日本じゃあ二番目だ!「快傑ズバット」セレクション 第31話 前編
- 2015/04/22
- 17:59
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第31話「対決!真犯人首領L?」(1977年9月21日)
長らく続けてきたこの企画も、残すところ31~32話の最終エピソードを残すのみ。

冒頭、海に面した丘の上に建てられた石碑のような立派なお墓。早川健の親友・飛鳥五郎がその下に眠っているのだ。
日本中を早川の後を追って巡ってきたみどりさんとオサム君がスタート地点(?)に戻ってきて花を供えている。

ちなみに墓碑銘には、堂々とこんなことが書かれている。どてらい奴だ。
ま、書いたのは早川だろうが。

みどり「お兄さん……あれからもう半年以上にもなるのね」
後半になるとめっきり出番の減るみどりさんの貴重なアップ。
二人の様子を遠くから監視しているダッカーの戦闘員たち。

二人がその場を離れた直後、若い女性が花束を抱えて墓前に立つ。
「五郎さん、喜んで下さい。あたしとうとう、シルベールを完成させたんです。無我夢中で頑張りました。そしてとうとうズバットスーツよりも10倍も強い特殊合成繊維シルベールを完成させたんです。噂に聞く、ズバットとか言う人にこのシルベールで作った強化服を着て貰えば、今までの10倍の強さになってくれる筈です」
聞き捨てならないことを聞いた戦闘員、すぐに女性の前に現れ、シルベールを強奪しようと迫ってくる。

女性はお寺の境内に逃げ込むが、たくさんのチンピラたちに囲まれる。
そこへ、大仏のそばで大仏のポーズを真似ながら、早川がいつものように登場。
……さすがにこのパターン、飽きてきた。
早川「虫ッケラにも色々あるが、女をいじめるゴキブリ野郎が、一番虫が好かなくてねえ。はっ、虫の息でおねんねしてな!」
と、喋りながら戦闘員をぶちのめす。
続いて、これまたいつものように、殺し屋用心棒が登場。

早川「おいでなすったな、竜山丸さんよ」
竜山丸「ははははっ、俺の名を知ってるとはさすがだな、早川!」
早川「ああ、知っているさ、謎の組織の用心棒・竜山丸、そしてマシンガンの名手……ただし! その腕前は日本じゃあ二番目だ!」
竜山丸「二番目だとぉ、じゃあ日本一は?」
早川「ヒュウーッ、チッチッチッ、ふふはははっ」
自らを指差し、不敵な笑みを浮かべる早川。

そして技比べ。最終回では、技比べがないので、これが最後の技比べとなる。
先攻の竜山丸、杖に仕込んだマシンガンで石碑を人型に撃ち抜く。
早川は、その杖を受け取ると、空中でマシンガンを撃ち、それを元に戻す。
……さすがに無理なのでは? 今更だけど。
早川「こんなことをしたら、罰が当たるぜ」

竜山丸「さあ遠慮は要らんぞ、
何故か、余裕たっぷりで攻撃を受けようとする竜山丸。
何かを企んでいるような顔に、早川も怪しむ。怪しみながら、杖を構える。
その時、何処からか(その金剛杖を捨てるのぢゃっ)と、老人の声が響く。
早川、急いで杖を放り投げる。案の定、それには爆弾が仕込まれていたのだ。
竜山丸「さすが早川、良くぞ見破った」
結局、勝負はうやむやになる。

早川、女性を連れて寺から出て行こうとする。山門の脇にむしろをかぶった白髪の老人が寝転がっていた。
老人「お二人さん、危ないところじゃったのう」
早川「あなたは?」
老人「うん、まぁともかく、ここでは落ち着かん。わしの屋敷へ行ってゆっくり話そう」
老人を演じているのは矢吹二朗(千葉真一の弟・千葉治郎)さんなのだが、台詞は別の年輩の俳優が声を吹き替えている。

いざなわれるまま、二人は老人の「屋敷」を訪ねる。
老人「ここがわしの屋敷ぢゃ、遠慮は要らんぞ」
早川(どこが屋敷だ!)

老人「わしは占いが得意でな。あんたは恋人である青年科学者を殺された。2月2日のことぢゃよ。皆川理沙さん、あんたの恋人・飛鳥五郎の親友が、この男、早川健さんぢゃよ」
タロットカードを並べながら意外なことを告げる老人。
早川も理沙も、改めて互いの顔を見直す。
早川「飛鳥に恋人がいたなんて、ちっとも知りませんでした」
全国の殺し屋用心棒のことは知り尽くしているのに、親友の恋人の存在を一切を知らなかったというのは、さすがに説得力がない。
が、落ちついて話す暇もあればこそ、すぐに戦闘員がその場所を嗅ぎ付け、襲ってくる。
ここで初めて、早川は老人の口から「悪の大組織ダッカー」のことを聞かされる。
早川は戦闘員たちをぶちのめし、老人も若者のような身軽さで敵と戦う。
そこへ、サファリルックの東条がかけつけ、4人は車で理沙の泊まっているホテル清風閣(番組の打ち上げもそこで行われたのだろうか?)へ向かう。

理沙はすぐ金庫を開けて、シルベールの試作品を取り出そうとするが、早川が止める。
早川「疑う訳ではありませんが、それほどの大発明、出すのは慎重にした方が良い」

東条「早川の言うとおりです。我々はまだこの人がどんな人か正確に知った訳ではない」
髪を切ってさっぱりした東条、露骨に老人に疑いの目を向ける。

老人「ふふふふ、はははははっ」
東条「何がおかしい?」
老人「おかしくもなるさ、東条、この俺がまだ分からんのか?」
老人はそう言うと、口髭、眉毛、顎鬚、カツラを次々と外して行く。

メイクを落とすと、そこには若々しい青年の顔があった。
東条「神竜!」
神竜「やっと分かったか、そうだよ、神竜伸介だ」
この台詞から、声が矢吹氏本来の声に変わる。
東条「国際秘密警察の第一線刑事、神竜伸介だ」
神竜「この東条とはね、中学校以来の親友でね、よろしく」
早川「あ、あ、はぁ……」
さすがの早川も呆気に取られて、差し出された手を握る。
二人の手に自分の手を重ねて、東条「三人が組めばどんな敵でも恐れるには当たらんさ」

神竜「甘いぞ、東条、ダッカーは全世界を征服しようとしている大組織だ。奴らも大攻撃をかけてくるだろう」
東条(どこ向いて喋っとるんだコイツは?)
早川(カメラ目線で)「攻撃は最大の防御なり、ダッカーへの攻撃はこっちから仕掛ける!」
つづく。
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