「花のあすか組！」第17話 後編

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　第17話「露天ぶろのニセ者」（1988年8月15日）

　全中裏に抵抗している地元民の少年少女が、あすかたちがバイトをしている旅館に息せき切って走り込んでくる。トンズラしたあすか（樹里）を探し回っているのだ。

　
　ミコ「お前らなぁ、今だから言うけど、全中裏相手にサシで喧嘩売った生きた死体は……」
　はるみ「生きる伝説」
　ミコ「生きた伝線はなぁ……」
　はるみ「でんせつ」
　ミコ「目の前にいる、こいつだよ」
　ミコが真実を告げるが、

　
　少女「何を言ってる？　本物のあすかさんはもっと背がすらっとしてて胸だってある。耳だってこんなにでかくない！」

　
　ミコ「あすか、ほんとーのことを言われたからって、怒るなよ。今、あたしが納得させてやるからな」

　具体的に何をしようとしていたのか不明だが、あすかはミコを止め、
　あすか「あすかはもうこの街にいないかもしれない。臆病者のあすかに代わって、あたしたちが話を聞いても良いけど」
　少女「いないよりはマシか」

　彼女は、彼らのリーダーの少年少女が全中裏に捕まってしまったこと、また、本部から春日が乗り出してきたことをあすかに話す。
　とにかく彼らは、春日たちの待つ谷川岳のロープウェー広場へ向かう。

　
　少女「あすかさんも逃げ出したんじゃ、もうおしまいだ。ヒサオを追い払ったのはまぐれで、ほんとはあすかなんて最低最悪のただの不良なのかもしれません」
　あすか「そんなことないんじゃないかな」

　
　ロープウェーで上がっていくあすかたち、と、はるみが、頂上で戦闘服を着てコインをもてあそんでいる樹里の姿に気付く。樹里、今回は逃げずに振り向いたのだ。

　少女「あすかさんが、あすかさんが来てくれたんだ！」
　たちまち地元民の気勢が上がる。

　
　一方、わざわざこんなところまで出張に来ているご苦労様の春日。相変わらず眉毛がえげつないほど太い。

　彼らの前に、あすかとして樹里がひとりで立つ。

　樹里「あすか組、見参！」
　春日「なんだお前は？　こやつはあすかではない」
　ヒサオ「関係ないニセモノはさっさと尻尾巻いて逃げやがれ」

　が、樹里は戦闘服をヒサオに投げつけ、がむしゃらに突っ込んで行く。

　
　そこへ、後ろで見守っていたあすかたち、地元民たちが一斉に突撃し、敵味方入り乱れての激闘になる。

　誰かケーサツ呼べ、ケーサツを。

　
　今回は、ミコの小沢なつきさんも、結構激しいアクションシーンに挑戦しておられる。

　
　ちなみに、春日と一緒に、ひばり邸の警備員の女性（パートの主婦と思われる）二人も同行している。

　（あたしたち、こんなところまで来て何をしているのかしら？）と、素朴な疑問を抱くお二人。

　
　戦いの最中、言葉を交わす二人の「あすか」。
　あすか「カッコよかったぜ、後は任せな」
　樹里「あすかさん」

　あすか、金貨を受け取ると、春日たちの前に立つ。

　春日「おのれーっ」
　あすか「美しい自然にはお前らは似合わねえ！」

　
　あすか、そう叫ぶや、左右の護衛の胸に金貨を打ち込む。

　しかし、どう見ても、

　
　大の大人をこんなにするほどの打撃が生じているとは思えないんだけどね……。

　
　一瞬で護衛を倒され、怯む春日、風に靡く髪が綺麗なので貼ってみました。

　
　結局、春日、あすかの前をうろうろしながら退却する。何しに来たんだ？

　今回、自然の霧が発生して、ムードは満点であった。

　
　全中裏を撃退し、リーダー二人を助け出す地元民。

　樹里「あすかさん、私をあすか組に入れて下さい」
　あすか「あんたもう立派なあすか組だよ、たった一人でも勇気を持って戦う心を持つ者はあすか組って言うのさ」

　がっちり握手を交わす二人を、地元民たちも拍手で讃える。彼らにとってはもう、樹里が本物のあすかであろうがなかろうが、大した問題ではないのだった。

　帰りの電車の中、樹里は用意していた遺書を破って丸める。

　……んが、その下では、

　
　依然、旅館で働いているあすかたちの姿があった。

　ミコ「もぉ、いつになったら東京に帰れんだよーっ」
　あすか「こっちが聞きたいよ！」
　はるみ「もうやだっ、東京帰る！」
　ミコ「コロコロ性格変えんな！」
　はるみ「そんなこと言ったってぇ」

　
　三人、口論の末、着物を着たまま露天風呂に飛び込み、盛大にお湯のかけっこをするのだった。

　ここは、撮影とか関係なしに三人の女の子がはしゃいでいるという感じが出て、とても良い。

　と、言う訳で、今度こそ本当に、「花のあすか組！」レビュー、終わりです。