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「少女コマンドーいづみ」第9話 その1


 第9話「コンサートをねらえ!」(1988年1月7日)

 ごっついひさしぶりの、「少女コマンドーいづみ」のお時間です。

 年が明けて1988年最初の放送は、主題歌と音楽を担当していた当時の人気バンド「A-JARI」がゲスト出演し、彼らの曲をうんざりするほど聴かされる異色作となっている。その分、ドラマ部分は短く、「謎の組織」とも一切関係のないエピソードの為、藤原も石津も登場しない唯一の回である。

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 冒頭から、そのA-JARIのライブ映像からスタート。

 本多(ボーカル)「今夜は最高だなっ」
 まず1曲目は、1986年10月リリースの「I.NO.リザベーション」。

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 盛り上がる観客の中に、いづみたち三人娘の姿もあった。

 恵子、いづみが拍手もせず突っ立っているのに怪訝な顔をするが、足もとを見れば、ちゃんとリズムにあわせて足を動かして、彼女なりにライブを楽しんでいる様子。

 ライブの後、並んで歩きながら感想を話し合っている三人。
 佐織「今日のライブ良かった。やっぱりA-JARIって最高ね!」
 恵子「うん、今この街じゃ、ダントツ乗ってるだろうね」
 佐織「ね、ね、いづみ先輩どうでした?」
 いづみ「良かったね!」
 佐織「じゃあ、もっと素直に興奮して下さいよー」

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 と、彼らの前方の高架下で、数人の柄の悪い男たちが、ひとりの男性をよってたかって暴行していた。
 大津「ウォーターフロントで勝手な真似はできねえんだよぉっ!」

 どんな時も全力投球の大津を演じるのは、福岡康裕さん。
 そして、殴られている方の男、矢追竜二を、篠塚勝さんが演じている。

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 当然、由美や佐織は助けようとするが、
 肝心のいづみは「人の喧嘩に興味ないわっ」と、そっぽを向く。

 佐織、義憤に駆られてひとりで彼らの方へ歩いて行く。

 恐れる色もなく大津の前に立つと、「おじさんたち、暴力はやめて下さい!」

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 大津「なんだこのガキぃ!」

 相手が可愛い女子高生だろうがなんだろうが、大津さんのテンションはいつも同じ。

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 佐織「ガキじゃないモン!」

 大津、佐織の手を取るが、その手を横から飛んできたマフラーが捉える。
 見兼ねて、いづみが加勢に来たのだ。

 いづみ、瞬く間に大津と二人の手下をぶちのめす。

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 その後、バーガーインの奥の部屋で、手当てを受けている矢追。
 恵子「良かったら話してくれない? 力になるわ」
 矢追「好奇心強いんだな……」
 恵子「街のジャリを拾い上げて、一流ミュージシャンに育て上げる。A-JARIの名マネージャー、矢追竜二、でしょ?」
 偶然にも、矢追はそのA-JARIのマネージャーだったのだ。

 矢追「奴ら、A-JARIを仕切らせろって言ってきてるんだ」
 佐織「仕切らせろ?」
 恵子「あがりのピンハネをしようってこと」

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 佐織「せこぉーい」
 口をヘの字にする佐織。

 矢追「あいつらは、ウォーターフロントで終わるようなミュージシャンじゃない。もうすぐコンサートだって言うのに、メンバーにもしものことがあったら……」
 劇中では、A-JARIはまだインディーズに毛が生えた程度のクラスらしい。

 ……インディーズに毛が生える? なんじゃそりゃ。

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 まぁ、とにかく、恵子、待ってましたとばかりにパチンと指を鳴らし、

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 「いづみ 事件なんでも解決所」の料金表を取り出し、矢追に見せる。
 矢追やA-JARIのボディーガードをしようと言うのだ。

 前回、恵子たちはいづみに断りもなく勝手に宣伝ビラをまいたり、仕事内容ごとの料金を設定していたが、いつの間にかしっかり料金表まで用意していたのだ。

 いづみ、紙をひったくり、「ちょっとぉ、どういうことぉ?」と叫ぶ。
 その顔に、サブタイトルが重なると共に、A-JARIの2曲目(曲名不明)が始まる。

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 倉庫街の、海に面した屋上で演奏しているA-JARI。

 まぁ、実際は真冬のこんなふきっさらしで練習なんてしないだろうが、これはドラマだ。

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 矢追「みんな聞いてくれ、良い知らせだ」と歩み寄る。
 A-JARIも、演奏を止めて集まる。
 本多「なんすか?」
 矢追「今度のライブのチケットはソールドアウトだ!」

 両手を広げる仕草をする矢追。
 篠塚勝さんの演技は手堅いが、素人のA-JARIメンバーや、素人に毛が生えたような三人娘たちの中では、逆にちょっと浮いて見えるんだよね。

 ……素人に毛が生えた? なんじゃそりゃ。

 まぁ、とにかく、矢追の言葉に歓声を上げるA-JARI。

 本多、いづみたちを気にして、
 本多「基本よねえ、それよりなに、それはご褒美かなみたいな……」

 いささか品性に欠けることを口走る本多氏。A-JARIメンバーの中では、芝居が出来る方だ。

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 矢追「俺の知り合いだ」
 藤尾「はじめまして、藤尾です」

 ギターの藤尾氏が、さっと佐織に近付いて握手を求める。台本なのか、アドリブなのか、良く分からない。

 まだ矢追は、メンバーに大津たちのことや、いづみをボディーガードに頼んでいることは話さない。

 矢追「いいか、お前たちはもうそこらにたむろしてるジャリじゃない、ジャリはジャリでもAクラスのジャリ、A-JARIだ。ウォーターフロントのガキに、一流のライブを見せてやれ!」

 矢追の檄を受け、再び楽器の前に立つA-JARI。3曲目は、「いづみ」で使われたこともある「I SAY, I LOVE YOU」である。

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 佐織「いいですね、一生懸命って」
 恵子「うん……」
 佐織「あたし、あとでサインもらおっ」
 恵子「佐織はねえ、話に脈絡つけたら?」

 ここの恵子の口元が可愛い……。

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 いづみ、ライブの時と同じく、足だけ動かしながらニコニコと演奏を聴いている。

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 サビのところでは、三人マイクに顔を近づけて歌うA-JARI。右はベースの太田氏。

 一方、大津たちは車の後部座席に陣取る彼らのボスに面目なさそうに報告していた。
 大津「すげえ女で、恥ずかしい話ですが、とにかく俺たちの手に負えるタマじゃねえんです!」

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 彼らのボス、山下を演じるのは、名優・浜田晃さん。管理人にとっては無論、「ストロンガー」のタイタン様である。

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 あれこれ言い訳する大津のネクタイをむんずとつかみ、車内に引っ張り込み、
 山下「てめえも分かってねえようだな。金よりメンツだ。この世界、舐められたらおしめえだ」

 走り出す車の中で、
 山下「竜二の野郎、舐めやがって、ウォーターフロントで俺を無視してやっていけると思ってんのかよ?」

 つづく。


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