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「ウルトラマンタロウ」 第10話「牙の十字架は怪獣の墓場だ!」


 第10話「牙の十字架は怪獣の墓場だ!」(1973年6月8日)

 ZAT隊員とアマチュアボクサーと言う、二足のわらじを履いて張り切っている光太郎、今日も二日後に迫った新人王戦に向けて、厳しいトレーニングと減量に励んでいた。

 とりわけ、育ち盛りの光太郎は減量に苦しんでいた。

 さおりと健一は、光太郎に気兼ねをして光太郎の前でご飯を食べるのを遠慮したりする。

 さおり「あたしたちだけ食べる訳に行かないわ」
 光太郎「馬鹿だなぁ、君たちが試合に出る訳じゃないじゃないか、さぁ、遠慮せずに食べろよ」

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 小さなサンドイッチをひとつだけ食べて食事を終わらせる光太郎を見兼ねて、

 さおり「光太郎さん、試合なんてやめて、食べたいだけ食べたら?」
 光太郎「ここまで来たらそうは行かないさ」

 さおりは、ボクシングそのものを野蛮なスポーツだと嫌っていた。

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 さおり「光太郎さん、前から聞こうと思ってたんだけど、そんなこと、何の為にやるの?」
 光太郎「何の為って……うーん、いつどんなことがあっても最後の最後まで戦い抜く為さ」

 横から見たら段差がはっきり見えるさおりのおっぱいが素晴らし過ぎる……

 健一と一緒にたっぷり汗をかいた後、銭湯に来ている光太郎。

 光太郎「いいっ湯だっね!」
 健一「はははん」
 光太郎「いい湯ですね」
 健一「はいはい、うふふふ」
 光太郎「どうだい健ちゃん、たまには銭湯もいいだろう」

 と、突然地面が揺れ始める。

 それは普通の地震ではなく、東京の地底に潜む海象怪獣デッパラスによるものだった。

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 健一「びっくりしたぁ」
 光太郎「関東大震災かと思ったよぉ」
 健一「え?」
 光太郎「いやですね~」

 濡れ髪がセクシーだぜ、光太郎!

 若き日の篠田三郎さん、惚れ惚れするほどのイケメンである。

 デッパラスはその銭湯の真下に穴を開ける。

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 その体験をZATで隊長たちに話している光太郎。

 朝日奈「前代未聞だな」
 荒垣「単なる地震の影響とは思えませんね」

 彼らの背後の螺旋階段を、エキストラ女性通信員のひとりが降りてくるのだが、なんかパンツが見えそうで嬉しく心配になる。

 ZATに入隊したら、是非、特に理由もなく階段の下付近にたむろしたい。

 その頃、他の隊員や通信員たちは、川でボート遊びに興じていた。
 北島、南原、上野の各隊員が手漕ぎボートに乗って競走などやっている。

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 北島「勝った者は女性陣の作ってきた弁当を食べさせて貰う、いいな?」
 南原「よーし、弁当は俺のもんだい!」
 森山「よーい、ドーン!」

 川岸から、三人のバトルを応援する女子隊員たち。

 いかにも70年代と言うファッションが良いよね。

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 と、森山隊員、彼らのコース上に変な物体が浮いているのに気付く。

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 森山「ね、ちょっとちょっと、あれ……」

 それは地底から出てきたデッパラスの頭頂部であった。

 女の子たちの叫び声と悲鳴に、北島と上野は後ろを振り向いて異変に気付くが、ひとり南原だけは何も知らずに一心にオールを漕いでいる。

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 北島「おい、南原、引き返せーっ!」
 森山「南原さーん!」

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 背後にデッパラスの山のような巨体が聳えているのに全く気付かない南原。

 ボートの舳先がその体にぶつかって進まなくって、漸く怪獣の存在を知って川へ飛び込む。

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 ZATは直ちにホエールなどで出撃する。

 光太郎のアイディアで、鏡に強く惹かれる性質を持つデッパラスの前に、巨大な鏡(そんなもん、どこにあったんだ?)や鏡面スクリーンをぶらさげて、翻弄するZAT。

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 そして、そのまま埋立地まで誘導する。

 いつものことだが、手前のコンビナートの細かい作り込みとか尋常ではない職人魂を感じるなぁ。

 ZATの目論見どおり、デッパラスは埋め立て用の深い縦穴に落ちる。その上からZATの集中砲火が浴びせられ、デッパラスはあっけなく破壊される。

 荒垣「これで明日の試合も心置きなく戦えるな」
 光太郎「はい、頑張ります!」

 翌日、いよいよ光太郎の試合が行われる。

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 アットホームなZATの皆さんは、抜かりなく観客席から光太郎を応援する。

