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「ケータイ刑事 銭形泪」セレクション 第31話 前編


 第31話「君の瞳はゲッツーコース!~野球大会殺人事件」(2004年8月1日)

 このシリーズ、番外編も含めるとまだ10話近くあるのだが、レビューは一応この31話で終わりとさせて頂く。
 この31話は、シリーズ中でも特にお気に入りのエピソードで、ライトミステリーとしてもコメディとしても質が高い。脚本をあの佐藤二朗さんが担当しているが、ケータイ刑事シリーズで氏が脚本を書いたエピソードはどれもハズレがない。

 さて、舞台は警視庁タイホーズと弁護士ベンゴーズによる草野球の試合。

 二朗さんの声「みなさん、こんばんみょ、私今回の脚本を書いたものです。私野球が大好きだから野球の話を書きました。小学生のような理由ですね。しかし困った、肝心のこの人が、野球を知らないらしいんだ……」

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 泪「私が監督になったからには、今日の試合は必ず勝ちます。皆さんに必勝の策を授けます」

 タイホーズの監督は、我らが泪。ピンク色のユニフォームが犯罪的なまでに可愛いのである。

 泪「……ちゃんとやりなさい!」

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 選手たち「……」
 泪「以上!」
 二朗「物凄い抽象的な策……」
 泪「監督に口答えですか」
 二朗「監督なら打順とかポジションとか、それからサインを決めて下さい」

 二朗さんは一応主将らしいが、出番は最初のこのシーンだけである。
 泪「打順は勝てそうな打順、ポジションは各自の宿題にします、で、サインは」

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 泪「これが」(カキーン)

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 泪「ホームラン打ちなさーいのサインで」

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 泪「これが勝ちなさいのサインで、あとは、これが」

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 泪「ジュース買って来なさいのサイン」

 いちいち可愛い効果音つきで動く泪が死ぬほど可愛いのであります!
 (各自、この画像で思う存分妄想を働かせるように)

 泪「後はどんなサインが必要ですか」
 二朗「て言うか、必要なサイン、今ありました? い……、いやいや、盗塁とかバントのサインを」

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 二朗さんが言い掛けると、ベンチから高村が「ノーノーノー」と言いながら登場。
 高村「ナンセンス、バントは野球選手がやるものですよ」
 二朗「いや、野球選手ですけど」
 高村「ベースポールにバントのルールありません。ドジャースのプレーヤーがバントします?」
 二朗「大味な試合になりそう……」

 いつも言ってる気がするが、二朗さんは意外と背が高いのだ。

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 泪「あのう……、バントってなんですか?」

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 二朗「……」
 選手「……」

 そして試合開始となるが、当然と言うべきか、泪と高村はグラウンドから追い出され、観客席から退屈そうに見下ろしている。

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 「監督がやりたいー」と駄々をこねる泪を、高村は「ここで試合の模様を伝えるのが監督の仕事なのよ」と適当なことを言ってなだめる。

 泪、気を取り直してグッとマイクを掴み、「私、タイホーズ監督銭形泪が今日の試合の模様をこと細かく皆さんにお伝え致します!」

 さて、1回表、先攻のタイホーズは、ベンゴーズの先発・小松の快投の前に手も足も出ない。
 逆に、1回裏、タイホーズの先発・青山は、ベンゴーズにばっこんばっこん打たれて早くも大量失点。

 2回表、タイホーズの4番・宇野がホームランをかっ飛ばす。

 ただし、他のバッターは全く打てない。
 泪「振った、振った、また振った、いやぁ、よく振りますねえ」
 高村「君、それ実況になってないよ」

 試合はどんどん進み、7回表の時点で、42対2でベンゴーズが大差をつけている。
 泪「果たしてこの試合は今日中に終わるのでしょうか」
 高村「やっとまともなこと言ったね」
 泪「高村さんが選手たちに望むことは?」
 高村「そうね、明後日くらいまでにはこの試合終わって欲しいな」

 7回表、タイホーズで唯一活躍している宇野が三度バッターボックスに入る。

 泪、キャッチャーが審判から貰ったボールを、ユニフォームのズボンにこすり付けているのを見て、高村に「あの人は何してるんですか」と尋ねる。
 高村「新しいボールはつるつるだからさ、ああやって拭いて渡さないと滑って投げにくいんだ」
 泪「さすがベンゴーズキャッチャー兼監督の野村さん!」

 野村の投げたボールを、小松が取り損ねて後逸する。
 また、野村のサインに何度も首を振る小松。

 これだけ点差があるんだから、別に何投げても同じだと思うんだけどね。

 と、快音を響かせ、宇野の打球は三度目の場外ホームランとなる。
 高村「宇野が30人くらいいたら勝てたかなー」
 泪「宇野さんくらい上手い人はいないんですかねー」
 高村「ひとりだけいる……」

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 ここで、颯爽と高村がバッターボックスに入る。

 泪「わー、高村さん頑張ってー!」
 歓声を送る泪だが、高村がキャッチャーの野村と何か喋っているのに気付く。

 だが、小松の初球は高村の足に当たるデッドボール。

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 泪「痛いですかー」
 高村「痛いよー」
 泪「どっちの勝ちですかー」

 天真爛漫な笑顔で尋ねる泪。うう、可愛い。

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 高村「これはね、デッドボールって言うんだよ、ベースボールではね、こういう時は……こうやるんだよ!」

 高村、ゆっくり起き上がると小松に向かって突進する。
 管理人、この背中を見て、草刈正雄さんも年を取ったなぁとしみじみと思ったことである。

 マウンドに両チームの選手が集まり、ぬるい乱闘になる。

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 と、高村の剣幕に茫然と立っていた小松が急に胸を押さえて苦しみ出し、ばったりと倒れ、そのまま死んでしまう。

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 二人がとりあえず現場検証をしていると、審判がマスクを外し、「死因はウラリによる中毒死」と告げる。

 泪「柴田さん」
 柴田「南米産の猛毒、被害者は皮膚から吸収している。試合中、誰かが彼の体にウラリを……」

 審判をしていたのは、鑑識の柴田だった。

 ウラリと言うのは、シリーズに出てくる架空の毒で、無色無味無臭、しかも飲んでも触っても死ぬと言う、極めて便利な毒物なのである。

 高村はとりあえず、乱闘中、小松の前に立って高村から彼を守っていたベンゴーズの一郎、二郎、三郎の三人に疑いの目を向ける。

 泪「でも真っ先に小松さんに掴みかかったのは高村さんですよ?」
 高村「つれないこと言うなよ、銭形君」

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 ごちゃごちゃやっていると、「頭使わなきゃ」と、野村が大物っぽく登場。
 野村「良いか、このボールの縫い目、いくつあるか知ってるか? 100と8つ、108つ、煩悩の数と一緒だ。つまり野球は人生なんだよ」
 高村「だから、なに?」
 三人「これが噂のID野球!」
 泪「……え、なんで?」

 泪、しゃがみこんでぶつぶつ言ってる野村のユニフォームを見て、「糸、ほころびてますよ」と注意する。
 野村は何故か機嫌を悪くし、

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 野村「あほっ、女はこれだからなー、野球は戦いなんだよ。そんな細かいこと気にしてられるか」
 泪「折角教えてあげたのに……」

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 野村「口出していいのは、うちのかみさんだけだから……

 モノマネもここまで来ると、本気で野村監督の真似をしているのか、最初から似せる気がないのか、さっぱり分からない。

 後編につづく。


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70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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