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獅子の瞳が燃えて「ウルトラマンレオ」第22話 後編


 第22話「レオ兄弟対怪獣兄弟」(1974年9月6日)

 ダンの「ウルトラ念力」によって辛くも窮地を脱したゲン、暗い面持ちで川っぺりに腰を下ろしている。

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 その脳裏には、マグマ星人によって故郷L77星が滅ぼされた時の、忘れようにも忘れられない記憶が甦っていた。
 ゲン(レオ)は、レオ・アスカ兄弟と同様、燃え盛る瓦礫の下敷きになった弟のアストラを必死に助けようとしていた。

 レオ「アストラ、頑張れ、今助けるからな」
 アストラ「兄さん、ぼかぁもうダメだーっ」
 レオ「何を言うんだ、頑張れ!」
 だが、激しい爆発に飲み込まれ、アストラはそれ以来行方不明なのだった。

 ゲン「アストラ!」
 無意識に弟の名を呼んで右手を川面に向けて突き出すゲン。

 その肩を、ポンと杖で叩いたのは「ウルトラ念力」使用後の病人メイクを施したダンだった。

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 ダン「今病院へ行ってきた。アスカ君はあの小さな体で、必死で戦っていたよ」
 ゲン「隊長……」
 ダン「お前はあの兄弟の中に自分を見たんだろう。しかしその為に本来の自分を見失ってしまった。お前とアストラの間にどんなことがあったか俺は知らない。だがいつまでも昔の思い出に囚われていてはいけない!」
 ゲン「でも、僕は……」
 ダン「言うな!」
 ゲン「弟を助けることが出来なかったんです……」

 ダン「見てみろ、この平和な地球が奴らが現れる度に荒らされて行くんだ。そして今後こそ、我々の第二の故郷も終わりを迎えることになるかもしれん。私の力ももう奴らには通用しない。MACは今や全滅寸前だ。しかしMACは全滅を覚悟で愛する地球を守ろうとしている」
 ゲン「僕も、地球を愛してる気持ちは変わりません」
 そこへ、兄弟怪獣登場の連絡が入る。

 と言う訳なので、今回は特訓に費やす時間もなく、

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 ゲンは何の成算もなく戦いの野に立たねばならなかった。

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 この、ダンに見守られて勢い良く走り出すところはとてもカッコイイ。

 ……が、何の成算もなかったので、さっきと全く同じ目に遭わされるレオであった。カッコ悪い……。

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 だが、その時、空から赤い球体が飛んでくる。

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 自転車にまたがってうろうろしていた大村、ダンのところへ来て「きっと(新手の)怪獣ですよ。これでもうレオはダメだろうな」と諦め顔。

 それにしても、いつまで自転車に乗ってんだ? さすがに不自然だろう。

 赤い球体は落下して爆発するが、

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 その中から出て来たのは、怪獣ではなく、レオの弟・アストラだった!

 おおおーっ! と、盛り上がりたいのは山々だが、サブタイトルにしっかり「~レオ兄弟」って書いてあるからなぁ。

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 大村「あっ、レオの弟だ。よし、兄弟対兄弟、これでレオは大丈夫ですよ! うん」

 レオとアストラは頷きあうと、積もる話は後にしてガロン・リットル兄弟と戦う。

 元々単体では特殊な能力も技もない怪獣兄弟である。大村が言ったように、レオ兄弟の敵ではなかった。

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 二人揃って一回転してからのメガトンキック(仮称)が炸裂!

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 そして、アストラが前に、レオが後ろに立って、

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 ダブルビーム波を放ち、怪獣を二匹まとめて倒す。

 ……ところで、MACは?

 ま、いっか。

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 この後、積もる話がある筈だったが、何故かアストラは今まで何処にいたのか何も説明せず、レオも一切尋ねず、両手で固く握手を交わしてから、空へ飛び立ってしまうのだった。

 アストラはそのまま宇宙の彼方へ。

 ナレ「アストラはどうして生きていたのか、何処から来たのか、そしてまた何処へ行くのか、それは誰も知らない」

 要するに、スタッフもまだ何も考えてないと言うことですね?

