第13話「大爆発!捨身の宇宙人ふたり」(1974年7月5日)
冒頭、バイブ星人と言う、ちょっと恥ずかしい名前の星人が、(たぶん何も考えずに)街中を走り回っている。ゲンが懸命に追いかけていると、星人はジャンプして超高速で回転し、姿が見えなくなってしまう。
星人は、ゲンが腰に下げていたナイフを抜き取ると、その場にいた警官を突き刺して殺してしまう。
ゲンは、もうひとりの警官に、殺人の現行犯で手錠をかけられてしまう。開始早々、鬱になる展開だ。
ゲン、高倉長官(神田隆)と一緒に、MAC本部へ戻ってくる。
長官「君の要請通り、おおとり隊員の身柄を引き取ってきた。しかしまだ容疑が晴れた訳ではない。今回のような不祥事においては、責任を取ってもらわねばならん」
ダン「はい、全て私の責任です」
長官「君を隊長の任務から外すと言う意見もある。……ま、今回だけは、君の
輝かしい過去の実績に免じて解任は免れた。隊員の処置については君に任せる」
実績と言うのは、やはり、ウルトラ警備隊時代のことを指しているのだろうか?

ゲン「隊長、あれはバイブ星人の……」
ダン「そんなことは分かっている。私はお前の迂闊さを責めてるんだ。今更言い訳など要らん。それより考えてみろ、私とお前はこの地球を守るたった二人だけの宇宙人なんだぞ。分かるか、私とお前がMACにいなければならない理由が? この地球を守らねばならん、それが使命なんだ。お前は事件から手を引くんだ」
ゲン「しかし、星人を誰が倒すんですか?」
ダン「心配するな、俺が倒す! ……1週間の停職だ」

時間の出来たゲン、百子たちと釣りに行くが、ぼんやりして身が入らない。
やおら立ち上がると、
「くそー、バイブ星人めーっ!」と、大声で叫ぶ。
百子(恥ずかしいわねえ……)
トオル(恥ずかしいなぁもう)
カオル(?)

と、まるでその声に応じるかのように、バイブ星人が草むらから飛び出してくる。これじゃギャグである。

星人は、百子たちを盾にする。MACの隊員が駆けつける。

ゲン、手の中の機械で水面に爆発を起こして星人の注意を反らせ、その隙に背後に飛び込んで、星人の後頭部をどつく。

隊員たちの一斉攻撃を受けて、ひーひー言いながら(言ってないけど)逃げていく星人。

大勢で、大人気ないMACの皆さん。
ゲンは隊員が止めるのも聞かず、またしてもひとりで星人を追いかける。星人が工事現場に迷い込むと、血の気の多い作業員たちが、つるはしなどを持って「星人だーっ」「やっちまえーっ」と星人に襲い掛かる。
が、星人はまたしても高速回転で姿を消し、ゲンが持っていた鉄パイプを奪い、それを作業員にぶつけて殺してしまう。ゲンは星人を執拗に追跡する。

そのゲンの足を払って邪魔したのは、意外にもダンだった。
ダン「やめろと言った筈だ、お前が深追いした為に、また一人の人間が命を失ったんだ。たとえ制服を着ていなくてもお前はまだMACの隊員なんだ」
ゲン「すいません」
ダン「謝って済むことじゃない!」
ゲン「僕は自分の手で奴の罠を暴きたいんです」
ダン「ダメだーっ!」
ゲン「隊長、MACを辞めさせて下さい、これ以上、隊長やMACに迷惑はかけられません」
遂にMACを辞めるとまで言い出したゲン、その場を去ろうとするが、
ダン「許さん!」 と、手にした杖をゲンの背中に思いっきり投げ付ける。
前からそうじゃないかと思っていたが、ダンって、頭がおかしいのでは? ゲン、肩に杖をぶつけられながら、そのまま行ってしまう。
それでもダン、長官に向かい「私はゲンを信じています。私はゲンの無罪を証明し、星人を倒すことで責任を果たします」と断言する。

ゲン、例によって山に篭り、星人を倒す技を会得しようと、空手の特訓に励む。

ついでに、若気の至りで「かめはめ派」を出す練習もちょっとしてみる。

(星人は一体どうやって姿を消したんだ?)
MAC本部で、ひとり考えに沈むダン。ぼろぼろのウルトラアイを取り出して、
(セブンにさえ変身することができれば……バイブ星人め、クッソー!)

苛立ちのあまり、手にした定規をダーツの的に向けて投げるダン。
ちょうど花瓶を運んでいた女性隊員が「ああっ」と驚いて、それを落としてしまい、的に刺さって激しく振動する定規に当たる。
ダン、急に気付いたような顔をして自ら定規を揺らし、それを凝視する。
「これだ!」
ゲン、夜に入り、嵐になっても延々と空手の特訓に明け暮れていた。
ナレ「ゲンは突然あることに気付いた、いくら自分の空手の技が優れていても、相手の姿が見えなかったら、それは何の役にも立たないではないか」
ゲン(雨が降る前に言えよ>ナレ) 
再びバイブ星人が出現。ダンはその姿を特殊なカメラで撮影し、ゲンと同じように隊員のナイフを奪おうとする星人を撃って負傷させる。
本部でその映像をチェックして、やっと、星人が人間の目に見えない振動をしていたことが判明、ゲンの無実が証明される。隊員たちがすぐそのことをゲンに知らせてやろうとする様子を、ダンは少し目に涙を浮かべて見ていた。
だが、ゲンはその連絡を受けても「そんなに優しい言葉で俺を呼ばないでくれ。俺は星人を倒すまで帰っちゃいけないんだ」と、その場に留まる。直後、揺れる板を見詰めて、ダンと同じように星人が姿を消す秘密に気付く。そして、今度は巨大化した星人が出現して破壊の限りを尽くす。

……どう見ても別の星人なんですが、これもバイブ星人らしいです。

ただちにマッキーが出動するが、今回はかなり善戦する。
星人は人間サイズの時と同様、姿を消して奇襲を仕掛けてきて、マッキー2号は今回も撃墜される。
ダンは「ゲン、後は頼む」と、悲痛な覚悟でマッキー3号でバイブ星人の開口部に突っ込む。
ゲンは揺れる板に当たった松ぼっくりを見て、「見えた、見えたぞ」と訳の分からないことを口走る。
なんだか良く分からないが、ゲン、極意を会得したらしい。で、すぐ変身してダンのところへ飛ぶ。
ただ、今回はレオが来たときには星人はマッキー3号もろとも爆破する瞬間だった。レオは、炎の中に飛び込んで、間一髪でダンの体を受け止める。

最後、笑顔で話す二人。
ダン「約束どおり、私は星人を倒したぞ」
ゲン「すいません」
ダン「謝ることはない。私はお前に命を助けられた。礼は私が言わねばならない。しかし、良く飛んでる私を見付けることが出来たな」
ゲン「松ぽっくりが教えてくれたんです」
ダン「松ぼっくりぃ?」
首を傾げるダン。
私にも意味がさっぱり分かりません。 ダンの体を松ぽっくりに見立てたと言うことか?