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「ウルトラセブン」傑作選 第44話「恐怖の超猿人」 後編


 第44話「恐怖の超猿人」(1968年8月4日)
 の続きです。

 地下室に、アンヌの悲鳴が響き渡る。

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 アンヌ「やめて! やめて下さい! お願いします。やめて下さい!」

 脳波交換用の手術台に乗せられたアンヌ、必死で哀願するが、真山も民子も全く耳を貸さず、淡々と作業を進める辺りの描写も、めちゃくちゃ怖いのである。

 このままアンヌは猿人間にされてしまうのか?

 ……ま、それはそれで可愛いかも。

 だが、この時、縛られていたゴリーの体に異変が起こる。

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 警官を殺した時のように、ゴリラ男に変身してしまう。

 ……若干、腑に落ちない点もあるが。

 猿人間は猿人間なりに、愛しいアンヌを助けたいと言う願いがこの現象を引き起こしたのであろうか?
 冷静に考えたら、脳波を猿の物と交換したって、ゴリラ男になる訳がないんだけどね。

 とにかく、ゴリーはその怪力で鎖を引き千切ると、手術台に近付いてアンヌを拘束しているベルトを引き裂く。アンヌはすぐその部屋から逃げ出し、博士が追いかける。

 ゴリーを制止しようとした民子は、ゴリーに首を絞められて悶絶してしまう。

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 その頃本部では、アマギがダンたちと連絡が取れず困っていた。
 キリヤマ「定時報告を怠るような二人じゃない」
 フルハシ「ポインターが故障したとか言ってましたね」
 ソガ「隊長、心配です。行ってみた方がいいんじゃないですか?」
 キリヤマ「うん……」

 キリヤマ隊長、ものすごく面倒臭そう。

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 アンヌ、真山の目を逃れて建物内の暗がりに身を潜めていた。

 ダンが気絶していて、誰も助けに来ないと(視聴者は)分かっているだけに、ここも、手に汗握るスリリングなシーンとなっている。

 もっとも、真山はすぐゴリーに殴打され、アンヌは迫り来るゴリーを前に気が遠くなるのだった。

 ゴリーは愛しのアンヌの体を抱えて建物から出てきたが、ちょうどここでダンが目を覚まし、咄嗟に銃を投げ付け、男の顔に命中させる。その隙にアンヌはダンの胸に戻ってくる。

 ゴリーは何処かへ走り去る。

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 ダン「至急本部に連絡を……待て、ポインターが使えない。間もなく夜が明けるだろう。向こうへ降りて日本ラインを下った方が早い」
 アンヌ「ダンは?」
 ダン「僕は調べたいことがある。あの猿は宇宙人かもしれないんだ。早く」
 アンヌ「はいっ」

 素直なアンヌが可愛い。そして管理人の視線はアンヌの胸に釘付け。

 ちなみに「日本ライン」とは木曽川渓流のことで、船による「日本ライン下り」が行われていたのだ。当時、舞台となっているモンキーセンターも、日本ライン下りも、名古屋鉄道株式会社によって運営されていた。OPクレジットに「協力 名古屋鉄道株式会社」と表示されるのはその為である。

 しかし、ポインターが壊れていても、ついさっき使った腕の通信機を使わないのは相当不自然である。ゴリーに襲われた時に通信機が壊れた、と言うようなカットが欲しかったが、いずれにせよ、アンヌが川下りを利用することになるのは、タイアップなので避けられない運命なのだ。

 それはさておき、建物内に戻ったダン、廊下に倒れている真山を介抱していると、ちょっと表記しにくい不気味な笑い声が響き、ダンに激しい頭痛を起こさせる。

 声「いっほっほっほっほっ」
 ダン「貴様はゴーロン星人!」
 声「さすがはセブン、良くぞ見破った」
 (言うまでもないが、星人は、ゴールデンライオンタマリンに化けていたのだ)
 ダン「人間と猿の脳波を入れ替えてどうするつもりだ」
 声「猿人間を増やすんだ。地球はやがて猿人間が支配するようになる」
 ダン「それで博士と助手を脳波催眠にかけて操っていたんだな」
 声「彼らは私のロボットだ。だがお前は騙せなかった。その代わり殺すぅー、ひははははっ」

 頭を押さえながら建物の外へ出てきたダン。

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 蜃気楼のようにぼんやりと、ゴーロン星人の姿が眼前に浮かび上がる。

