第11話「死ぬな友よ! 危機一秒前」(1977年4月13日)
冒頭、真っ暗な、がらんとした倉庫の中に東条が入ってくるが、

ゴッドタイガー「手筈どおり、やってくれたのかね、東条課長」
意外にも、彼を待っていたのはタイガー団と言う、ダッカーの下部組織であった。

東条「部下には見当外れの場所を手入れするよう命じておいた、あんたの今日の取引場所には刑事一人近付くことはない」
さらに、正義のカタマリのような東条が、こともあろうに悪の手助けをしていたと言う信じ難い事実が明らかになる。
ゴッドタイガー「ははは、ご苦労……と言いたいところだが、警視庁パリパリの捜査課長がこうも簡単に警察を裏切るとはどう考えても全面的に信用するわけに行かん」
もっとも、それは悪にしても同じことで、タイガー団のボス・ゴッドタイガーも露骨に疑いの目を向ける。
東条「ふっ、俺も人の子、贅沢をしたくなったのさ、ゴッドタイガー、俺を信用できないのなら試してみてもいいが、約束の1000万円だけは出してもらうぜ」
東条、普段とは別人のようなふてぶてしい笑みを浮かべると、ヤクザな口調でゴッドタイガーに金を要求する。
ゴッドタイガー「ふふふふふ、はははは……」
何か腹に一物ありそうなゴッドタイガーの不気味な笑いに続いて、

倉庫の外で、みどりさんとオサム(呼び捨て)が、ゴッドタイガーの部下に連れて来られるシーンとなる。

ゴッドタイガー「あの二人をバラしたら、本当に信用してやる」
東条「……」
が、東条、さして顔色を変えず、ゴッドタイガーから渡されたリボルバーのシリンダーをスイングアウトさせ、弾がしっかり装填されていることを確かめる。

オサム「東条さん、やめて!!」
みどり「やめて!!」
口々に哀願する二人であったが、東条の目がマジなのを見て、その頬が凍りつく。
流れ弾に当たってはかなわんと、二人を押さえていた男たちがその場を離れたので、二人も反対側に走り出すが、

東条は躊躇なく引き金を引き、二人を撃ち殺す。
無論、本当に殺された訳ではないのだが、ちびっ子向け特撮の導入部とは思えない、ハードな描写である。
東条「これで気が済んだかい」
ゴッドタイガー「はははは、良かろう、おい、あの死体は片付けとけ」
部下が倒れている二人に駆け寄り、引っ張り起こそうとしたそのとき、いつものようにギターを弾きながら早川が登場。
これは東条の計算にないことで、その顔が明らかに強張る。
ゴッドタイガー「貴様、何者だ」
早川「俺のことならそちらの兄さんが良くご存知の……」
東条「早川、な、何をしに来た」
早川「ははははは、お前の馬鹿な真似をやめさせようと思ってさ」
ゴッドタイガー、早川に殴りかかろうとした部下を止めると、
ゴッドタイガー「東条、お前はまだ信用するわけに行かん、この若造をバラしたと言う証拠でも持って来たら、改めて雇ってやるわい」
車に乗ってさっさと走り去る。
東条「貴様って奴は……バキヤロウ!!」
二人きりになるや、東条は込み上げる怒りに突き動かされるように早川に近付き、本気で殴りかかる。

それを見て、死んだ筈の二人が起き上がる。
貴重な、みどりさんのお尻ショットである。
早川「バカヤロウはどっちだ」
早川、東条の拳を受け止めると、逆に投げ飛ばす。
オサム「やめてよー」
みどり「ひど過ぎるわ、早川さん」

二人の制止の声も無視して、初めてガチの殴り合いを演じる二人。
さすが、早川の親友だけあって、東条の腕っ節はなかなかのものだった。
サブタイトル表示後、警察署に戻った東条たちが、厳しく早川を糾弾している。

