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「不良少女とよばれて」第18話 その2

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 第18話「グッバイ・ラブ」(1984年8月14日)

 笙子に鋭い心理分析をされて、思わず「やめろ、やめてくれーっ」と叫んでいる朝男。

 それと同じような台詞を、

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 川の中で景子を追いかけながら、ヒロシが叫んでいた。

 ヒロシ「やめてくれーっ、景子、お金は俺が働いて返すからっ」

 景子、立ち止まって、「一緒に死のうって約束したじゃんよー、私たちに働く場所なんてないの! もうどうしようも仕方がないよーっ」と、大きなお腹を抱えつつ叫び返す。

 彼らの声は、上の道にいる朝男たちにも聞こえてきた。

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 笙子「景子の奴、どうしてこんなところに……」
 朝男「友達か」
 笙子「親友だよ……朝男、私に少し時間をくれない」
 朝男「ダメだ、俺のそばから離れるな」
 笙子「私は逃げない、約束する。景子と話をしたら必ず朝男のところに戻ってくるよ!」

 笙子の必死の訴えに、朝男も遂に折れて「分かった、俺はここで待つ」

 笙子は少年院で使っていた上履きのまま、岩場を踏んでひょいひょいと降りて行く。いとうまい子さんではなく、スタントのようだ。

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 で、既に全身が水に浸かりつつある景子を見ると、迷わず飛び込む。

 そして、本職のスイマーのような動きで流れにあらがいつつ、力強く水を掻き始める。

 これも当然、スタントである。

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 朝男「!」

 さすがの朝男も、笙子の度胸の良さに息を飲む。

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 そして、自分の身の危険もかえりみず、親友を助けようとする笙子の姿に、朝男は自然と、かつて同じような状況で自分を命懸けで助けてくれた母親のことを思い出していた。

 朝男「母さん? 母さーん!」

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 景子の体を支えつつ、岸に辿り着く笙子。

 小さいので分かりにくいが、景子が水着のような物を履いているのが確認できる。
 言うまでもなく、二人ともスタントである。

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 笙子「バカ、こんなことで死のうとするなんて、景子らしくないじゃないか! 私はお父さんの神社で結婚式を挙げているとばかり……二人とも何やってんだい!」
 景子「だって笙子ぉ」
 笙子「だっても、へちまもないよ!」

 中島らも氏もつぶやいておられたが、なんでここで「へちま」が出てくるんだろう?

 笙子「景子、どんなに大切にお腹の赤ちゃんを守ってきたか……」
 笙子、説教妖怪(園長)直伝の説教を浴びせ倒し、あっという間に景子を立ち直らせる。

 まぁ、最初に「子供なんか堕ろしちまえ!」とか言っていたのも、笙子さんなんですけどね。

 笙子は、困ったらジョーズのおアキを頼れと助言してから、朝男のところへ戻ろうとする。

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 だが、笙子より先に、哲也が朝男の前に現れる。

 哲也「西村君、笙子さんを返してくれ」
 朝男「断る、あんたを殴り殺してでも、笙子は連れて行く」
 哲也「笙子さんは返してもらう!」
 朝男「うるせえっ!」

 朝男、いきなり哲也をグーで殴る。ただし、腰の入ってないパンチだ。

 振り向いた瞬間には、口から血をアゴまでたらりと流している哲也。いかにも不自然だ。

 朝男「どうしても笙子が欲しいなら、俺を殴り倒して取ってみろ」

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 「そうかい、じゃあそうさせて貰うぜ!」といわんばかりの勢いで、朝男に切れのいい右フックを放ち、膝蹴りを腹に叩き込む哲也。

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 蹴飛ばされて、「あっあ~ん」と言うような情けない格好になる朝男。

 哲也「来い」
 朝男「嬉しいぜ哲也さんよー、あんたもわりかしやるじゃねえか。澄ました顔して良いパンチ持ってるよ。あんたは俺を本気にさせちまったぜ!

 こういうことを言う奴はだいたい負けるものと相場は決まっているが、さすがに日本一カッコイイ朝男、一転して攻勢に出ると、哲也を一方的にどつき回す。

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 戦いの果て、崖から落ちそうになる哲也。

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 若干、森進一っぽくなって(どこがじゃ)耐える哲也。

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 ここで、哲也の手を踏み躙りながら「死ね、死んじまえよっ」と本気で殺しに掛かるのが、朝男のステキなところである。

 朝男「もう後がねえぜ、もう何秒かすれば、あんたは谷底目掛けてまっ逆さまだーっ」
 勝ち誇った声を放つ朝男であったが、

 哲也「お願いだ、笙子さんを自由にしてやってくれ!」

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 その言葉を聞くや、今度はその手をがっちり掴み、懸命に哲也の体を引き揚げる。

 朝男「負けたよ、あんた本物の馬鹿だよ」
 哲也「西村君」
 朝男「俺も本物のワルにはなれねえようだな。笙子さんに伝えてくれ、西村朝男は夏の河原に別れを告げに行ったと……」
 哲也「そんなことより、今、死ねとか言ってなかった?」
 朝男「……」

 嘘はともかく、朝男はあっけなく敗北宣言すると、笙子も待たずにさっさと走り去ってしまうのであった。

 哲也の愛の力の前には、何者も無力だと知れ!

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 哲也、森の中で笙子と再会する。
 とりあえず、しっかり抱き合う二人。

 笙子「哲也さん、朝男は?」
 哲也「笙子さん、西村君は僕がひとりで倒したよ」

 ……嘘です。

 正解は、「西村君は分かってくれたよ」でした。

 朝男からの伝言を聞いた笙子は、何か悟ったような顔になり、「朝男はきっと……」とつぶやく。

 やがてダメケイたちも来て、ホッと一安心する一同だったが、度重なる出来事の連続に、笙子の心身も限界を迎え、哲也の腕に倒れ込むようにして意識を再び失うのだった。

 その3へ続く。


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コメント

怒涛の展開。東京っていうか、関東って広いのに、まあ、よく会いましたよね。まあ、フィクションなんですけどね、それにしても。そして、朝男の物分かりの良さ・・・どうしちゃったの?的な。
なぜ、子供のころ、これを涙涙で見ていたのか。。。
まあ、今は違った面白さを感じていますが、それは管理人様のおかげです。

「若干森進一に似てる」はツボです。若干ではなく、かなり似ています。この画像を張られた管理人様に脱帽、完敗です。

だってもへちまもないよ、この先、聞く機会があるでしょうか。というか、自ら使ってみるべきか・・・と思案中。

Re[1]:「不良少女とよばれて」第18話 その2(04/02)  

Biromi様
>怒涛の展開。東京っていうか、関東って広いのに、まあ、よく会いましたよね。まあ、フィクションなんですけどね、それにしても。そして、朝男の物分かりの良さ・・・どうしちゃったの?的な。

直前まで「死ね」とか言ってたのに……
良くも悪くも、ここは朝男の独壇場でしたね。

Re:「不良少女とよばれて」第18話 その2  

>哲也「笙子さん、西村君は僕がひとりで倒したよ」
ここ、大爆笑です‼キャップ画とまったく違和感が無いのが最高です!

Re[1]:「不良少女とよばれて」第18話 その2(04/02)  

影の王子様

ありがとうございます。皆様の爆笑が管理人のエネルギー源なのです。

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