第1話「行けコセイドン 白亜紀からの挑戦」(1978年7月7日)
の続きです。
無事、白亜紀に辿り着いたコセイドン隊。だが、彼らの任務(現代に発生している謎のエネルギーの原因を突き止めること)はこれから始まるのである。

バンノ「ウララ、近くにいる21世紀人のコロニーは?」
ウララ「北西15キロの地点にタチバナ教授一家4人が居住しています」
バンノ「コンタクトを取れ」
ゴウ「アイアイサー」
テツ「地磁気異常なし、放射能検知せず、タキオン反応、レベル以下」

初回と言うことで、恐竜たちの姿もしっかり再現されている。
このドラマでは、特撮で巨大な恐竜を登場させることもあるが、人間ドラマに絡めるのは難しいので、しばしばミニサイズの恐竜……要するに、着ぐるみをそのまま役者と共演させているのだ……が出てくるが、視聴者は「気付かないふり」をして上げるのが礼儀である。

モニターから、外界の様子を眺めている女子たち。
ウララ「うーん、平和なもんじゃない」
マリ「何処にそんな大エネルギーが発生したのかしら?」

ゴウ「タチバナ教授の息子さんだね、こちらコセイドン隊のトキ・ゴウ」
ミツル「タイムGメンなのーっ? うわー、会ってみたいなぁ」
教授の息子ミツルと通信するゴウだったが、その途中、ミツルが悲鳴を上げ、爆発音のようなものが聞こえたかと思うと、通信が途絶えてしまう。ほぼ同時に、コセイドン号の前方に青白い閃光が走り、強い衝撃波が船体を揺らす。
バンノ「ファイタス、ハクアス、出動だ、直ちにタチバナ教授邸に向かうんだ」

バンノの命令で、コセイドン隊の誇るハイテクマシンが発進する。
ファイタスとハクアスの2つのマシンだが、それぞれ地上車と戦闘機に分離するので、都合4機のマシンが活躍することになる。
ファイタス1号……ファイタスの地上車。トキとゴウが操縦し、ファイタスボンバーを装備している。
ファイタス2号……ファイタスの戦闘機。マリが操縦する。
ハクアス1号……ハクアスの地上車。ウララが操縦する。恐竜を捕まえて保護することが本来の任務。
ハクアス2号……ハクアスの戦闘機。モリィが操縦する。
ここも、最初と言うことで、それぞれの分離シーンなどがしっかり映し出されている。
2話以降、ほとんど見られないのが勿体無いほど良く出来たシーンである。
ハクアス2号のマリがすぐタチバナ教授邸を発見する。
マリ「まるでミサイル攻撃を受けたみたいです」
モリィ「まるで、じゃない、あれは確かにミサイルだ」
破壊された建物のそばには、教授夫婦の死体もあった。
また、建物の近くに、見慣れない宇宙船が墜落していた。
マリ「あの宇宙船を狙って誰かが撃ったのかしら」←察しが良い
コセイドン号に残っていたバンノ、机の上に足を乗せ、フリスク(じゃないけど)を口に放りながら、
「おいここは白亜紀だぞ、宇宙船だの、ミサイルだの、誰が誰を撃ったってんだ?」
ウララ「誰だって良いからー、生き残った人を見付ける方が先、それがタイムGメンでしょ!」 
バンノ「うわぁっ、いってぇ、分かったよ! ビッグおばさん!」
耳元で怒鳴られて、顔をしかめるバンノ。
この作品はいつもこういう細かな笑いが散りばめられていて、とても楽しいのである。
さて、教授の子供、ミツルとリナの二人は、森の中を走り回っていた。

