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「宇宙刑事シャイダー」 第10話「トワイライトの家」

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 第10話「トワイライトの家」(1984年5月11日)

 夜10時ごろ、大がジムニーでパトロールをしていると、前方から三台の自転車が向かってくる。

 パジャマ姿の小学生であったが、

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 彼らは、咄嗟に急ブレーキをかけた大の頭上を、楽しそうに笑いながら飛び越えていくではないか。

 気になった大は、彼らの家に行き、両親にその話をするが、父親も母親も、子供たちがこんな時間に外出するなどありえないと否定する。大は念の為、子供たちにも会わせて貰うが、確かに空を飛んだ子供たちであったにも関わらず、三人ともずっと寝ていたと断言する。

 結局、大は「ちょっとおかしい人」扱いされて追い立てられる。

 大は仕方なくバビロス号に引き揚げるが、深夜1時になると、高山家の子供部屋のぬいぐるみたちがひとりでに動き出す。軽快な「不思議ソング」のメロディも流れ始める中、三人はベッドから起き出て、楽しそうに踊りながらぬいぐるみたちと一緒に廊下を進む。

 突き当たりの部屋を抜けた先は、高層ビルの見える全く別の場所につながっていて、そこには珍獣たちもいた。
 そこは珍獣パスパスの作り出した、特殊な空間であったのだろう。

 三人は珍獣やぬいぐるみたちといつまでもいつまでも踊り続けるのだった……。

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 翌朝、子供たちは朝食の席で、「ヤーダヤーダ」「シンギンシンギン」「メヒヒンメヒヒン」などと、いわゆる「珍獣語」をまくしたてる。

 高山家の前で張り込んでいた大は、子供たちが「珍獣語」を口にしながら出てくるのを見て、眉をひそめる。

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 さらに、良一たちも彼らの変な言葉を聞くと、面白がって同じように「珍獣語」を叫びながら登校する。

 さすがに高山家の子供たちと良一たちが知り合いだったと言うのは偶然が過ぎるのだが。

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 ナレ「沢村大はフーマの陰謀を暴くために高山家の子供たちを追うことにした……」

 その日のお昼のニュース。

 キャスター「本日、○○区の路上で小学生の兄弟を尾行していた不審者が逮捕されました。男は沢村大と名乗り、『俺は宇宙刑事だ、アニーを呼んでくれ』などと訳の分からないことを言っており……」

 ……すいません、嘘です。

 で、その大ちゃんを背後から見ている者がいた。

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 珍しく素の格好で住宅地をうろついているギャル4と5であった。

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 ちなみに、ズーム前の映像を見ると、ギャル5の左足がなくなっているように見える。

 し、心霊写真だぁーっ!

 それはともかく、残念なことに、今回はギャルたちの変装はひとつもないのだ。

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 4「シャイダーが嗅ぎつけました」
 5「子供たちをマークしています」

 不思議宮殿に戻って報告する二人。

 ポー「それはまずい。あの兄弟はもうすぐ珍獣語をマスターします。そうなれば子供たちの間に珍獣語が大流行します。人間の言葉を忘れ、フーマの教育を何の抵抗もなく受け入れるようになります。今は邪魔されたくありません」
 クビライ「民族の心を征服するにはまず言葉を征服する必要がある。邪魔者は消せ」
 ヘスラー「ははーっ」

 何気なく重い一言が織り込まれている。さすが上原さんだね。

 それにしても、また教育、子供がテーマの作戦であるが、フーマほどこの手の作戦が好きな集団はないよね。とりわけ、前半はこの手の教育的作戦(事業?)が多い気がする。

 ヘスラーたちは、その後も引き続き高山家の三人をマークしている大ちゃんを急襲する。

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 水門の広場で、シャイダーを四方から取り囲むギャルたち。

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 貼ろうかどうしようか迷ったが、ギャル2と5が交差するシーン。

 左上に小さく見えるのが、ギャル5の胸のふくらみである。

 ……だ、か、ら? などとキレ気味に聞かないで欲しい。

 ヘスラー、パスパス、ギャル軍団に集中的に攻められて苦戦するシャイダー。
 と、アニーがスカイシャイアンで救援に駆けつけ、ひとまずシャイダーを回収して退却する。

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 大「危ないところだったぜ、サンキュウ!」
 アニー「どう致しまして!」

 おどけたように首を傾げるアニーが可愛いのである!

