「魔法少女ちゅうかなぱいぱい！」第6話 前編

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　第6話「空き地を取り戻せ！」（1989年2月19日）

　ぱいぱいたちがヤクザと空き地の取り合いをするという、浦沢義雄らしさ溢れるストーリー。

　買い物カゴを提げて高山家に帰ってきたぱいぱい、玄関に行男の靴があるのを見て、行男が旅行から戻っているのことを知る。

　
　ぱいぱい「おかえりなさーい」

　襖から上半身を覗かせて明るく挨拶するぱいぱい。考えたら、こんな可愛い家政婦がいる家なんて、最高だよね。

　
　だが、行男はそれどころではなく、鉛筆片手に難しい顔で考え込んでいた。
　ぱいぱい「何やってるんですかー」
　行男「ぱいぱい！　台形の面積だけどね、（上底＋下底）×高さ……」
　ぱいぱい「割る2」
　行男「2ぃ！　はぁーっ」
　ぱいぱい「これ、子供たちの宿題じゃ？」

　行男、帰宅早々、子供たちに宿題を押し付けられて弱っていた。
　行男「同情してくれるかい？」
　ぱいぱい「ええ」
　行男「じゃっ、この宿題、頼んだよ！」
　ぱいぱいが頷くや否や、行男はぱいぱいに鉛筆を渡して、さっさとトンズラしてしまう。

　
　仕方なく問題を解くぱいぱい。鉛筆を鼻の下に挟んだこの仕草がめちゃ可愛いのである。

　で、アキラたちは公園でサッカーをして遊んでいた。それを物陰から眺めているヌルハチたち。
　ヌルハチ「サッカーやりたいか？」
　タクラマカン「やりたいよー」

　二人はサッカー選手に変身すると、強引に仲間に入ろうとする。

　
　だが、サッカー選手と言いながらまるっきりヘタクソな二人。

　ぱいぱいならともかく、彼らの大開脚を見せられても困るのである（じゃあ貼るな）。

　
　シンゴ「ダメだこりゃ」
　アキラ「何がコーチしてあげようだよ」

　冷ややかな視線を送る子供たち。

　
　と、数人のヤクザたちが、騒がしく公園に入ってくる。

　
　ヌルハチ「なんだお前たちは」
　ヤクザ「暴力団竜神会のチンピラだ。チンピラが折角スポーツやって健全な青少年に立ち直ろうとしてんのに、てめえたちは何か文句あんのか！」
　ヌルハチ「ありません」

　ヤクザに睨まれて、ヌルハチたちもアキラたちもあっさり退散する。

　公園を独占した彼らは、バドミントンやフラフープ、キャッチボールなどに興じるのだった。

　三人がぱいぱいのところへ来て、「空き地を暴力団に取られちゃった」と報告する。

　
　ぱいぱい「分かった、空き地くらい取り返してあげるわよ」
　シンゴ「やった」
　ぱいぱい「取り返してあげるから、へへっ、宿題やってなさい！」

　管理人、ぱいぱいの可愛い画像は惜しみなくどんどん貼っていく所存である。

　どうでもいいが、ぱいぱいを見てると、「ヤングライダーズ」のルーを思い出してしまう（知るかっ）。

　
　ぱいぱい、恐れる色もなくヤクザたちの輪の中にずかずか入り込み、
　「あんたたちねえ、暴力団の癖して、スポーツなんかして汗流して恥ずかしいと思わないの？」

　
　ぱいぱい「暴力団らしい汗の流し方あるでしょ。喧嘩をしちゃうとか、株主総会に出て騒いじゃうとか、刑務所から脱走しちゃうとか」
　ヤクザ「てめえ、暴力団バカにしてんなぁ？」
　ぱいぱい「あったりしゃりきのケツ叩き！　あんたたちのこと尊敬してる人いるわけないじゃん！」

　そんな可愛い顔して「ケツ」とか言われると、管理人、コーフンしてしまうではないか（ただの変態だ）。

　ぱいぱい、怒り狂ったヤクザたちに陵辱されそうになるが（註・管理人の妄想です）、魔法の力で懲らしめる。

　
　意気揚々と戻ってきたぱいぱいを、信じられないような顔で見詰める三人。
　ぱいぱい「なに驚いてるの。空き地取り返してあげたんだから、お礼ぐらい言われたって」
　三人「どうもありがとう……」

　得意げなぱいぱいだったが、アキラたちはまた宿題をぱいぱいに押し付けて、遊びに行ってしまう。

　
　ぱいぱい「バカタレ」

　一方、竜神会の組長（及川ヒロオ）、子分たちの訴えを聞いて、自ら出陣する。
　まず、長ドスを背負って公園で遊んでいるアキラたちのところへ赴き、

　
　組長「てめえ生国と発しますところ、東北でござんすべっちゃ」
　アキラ「あのう、僕たち、カタギの小学生ですから、仁義切られても……ねえ？」
　シンゴ「うん」

　組長はぱいぱいのことを聞き出すと、今度は高山家に進路を向けて歩き出す。

　
　ぱいぱい、真面目に漢字ドリルなどやっていたが、疲れて眠りこけてしまう。

　う、神々しいまでに美しい。管理人は今猛烈に感動しているっ！

　……え、いいから話を続けろ？　分かりました。

　組長、勝手に家に上がり込んでぱいぱいのところへやってくる。

　
　組長「てめえだな、うちのわけえもんから、変なトリックを使って空き地を巻き上げた、ぱいぱい少女ってのは？　いっへへへへへっ」
　長ドスをちらつかせて不気味に笑う組長だったが、ぱいぱいは面倒臭そうに起き上がると、黙って魔法のコンパクトを開く。

　
　コンパクトから出たピンク色の光が刀を包むと、それが飴のようにグニャリとしおれてしまう。
　組長「あらぁーっ！」

　
　高山家を飛び出した組長、こともあろうに交番に駆け込む。
　ちょうど、散歩途中の行男が、警官（市川勇）とあれこれ話しているところだった。

　組長「駐在さんよ、魔法使いだぞ。最初トリックかと思ったら本物の魔法使いだ。これ……」
　警官（行男に）「最近こういうの多いんですよ。あんた誰？」
　組長「お、俺は暴力団だぞ」
　警官「それがなんなんだい？」
　組長「魔法使い、行ってみろ！」

　組長に言われて、仕方なく警官はひとりで高山家に行く。
　警官「最近の暴力団はひがみっぽくてなぁ～」

　
　ぱいぱい、やっと目を覚ますが、宿題の山を見て、「めんどくさい……、よしっ」と、魔法を使い、鉛筆に不思議な力を与えて、自動で宿題を片付けさせる。

　ところが、その現場を台所の窓から覗いていた警官にばっちり見られてしまう。
　警官「うわぁぁぁーーーっ！」

　
　その悲鳴を聞いてドキッとするぱいぱいが可愛いのである！

　つづく。