「花のあすか組！」第22話 前編

【期間限定セール！】[DVD] 花のあすか組! 弐 価格：7,620円（税込、送料別）

　第22話「解散！」（1988年9月19日放送）
　気が付けば、「あすか」残すところあと2回となりました。

　
　学校の手洗い場であすかが戦闘服を洗濯していると、ミコとはるみが大きな地図を持ってやってくる。
　ミコ「ジャーン！　本日の戦況報告ぅ！」
　はるみ「西区、北区は勿論、南区、そして東区の一部まで全中裏から独立しましたわ。全体の9割がスケバン連合です」
　あすか「あと一歩で、エンドマークが打てるぜ」

　いつの間にか、あすか組に共鳴する独立スケバン連合が、都内のほとんどを全中裏から奪還していた。

　
　劣勢に立たされたひばりの屋敷。いつものように、近所の若い主婦がパートで警護をしている（あくまで管理人の想像です）。この邸宅、「いづみ」の8話でも使われていたな。

　
　春日「ひはり様、あすかたちの勢力は、今や全区を覆い尽くさんばかりでございます」
　ひばり「9割9分攻めさせて、最後の1分で逆転する……」

　
　あすかたちは、はるみの作戦に従い、二人の新顔と一緒にひばり邸に奇襲をかける。
　右が麻子（福田直美）、左の子（星久美子）は役名は分からない。面倒なので、以下、久美子とする。

　このスリングショットも、「いづみ」が使ってたなぁ。

　
　5人は難なくひばりの玉座の部屋まで到達するが、そこには誰もいなかった。
　はるみ「おかしゅうございますわ。ひばりの屋敷にしてはあまりに不用心……」

　その時、部屋の扉が閉まり、5人は閉じ込められてしまう。
　そう、ひばりは彼らの奇襲を予め知って、罠を仕掛けていたのだ。

　
　部屋のあちこちで爆発が起き、あすかは額から血を流す。

　その部屋からは何とか脱出するが、外へ出て見ると、はるみの姿が見当たらない。どうやら敵に捕まってしまったらしいのだ。

　
　あすか、そのまま熱を出して寝込む。
　母親「ごめんね、ママったらあすかちゃんのこと心配してる割に、実は何にも知らなくって……あすかちゃんが表で何してるのか、何一つ……ごめんね」
　あすか「謝るなよ、何も悪くないのに……もう少し寝る」

　いつになくしおらしいあすかであった。

　
　母親が出て行った後、ひとり考え込むあすか。
　その脳裏に、自分の代わりに血を流して倒れるミコやはるみの幻影が浮かんでは消える。

　あすか（一人一人が自分の意志で歩いて行く。たった一人のあすか組の筈だったのに……このままみんなを戦争に巻き込んだら、傷付けちゃったら、全中裏と何にも変わりないじゃないか！　どうすればいいんだ……）

　
　さて、ここで今までその名称だけは何度も出てきた「蘭塾」が初めて登場。全中裏の再教育機関である。

　そう言えば、管理人推薦の紅（加藤麻里）も、序盤でここへ飛ばされて、そのまま消えちゃったなぁ……。

　
　はるみ、その一室のベッドの上で目を覚ます。
　春日「蘭塾へようこそ」
　はるみ「ここが蘭塾？」
　春日「ひばり様に忠誠を誓う者には素晴らしい養成機関、しかし、歯向かう者には地獄の収容所……」

　春日は、はるみをエサにあすかをおびき寄せ、決着を付けてやると宣言する。

　
　ミコたち三人が、あすかのところへはるみが蘭塾に監禁されていると言う情報を持ってくる。すぐにスケバン連合に連絡を取ろうとする三人だったが、あすかは何故かそれを止め、
　あすか「あたしたち、群れるのに慣れ過ぎちまったのかも知れないな……」
　と、布団を被って動こうとしない。

　全中裏は、あすかたちの結束の乱れを衝いて、果然、反撃に転じる。それでもあすかは立ち上がろうとしない。

　
　ミコたちがつまらなそうにカキ氷を突付いていると、
　店員「はい、少々お待ち下さい、スケバン連合の堂本ミコ様、お電話です」
　と、常人なら恥ずかしくてその場から逃げ出したくなるような呼び出しをされる。

　それを顔色ひとつ変えず「はい」と応じるのがミコの只者ではないところ。

　
　ミコ「なにぃ、南3区が？　分かった……」

　それはスケバン連合の仲間からの戦況報告だった。

　ミコ「あいつら一気だよ」
　麻子「逆転するのも時間の問題だよ」
　久美子「各地区の総番から、あすかさんはいつ動くのかって声が上がってます」
　ミコ「あたしだって苛立ってんだよぉ」
　麻子「あすかさんのことだもの、何か考えがあるんじゃないの？」
　久美子「敵に油断させる為に、諦めたふりしてるとか」
　ミコ「あいつ結構ずるいとこあるからな」

　だが、ミコたちが再びあすかの家を訪ねると、あすかの母親の口から信じられない言葉を聞く。あすかはこともあろうに、予備校に行っていると言うのだ。

　
　ミコは、ひとりで試験中の会場へ入り込み、あすかの横に座る。
　ミコ「一体全体どういうつもりなんだよ。はるみの奴が風前の灯だってのに……」
　あすか「真面目に勉強してんでしょ」
　ミコ「はっきり答えろよ、本気で戦う気があるのかねえのか」
　あすか「ないよ」
　ミコ「……お前！　本気で言ってんのか」
　あすか「青春なんかすぐ終わっちまうんだぜ」

　
　ミコ、あすかの言葉にいきなり胸倉を掴んで立たせ、思い切り平手打ちする。
　ミコ「すぐ終わっちまうから、命賭けて燃え尽きんだろう？」

　あすか「見解の相違だよ」
　ミコ「志が低いんだよー、てっめえーっ」

　ビンタの応酬から、遂には取っ組み合いの喧嘩を始める二人。
　講師がたまりかねて「やめなさい君たち、出て行きなさい！」と怒鳴る。

　
　ミコ、涙でぐしゃぐしゃになった顔であすかを見詰める。あすかも、ミコの視線を受け止めて反らさない。
　ミコ「見損なったよ……」

　ミコ、そのまま会場を飛び出して行く。

　果たしてあすかの真意は？

　つづく。