東条「早川、この囮作戦をここまでやるのに俺達がどんな苦労をしたと思ってるんだ」
みどり「私たち、撃たれて倒れるタイミングを一ヶ月も練習したのよ」
オサム「東条さんだって、タイガー団にあそこまで入り込むのに、三ヶ月も掛かって……」
東条「やつらはな、銃器の大掛かりな密輸売買をしている」
東条たちの台詞で、彼らが念入りな準備をした上で、タイガー団を摘発しようとしていたことが分かる。
しかし、この設定、見過ごしに出来ない疑問点がいくつかある。
まず、東条ともあろうものが、民間人の、それも未成年の二人をそんな危険な捜査に協力させるだろうか、と言う点。
また、二人がタイガー団に捕まり、東条の忠誠心を試す的にされると言うお誂え向きの状況になることが、何故、前以て彼らに分かったのか?
二人を殺させるにしても、その方法や場所について、予知能力者でもなければ、一ヶ月も前から分かる筈がなかろう。
あと、「一ヶ月も練習した」と言うが、さすがに練習のし過ぎでは?
ちなみに撃たれた二人がピンピンしていたのは、防弾チョッキなどではなく、単に弾が当たったふりをしていただけだったようである。
つーか、二人の体から血が出ない時点で、バレバレだと思うんだけどね……
一ヶ月も準備期間があったのなら、防弾チョッキと血糊を使うくらいの手間は掛けて欲しかった。
閑話休題、東条たちの追及に対し、
早川「お前の考えはあまっちょ過ぎるよ、死んだふりをしたみどりさんとオサム君があのままで済むと思ってたのか」
早川も厳しい顔で反論する。
もし早川があらわれなかったという設定で、部下が二人の体を引き起こすシーンが再現されるが、

ひっくり返された二人はあっさり目を開けてしまい、死んでないことがバレてしまう。
いや、目ぇ開けたらダメだろ……
ちったぁ、死体らしくしなきゃ。

もっとも、その指摘に三人がギョッとするので、そのことまで考えてなかったことが分かる。
……
そうじゃ、貼りたいだけなんじゃ。
早川「確実に死んだことが確認されたら、二人ともマシンガンで蜂の巣にされてたところだ。東条、お前は警視庁のエリートだ、二度と馬鹿なことは考えるな」
早川はそう言い捨てて部屋を出て行くのだが、早川の台詞、再現映像の内容と食い違ってるような気がするんですが……
つまり、映像では、「ひっくり返される」→「死んでないことがバレる」なのに、早川の台詞では、「死んだと確認される」→「マシンガンでトドメ」となっているのだ。
まあ、結果は同じなんだけど、死んだことを確認したのに、改めてマシンガンなんか撃つかなぁ? 別にゴッドタイガーの狙いは二人の命を取ることではないのだから、そこまでするとは思えない。
それはともかく、次のシーンでは、早川が単身、ゴッドタイガーの本拠地に正面から乗り込もうとしているが、

東条「待て、早川、勝手な真似は許さん」
早川のことを見張っていたのか、東条が駆けつけて引き戻す。
早川「では警察が何かやってくれるのか」
東条「早川、これだけは言っておく、事の善悪は別として警視庁内部にはズバットの暴力行為は行き過ぎだ、全国氏名手配にしてしまえという動きがある。ズバットの正体を知ってるのは俺だけだ」
早川「……」
東条「早川、これ以上の英雄気取りはやめろ。でないと俺はお前を逮捕しなければならなくなるぞ」
早川「……」
東条「俺はもうひとつの手も打ってある、タイガー団にはもう手を出さないでくれ」
東条の、厳しくも友情に満ちた言葉に胸を打たれる早川であったが、そこに二人目掛けてゴルフボールが飛んでくる。
東条「黒いボール」
早川「出てきたな、左丹の旦那」
と、黒い上下に、白いスカーフと白い手袋も粋な、ゴルファーらしい男が戦闘員を引き連れ、「ズバット」では珍しいジャンプカットで近付いてくる。

左丹「早川とか言うそうだな、俺のことを知ってるとはたいしたもんだ」
左丹を演じるのは、毎度おなじみ、守屋俊志さん。
実際に、ゴルフが上手かったらしい。
早川「ふっふっふっ、かなり有名ですからね、ゴッドタイガーの用心棒・殺し屋ゴルファー左丹、ただし、ゴルフの腕前は日本じゃあ二番目だ」
左丹「なんだとぉ、俺のほかに日本一がいるというのか」
と言う訳で、いつものやりとりが交わされ、珍芸対決となるのだが、「ゴルフの腕前が日本で二番目」って、普通に凄くない?
以前のレビューでも書いたと思うが、そんな特技があるのなら、悪の組織の用心棒なんかしないで、普通にプロゴルファーやった方がよっぽど儲かると思うんだけどね。
ともあれ、左丹、黒いシャフトのドライバーで黒いボールを打ち、一旦松の木に当ててから、タイガー団の本拠地の壁に掲げてある「D」と言う文字にめり込ませる。
正直、パッとしない技である。
早川、左丹のドライバーを手に考え込んでいたが、そばにいた戦闘員を足元に仰向けに寝かせ、サングラスを外すが、

