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「スケバン刑事2 少女鉄仮面伝説」セレクション 第36話 後編


 第36話「奪われた鉄仮面!サキに明日はあるか」(1986年8月21日)
 の続きです。

 地下牢のサキに、西脇が美紀たち梁山連合の幹部が軒並み襲撃されて重傷を負ったと知らせに来る。
 西脇「梁山連合は壊滅状態だ」
 サキ「それも運命かも知れんちゃ」
 西脇「しかしこのままでは、ウルフリボリューションが……」
 サキ「心配ないちゃ」

 あくまで落ち着き払っているサキ、ベッドの上でくるっと体を回し、

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 真っ直ぐな瞳を西脇に向ける。

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 西脇(なんと澄み切った目をしているんだ……)

 サキ「西脇さん、おまんの言うた野獣のような怒りは得られんじゃった。そん代わり7日間ここに座り続けてうちが得たものは無我の心……うちにはもう怖いもんはない。どんな邪悪なもんにでおうても、うちはただそれを倒すだけ、真っ直ぐにうちの正義を貫き通す……」
 静かに決意を述べるサキ。その言葉には揺るぎない自信が漲っていた。

 サキ「ひとぉーつだけ聞かせてや、西脇さん」
 西脇「なんだ」
 サキ「今のうちの目は、父上の目ぇ似ぃちゅうがかね?」

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 西脇は、サキの美しい双眸を見て、やや感極まったように「ああっ、初めてお前と会った時よりも、もっと似ている。その目はまさに、早乙女七郎の娘、早乙女志織の目だ!」

 ここで西脇は、美紀が攫われたこと、敵が鉄仮面を要求していることなどを教える。

 サキ、鉄仮面を凝視しながら、仲間たちのことを思い浮かべていた。
 サキ(みんな許しとうせ、みんなの怒り、うちがしっかり受け止めたきね)

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 ゆっくりヨーヨーにチェーンを巻くサキの姿に、この作品では珍しく字幕が重なる。

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 サキ、地下牢を出てひとり指定の場所へ向かう。

 7日間も座ってたら、まともに歩けないほど足腰が弱ってるだろ、などと野暮なツッコミは遠慮して頂きたい。

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 と、サキの前に、パッと日傘を広げて雪乃が現れる。
 雪乃「お帰りなさいませ、お供させて頂きます」
 サキ「死ぬかも知れんぞね」
 雪乃「人を信じて死んでいけるなら本望です」

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 並んで歩き出した二人の後ろに、スッとお京が立つ。
 お京「あたいも行くぜ。今のあたいには生まれた時は別々だけど死ぬ時は一緒のサキ、あんただけだ」
 サキ「お京……」

 照れ臭そうに頭をかくお京。
 お約束の演出だけど、「スケバン刑事2」の魅力の根源は結局このシーンに凝縮されていると思う。

 ただ、お京の台詞は「死ぬ時は一緒のサキ、雪乃、二人だけだ」の方が良かったね。

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 雪乃の日傘に守られながら歩き出すサキ。
 雪乃「お京さんもお入りになりません?」
 お京「入るっ音符

 珍しく傘の下に入るお京が可愛い。

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 目的地に着くと、雪乃は日傘を前に倒して、サキの顔を隠す。

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 日傘を上げると、サキが鉄仮面を装着していると言う仕掛け。

 前にも言ったが、これはアクションシーンで南野さんのスタントが演じやすくする為の物であろう。

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 「東京第一学院高等学校」と言うプレートのある廃墟の前に立つ三人。

 三人は襲ってくるザコを片付けながら、屋上へ上がり、あの刺客たちと対峙する。

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 太田の鉄下駄攻撃を、でんぐり返りでさけるお京。ここは相楽さん本人が演じている。

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 太田の鉄下駄をまともに受けて、サキの鉄仮面がパカッと割れる。

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 すかさず、チェン(笑)が鉤爪を飛ばし、鉄仮面に引っ掛けて思いっきり引っ張る。

 宙を舞う鉄仮面は、屋上から落ちて、下で待ち構えていた蘭丸の手に収まる。

 刺客たちはなかなか強敵だったが、サキたちの敵ではなく順次倒されて行く。
 雪乃「サキさん、鉄仮面を!」
 サキ「仕方ないちゃ、それより美紀さんを」

 さすがに今度ばかりは蘭丸から奪い返す余裕はなく、美紀を救い出すのが精一杯のサキだった。

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 あっけないほど鉄仮面が手に入り、悦に入る総統。
 総統「これさえあれば日本は俺の手に……ふっふっふふ」

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 ユニークな人脈を持つ黒田が入ってくる。
 黒田「全国の拠点が総反撃にあっております。指揮を取っているのは麻宮サキ、我々青狼会側は最早持ちこたえられません」
 総統「捨て置け、ザコに用はない。ウルフレボリューションは終了した」
 黒田「はっ?」
 総統「下がれ!」

 ……えっ、ウルフレボリューション終わりなの?