 これは水面に映したゴーロン星人を撮って、揺らぎの感じを出そうとしているのだろう。

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 ダン、とりあえず変身する。

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 ボクサーのように軽快なフットワークを見せるゴーロン星人。

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 一方、急ぎ足で川下りの出発地に続く石段を降りているアンヌ。

 管理人の視線はアンヌの胸に釘付け。
 ちょこんと船に腰掛け、「お願いします」と言うアンヌ。

 なんか緊張感を殺がれるのだが、

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 実は、ゴリーが後ろ側の船頭になりすましていたのだ。アンヌもすぐに気付いて縮こまる。

 アンヌ「お願いします、船を岸に付けてください!」
 船頭「へい」

 アンヌの必死振りと、船頭さんの平然とした返事の対照が妙におかしいが、こればっかりは実際に見て貰わないと伝わらない。

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 ちょうどそこへ、ウルトラホーク1号が飛んでくる。深夜の時点で連絡が取れなくなっていたことを考えると、来るのがとても遅い。多分、面倒臭がって行こうとしないキリヤマ隊長を説得するのに時間がかかったのだろう。

 それにしてもこのカットの特撮がまた素晴らしい。全部ミニチュアなのか、一部実景なのか、目を凝らしても良く分からない。

 アンヌ、途中で船から降りて山の中を逃げ回っていたが、着陸したキリヤマたちに保護される。
 ゴリーはゴリラ男になって岩を持ち上げて威嚇する。咄嗟にフルハシが銃を撃ち、一撃で倒す。

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 しかし、悲愴なBGMがかかって、そのむくろを見下ろすアンヌたちの目は悲しみに満ちていた。

 考えれば、元々人間だった飼育員も、脳波交換された猿(ゴリラ)も、完全な被害者なんだよね。

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 セブンは、その残虐比類なきゴーロン星人と戦闘中。

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 ゴーロン星人はテレパシー能力のみならず、戦闘力も高く、セブンを苦しめる。「ウルトラセブン」に出てくる敵の中では、上位に位置する強さだろう。

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 セブンは目にも留まらぬ速さで手裏剣ビームを連打し、

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 ゴーロン星人のフットワークを封じる。

 その上で必殺エメリウム光線を叩き込み、息の根を止める。

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 頭部と尻尾だけが残る、その最期の姿は哀れであった。

 ……にしても、猿人間を作る為だけにわざわざ遠い星から来たのか、この人は? 多分ゴーロン星でも、「変態キモオタ」とか「サイコ野郎」とか呼ばれていたのだろう。

 幸い、博士も民子も無事だった。ゴーロン星人が死んで、その催眠状態からも解放される。

 ナレ「ゴーロン星人の計画は失敗に終わった。しかし、安心はできません。いかにも人間らしい顔付きでその実、脳ミソは猿と言うとんでもない動物があなたの身近にいないとも言えませんからね

 「セブン」らしい辛辣な一言で締め。


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コメント

>悲愴なBGMがかかって
この曲は私が聴いた3枚のCDには収録されてませんでした。謎の曲です。

>多分ゴーロン星でも、「変態キモオタ」とか「サイコ野郎」とか呼ばれていたのだろう。
考えてみたらどの宇宙人もその星の一個人か一集団だから、星全体が敵とは限らないですね。

しかし、「セブン」の特撮、特にミニチュア・ワークは今観ても凄いですね。
現在のCGで描かれるメカは存在感が無い・・・

Re[1]:「ウルトラセブン」傑作選 第44話「恐怖の超猿人」 後編(09/09)  

影の王子様
>しかし、「セブン」の特撮、特にミニチュア・ワークは今観ても凄いですね。
>現在のCGで描かれるメカは存在感が無い・・・

私が、最近のウルトラシリーズを見る気がしない理由のひとつです。

ウルトラセブン切手  

この前、セブンの豪華切手セットが発売されました。
豪華すぎて高価なので「お見送り」しましたが・・・(涙)

しかしながらセブンの人気の根強さを感じます。
人気・知名度ともに初代ウルトラマンに拮抗できるのはセブンだけですね。
50年近くも昔のキャラというのが凄い!

Re:ウルトラセブン切手(09/09)  

影の王子様
>50年近くも昔のキャラというのが凄い!