誰かと思ったら、懐かしい、ツバサ大僧正さんではありませんか!!
富士乃幸夫さんね。
早川、ドライバーのヘッドで男の喉を押さえつけ、

早川「動くと、前歯がなくなりますよ」

早川「さ、良い子さんでね」
子供をあやすようなバカ丁寧な口調で注意してから、黒いボールを男の唇の上に乗せ、その状態でボールを打とうとする。
すなわち、人間ゴルフティーである。
ま、ゴルフの腕とはあんまり関係ないんだけどね!!
あと、早川は例によって普通にはスイングせず、事実上、左腕一本で打ってるのだが、さすがにちょっとやり過ぎで、リアリティーがない。

ともあれ、ボールは同じように木に跳ね返って、左丹の打ったボールに重なるように命中し、

さらに、そのボールをくっつけたまま、こちらに戻ってくる。
それはまあ、いつものことだから良いんだけど、

建物から飛んでくるときのボールは明らかにひとつなのに、

それを横から見たカットでは、二つがくっつくようにして飛んでいるのは、明らかなミスであろう。
それとも、別々に看板から離れて、空中で追いついてひとつになったということなのだろうか?
最後は左丹のズボンのポケットに入るのだが、

早川「ポケット・イン・ワン、ははははは、色が気に入らないからついでに二つとも落としておきましたよ」
左丹「……」
左丹がボールを取り出すと、黒いボールが白くなっていた。
これも、黒い塗料をどうやって落としたのか何の説明もなく、今回の珍芸は、凝り過ぎて訳がわかんなくなって失敗したケースのひとつだと思う。
早川と東条はその場から立ち去ろうとするが、

左丹「待て、生かしては返さんぞ、あの森の中には特別な仕掛けがしてあってな、一歩でも足を踏み入れたら、セットしてある火炎陣は10分間ぶっ続けに火を吹くことになっている。ふふ、お前さんたちにはあの森に入ってもらう」
……
いや、部下がマシンガン持ってるんなら、チャッチャと射殺しましょうよ~。
もっとも、9話で、マシンガンで蜂の巣にされてもピンピンしていた早川のことだから、たぶん、死ななかった可能性が高い。
東条、自ら森に飛び込んで早川だけでも逃がそうとするが、早川も追いかけて仲良く火炎陣の只中に飛び込む。
火炎陣と言うのは、要するにマシンガンを四方八方から乱射する仕掛けのことである。
何の遮蔽物もないところで、10分間も休まずマシンガンで撃たれまくったら、どう考えても助からない筈だが、10分後、左丹たちが倒れている二人を引き摺りだそうとすると、案の定、二人は生きていて、東条がマシンガンを奪って威嚇射撃すると、左丹たちは泡を食って逃げ出す。
だが、その直後、早川がぐらりとその場に倒れる。

東条「早川、どうした?」

慌てて抱き起こそうとした東条、早川の背中がそれこそ蜂の巣になっているのに気付き、
東条「なんで生きてんのよっ!!」 早川「えっ?」
ほとんど恐怖に近い叫び声を上げるのだったが、嘘である。
嘘だけど、死んでなきゃおかしいのは事実である。
東条「早川、お前は俺を庇って……何故、何故俺に任せなかった?」
早川「……」
それでも早川、東条の問い掛けに、悪戯っぽくウィンクしてみせる。
でも、この東条の台詞も変だよね。
任せるも何も、東条ひとりだったら、確実に撃ち殺されていただろうからね。
しかし、いくら早川が庇ったからって、四方八方から10分間も弾を浴びせられて、東条がかすり傷ひとつ負ってないと言うのは、どう考えても理屈に合わない。
なので、ここは、東条が人質になり、早川一人が火炎陣の中に入れられる……とした方が良かっただろう。
そして、左丹たちがいなくなったあと、
東条「早川、何故ズバットに変身しなかった?」
と言わせれば、この後の研究室のシーンに上手く繋がったと思うのだが……
CM後、1話以来となるみどりさんの部屋に勝手に上がりこみ、ウィスキーか何かを飲みながら亡き飛鳥の遺影に語りかけている早川。