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 その後、大は小次郎さんと陽子までが、楽しそうに「珍獣語」を話しているのを見掛ける。
 大「何処でその言葉を?」
 小次郎「良一たちに教わったんだ。今大流行らしいなぁ!」
 陽子「良一はアキオ君に教わったって言ってた」
 小次郎「ブハハハハ」
 陽子「シンギンシンギン!」

 「珍獣語」の伝播は、大の予想を超えて大きく広がっていた。

 アキオと言うのは、高山家の長男のことだろう。これがアキラだったらちょっと面白かったのだが(「魔法少女ちゅうかなぱいぱい」参照)、これは高山家の主人を演じている横山あきおさんの名前から取ったのだろう。

 大ちゃんはその高山家を訪ね、子供たちがフーマに影響されていると率直に話す。

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 大「妙な言葉使いませんか、メヒヒンとかブハハとか?」
 母親「そ、そんな言葉、聞いたことないわ」
 父親「そ、そうだよ」

 否定はするが、明らかに心当たりがありそうな様子であった。

 結局大ちゃんは「二度と来るな」と再び追い払われる。
 が、そのまま引き下がっては宇宙刑事の名がすたると、高山家の裏から2階の子供部屋のベランダに飛び上がり、

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 家の中に入り込み、あちこちに隠しカメラを取り付ける。

 その日の夕方のニュース。

 キャスター「本日、午後1時頃、○○区の高山一夫さんの住宅に不審者が侵入しているのを、通報によって駆けつけた警察が取り押さえました。不審者は隠しカメラを仕掛けて高山さん宅の子供たちの盗み撮りをしようとしていたと思われます。逮捕されたのは、無職・沢村大(20)で、本人は『俺は宇宙刑事だ、全部フーマが悪いんだ』などと訳の分からないことを話しており……」

 ……ごめんなさい、嘘です。

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 さて、隠し撮りされているとは知らない高山夫妻。やはり、子供たちのことが気になっていた。
 父親「妙な言葉だよ、毎日のようにひどくなるじゃないか、メヒヒンとかシンギンとか」
 母親「テレビか何かで覚えたのよ、心配要らないわよ」

 が、その直後、あの「不思議ソング」が2階から聞こえてくるではないか。

 夫妻が2階に上がると、子供たちが踊りながら突き当たりの部屋へ消えて行くところだった。

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 夫妻がドアを開けると、その中からパスパスが現れ、夫妻をおびやかす。

 当然、バビロス号のアニーはその様子をあまさず目撃する。

 これは、パスパスを合成した映像をモニターに嵌め込むと言う凝った処理がされている。

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 夫妻の悲鳴を聞いて、大ちゃんが駆けつけ、もう一度突き当たりの部屋に飛び込むが、そこにはパスパスの姿はなく、子供たちがキャッキャッと騒いでいるだけだった。だが、口にするのは「シンギン」や「メヒヒン」と言った「珍獣語」ばかり。

 大「人間の言葉を喋ってみろ! 人間の言葉だ!」

 大ちゃんが強い調子で子供たちに話しかけるが、子供たちはひたすら「珍獣語」を喚きたてるのみ。

 人間の言葉を完全に忘れてしまうのも時間の問題であった……。

 高山夫妻はさきほど追い払った大ちゃんに縋りつく。
 母親「お願いです、助けて下さい」
 大「フーマに接触させないことです。とにかくこれから僕たちがガードします」

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 とある小学校。
 女性教師が「おはよう」と挨拶するが、子供たちは「メヒヒン」と声を揃えて言う。

 教師「ふざけないで、ちゃんとご挨拶なさい、はい、おはようございます」
 子供たち「メヒヒーン!」
 教師「……」

 女性教師も、思わずゾッとする。

 アニー「フーマはこのドアを通じて子供たちと接触しているわ」
 大「異次元空間への出入り口にしているんだ」
 アニー「あの不思議獣を倒さない限り……」
 大「子供たちと接触する瞬間に飛び込むしかない」