そんな二人の前に、得体の知れないロボットが現れる。
ミツル「なんだお前は」
ビックラジィー「わーっ、びっくらした。わしゃ怪しいものではない」
ミツル「嘘つけ、時間移住者は誰もそんなロボット使ってないぞ」
ビックラジィー「当然じゃ、ワシは遠いテレサ星からこの星へ着いたばかりじゃ」
ミツル「じゃあさっき、ミサイル攻撃を仕掛けたのは、お前かーっ?」
ビックラジィー「そ、それは違う、あれはワシらを追ってきたゴドメス人の仕業じゃ」
彼らが話していると、ビックラジィーの言うゴドメス軍の兵士たちがどわっと草叢から出てきて追って来る。

ゴウ「テツ!」
テツ「分かってますよ、射程距離200、ファイタスボンバーホップ!」
その様子を遠くから見たテツとゴウ、息の合ったコンビプレーで、早速「人間大砲コセイダー」を発進させる。
まず、ゴウのシートが後ろに倒れ、そのまま後方の人間大砲ユニット内部へ送り込まれる。

移動しながら、ゴウがスーパーヒーロー的な強化服をまとい、「コセイダー」になる。
しかし、このコセイダーシステムの原理については劇中では最後まで一切説明されないままだった。

テツ「ファイタスボンバー、ステップ!」
ファイタス1号の座席上部から、四角い筒のようなものがせり出すと同時に、コセイダーの体が枠のようなものに挟まって、クルッと反転する。

テツ「ファイタスボンバー、ジャンプ!」
最後は、コセイダーが、その先端から飛び出す。文字通り「人間大砲」であった。

ミツルとリナを鞭で縛って連れて行こうとしているゴドメス兵たち。
リナを演じるのは永浜三千子さん。なかなか愛くるしい。後に「ゴーグルファイブ」なんかにもゲスト出演している。

そんな彼らの前に颯爽と飛んで来たコセイダー。
それを見るなりミツルが「タイムGメン」と叫んでいるので、コセイダーのことは世間一般にも有名だったのだろう。

ゴウ「レーザーサーベル!」
青く光る剣で、鞭を斬るゴウ。
コセイダーの声は、途中から二又一成さんになるのだが、最初は大西徹也さん自身の声である。
スーツアクターは、あの二家本辰巳さんだが、この1話に限っては大西さん本人が入っているような感じがする。良く分からないけどね。

ゴウ「タイムGメン、コセイダー参上、貴様らなにもんだっ」
問答無用で襲ってくるゴドメス兵に、「プラズマビーム」が炸裂する。

ゴドメス兵を全員倒したコセイダーに駆け寄る二人。
やがて、ファイタス1号とハクアス1号も到着する。

彼らの前に再びビックラジィーが出てきて、岩陰に倒れている若く美しい金髪の女性のところへ案内される。
1話では、気絶したままなので台詞もないが、このドラマのヒロイン・アルタシヤ(村野奈々美)である。
ゴウ「これがお前のご主人か」
ビックラジィー「アルタシヤ様と申し上げる」
テツ「主人と家来じゃ、随分出来が違うな」
ビックラジィー「どういう意味じゃ」
ウララ「良いから早くコセイドンへ連れて行って……ほーれ、力のある人!」
ウララにどやされて、少し緊張気味にアルタシヤの体をお姫様抱っこするゴウ。

みんなでコセイドン号へ行こうとするが、彼らの前に、

ゴドメスの戦闘機の大編隊が現れる。
その後方には、ゴドメスの侵略軍の母艦「ガルムス」の圧倒的な巨体も見える。
ガルムスのデザインがこれまた素晴らしいのだが、次回に貼る。

戦闘機の爆撃をかいくぐりながら、岩だらけの道を進むゴウたち。
ゴウに抱かれているアルタシヤ、気絶している筈なのに、ちょっと笑っているようにも見える……。
敵の正体も目的も、アルタシヤたちとの関係も不明のまま、2話へ続くのであった。

EDタイトルクレジットでは、ミニサイズ恐竜とリナたちが遊ぶシーンがあるが、恐竜が最後にペコッとお辞儀して山の向こうへ去って行くのが、妙に牧歌的と言うか、心がほっこりする管理人であった。