 黒田以下、みんな総統の言葉を信じて頑張ってきたというのに……、典型的な「鶴の一声」である。

 この日の夜、黒田は、ヤケ酒を飲みながら「ちきしょう、バカにしやがって。こうなったら猫目一族を総動員して日本中をパニックに陥れてやる!」と叫んでいたが、やがて酔い潰れたと言う。

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 ま、こんなの↑が総動員されてたら日本も5時間で終わりだったよね……。

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 サキ「うちはこの手で、うちの運命の謎を解き明かす。どがいなことがあっても、うちは、うちは……」

 失意のサキだったが、力強く拳を握るのだった。

 37話へつづく。


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コメント

失礼いたします。
以前お世話になったナメラ大好きのnisiです。
ウルフレボリューションのあっけない終了には、黒田だけではなく、ナメラ様もお怒りかと存じます。
黒田に唆されたとはいえ、命懸けで革命の先陣を務め奮闘するも、見た目の割には弱かった為にブザマな逆さ吊りという大敗北を喫し、任務を遂行できなかったばかりか、猫目一族の名を地に貶める結果となったナメラさんに怒る権利はございませんが、ただ、こんな小僧のショボイ革命に付き合わされて恥をかいたナメラ様がお可愛そうです!
何がウルフレボリューションだ!
先駆けとして働いた功績は大であるとはいえ、微妙に打ち合わせと違う行動をとり、勝手にサキに決勝戦を挑み、貧相な雑木林で逆さに吊られて気絶して、クルクル回ってくれたナメラさんには尊敬せざるを得ませんが、ただ、私は猫目一族の総動員を見てみたいです。
ナメラさんみたいな子が大群で現れたなら、ちゃばげショッキングピーポーマックスめな感じで、私でさえドン引き間違いなしですが、もし、ナメラに黒田から再度の仕事の依頼があったとしても、彼女は拒否すること間違いなしと思われますが、ここでナメラさんの雄姿を拝見できたことに感謝いたします。
脳波が乱れるままの乱筆をお許しください。

Re[1]:「スケバン刑事2 少女鉄仮面伝説」セレクション 第36話 後編(07/26)  

nisi様
お久しぶりです。

やや強引にナメラさんの画像を貼ったのは、ただただnisi様を喜ばせたい一心からでありました。

しかし、ほんと、この突然の終了宣言、見ていて膝がカクッとなりました。

Re:「スケバン刑事2 少女鉄仮面伝説」セレクション 第36話 後編(07/26)  

お邪魔します。
猫目一族研究家のnisiで御座います。
実は36話の解説を読んでいて、ナメラさんに出会えるとは思ってもいなかったので、ナメラの画像を見た瞬間、脳天に何かが突き刺さるような衝撃を受けました。
お気づかいに感謝いたします。
想えばナメラを初めて見たときには不快な気分になりましたが、今では彼女にゾッコンです。
いつの日か彼女の偉業を世に広めることと、猫目一族に関する研究成果を発表するためにホームページを作って、老若男女を問わずにナメラを知っていただき、もって社会の発展に貢献したいと考えております。
先ずは、東京オリンピックの開催に合わせて「大ナメラ展」と称するホームページを開設することにより、ドサクサまぎれに猫目一族を宣伝し、ナメラを世間に知らしめ、サキみたいな美人でもちょづいて上司に反抗するとバチが当たって操られるという歴史的教訓で子供たちの情操教育の役に立ちたく存じます。
結局、何を申し上げたいのかといいますと、管理人様のナメラなどという端役にも愛情を持って公正な評価をされている清廉な心に私は胸を打たれたのであります。
この度は、本当に有難うございました。
管理人様の今後のご活躍を祈念して、退散致します。
では、失礼します。

Re[1]:「スケバン刑事2 少女鉄仮面伝説」セレクション 第36話 後編(07/26)  

nisi様
長文コメントありがとうございます。

>先ずは、東京オリンピックの開催に合わせて「大ナメラ展」と称するホームページを開設することにより、ドサクサまぎれに猫目一族を宣伝し、ナメラを世間に知らしめ、サキみたいな美人でもちょづいて上司に反抗するとバチが当たって操られるという歴史的教訓で子供たちの情操教育の役に立ちたく存じます。

楽しみにしてます。かなり先の話ですが……。

慣れない事はするものではない

>アクションシーンで南野さんのスタントが演じやすくする為の物

十年ぐらい後に「必殺始末人」というシリーズ黒歴史作品で
レギュラーやってますが、彼女を無理に活躍させようとするのが苦しい…。

https://youtu.be/IkaMQycwZzw?t=5278

特に88分辺りの侍と対決するシーン。
現在、再放送中「新仕事人」における秀さんの立ち回りと比べると(泣。
「スケバン刑事」はアイドル女優のプロモーション的作品という
割り切りがあるから、まだ観ていられるのかもしれませんね。

Re: 慣れない事はするものではない

わざわざリンクありがとうございます。

> 特に88分辺りの侍と対決するシーン。
> 現在、再放送中「新仕事人」における秀さんの立ち回りと比べると(泣。

しかも相手は石橋さんですから、余計説得力ないですね。

それこそスタントにやらせれば済むことだと思いますが。

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