 と言う訳で、二人はうさぎとパンダの巨大なぬいぐるみの中に入り込み、何食わぬ顔で子供たちと一緒に異次元空間へ入り込むことに成功する。

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 そこには、別のルートで連れてこられたのだろう、良一たちの姿もあった。

 二人は輪になって踊りながら、珍獣たちを次々蹴飛ばして行く。

 フーマもやっと着ぐるみの正体に気付いて二人に襲い掛かる。

 後は、子供たちを助け、パスパスを倒すだけ。
 パスパスが倒されると同時に、子供たちも元通りになる。

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 アニー「良かったわね、おはようが言えるようになって」
 大「良かった(不起訴になって)本当に!」

 晴れ晴れとした顔で元気な子供たちを見詰める二人であった。

 次回はギャル5が幼稚園の先生にチャレンジするよ! 乞う御期待!


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コメント

Re:「宇宙刑事シャイダー」 第10話「トワイライトの家」(09/04)  

「自転車が宙を舞う」ビジュアルは映画「E.T.」からでしょうね(2年前の公開)。

警察に確保されそうになっても前任の二人なら逃げきるでしょうけど
大ちゃんはちょっと不安だなぁ・・・
今回のレヴューを見させていただいて、前任の二人が(隠れ蓑の)仕事についてたのは
そうした事態に備えるためだったのでは?と妄想してしまいました
(両親が身元引受人とはいかないですしね。3人とも)。

>民族の心を征服するにはまず言葉を征服する必要がある
思わず「最後の授業」を思い出してしまいました。
何気に重いテーマがあったんですね。

>とりわけ、前半はこの手の教育的作戦(事業?)が多い気がする。
フーマが地球に固執する理由は後に明らかにされますが
それを鑑みてのシリーズ構成だったのでしょうか?

本作放送中発売の「ファンタスティック・コレクション 宇宙刑事シャリバン」で上原先生が
「予算さえ気にしなくていいなら、「トワイライト・ゾーン」など問題にならないモノを作れる」
と豪語してました。
映像化できてなんぼのものだから、小説家にはない苦労があるのでしょうね。

あと「「「ドラえもん」の視聴者を逃すな」と言われて困っている」とも書いてました。
レイダーのことですね・・・

長文失礼しました。

Re[1]:「宇宙刑事シャイダー」 第10話「トワイライトの家」(09/04)  

ふて猫様
>アニーとギャル4とギャル5の活躍がなくて少々物足りないのが残念ですが

悔しいです!

Re[1]:「宇宙刑事シャイダー」 第10話「トワイライトの家」(09/04)  

影の王子様
>「自転車が宙を舞う」ビジュアルは映画「E.T.」からでしょうね(2年前の公開)。

あ、なるほど。見たことないですが。

>警察に確保されそうになっても前任の二人なら逃げきるでしょうけど
>大ちゃんはちょっと不安だなぁ・・・
>今回のレヴューを見させていただいて、前任の二人が(隠れ蓑の)仕事についてたのは
>そうした事態に備えるためだったのでは?と妄想してしまいました

実際、そうかも知れませんね(笑)

>本作放送中発売の「ファンタスティック・コレクション 宇宙刑事シャリバン」で上原先生が
>「予算さえ気にしなくていいなら、「トワイライト・ゾーン」など問題にならないモノを作れる」
>と豪語してました。

頼もしいお言葉。「シャリバン」や「シャイダー」のシナリオを見れば、十分納得できますね。

Re:「宇宙刑事シャイダー」 第10話「トワイライトの家」(09/04)  

「一つの民族を支配するには言葉による支配が必要」と言うこのお話のメインテーマには、井上ひさしさんの脚本作品の様な皮肉めいたメッセージ性を感じてしまいます。

Re[1]:「宇宙刑事シャイダー」 第10話「トワイライトの家」(09/04)  

笑太郎様
>「一つの民族を支配するには言葉による支配が必要」と言うこのお話のメインテーマには、井上ひさしさんの脚本作品の様な皮肉めいたメッセージ性を感じてしまいます。

そうなんですか。不勉強なもので井上ひさしさんの作品はほとんど読んだことがないんですが。

Re[2]:「宇宙刑事シャイダー」 第10話「トワイライトの家」(09/04)  

>zura1980さん

>そうなんですか。不勉強なもので井上ひさしさんの作品はほとんど読んだことがないんですが。

>不勉強だなんてとんでもないです。これからも楽しい記事をよろしくお願いいたします!