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 そして、改めて百子さんの誕生パーティーが開かれる。

 嬉しそうにゲンたちのバースデーソングを聞いている百子さん。いつものことだが、可愛いなぁ。

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 と、大村が花束を持ってやってくる。いい加減着替えろよ……。

 大村「これ、百子ちゃんにプレゼントだ」
 百子「まぁ、綺麗なバラ。ありがとうございます」
 カオル「大村さんにもいいとこあんのね!」

 だが、メッセージカードを開いた猛「あれっ、モロボシさんからじゃないですか」と素っ頓狂な声を上げる。

 大村「実はそうなんだよ、折角のパーティーにオオトリ君を帰らせて申し訳なかったって、そう言っていた」
 トオル「そんなことだと思った!」
 大村「それはないだろ、キミ」
 一同「あはははははっ」

 また、大村は、アスカ少年が一命を取り留めたとゲンに伝える。その兄弟の病室に、ゲンからのバースデーケーキが届けられるという、微笑ましいシーンで幕。


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コメント

「レオ」でのダンは鬼隊長ですが、優しさを決して失ってはいませんね。
敵を倒した後にはゲンを労うし(2話)。

Re[1]:獅子の瞳が燃えて「ウルトラマンレオ」第22話 後編(06/11)  

影の王子様
>「レオ」でのダンは鬼隊長ですが、優しさを決して失ってはいませんね。

そうですね。

「レオ兄弟対怪獣兄弟」について

こんばんは。
このエピソードはレオの双子の弟アストラの初登場の話で、レオとアストラの「兄弟愛」の他、地球の幼い兄弟の「兄弟愛」が描かれていますが、同時にガロン・リットルの怪獣兄弟の「兄弟愛」も描かれていたと思います。

まず疑問なのは、何故この兄弟怪獣は地上へ攻めて来たかという事です。兄ガロンが危機に陥った時、待ち構えていたように弟リットルが現れました。ただ本能のままに暴れていたというだけにしては、かなり計画的な行動に思えます。
テレパシーで連絡を取り合っている事、兄弟で巧みな連携攻撃をする事から考えても、このガロンとリットルは怪獣の中でも知能の高い種族だと言えます。
私の推測では、兄弟怪獣の襲撃の理由は、地底を住処としていた彼らの生活が、人間達の無謀な開発や核実験などで脅かされた事に対しての報復だったのでは?と思えます。彼らのバックに操っている侵略者がいた形跡はありませんし・・・。
ガロンがリットルを残して先に地上攻撃に出た行為に、もしもの事を考えた上で、弟を危険にさらしたくないという兄心を感じさせますし、そんなガロンの危機に一目散に駆け付けるリットルにも兄を思う弟心を感じます。ガロンとリットルもまた、レオとアストラに負けないぐらい固い絆で結ばれた兄弟だと思います。

もし私の推測通りだったとしたら、何とか彼らと和解する方法は無かったのかと、兄弟怪獣が哀れで残念な気持ちになります。
レオ22話は、レオ・アストラ兄弟の目線から物語を感じるのと同時に、ガロン・リットル兄弟の目線から話を考えてみたら、物語りに一層深みが増すかもしれませんね。

Re: 「レオ兄弟対怪獣兄弟」について

こんばんは。

相変わらず深い考察ですね。

> もし私の推測通りだったとしたら、何とか彼らと和解する方法は無かったのかと、兄弟怪獣が哀れで残念な気持ちになります。

怪獣については、自分もたまにかわいそうになるときがありますね。

兄弟対決

怪獣にも兄弟が存在するようですね😅レオ兄弟程ではないですが、彼らには彼らなりの想いがあったようですね

Re: 兄弟対決

親の顔が見たいですね。

No title

今から47年前の今日、放送されました。兄のウルトラマンレオと再会を果たしたアストラは、「ウルトラマンキングに助けられたんだよ」と言って欲しかったなぁ。

Re: No title

喋りませんもんね。

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70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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