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「ウルトラマン80」 第5話「まぼろしの街」 前編

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 第5話「まぼろしの街」(1980年4月30日)

 ひとり職員室に残ってテストの採点をしている猛。

 ま、いちいち、「博士の奴、また100点かぁ、俺の代わりに教師をやって貰いたくなったよ」などと感想を述べているので、時間がかかるのも無理はない。

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 用務員「先生、よろしいんですか、そろそろ終電車ですよ」
 猛「あ、もうこんな時間か、さぁ残りはうちへ持っていって採点するかぁ」
 用務員「いやぁ、しかし先生も熱心ですな、業者テストだったら採点も楽でしょうに、いちいち試験問題をお作りになるんだから」
 猛「僕の出題は受験向きじゃないからね、手作りでやるしかないんだよ、それじゃまた明日!」

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 用務員のおじさんに挨拶してやっと帰途につく猛だったが、一歩の差で終電を逃してしまう。

 猛「しまったぁ……仕方ない、今夜は宿直室にでも泊めて貰うか」

 早々と諦めて学校へ戻ろうとした猛、ふと空を見上げて、いつもと星座の位置が違っていることに気付く。

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 プラットホームの灯りも消えて、猛が溜息をついたとき、普通に電車が走ってきたではないか。

 猛「回送電車かな?」

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 一瞬そう考えた猛だったが、車両にはちゃんと乗客の姿もあった。

 猛「そうか、これがほんとの最終電車なんだ! ちょっと遅れてるんだ」
 猛はそう判断すると、迷わず空いている席に腰を下ろす。

 一旦電気が消えたホームに電車が停まったり、星座の位置が違っていたり、冷静に考えればおかしなことばかりなのだが、猛も仕事の疲れで頭が少しボーっとしていたのだろう。

 猛「この電車、遅れてんですね、何かあったんですか?」
 乗客「……」

 猛が何気なく隣の客に話しかけるが、相手は眠っているのか、無愛想なのか、返事もしない。

 周囲を見れば、どの客も下を向いて眠っているようであった。

 猛(いつもの終電車の騒がしさとは全く違う……)

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 異なるのは内部だけではなかった。

 猛は気付いていなかったが、その電車はいつの間にかレールから外れて夜空を999のように飛んでいたのだ。
 特撮ファンなら、当然、ウルトラQの至高の名作「あけてくれ!」を思い出すであろう。

 やがて、電車が妙に歪んだプラットホームへ滑り込む。
 「終点です……」と言う、アナウンスが聞こえる。

 猛「いけない、乗り過ごしてしまった!」
 電車の中でテストの採点の続きをしていた猛、慌てて他の乗客たちの後に続いて外へ出る。

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 ところが、改札を抜けた猛の眼前に広がっているのは、見たこともない街の景色であった。

 猛「こんな見知らぬ街で夜明かしするのはごめんだよ……参ったな、もう」

 途方に暮れる猛だったが、まるで彼を待っていたように、一台のタクシーが少し離れた路上に現れる。

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 まーだ、異変に気付かない猛は、ためらうことなくそのタクシーに乗り込む。

 猛「富士見町に行って下さい……変だな、車一台、標識一台見当たらないなぁ。運転手さん、今、どの辺走ってるんですか?」

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 運転手「街です」
 猛「何処の街です?」
 運転手「だから、街です……」

 ……って、誰かと思ったら、アポロガイストでないの!

 紛れもなく打田康比古さんだが、クレジットでは武央和也となっている。

 しかし、GODの秘密警察室長ともあろうものが、タクシーの運転手とは……ちょっと悲しい。

 「ちゅうかなぱいぱい」22話で、「快傑ズバット」の東条(斉藤真)が凶悪な脱獄囚を演じているのを見た時と同じように、遣る瀬無い気持ちになるのだ。

 それはそれとして、しばらく走ってから、猛は「止めて下さい!」といきなり叫ぶ。
 いつの間にか、タクシーを拾ったところに戻っていたからだ。

 猛「ふざけるのもほどほどにして下さい」
 運転手「ふざけてなどおりません、この街の道を辿ると、全て元のところに戻るようになってるんです」
 猛「馬鹿な、それじゃこの街から外へ出られないじゃないか」
 運転手「はい、おっしゃるとおりです」

 運転手は前を向いたまま、淡々と話す。

 後の展開から考えると、この運転手は普通の人間で、侵略者に操られてその手先に使われていたと考えるのが自然か。

 ちなみにこの、何気ない日常から、さりげなく異様な世界へ迷い込むと言う、実に魅惑的なプロローグ、これを見る度に、「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」の、メガネたちが電車に乗って帰ろうとしたら、同じ駅に戻ってくる、あるいは、面堂の車がいつまで経っても街から出られない、などと言うシチュエーションを思い出さずにはいられず、自分は、この「80」のエピソードがネタ元なのではないかと、以前から考えている。

 それは別にしても、これだけワクワクさせてくれる導入部は、ウルトラシリーズを通してもなかなか思い当たらないのだが、

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 ここでいきなり変な制服を着た男たちが猛をタクシーから引っ張り出した上、