半世紀前に作られたのに、今見ても古さを感じさせないと言うのは凄いですよね。

アンヌの可愛さも今の女優に負けてません。

Re:「ウルトラセブン」傑作選 第44話「恐怖の超猿人」 後編(09/09)  

猿人間になったダンとアンヌの姿を見てみたかったです。
アンヌが船に乗る時、なぜかビデオシーバーをつけていなかったです。

Re[1]:「ウルトラセブン」傑作選 第44話「恐怖の超猿人」 後編(09/09)  

ウルトラ711様
>猿人間になったダンとアンヌの姿を見てみたかったです。

ダンはともかく、猿人間になったアンヌってちょっと可愛いかも知れませんね。

>アンヌが船に乗る時、なぜかビデオシーバーをつけていなかったです。

ひし見さんはこの撮影の時、高熱を出していたそうで、忘れたのかもしれませんね。

Re:「ウルトラセブン」傑作選 第44話「恐怖の超猿人」 後編(09/09)  

今回の一番の犠牲者は、ゴリーでしょうか?アンヌに傷を手当てしてもらったお返しにアンヌを助けたことは良かったのですがね😭普通のゴリラでいた方が、幸せだったのではないでしょうか?

Re[1]:「ウルトラセブン」傑作選 第44話「恐怖の超猿人」 後編(09/09)  

ふて猫様
>今回の一番の犠牲者は、ゴリーでしょうか?アンヌに傷を手当てしてもらったお返しにアンヌを助けたことは良かったのですがね😭普通のゴリラでいた方が、幸せだったのではないでしょうか?

そうですね。冷静に考えたらひたすら救いのない話でしたね。

Re:「ウルトラセブン」傑作選 第44話「恐怖の超猿人」 後編(09/09)  

アンヌが無言で手術台に寝かせられるシーンは確かに恐怖を感じますね
下手なホラーよりも余程恐いですね〜😅改めて観ると猿もゴリー(飼育員)も哀れですね

Re[1]:「ウルトラセブン」傑作選 第44話「恐怖の超猿人」 後編(09/09)  

ふて猫様
>下手なホラーよりも余程恐いですね

ほんとに怖いですよね。

Re:「ウルトラセブン」傑作選 第44話「恐怖の超猿人」 後編(09/09)  

正しく今回は前半はほのぼの(どこがだ❗)シーンが多かったみたいですね。しかし後半は一転してホラームード満点のような展開でしたね。特にアンヌが襲われるシーンが堪らないですね😅
個人的には、アンヌの髪型はショートヘアーの方が好きですね(どうでもええわい)

Re[1]:「ウルトラセブン」傑作選 第44話「恐怖の超猿人」 後編(09/09)  

ふて猫様
>特にアンヌが襲われるシーンが堪らないですね

やっぱり綺麗な女性がそう言う目に遭うと絵になりますよね。

Re:「ウルトラセブン」傑作選 第44話「恐怖の超猿人」 後編  

>アンヌが川下りを利用することになるのは、タイアップなので避けられない運命なのだ。
観直しましたが、この下りは確かに不自然です。
シナリオ・ロケーションをして「仕方ないなぁ」とか思って書いたのでしょうね。

個人的には「タイアップがキツイ」のは「ストロンガー」かなぁ?
ホテルの変なダンスのシーンが多かった気がします。

Re[1]:「ウルトラセブン」傑作選 第44話「恐怖の超猿人」 後編(09/09)  

影の王子様
>観直しましたが、この下りは確かに不自然です。
シナリオ・ロケーションをして「仕方ないなぁ」とか思って書いたのでしょうね。

作ってるほうは色々大変なんでしょうね。

No title

「恐怖の超猿人」は現在、全国レンタルツタヤには確かに第44話だけど、「ウルトラセブン」本作終了後の今は亡きVHS及びレーザーディスクにはいずれも第45話になってます。「円盤が来た」は第45話ではなく、第44話になってますが、本当の初回放映は一体どっちだろうか?

Re: No title

そうなんですか。知りませんでした。

「恐怖~」の製作順が45なので、混同したんでしょうか。

玩具がありました

本話のスチールが背景に出ていた「ピンボール」の玩具がありました。70年代の後半に出たものです。

Re: 玩具がありました

そうなんですか。ピンボールとはユニークですね。

真山博士

インテリ悪役俳優の増田順司さんですね。円谷作品では常連で怪奇大作戦の冷凍人間は今回のゴリーに近い立場でした。エースではセブンがゲスト出演するバクタリのエピソードに登場します。
増田さんのことはBSで円谷作品がやってた高校時代には認識していませんでした。
善人役と悪役の落差が激しい俳優さんです。善人役ではレインボーマンの主人公のおじいちゃんが有名です。

Re: 真山博士

善玉と悪玉、どちらも良いですよね。

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Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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