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「スーパーロボット マッハバロン」 第2話「空の牙 海の罠」


 第2話「空の牙 海の罠」(1974年10月14日)

 今回は、ロボット帝国の海軍と陸軍による共同作戦が採られる。
 冒頭、海軍のワルターU0と空軍のメッサーM4により、マンモスタンカーが撃沈される。

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 その情報が、

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 KSS作戦本部のコンピューターにもたらされる。

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 愛「タンカー船、クィーンオリエンタル号は突如爆発」
 村野「ガンさん、愛、譲司、KSSバードで出動」
 三人「キッサー!」

 KSSって、日本の特撮史上、最もオシャレな防衛隊だね。とても40年前の作品とは思えないセンスだ。

 陽「村野博士、俺も行かせて下さい、マッハバロンが行った方が安心でしょ」
 村野「君は待機だ」
 陽「そんな……」

 陽はまだ加入したばかりで、一人前と認められていない。

 三人はKSSバードでタンカーの残骸が散らばる現場へ急行、唯一の生存者を救助する。
 その男は病院のベッドの上で「魚雷……怪鳥……ロボ……海中……」と、途切れ途切れに言うと、意識を失ってしまう。

 陽「ロボはロボットじゃないでしょうか。つまりララーシュタインの仕業ですよ」
 村野「何の目的で? 撃沈するからにはそれだけの理由と目的があるからだろ」
 陽「それは……」
 花倉「意識の回復を待つよりないな」

 そこへ、今度は国連軍の原子力船が撃沈されたとの報が入る。
 今度も、陽は花倉刑事と病人の警護に残され、不満タラタラ。

 岩井「頼んだよ、坊や」
 陽「頼んだよ坊や、だと、ふざけやがって! バカにしやがって」
 花倉「そう、カリカリしなさんな、陽坊、のっといで、バルーンヘリヘリに」
 花倉は、近くの空き地で健一(愛の弟)たちが一人乗りの気球で遊んでるいるのを見て、陽に言う。

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 陽は嬉しそうにホイホイ病院から出て、気球に乗って空を飛ぶ。
 確かにこれじゃ、「坊や」と言われるのも仕方ない。

 もっとも、陽はそんなことをしながら(こんなことしてていのかお前は、ララーシュタインに復讐しないのか? 父と母だけでなく、おじいちゃんまで殺されたんだぞ)と、自分に問い掛けていた。

 突然、車に乗ったロボット帝国の兵士がマシンガンを構えて迫ってくる。
 騒ぎを聞いて、花倉はすぐ陽を助けに行く。

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 気球で空を飛ぶ小型バイク「バルーンプカプカ」(?)で、上空から「ミラクル弾」を撃ち、敵を撃退する。

 陽は花倉に礼を言うが、すぐ「病人が危ないっ」と気付く。これは花倉を病院から引き離す為の陽動作戦だったのだ。二人が慌てて病院へ戻ると、既に唯一の生存者だった男は刺し殺されていた。

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 陽は、当然、メンバーから大目玉を喰う。
 岩井「なんだ、バルーンヘリヘリ乗ってただと、この間抜け! お前が遊んでる間にな、一人の人間が殺されたんだぞ」

 花倉刑事が飛んできて悪いのは自分だと膝をついて謝る。
 村野「たとえ花倉さんに遊んで来いと言っても、君はKSSのメンバーとして残るべきだ。現場に出動するのも大事だが、残って生存者の命を守ることはもっと大切なことなんだ」

 一方、ロボット帝国では、スーカンとゲラーが今回の作戦についてララーシュタインに説明していた。

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 「磁力ソナーを使ってKSSとマッハバロンをおびき寄せます」と、イラストで説明するスーカンかゲラー(どっちか良く分からん)。

 つまり、まず水中でマッハバロンを巨大な網で捕まえ、そこを空からメッサーM4が攻撃しようと言うプランであった。繰り返されるタンカーなどの撃沈は、その為の実験だったのだ。

 作戦通り、まず磁力ソナーが発射され、KSSの注意を引き付ける。

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 それを感知するレーダーがまた、いかにもそれらしいんだよね。

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 愛「磁気波探知、かなり強力です」
 それを覗き込んで報告する愛。

 今回も、その破壊的なバストは封印されたままである。

 村野「KSSマリン出動!」
 岩井たちは、潜水艇KSSマリンで出撃する。

 陽は「もう我慢ならねえよ」と、村野の制止を振り切って勝手にマッハバロンで出撃しようとする。

 村野「陽、もう少し様子を見るんだ、軽率な行動は慎め!」
 司令官の村野がそう言ってるのに、管制官達が淡々とマッハバロン出撃シークエンスを進めるのが、なんともおかしいのである。