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 あっさり、自分たちは侵略者だよ~んと、正体を晒してしまうのが、実に勿体無い、早過ぎるネタばらしであった。チーン。

 うーん、構成上、仕方ないとは言え、これはもうちょっと先延ばしにして欲しかったな、と。

 せめて、宇宙人だったというオチは、後半まで温存しておいて貰いたかった。

 宇宙人「矢的猛、いやウルトラマン80、お前を逮捕する」
 宇宙人「まんまと罠にかかったな」

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 猛「そう言うことだったのか、逮捕できるものならしてみろ! エイティーッ!」

 すかさず変身しようとするが、ブライトスティックをかざしても、何の反応もない。

 宇宙人「四次元空間では貴様は変身できん!」

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 猛は、左腕を銃で撃たれるが、なんとか逃げて、建物の軒下に身を潜める。

 ここも、その街に住む住人と知り合う……みたいな展開が欲しかったのだが、結局あの運転手以外、そういうキャラクターは登場しないのだった。あらやだ。

 うーん、このシチュエーションを活かし切っていないのが惜し過ぎるなぁ。

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 さらに、猛の目の前には、侵略拠点基地があって、そのハッチが左右に割れて、

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 中から、銀色に輝く恐竜型ロボット……ほとんど、メカゴジラの劣化版みたいだが、それがせり出してきてノシノシと歩き出す。

 このロボットも、出すのが早過ぎる気がするなぁ。

 ロボットはしばらく進むと、夜の闇に溶けるように姿を消す。そう、三次元へ移動したのだ。
 猛は慌ててUGMヘ連絡を取ろうとするが、当然、電波も届かない。

 そのうち、出血がひどくなって、猛はその場に意識を失って倒れてしまう。

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 こちらは、翌日の猛のクラス。黒板に自習と大書されている。落語が慌てた様子で入ってきて、

 落語「えー、一席申し上げます、矢的先生のお休みになった理由ですが、校長室での話を盗み聞きしたところ、これがなんとあーた、聞いてびっくり食べてびっくり……」
 生徒「落語、くだらないこと言ってないで早く理由を話せよ!」

 落語はあだ名のとおり落語マニアで、いちいち噺家のような喋り方をするので、全人類から嫌われているのだ(註・嘘です)。

 落語「まーまーお客さん、そう焦らない、実は何を隠そう、蒸発だそうで」

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 ファッション「えーっ、蒸発?」

 と、叫ぶクラスのマドンナ的存在のファッションより、その後ろに座ってキリリとした眉の女の子の方が管理人は気になるのです(知るか)。

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 落語「はいな、昨夜遅くまで採点をした後、学校を出たきり、ドロン!」
 スーパー「分かった、お前らのテストの悪さに前途を悲観したんだ」
 ファッション「うん、それは言える。うちのクラスにはなんせ、落語みたいな程度の低いのがいるし!」

 なんで生徒の出来が悪いからって教師が前途を悲観しなくちゃならないのか、謎である。

 一方、成績優秀の博士は、猛が自分たちを見捨てて蒸発なんかする筈がないと熱弁を振るう。

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 当然、愛しの京子先生も、猛蒸発説には真っ向から異を唱える。

 教頭「いやに矢的先生の肩をお持ちになりますのね」
 京子「そんなっ、私はただ、あれほど仕事に熱中してる矢的先生に限って生徒をほったからして蒸発するなんて考えられないと申し上げてるんです!」
 教頭「まぁ、そうでしょうか、生徒受けを狙ったスタンドプレーの多い教師ほど教育には無責任ってことがままありますからね」
 京子「矢的先生の何処がスタンドプレーなんですか?」

 口論を始める二人をなだめると、校長はひそかにUGMのオオヤマに電話する。

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 オオヤマ「はい、もしもし……あ、校長先生……矢的隊員? いいえ、別にここには来ておりません。……矢的が行方不明?」

 猛が中学教師とUGMを掛け持ちしていることを知っているのは、校長とオオヤマだけなのだ。

 だが、その時、怪獣出現の報が入った為、オオヤマたちはとりあえず電話を切り、戦闘機で出撃する。

 後編に続く。


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コメント

Re[1]:「ウルトラマン80」 第5話「まぼろしの街」 前編(11/23)  

影の王子様
>「80」屈指の名作、来ましたね。
>導入部は「あけてくれ!」、メインストーリーは「セブン」10話「怪しい隣人」ですが
>お書きになったとおり「何気ない日常から、さりげなく異様な世界へ迷い込む」のが良いです。

このレベルを最終回まで維持してくれたら……と、嘆息してしまう面白さですよね。特に導入部の演出は素晴らしいの一言です。どうせなら前後編にして欲しかった。

中々面白い

どうも今回は終電に乗った当たりから面白い展開になってますね😅唯一残念なのは、侵略者の宇宙人だと直ぐにバラしてしまうシーンですね😖

Re: 中々面白い

最初は良いんですけどね。

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70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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