 女性陣などは、制服姿のまま、「フレーフレー東!」とチアガールのように体を動かす。

 森山隊員がいないのがちょっと残念だ。

 ボクシングは嫌いだと言っていたさおりも、バスケットを抱えておずおずと試合場へやってくる。

 無論、健一も声を張り上げて光太郎に声援を送る。

 だが、同じ頃、バラバラになって死んだ筈のデッパラスが、驚異的な生命力で再生しつつあった。

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 本部に残っている朝日奈、テレビでその試合を見てコーフンしながら観戦していた。

 当時は、アマチュアの試合でも放送していたのだろうか?

 森山「隊長、隊長!」
 朝日奈「今いいところなんだ、用があるなら後で!」
 森山「ああっ! それがKD地区から緊急連絡なんです!」
 朝日奈「な、なに?」

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 朝日奈、デッパラス出現の知らせを受け、すぐ会場にいる荒垣に連絡する。

 荒垣「また現れたんですね」
 南原「東をどうしましょうか?」
 北島「東は残しましょう、なぁに、あんな怪獣、我々だけで何とかなります」
 上野「そうですよ、いくら任務の為とは言え、今試合を中断したらあんだけトレーニングをしてきた東さんがかわいそうですよ」

 全員一致で、東に試合を続行させたまま、本部へ戻ることになる。

 要するに、

 趣味でやってるボクシングの試合>>>>>地球の平和を守るZATの任務

 と言うことですね。

 ……良いのか? まぁ、いかにも「タロウ」らしいけどね。

 再生したデッパラスは、強力な火炎放射能力を身に付け、しかも鏡に反応しなくなっていた。

 一気にZAT基地まで迫り、壁に穴を開けてしまう。

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 軽いパニック状態になる基地内部。

 ただ、ミニスカの女の子たちが走り回っているので、なんとなく華やかである。

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 で、ZATのお家芸、「近隣住民を置き去りにして、自分たちだけ離脱」戦法が発動する。

 基地周辺の地価、絶賛暴落中!!

 一方、光太郎は試合に勝つと、勝ち名乗りもそこそこに控え室に戻り、制服に着替えて出動しようとしていた。しかし、減量と疲労でくたくたで、まともに歩くこともままならない。

 だが、さおりが持ってきた心づくしの差し入れをガツガツ平らげ、たちまち元気を取り戻す。

 色々あって、光太郎、タロウに変身してデッパラスと戦う。

 後は特に書くこともない……ことはなく、

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 デッパラスの吐いた炎が、

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 タロウに直撃し、

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 タロウが「ウワッチ!」と言う感じで、全力で画面外へ逃げ出すシーンが凄いです。

 この後、スタジオ内に、

 「殺す気かぁーーーっ!」と、長沢寛さん(スーツアクター)の魂の絶叫が鳴り響いたと言う(註・嘘)。

 とにかく、事故にならなくて良かったです。

 デッパラスはかなりの強敵で、長く伸びた牙を自ら飛ばして、

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 タロウの背中からみぞおちまで、ゴスッと刺し貫いてしまう。

 ……いや、なんであんた平気なの?

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 タロウ、苦戦するが最後はいつものストリウム光線で撃破する。

 そして地面に突き立ったデッパラスの牙に、自分の体に刺さった牙を抜いて投げてくっつけ、即席の十字架を作る。これがサブタイトルになっている訳だ。

 なお、タロウが牙を抜いた後の体には、全く傷がなかったので、タロウ、デッパラス以上の凄まじい再生能力を有しているのではないだろうか。

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 十字架を前に、怪獣の死を悼むように立ち尽くすタロウ。

 どこかの教会の鐘が鳴り響いて、厳粛な雰囲気に包まれるのだった。

 ラスト、再び次の試合へ向けてトレーニングを開始した光太郎。

 後ろから、自転車に乗ったさおりが追いかけてくる。

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 さおり「今日は健一の代わりに私がロードワークに付き合うわ」
 光太郎「さおりさんはボクシングが嫌いだったんじゃないのか」

