獅子の瞳が燃えて「ウルトラマンレオ」第16話 後編

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　第16話「真夜中に消えた女」（1974年7月26日）
　の続きです。

　巨大化したアトラー星人、傍若無人に暴れまくる。
　毎度のことだが、こいつらわざわざ遠い星から、ビル壊しに来たんやろか。ご苦労様です。

　
　んで、そのまま夜が明けて、ギラギラ燃える夏の朝日をバックに雄叫びを上げる星人。

　
　ダンの乗るマッキー3号が、戦闘機を引き連れて飛んでくるのもなかなか壮観である。

　
　歴代防衛隊最弱のレッテルを（主に管理人に）貼られているＭＡＣだが、今回はかなり奮戦する。

　一連のバトルシーンの完成度の高さは、いつもながら素晴らしい。

　
　焼け焦げた廃墟越しのショットなど、溜息が出る美しさ。

　
　……ま、結局全機撃墜されるのだが。

　しかも星人はピンピンしている。ミサイルと戦闘機を無駄にしただけじゃないの？

　パラシュートで脱出したダン、そこへゲンがやってくる。
　ゲンはダンの制止を振り切って、勝算もないのに変身して戦いを挑む。

　
　ダンは、すぐにウルトラ念力を使い、星人の光線を封じ込める。

　ナレ「セブンに変身できなくなったモロボシ・ダンの命を賭けた最後の武器・ウルトラ念力がアトラー星人の恐怖の光を封じた。レオ、今だ！」

　レオはダンに頷くような仕草をして、星人につかみかかる。

　
　ウルトラ念力発動中、ずーっとこんな視覚効果が施されるのだが、とても見難い。

　が、レオがもたもた戦っている間に、ダンは力尽きて倒れてしまう。

　
　ウルトラ念力の援護を失ったレオはとても弱く、あっさり足首に光線を浴びて、動けなくなってしまう。

　
　さらに、ヒーローにあるまじき恥辱ポーズまで。

　星人は、とどめをさすまでもないと、戦闘不能になったレオを放置して、行ってしまう。

　
　人間の姿に戻ったゲンを、「しっかりするんだ、ゲン！」と病人メイクのダンが呼びかけている。
　思わず、「お前の方こそしっかりしろ」と言いたくなる管理人であった。

　
　ゲンも、ダンと同じ病人メイクになっている。

　ゲン「街の人はみんな殺されたんですか？　くっそぉ～」

　
　ゲンは、廃墟の中を歩いているトオルとマサオを見掛ける。
　ゲン「どうして逃げないんだ？」
　トオル「星人をやっつけるんだ！　あの星人、マサオ君の家の人たちをみんな殺してしまったんだ。だからマサオ君と二人で星人をやっつけるんだ！」

　トオルの言葉に、ダンもゲンも、答える術を知らなかった。

　
　ＭＡＣ本部にて、弱音を吐くゲン。
　ゲン「僕にはアトラー星人を倒す力も技もない。僕には倒せない」
　ダン「俺たちがやらねば誰がやるんだ？　誰が、誰がやるんだ！」

　
　特訓シーンもないまま、今度は二人がマッキー2号に乗って出撃する。

　
　延々と廃墟で暴れている星人に、猛撃を加える。

　特に、特殊なミサイルを連続発射するシーンは燃える。特撮も素晴らしい。

　ダン「奴の弱点は胸だ。胸の花を狙え」

　
　予め作戦が立ててあったのか、2号機はαとβに分離し、α機のゲンはきりもみ回転しながら、星人の胸に突撃する。

　星人の胸でα機が爆発すると同時にレオに変身し、

　
　即座に赤い光弾を放つ。

　
　画面全体が白くなるほど、激しい爆発が起き、星人は倒される。

　なんでこの技を、さっきウルトラ念力発動中に使わなかったのだろう……？
　
　ともあれ強敵アトラー星人を倒したゲン、最後、愛しいダンの胸の中に飛び込もうとするシーンで幕。

　この16話、百子さんのおののきとか、迫力ある戦闘シーンとか、見所は多いが、トオルの大人への不信感、マサオ少年の復讐などの要素がおざなりに扱われていて、ドラマとしては弱い。