第49話「ベーダー城大異変」(1981年1月17日)

珍しくテニスのコーチをしているあきら。
そう言えば、デンジマンに加入する時、「世界一の選手を育てる」とか言ってたけど、どーなったの?
あきらが熱心に生徒に指導していると、コートの入り口に立つ男が、「ぶわっははははははっ」と嘲笑を爆発させる。
男「そんな教え方でよくコーチが務まるね、あんた、だったら見せて貰おうじゃないか、その一歩踏み込んだレシーブって奴を! ほれぇーっ」
男はいきなりあきらに向かって物凄い速さでボールを打ち込んでくる。
なんとか(その場から一歩も動かず)打ち返していたあきらだったが、

男は途中からブレード付きの特製ボールを使ってくる。
あきらは前転してかわす。
あきらはすぐデンジピンクに変身し、バイクで逃げ去る男を追いかける。
街はずれの荒れ果てた廃屋の中に逃げ込んだ男を追って、ピンクもその中に踏み込む。

それはテニスルックも爽やかなヘドラー将軍だった。
ただし、それは前回登場したカラクリラーの変身したものだった。

ピンクがカラクリラーと戦っていると、本物のヘドラーが現れる。
カラクリラーはピンクの体を投げ飛ばし、予め用意してあった落とし穴に叩き込む。

続いてヘドラーはタクシー運転手に変装し、青梅の前で旨そうにアンパンを食って見せる。
青梅は実に簡単にひっかかり、毒ガス入りアンパンを貰って開封し、気絶してしまう。そのままタクシーに担ぎこまれ、何処かへ連れ去られてしまう。

緑川と黄山が、迎賓館の前にいると、ミニパトで千恵子と友子がやってくる。
千恵子「
緑川さん、大変よ! 怪盗X逮捕に協力してよ」
緑川「怪盗X?」
千恵子「ルパンを上回る大泥棒よ。予告して、2億円のダイヤモンドを盗んだの。怪盗Xはね、七変化するのよ。運転手になったり、美女に化けたりして……」
黄山「美女ぉ?」
黄山、ふと千恵子の背後に視線を上げると、赤いパラソルを持った貴婦人のような美女が立っているのに気付く。

それは、うぇっぷ、ヘドラー将軍の女装した姿であった。
ところで、千恵子さん、前は緑川のことを「達也さん」って呼んでいたような気が……。ま、最近はあまり二人が会うこともなかったからねえ。
ヘスラーは二人に流し目をくれると、「うっふん」と、股に手を当ててピョンと飛ぶ。

そして怪盗Xらしき姿になると、一目散に走り去って行く。
ヘスラー「ははははっ、さらば友よ!」
二人は追いかけ、ピンクが誘い込まれた廃墟にやってくる。

二手に分かれて探す緑川と黄山。
まず、緑川の前に、鎧武者が刀を持って仁王立ち。

身構える緑川。うほっ、相変わらずイイ男。
緑川はグリーンに変身して戦うが、ピンクと同じ穴に落ちてしまう。

そして残った黄山、変身して地下室に降りていくと、今度はマジシャンに扮したヘドラーが、グリーンの体を縛り付けて、胴体を輪切りにしようとしている。
で、色々あってイエローも囚われの身となってしまう。
……今までベーダーが苦戦して来たのがバカバカしく思えてくるあっけなさである。
ただし、今回のヘドラー将軍の作戦は、レッド以外の4人を排除してから、レッドと一騎打ちで決着を付けようというものなので、捕まえた4人には特に危害は加えようとしない。

最後はピエロに変装し、後楽園遊園地で子供たちを集めて紙芝居をする。
その内容は、ピンクたちが罠にはまってひとりひとり捕まって行くという、自分の手柄を誇るようなものだった。

アメリカンドッグを食べながら紙芝居を見ている三太たち。右端の男の子、良い顔してるなぁ。
後ろの木の陰からその様子を窺っていた赤城、「詳しく知り過ぎている」と怪しむ。
赤城がピエロの後をつけていくと、ヘドラーがメリーゴーランドに様々な姿で乗ってまわり、赤城を嘲笑う。

このテニスルックは爽やか過ぎて笑っちゃうけど。
そしてヘドラー将軍本来の姿になり、赤城の前に立ちはだかる。
ヘドラー「デンジレッド、見るのだ!」
ヘドラーの指差した方を向くと、

捕まった4人が行儀良くジェットコースターに乗っているではないか。
ヘドラー「奴らは今幻覚の中にいる。ジェットコースターを止めない限り、目は覚めん」
管理人、大昔、この画像をトップ画像に使おうとして寸前で踏み止まったことがある。
ヘドラー「長い戦いだった。屈辱の連続だった。ワシは恨むぞ、貴様を! 電子戦隊のリーダーである貴様を!」
赤城「お前たちが侵略を続ける限り、俺たちは戦いをやめん!」
ヘドラー「ゆくぞぉ、レッド!」

そして遂に、レッドとヘドラーの戦士としての誇りをかけた頂上対決が始まる。
ヘドラー将軍は奮戦し、レッドを追い詰めるが、そこへカラクリラーが頼んでもいない手助けをしようと割り込んでくる。
だが、あくまで自分ひとりの力でレッドを倒したいヘドラーがカラクリラーと揉み合っているうちに、レッドがジェットコースターを止め、4人を正気に戻してしまう。
5人揃ったデンジマンはカラクリラーを撃砕する。
ヘドラー将軍が憤懣やるかたなくベーダー城に戻ってくると、なにやら得体の知れないベーダー怪人の卵があるとみんなが騒いでいた。

それは、実は、バンリキ魔王の部下・バンリキモンスの卵だったのだ。
バンリキモンスは特殊なガスを吐いてバンリキ魔王を元の体に戻す。
またそのガスは、戦闘員たちを手の平に乗るほど小さくしてしまう効果もあった。

バンリキ魔王、戦闘員たちを手の平に乗せると、パクッと飲み込んでしまう。
バンリキ魔王「珍味じゃ……ベーダー城を征服したぞ!」
バンリキ魔王、玉座から再びヘドリアン女王を押しのけ、ベーダー城の主の座に返り咲くのだった。
果たしてベーダー内部の権力闘争の行方は?
と言ったところで50話に「つづく」のだった。