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「恐怖心理学入門」~「学校の怪談 呪いSP」より 前編

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 1994年に日本テレビで放送された連続ドラマ「学校の怪談」、その派生作品として数本のスペシャルドラマが作られているが、そのうちのひとつに、2000年3月28日に放送された「春の呪いスペシャル」と言う、めでたいのか不吉なのかはっきりしろと言いたくなるようなタイトルのオムニバスドラマがあった。

 で、管理人、この中の一話「恐怖心理学入門」と言うエピソードの、あまりの怖さ、面白さにひっくり返ってしまい……、ほんとはひっくり返ってないけど、とにかく物凄く印象に残っていたのだ。

 まぁ、当時はDVDレコーダーなど持っていなかったので、それっきり目にすることもなかった。再放送も自分の知る限りでは一度もされていない。それが、一昨年だったか、ちゃんとDVDになっていることを知った。ただ、既に廃盤で、しかも中古品もプレミアが付いてふざけた価格設定がされていた。

 4話オムニバスの1話のために高い金を払うのに抵抗があって、指を咥えて見ているしかなかったが、そのVHS版もあって、こちらは格安(500円くらい)で買えることに気付き、画質は妥協して、そちらを買ったのだ。
 10年以上ぶりに見た「恐怖~」は、やっぱりめちゃくちゃ怖くて面白かった。

 このブログで紹介しようと前から思っていたが、面倒臭くてなかなか手を付けられなかったのだ。

 ちなみに脚本・演出は、矢口史靖氏である。

 おっと、その前に、一話の前のプロローグと言うか、導入部のミニドラマがあるのだ。

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 小学校(?)教師の竹中直人がひとりで宿直をしている。深夜、古い木造校舎の見回り中、「開かずの間」に入ると、彼を誘うように壁にこんな手形と穴が開いていた。

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 なんだろうと、そこに頭を差し入れると、たちまちその体が拘束され、身動きできなくなる。
 その目の前に、古いテレビがぽつんと置かれていて、それに「学校の怪談 呪いスペシャル」(放送時は「春の呪い」)と、タイトルが表示される。

 要するに、これから竹中直人が強制的にこのホラードラマを見せられる、と言うことなのだ。

 それを踏まえて、第一話「恐怖心理学入門」がスタート。

 舞台は大学。
 心理学の講義で、教授(筒井康隆)が「プラシーボ効果」について説明しながら、プリントを配っている。
 教授「思い込みによって体に具体的な変化をもたらすんです……今日からはその効果の実験になります」

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 教授は、実験の材料に使うと言って、学生たちに50項目の質問が書かれたプリントに記入させる。

 学生のひとりで、物語の主人公・佐藤を演じるのは安藤政信さん。

 プリントを提出後、ひとりひとり教授と個別に話すことになる。

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 藤井「次、佐藤だって……、この実験おもしれー」

 ややとうの立った学生を、藤井隆氏が演じている。面倒なので、そのまま藤井と呼ぶ。

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 遅刻して来た自称霊感少女を、真野きりなさん。面倒なので、そのまま真野と呼ぶ。他に、男子学生A男、女子学生B子がひとりずつ、計5人がメインキャラクターとなる。

 真野だけ、実験に参加できなくなる。

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 準備室で、教授と差し向かいになる佐藤。うむ、いい男だ。

 教授「どうだった、さっきの問題面白かった?」
 佐藤「あ、はぁ、まぁ」
 教授「佐藤君はこのクラスでは一番ペケが多かったですね。自分ではどういう人間だと思う?」
 佐藤「物証のないものは信じないですね。特に幽霊とかUFOとか、全く信じません」
 教授「これから、集団心理の実験になるんです。実際幽霊なんて物は存在しない。しないんだけど、世の中には見ちゃう人がいる。まぁ一応ね、みんなにはこう言ってるんですよ。自分は幽霊やUFOなど信じないと言う人がほとんどだけど、それは間違ってると……要は、信じることで脳が見えない筈のものを見えるようにしてくれるんだと……そこで佐藤君に相談なんだが」

 教授は、佐藤に、他の学生には内緒で実験に協力して欲しいと言う。
 佐藤「サクラですね。やりますやります、で、どうすればいいんですか」

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 教授「君はこの近くに越してきたんだっけ?」
 佐藤「ああ、そこです」