 陽はまんまとロボット帝国の思惑通りに動いて、網をかけられて身動きできなくなる。水中と上空から爆弾の雨を浴び、マッハバロンが窮地に陥る。

 岩井はKSSマリーンのコクピットを切り離してワルターU0(潜水艦ロボット)を攻撃しようとするが、強力な磁気ソナーで吸い寄せられ、撃沈されてしまう。

 マッハバロンは何とか自力で網から出て、退却する。

 続けて失態を演じてしまった陽、負傷した岩井に謝罪するが、
 村野「陽、直ちにこの基地を出て行くんだ」
 陽「俺にやめろって言うんですか」
 村野「そうだ、君は私の命令に背いた、その結果、メンバーの一人に負傷させた。君はKSSのメンバーにふさわしくない」
 陽「でもマッハバロンは俺にしか操縦できないんですよ」
 村野「うぬぼれるんじゃない、マッハバロンを誰にでも操作出来る様に改造することは造作もないことだ」
 陽「やだっ、俺はやめない。ララーシュタインを倒すまではマッハバロンに乗るんだ!」

 2話目にして、主人公が解雇されそうになると言う、前代未聞の事態となる。
 まあ、70年代の特撮では、結構そう言うパターンって多いけどね。

 村野「君をKSSに残すかどうかはメンバー全員で決めることだ」
 村野もやや折れて、多数決で決めると言い出す。それはいいのだが、

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 その方法が、部屋の隅にあるダルマに、陽を残すなら○、ダメなら×に吹き矢を刺すと言う、真面目なのか冗談なのか良く分からないものだった。

 村野は×、愛は○、譲司は×、

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 残るは負傷した岩井だった。
 陽(ガンさんが×を打てば、俺はKSSから追放される……される……される)←エコー

 だが、岩井が狙ったのは意外にも○だった。番組的には予想通りであったが。

 陽「ガンさん!」
 村野「2対2じゃ保留するしかないな。せいぜい愛とガンさんに礼を言うんだな」

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 格納庫でマッハバロンを見上げている岩井に、陽が改めて礼を言う。
 陽「すいません、二度も庇って貰って」
 岩井「いや、たいしたもんだ、立派なもんだ、陽、このロボットはお前だけのもんじゃねえ、平和を願う人間みんなの物だ。それを忘れんな」
 陽「ガンさん……」

 ララーシュタインは、引き続き空軍と海軍に、kSSの海底基地を攻撃させる。
 村野はすぐ「でゅふぇんすばりあ」を張り巡らせる。

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 愛と譲司が出撃した後、マッハバロンの整備が完了したと村野に知らせが入る。

 この電話のデザインも、村野の持ち方も、いちいちオシャレなのである。

 村野は「戦いは憎しみだけでは勝てない、緻密な作戦とそれを実行する強い意志が必要なんだ」と言い聞かせてから、陽をマッハバロンで出動させる。

 陽は、まず宙に浮かぶメッサーM4を撃破、しかし、今度は愛と譲司の乗るKSSマリンがワルターU0に捕まってしまい、マッハバロンは手が出せなくなる。一方的に攻撃を受けるマッハバロン。

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 村野は岩井に出撃を請うと共に、愛たちを助け出す作戦を耳打ちする。

 耳打ちする必要はないんだけどね!

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 陽は、岩井の指示で、ベルヘンロケッターを発射する。これは胴体のベルト部分が飛んで、人間を収納する物だ。

 タイミングを合わせて、愛と譲司がKSSマリンからそれに飛び乗り、さらに、岩井のKSSバードが二人を収容する。ベルヘンロケッターを呼び戻したマッハバロンは、多彩な武器をワルターU0に浴びせ、最後はマッハコレダーで粉砕する。

 終わりです。


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コメント

>2話目にして、主人公が解雇されそうになると言う、前代未聞の事態となる。
まあ、70年代の特撮では、結構そう言うパターンって多いけどね。
「帰ってきたウルトラマン」第2話がずばりそれですね(同じ上原正三脚本
こちらは解雇されたうえ、恩師にも「お前は必要ない」と突き放される)。
未熟な主人公の成長物語ですね。

しかし、敵が陸軍・空軍・海軍と分かれているのが現実的でいいですね。

Re[1]:「スーパーロボット マッハバロン」 第2話「空の牙 海の罠」(11/05)  

影の王子様
>「帰ってきたウルトラマン」第2話がずばりそれですね(同じ上原正三脚本
>こちらは解雇されたうえ、恩師にも「お前は必要ない」と突き放される)。
>未熟な主人公の成長物語ですね。

それを団次郎さんが演じているというのが面白いですね。

Re[2]:「スーパーロボット マッハバロン」 第2話「空の牙 海の罠」(11/05)  

影の王子さんとzura1980さんへ、このマッハバロンの第2話が放送された、1974年10月14日は、同じ日テレで放送された、巨人の長嶌茂雄選手の引退セレモニーを放送した日でもありました。

Re[3]:「スーパーロボット マッハバロン」 第2話「空の牙 海の罠」(11/05)  

村久木康司様
コメントありがとうございます。

>このマッハバロンの第2話が放送された、1974年10月14日は、同じ日テレで放送された、巨人の長嶌茂雄選手の引退セレモニーを放送した日でもありました。

おおっ、そうでしたね。
こっちの視聴率、悪かったでしょうね(笑)

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70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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