「少女コマンドーいづみ」第9話 その2
- 2015/05/16
- 20:46
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第9話「コンサートをねらえ!」(1988年1月7日)
場面が変わると、いつの間にか4曲目「WHY DO YOU KNOW?」に突入しているA-JARI。

途中から、A-JARIの姿に白い海の映像が重なり、

5曲目が始まる。
管理人、最初見た時、「えっ、まだ歌うの?」と率直な感想を抱いたものだ。

矢追も飽きる。
5曲目は、「セーラー服反逆同盟」15話でも歌われたバラード「長い夜」である。
彼らにとってよほど思い入れのある曲なのか、これだけ、実際のライブ映像が挿入される。

その曲をバックに、A-JARIといづみたち、祥子たちの交流がスケッチ的に描かれる。

いづみ、得意の携帯コンロでコーヒーを淹れて、みんなにふるまう。

練習の合間、わいわいがやがややってる様子がよく出て、とても好きなシーンだ。
日が傾いてから、聞き覚えのあるサイレンのようなイントロが始まると同時に、

「よっしゃあ!」と言う感じで飛び出し、いづみの手を引っ張って「ステージ」へ駆け出すA-JARI。
いづみ「ちょっ、と、何するのよ!」

戸惑った声を上げるいづみだったが、マイクの前に立つと、番組挿入歌「エスケイプ!」を堂々と歌いだす。
そう、いづみが、アイドルの五十嵐いづみとして「エスケイプ!」を劇中で披露すると言う、今のドラマ(見ないけど)ではほぼ考えられないバラエティ的(?)な演出なのだ。最初見た時はちょっと恥ずかしかったが、今では、これはこれで貴重なシーンだと思える。
その歌声にあわせて、過去の名場面が流れる。
と言っても、まだ9話で、名場面集がさまになるほど素材は蓄積されていないのが少し悲しい。
撮影の段階では、まだ打ち切りとは決まってなかったと思うが……。
ちなみに、この時、藤尾氏が横にいる佐織をがっちり見ている。ほんとに佐織(桂川昌美)に気があったのかもしれない。
ここで場面が変わり、

何処かへ行こうとしているかの、それとも戻ってきたのか、はっきりしないのだが、とにかく矢追がエレベーターに颯爽と乗り込んでいる。
当時、こういう黒いコートが流行ったのだ。

箱の中でニヤニヤしていた矢追さんだが、そこへいつも100パーセント勇気もう頑張るしかない大津さんがピストル片手に突入してくる。
大津「山下さんが大層ご立腹だ。竜二!」
矢追「あいつらだけは、お前らとは関わらせない!」
大津「A-JARIの誰かが、10年前のおめえの二の舞になってもいいのか?」
矢追「俺の両手はぶっ飛ばしても構わない。だが、あいつらには手を出すな!」
大見得を切る矢追だったが、引き金を引かれると顔からドッと大量の冷汗をかく。
矢追の右手には、刃物で付けられたような深い古傷があった……。
無論、弾は出ない。あくまで脅しである。
大津「この街で、山下さんの力を借りずにライブを開こうなどと考えねえことだ!」

大津が去った後、虚脱したように箱のドアに背中を押し付けて立ち尽くす矢追。

当然、こうなる。

さりげなく、ドアを背中で押し戻す矢追。

ドアも負けじと閉まろうとする。
矢追さんには悪いが、どうしても笑っちゃう。
しかし、リハーサルの時に気付きそうなものだが?

翌日、再びいづみたち三人娘が練習場へ上がってくるが、意外な光景が広がっていた。
楽器はそのままに、メンバーの姿はなく、矢追がひとりでドラムの前に座っていた。
いづみ「どうしたの? みんなは?」
矢追「明日のライブは中止だ」
いづみ「何かあったのー?」
恵子「矢追さん、あなたビビって、奴らと取引したんじゃ……」
矢追「うるせえっ!」
図星を指されたように、声を荒げる矢追、ポケットから封筒を出していづみに渡す。
矢追「ボディーガード料だ。じゃ……」

いづみ「待って!」
その手を掴んだいづみ、古傷に気付いてハッとする。
矢追、傷を隠しながら、
矢追「あいつら自分のメンツを守る為だったら何でもやるんだ! 今のうちに引っ込む方が身の為なのさ」

佐織「そんなのイヤです!」
佐織、立ち去ろうとする矢追に向けて、ラジカセのスイッチを押す。
6曲目「LOOKIN' FOR THE NITE」が再生される。

恵子やいづみも、振り返ってその演奏に聞き入る。

背中で聞いていた矢追、やおら振り返ると、
「ちくしょう、いい音出しやがる。やっぱりこのサウンドは捨てられねえ!」
あっさり前言撤回する矢追さん。
果たしてコンサートは成功するのか?
つづく。
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