 窓から、佐藤の住んでいるアパートが見える。

 教授「おお、いい佇まいだねえ。ピッタリだ」

 つまり、他の学生たちには集団心理で幽霊などが見えるかどうかの実験だと言い、佐藤にはサクラになって貰い、偽の心霊写真などを撮らせたり、怪談話をさせたり、仕掛け人の役をさせようと言うことなのだ。

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 5人、いかにも幽霊が出そうな佐藤のアパートへ集まる。
 B子「なんでそんなに家賃安いの」
 佐藤「噂だと、昔ここで人が死んだらしいんだ」
 A男「何百年も遡れば、大抵の所で人って、死んでんじゃん」
 佐藤「身も蓋もないこと言うなよ。夜中に耳元で足音とか聞こえてみ、シャレになんないぜ」

 無論、噂や足音と言うのは、佐藤のでまかせである。

 ここで、藤井隆が「いいこと思いついた」と、部屋の電気を消して真っ暗にする。
 その状態で、何枚か写真を撮るのだが、

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 実はこのフラッシュの焚かれた瞬間、彼らの背後(右後ろ)にバッチリ女の幽霊が映っているのである!

 静止画で見ると、怖くはないが、動画でパパッと見ると、ちょっとした違和感があるだけなのだが、それが恐怖の食前酒のような役割を果たすと言う、計算尽くされた演出なのだ(多分)。

 もっとも、写真そのものには女の姿は映らない。

 その後、佐藤があらかじめ撮っておいたインチキ心霊写真に気付いて、真野が怯えた声を上げる。

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 彼らがそれについて騒いでいるのを見て、こっそり笑う佐藤。

 一週間後、再び心理学の講義。
 教授「今日は皆さんの体験談をひとりずつ、ビデオに撮らせてください」

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 教授に頼まれたのか、自宅でそのビデオをチェックしている佐藤。真野が、佐藤の部屋で幽霊を見たと興奮気味に話しているのをにやにやしながら聞いていたが、

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 「そのアパートにはうちの学生が同棲みたいに住んでて……男の方が女の人の髪の毛掴んで抜けちゃうみたいに引っ張りまわす……女が男をカナヅチで殴って殺しちゃったらしいんですよ……死体を布団に寝かせて、自分は喪服姿で押入れにずっと閉じこもって餓死しちゃったらしいんです」
 と言う、別のグループの女子大生の話に真剣な顔で聞き入る。

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 佐藤、何気なく、床に手をやって、長い髪の毛が落ちているのに気付く。
 コロコロを走らせて見ると、大量の長い毛が貼り付いていた。

 「物証がないと信じない」と言う、佐藤、真野やB子の頭髪と、部屋に落ちていた髪とを比べたりする。
 だが、どちらも違うようである。

 佐藤、不安になって、大家に頼んで部屋の鍵を変えてもらう。そのついでに、大家のおばさんに、何故家賃が格安なのか聞いてみる。おばさんによると、幽霊が出ると言う噂が広まって、借り手がつかないので安くしているらしい。おばさんの口ぶりでは、実際に殺人事件が起きた訳でもなさそうだったが……。

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 その後、B男の留守電に幽霊の声が入っていたり、藤井が女の幽霊を見てコケて怪我をしたり、実際に心霊現象を体験したと言う者が続出する。

 B子「その幽霊って、真っ黒いワンピースで、長い髪の?」
 藤井「……」

 自分の作戦が予想以上に上手く行っていると隠れて笑う佐藤だったが、自身も、立て付けの悪いクローゼットの中に幽霊が潜んでいるのではないかと警戒したり、神経過敏になっていく。

 つづく。


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コメント

教授役の筒井康隆氏はホリプロ所属で俳優としても活躍
(エッセイによると若き日に日活ニューフェイスに落選したとか)
してますが、こうしたドラマにも出演していたんですね。

ちょうど10年前になりますが、筒井康隆原作のドラマ「富豪刑事」にも筒井氏が出演してました。
主演の深田恭子もまだ可愛かったし、金の力で事件を解決するのが愉快でした・・・

Re[1]:「恐怖心理学入門」~「学校の怪談 呪いSP」より 前編(03/21)  

影の王子様
「富豪刑事」は見たことありませんが、筒井さんはちょくちょく色んなドラマに出てられますね。「幻想ミッドナイト」でも、「怪物たちの夜」と言う自身の原作ドラマに出演されていました。

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