ネタバレ注意! 快の回想シーン。
かいつまんで言うと、まだ巡査だった快とセイギが、連続殺人犯にでくわした。犯人は女性を人質にして、銃をつきつけながら、彼らに武器を捨てるよう要求するが、快はあくまで確率的に最も有効な方法を選び、そのまま犯人を狙撃して人質を助けようとする。
だが、犯人は撃たれてもへっちゃらな特異体質で、激怒して刃物で人質に斬りかかる。
快もセイギも、予想していない事態に動揺し、その場から動けない。

そこへジャンプして突撃してきたのが、我らが伊賀電だったのだ!

さすがにお年を召されたが、そのカッコ良さ、頼もしさは若手宇宙刑事の比ではない!
ちょっとだけど、アクションもしっかり見せてくれる。

敵の撃ったレーザービームが迫る中、
「赤射っ!」 
気合の入った掛け声でシャリバンに変身し、ビームを弾き返す。
犯人をぶちのめした後、お説教タイム。

電「何故銃を捨てなかった?」
快「捨てれば、私の生還確率が極端に下がります。捨てなくても確実に犯人は倒せる。そう計算したからです」
電「だがその結果はどうだ? あの犯人は銃撃を無効にする特殊な肉体の持ち主だ。お前たちは知っていたか?」
快「計算が足りませんでした」
電「計算ー? 計算だけに頼って良いのか?
……宇宙刑事ってなんだ?」
快「……」
電「今のままではお前たちは本当の意味での宇宙刑事にはなれない」
快「何故ですか?」
電「答えは自分で出せ!」
回想シーン終わり。
アイリーン「答えは見付かったのかしら?」
快「ええ。経験を重ねて、より完璧な計算が出来ること、それこそが一流の宇宙刑事」 快は自信たっぷりに答えるが、アイリーンは薄笑いを浮かべて、
「まだまだね、私には電さんの言葉がよく分かる。真実は計算を超えたところにあるの」 だが、アイリーンはガードビーストをシシーが解剖していると知ると、血相を変えてその場から飛び出す。
アイリーンは解剖室へ行き、シシーを突き飛ばしてガードビーストに電気ショックを与え、立ち上がったビーストに肩を貸して逃がそうとする。
快は、アイリーンが敵のスパイで、ガードビーストを殺したように見せかけて仮死状態にしていたのだとセイギとシシーに告げる。

快はアイリーンを見付け、銃を突きつける。ガードビーストは既に逃げてしまっていた。
アイリーンが「待って!」と、内ポケットに手を突っ込んだその時、

背後からセイギが「快、危ない!」と、アイリーンを撃つ。
血を噴きながら倒れるアイリーン。
セイギは、アイリーンがスパイだったことに激しいショックを受けていた。
快は、バード星のゴードン長官に一部始終を報告する。
ゴードン長官は、セイギを一時休養させると決定する。

昏睡状態のアイリーンのそばで、もう宇宙刑事を続けていく自信が無くなったと弱音を吐くセイギ。
セイギ「なんなんだよ、宇宙刑事って?」
快「本当は俺も何も分かってないのかもしれない……実はな」
と、快は、以前かわした電とのやりとりを打ち明ける。

電「聞いたよ、お前が引き継ぐんだって、シャリバンの名を」
快「はい、その名に恥じないよう務めます」
電「お前の成績は見事だ。全て完璧な数字だった」
快「俺、見付けたんです。宇宙刑事とは完璧な計算によって犯人逮捕のために拳をふるうもの……そうですよね?」
電は、快の言葉に表情を曇らせて俯き、やがて決然とした調子で「まだ認めるわけには行かないな、お前を宇宙刑事として!」と吐き捨てるように言って、去って行ったと言う。
セイギはグランドバースを降りる。
快はひとり暗い顔で考え込んでいたが、シシーが、ガードビーストの組織片を調べて、元々彼が人間だったと意外な事実を知らせる。
快は、アイリーンが撃たれる直前、服の内側に手を入れたのは、武器を取り出そうとしたのではなく、単にワキが痒かっただけではないのかと……スイマセン真面目にやりますので許して下さい! 何か別の物を取り出そうとしたのでないかと思い至り、アイリーンの服を探る。

果たして、そこにはこんな写真が……。
快「俺は大きな勘違いをしていたのかもしれない。アイリーンは敵のスパイじゃなかったのかも……」

快は、アイリーンのスマホの通話記録から、ガードビーストと連絡を取り、ビルの屋上で会う。
快「(アイリーンを助けられなくて)申し訳ありません、
先輩」
ガ「! 俺の正体を掴んだのか?」
快「ガードビーストのDNAが、ある殉職刑事のDNAと一致しました。アイリーンの元パートナーで、マフィアへの潜入捜査の過程で殉職した宇宙刑事ジェンサー、それがあなたですね?」
意外な事実を暴露する快。
ガ「特別な極秘任務だった。これを知ってるのは上官のアイリーンのみ」
快「だからゴードン新長官さえご存じなかった。それにしても、その体は?」
ガ「志願して改造を受けた。内部に侵入して一挙に摘発するにはこうするしかなかったんだ」
回想シーンで、その決意を固めたジェンサーに、アイリーンが訊いている。
アイリーン「本当にいいの?」
ジェンサー「ああ、構わない」
アイリーン「バカじゃないの?」(註・言ってません)
しかし、さすがに恋人がそんなことをしようとしたら、女は止めようとするだろう。
快「あなただけがどうしてそこまで?」
ガ「宇宙刑事だからだ。バカだと罵る奴もいるだろう。だが俺はこの拳を普通の人々の普通の幸せの為に使いたいんだ。力を持たない、けれど平和を愛する誰かの為にな!」 全く何の説明にもなってませんが……。
快「アイリーンさんがスパイじゃなかったとしたら……まさか?」 その瞬間、至近距離で時限爆弾が爆発し、二人の体を紅蓮の炎で包む。
宇宙ネットニュースでは、宇宙女子アナが、宇宙刑事(快)の殉職と、ガードビーストの死亡を報じていた。
まだまだ、つづく。