早川「飛鳥、教えてくれ、俺の作ったズバットスーツは5分しか持たないんだよ、俺はこいつを何とか改良したいんだ、飛鳥、何とか言ってくれよ」
ギターからズバットスーツを取り出して抱き締め、無駄と知りつつ、飛鳥の霊に助けを求める早川であった。
その後、こちらも1話以来となる、秘密の研究室でズバットスーツの改良に励んでいる早川。
二つの人形に、ニ種類のズバットスーツを着せたところで東条を部屋に入れ、

早川「東条、この二つの人形は全く同じものだ」
早川、一方のズバットスーツだけタイマーを作動させてから、まず作動させてない方の人形を鉄パイプで叩く。
すると、人形はあっけなく壊れる。

ついで、タイマーの作動している方を殴るが、今度は微動だにせず、逆にパイプがぐにゃりと曲がってしまう。
早川「タイマーが作動してる間は、ビクともしない。ただし、これほど強いズバットスーツでもたった一つ弱点があった。着ていられるのは5分だけなんだ。5分にならないうちにスイッチを切らないと体がバラバラになってしまう。スイッチを切れば避けられるんだが、そうなると、このズバットスーツはただの鉛のように重いだけの満足に動くことの出来ない邪魔な服になってしまうんだ」
東条「ごめん、もう一回言って」 早川「……」
じゃなくて、

東条「なるほど、つまり5分で片付けられない相手の時に着るとかえって命取りになる。だからお前はあの時、マシンガンが10分やまないのを知って、撃たれるのを覚悟でズバットにならなかったのか……」
説明を聞いて、さっき早川がズバットスーツを着なかった理由を理解する東条であったが、これってなんか変だよね。
だって、火炎陣が10分続くからって、早川が左丹たちをやっつけるのに10分掛かることにはならないからである!!
つーか、ズバットスーツが重くなることより、生身の体でマシンガンの中に飛び込むほうが、よっぽど「命取り」だと思うんですが……
ともあれ、既に改良を施されたズバットスーツは、5分を過ぎても壊れない。

早川「大成功だ、あっはははははっ」
東条「ふっはははははっ」
早川「もう大丈夫だ」
東条と喜びを分かち合う早川であったが、次の瞬間、無情にもズバットスーツは粉々に砕け散る。
早川「ダメか……」
涙を流して落胆する早川に対し、
東条「あのなぁ早川、前々から言おうと思ってたんだけど、5分になる前に一旦スイッチ切って脱ぎ、それからもう一回着ればいいのでは?」
早川「それだっ!!」 と言うのは嘘だが、ほんと、それで解決しそうな気がするんだけどね。
もっとも、戦闘中にスーツを脱ぐのは大変だろうが……
一方、奇しくも、ダッカーもズバットスーツの弱点に気付いていた。

首領L「ゴッドタイガー、これがダッカーが入手したばかりの情報だ、それによると、ズバットの行動は5分が限度だとある。過去のデータを分析した間違いないものだ。5分を過ぎると、ズバットの体は粉々になる」
自信たっぷりに断言するLだが、活動限界はともかく、粉々になるなんてことまではいくら分析しても分からないと思うんだけどね。
再び失意の研究室。
東条「早川、もう気にするな、危険を冒してズバットになることはない。これからは俺たちがやる」
早川「お前たちの力で奴ら何処まで戦えるって言うんだ?」
東条「もうひとつの手は打ってあると言った筈だぜ」
東条は妙に自信たっぷりに請け負うと、早川をとある遊園地に連れて行く。
東条「タイガー団でも、子供の遊び場までは目が届かん。ここはいつも俺達が連絡場所に使ってるところだ」
そう前置きして、子供連れのある人物に引き合わせるのだが、

そう、他ならぬ、ツバサ大僧正あらため、人間ゴルフティー幸夫であった。
緊張する早川だったが、相手はサングラスを外し、にこやかに頭を下げる。
しかし、いくら「目が届かん」っつっても、戦闘員の格好して来るのはまずいのでは?