-----

Re[3]:「宇宙刑事シャイダー」 第10話「トワイライトの家」(09/04)  

笑太郎様
>不勉強だなんてとんでもないです。これからも楽しい記事をよろしくお願いいたします!

ありがとうございます。頑張ります。

Re:「宇宙刑事シャイダー」 第10話「トワイライトの家」  

>高山夫妻はさきほど追い払った大ちゃんに縋りつく。
ここまでの夫妻の変化の過程がなかなか不気味さを感じさせて良いですね。
「気がつけば外堀を埋め尽くされてる」みたいな・・・

あと、「不思議ソング」の「けとけと蹴飛ばして」「ころころころ転がせ」の歌詞で
ぬいぐるみの大ちゃんが珍獣を蹴飛ばすのが笑えます。

Re[1]:「宇宙刑事シャイダー」 第10話「トワイライトの家」(09/04)  

影の王子様
>ここまでの夫妻の変化の過程がなかなか不気味さを感じさせて良いですね。
「気がつけば外堀を埋め尽くされてる」みたいな・・・

社員に扮したヘスラーがさりげなく暗示に掛けるようなことを言ったり、じわじわ怖さが増していくところが良いですよね。

フーマのえげつなさ  

>社員に扮したヘスラーがさりげなく暗示に掛けるようなことを言ったり
それは第26話「魔界ゾーン大当り」での
「ええ、いやね、この辺り、処刑場だったって言うんですよ、昔は」ですね。

Re:フーマのえげつなさ(09/04)  

影の王子様
>それは第26話「魔界ゾーン大当り」での
「ええ、いやね、この辺り、処刑場だったって言うんですよ、昔は」ですね。

はい、完全に勘違いしてました。お恥ずかしい。いかに自分が何も考えずに生きてるか、痛感しております。

Re:「宇宙刑事シャイダー」 第10話「トワイライトの家」(09/04)  

シャイダーがちびっ子たちとともにパスパスの魔空間に入り込む作戦を思いつた際、
「さあアニー、これに着替えるんだっ!」
とパンダとウサギの着ぐるみを持ってきた際は、さすがにアニーも
「・・・・・?!」
と目を白黒させた事でしょう。しかしそのシャイダーの奇策が功を奏しまんまと魔空間に侵入成功!更に踊りにかこつけてヤーダたちをお仕置きしちゃう場面は仰る通りなかなかの迷シーンだと思えます!余談ですが、珍獣たちが
「ウサギちゃーん、一緒に踊ろうよ♪」
と駆け寄って来た処を、着ぐるみを着させられたうっ憤晴らしも兼ね
「えーいっ♪」
とアニーも負けじとヒップの下敷きにする場面なんかがあったら言う事なしです(笑)!!
また「迷シーン」、「まんまと」と言えばちびっ子たちのお父ちゃん役の横山あきおさんも伊丹十三監督の映画「タンポポ」で主人公のラーメン屋の女将さん(宮本信子さん)の誘導尋問に見事なまでにはまり企業秘密を吐かされてしまう人気ラーメン店店主を好演していました。

Re[1]:「宇宙刑事シャイダー」 第10話「トワイライトの家」(09/04)  

笑太郎様
>また「迷シーン」、「まんまと」と言えばちびっ子たちのお父ちゃん役の横山あきおさんも伊丹十三監督の映画「タンポポ」で主人公のラーメン屋の女将さん(宮本信子さん)の誘導尋問に見事なまでにはまり企業秘密を吐かされてしまう人気ラーメン店店主を好演していました。

そうなんですか。「タンポポ」は見たことないんですよね。

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