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 さおり「ううん、でもなくなっちゃったの、あれから。いっちばん男らしいスポーツだと思うわ」
 光太郎「そうかぁー、ようし!」

 うう、体操服姿のさおりさんが可愛過ぎる……
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コメント

ZATの皆様は光太郎のボクシングの試合まで応援しているようですね😅興奮している朝日奈隊長を後目に森山隊員がクールな対応をしているのが素晴らしいですね

Re[1]:「ウルトラマンタロウ」 第10話「牙の十字架は怪獣の墓場だ!」(04/08)  

ふて猫様
>ZATの皆様は光太郎のボクシングの試合まで応援しているようですね😅

そう言えば、光太郎がボクシングやってる設定はいつの間にかどっか行っちゃいましたね。

Re:「ウルトラマンタロウ」 第10話「牙の十字架は怪獣の墓場だ!」(04/08)  

まだこの頃の光太郎はボクサーだったのですね😅それにしても9話がスルーされているのは、つまらないからなのでしょうか?

Re[1]:「ウルトラマンタロウ」 第10話「牙の十字架は怪獣の墓場だ!」(04/08)  

ふて猫様
>9話がスルーされているのは、つまらないからなのでしょうか?

多分そうだと思います。

あさかさんって可愛かった

観直したのですが
冒頭の食事のシーン、あさかさんのブラが透けまくり・・・でした(当時17)。
ラストの体操着といい、あさかさん祭りで最高でした。

昨年のドラマ、佐野史郎主演の「限界団地」に出てましたが・・・

なお、9話は僕もつまらないと思いました。

Re: あさかさんって可愛かった

> 冒頭の食事のシーン、あさかさんのブラが透けまくり・・・でした(当時17)。
> ラストの体操着といい、あさかさん祭りで最高でした。

見せブラかと思うくらい無防備なところが良いですよね。

> なお、9話は僕もつまらないと思いました。

特撮は凄かったと思うんですが、話が辛気臭くて……

とんずら

ZAT基地は怪獣が来たらとんずらですか?どうせなら街の真ん中に基地を作らないで、せめて郊外に作った方が良かったと思うのですがね😅

Re: とんずら

普通は街のど真ん中に軍事基地なんか作りませんけどね。

No title

正直この話は光太郎のボクシング関連の部分をカットしてデッパラスが話の本筋の話で良かったと思います。
まあこの話に限らず、特撮番組などでは話の本筋はあくまで怪獣や怪人、そしてそれらとの攻防がメインであるべきだと思います。怪獣や怪人と全く関係ないドラマを入れたり、怪獣や怪人が単なる添え物だったり、怪獣や怪人より人間のゲストの方が話の中心にするのはどうかと思います。
もしボクシングの話をカットしてデッパラスにのみ話の焦点を合わせていたらもっとまともな内容の話になっていたと思います。

Re: No title

そうですか。自分は逆にそう言うドラマが好きで、ついついそっちを見てしまいます。

ウルトラ族、驚異の再生能力

こんばんは。このページも表示がおかしいので、もしよろしければ修正お願いいたします。それと、

>なお、タロウが牙を抜いた後の体には、全く傷がなかったので、タロウ、デッパラス以上の凄まじい再生能力を有しているのではないだろうか。

実際、後の回でタロウが使用したウルトラダイナマイトは「自身も相手もろとも爆砕される自爆技だが、心臓が無事なら再生可能」という使用になっておりました。

No title

この話はデッパラスとボクシング、2つの話が同時進行していましたが僕はデッパラスに話を絞った方が良かったと思います。二つの物語が完全に分離してますし。正直この話を最初に見たときなんでボクシングを優先させるんだZATの仕事の方が大事だろう、というかZATに所属している(言い方を変えれば職業軍人なのに)のにボクサーもしているのはおかしいと突っ込まずには入れませんでした。

Re: ウルトラ族、驚異の再生能力

ご指摘ありがとうございます。修正しておきました。

> 実際、後の回でタロウが使用したウルトラダイナマイトは「自身も相手もろとも爆砕される自爆技だが、心臓が無事なら再生可能」という使用になっておりました。

まあ、レオもバラバラ死体にされても生き返りましたからねえ。

Re: No title

まあ、そうなんですけどね。

No title

「まあ、そうなんですけどね。」というのは2つ上の僕のコメントに対してのコメントですか。

Re: No title

いや、光太郎がボクシングしてるのはおかしいという意見へのコメントです。

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70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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