東条「有能な俺の部下だ、一年前から苦労してタイガー団に潜り込ませてある」
早川「あの男、刑事だったのか」
東条「どうだ、これでもうお前が命懸けでズバットスーツを着る必要がないと言う意味が分かったろう」
だが、案の定と言うべきか、東条が噛んで含めるように言った直後、ニ発の銃声が響き渡る。
そう、目が届かないどころか、タイガー団にバレバレで、子供もろとも幸夫が撃たれてしまったのである。
これが世に言う「東条の面目丸つぶれ事件」(1977)である!!
しかも、その一瞬の隙に東条が拉致され、1時間後に処刑するとの通告が示される。

ゴッドタイガーは、東条をギロチンベッドの上に仰向けに寝かせ、5分タイマーを作動させる。
ゴッドタイガー「この5分計の針が5回回ったとき、ギロチンが落ちて東条の首が飛ぶ、そしてその5分後にズバットの体も粉々になってるというわけだ」
と言うのだが、なんとなく計算が合わない気が……
何で東条が死ぬと同時にズバットの活動が始まることになってるの?
ともあれ、最初からズバットに変身している早川、ズバッカーに乗ってアジトに突入し、

ズバット「はっはっはっはっは、ズバッと参上、ズバッと解決、人呼んでさすらいのヒーロー……」
建物の屋上でいつものポージング&名乗りを上げるズバットだったが、その途中である重大なことに気付いてしまう。
「この口上やめたら、時間節約できるんじゃね?」 と言う事実に……
ま、それはヒーローにとっては欠かせないものとしても、
ズバット「武器弾薬密輸によって悪事を重ね……」
と言う、糾弾の台詞は、今回は省略すべきだったのではあるまいか?
ちなみにこの名乗りと糾弾だけで、20秒使ってます。
5分=300秒のうちの20秒なので、バカにならないロスだよね。
戦闘員を蹴散らしてから、左丹とのバトルとなるが、遠くからゴルフボールを打ち込んでくるとかじゃなく、

多節棍のように改造したドライバーを振り回してズバットのムチに対抗すると言う、
ズバット(ゴルフの腕、関係ねえじゃん!!) と、ズバットが心の中でツッコミを入れざるを得ない戦い方をするのだった。チーン。
そこそこ善戦する左丹の旦那であったが、最後はムチで巻かれて落とし穴に放り込まれ、

左丹「見事なホール・イン・ワンだぜ」
言うてる場合かっ!! ある意味、ゴルファーらしい死に方を遂げるのだった。
ま、死んだかどうかは不明だが。
色々あって、タイムリミットが近付く中、
ゴッドタイガー「奴があのドアを開けて入ってくれば、バズーカ砲がぶっ放される仕組みになっている。いずれにせよ、ズバットの最期だ」

ゴッドタイガー「うはぁーっはははははっ、わっはっはっはっ」
勝利を確信して大笑いするゴッドタイガーだったが、

ゴッドタイガー(あれ?)
ヒーローはドアから入るとは限らないと言う法則を知らなかったのが運の尽き。
それはそれとして、

ズバット「……」
ゴッドタイガー「……」
天井を突き破って降りてきたズバットが、一瞬、ゴッドタイガーと「素」で見詰め合うのが、ちょっとツボである。
ズバット、制限時間内に東条を助け、ゴッドタイガーを成敗する。
左丹の旦那はともかく、ゴッドタイガーとタイガー団、シリーズでもかなり存在感の薄い敵であった。
ラスト、夕暮れの下、川べりでギターを弾いていた早川の前に東条があらわれ、

東条「早川、ありがとう」
早川「えっ?」
東条「早川、あの撃たれた刑事とその子は、命を取りとめたよ」
早川「ふーん、そうか、ふっ、そいつは良かった」
独り言のようにつぶやいて歩き出した早川の背中に、
東条「行くのか?」

早川「ふっ、すーすっ、チッ、風が俺を呼んでいる」
鼻づまりなのか、いちいち細かい仕草をまじえつつ、気障な台詞を吐いてウィンクして見せる早川の笑顔でエンディング。
以上、早川と東条の男の友情を爽やかに描いた力作であった。
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