自分の子飼いのスタッフだけにしたかったんでしょうね。

>怪人の特殊能力を、戦闘員が使えるというのはちょっと納得が行かないなぁ。

アハメス様「あなた、何言ってるの?私は地球に来て最初にしたわよ❤」

Re: >怪人の特殊能力を、戦闘員が使えるというのはちょっと納得が行かないなぁ。

そう言えばそうでしたね。

ネオショッカー怪人

水道に忍び込めるサンショウジンとか、液化できるナメクジジンとか今回のシビレイジン
バイオライダーと同等以上の能力を持たせられるネオショッカーは凄いですよね。

>この私が一体何をしたと仰るのですか?

一番の元凶は、志度博士の申し出に許可を出して、なおかつ博士に出し抜かれた
ゼネラルモンスターですけどね。

Re: ネオショッカー怪人

これでなんで勝てないのか……

Re: >この私が一体何をしたと仰るのですか?

気の毒ですよね。

長沢大と美少女

長沢大さんは美少女とのセットが絵になる名優ですよね。長沢さんの演技が子役のかわいらしさを上手に引き出している名編の一つでしょう。

粛清

やはり前政権(ゼネラル・モンスター)の生き残りは粛清されるのが運命のようですね😖ショッカーの戦闘員とそっくりの末路が待っていましたね😅

Re: 長沢大と美少女

いかにもいいお父さんと言う感じですよね。

Re: 粛清

怖いですよね。

No title

スカイライダーが路線変更したのは、ひとえに当時の戦隊人気のせいだと思います。
バトルフィーバーの破天荒なキャラクターと奇想天外なストーリーにおおいに魅了された子供たちには、スカイライダーの真面目な内容は受け入れられなかったのではないでしょうか。

Re: No title

お久しぶりです。

> スカイライダーが路線変更したのは、ひとえに当時の戦隊人気のせいだと思います。
> バトルフィーバーの破天荒なキャラクターと奇想天外なストーリーにおおいに魅了された子供たちには、スカイライダーの真面目な内容は受け入れられなかったのではないでしょうか。

それもあるでしょうね。個人的にはシリアスのまま行って欲しかったですが。

No title

原点回帰をしてシリアスな怪奇アクションドラマを展開する事で戦隊との差別化を図ったスカイライダーですが、路線変更により戦隊との差別化が出来なくなりました。魔神提督編から毎回のラストがブランカでのドタバタで締めるのも戦隊を意識しているとも取れますし。

Re: No title

まあ、演出的には大差ないですね。

シリアスからお笑いへ

魔神提督が大幹部に就任した時点こそ原点回帰してシリアス路線へ移行したようですが、段々とお笑い路線に逆戻りしたようですね😅

Re: シリアスからお笑いへ

まあ、どっちも面白いですけどね。

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70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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