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「宇宙刑事シャリバン」 第50話「海坊主」 前編

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 第50話「海坊主」(1984年2月17日)

 長らくお送りしてきた「宇宙刑事シャリバン」も残すところあと2話となってしまいました。

 前回、ガイラー将軍は撃破したものの、レイダーとガマゴン大王にまんまとイガクリスタルを奪われ、失意の底にある電とみゆきたち。

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 電「みんな、元気を出せよ、必ず奪い返して見せる、必ずだ!」

 ここで改めて、イガクリスタルの起源についてナレーターが説明する。

 2000年前、イガ星は、イガクリスタルと言う巨大な光子結晶エネルギー体によって栄えていた平和な惑星だった。だが、イガクリスタルを狙うマドー艦隊の核攻撃を受け、イガ星は壊滅してしまう。

 僅かに生き残ったイガ星人はイガクリスタルと共に脱出し、遠く離れた地球へ逃げ延びたのだった。
 そして、奥伊賀島出身の電やみゆきたちこそ、そのイガ星人の末裔なのだ。

 電たちは、イガ星再興の為に、イガクリスタルを必要としているのだ。

 さて、ベムサソリに拉致されてガイラー将軍と結婚させられそうになったものの何とか助かったミミーは、依然、地球にとどまり、電に協力していた。

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 魔王サイコのイラストを見詰めながら、幻夢城とこの世界を結ぶ通路を透視しようとしているミミー。
 ミミー「……はぁっ、ごめんなさい、シャリバン、見えるのは光の乱反射だけ……」

 やがて、申し訳なそうに項垂れるミミー。

 電「探します、何が何でも!」
 ほとんどヤケクソになった電、地底戦車モグリアンで、適当な山肌にドリルでがりがり穴を開けて突っ込んで、地元住民からぶっ飛ばされたと言う(註・言いません)。

 一方、幻夢城では、ドクター・ポルター指揮の下、イガクリスタルのエネルギー発生装置の開発が急ピッチで進められていた。そのエネルギーによって、魔王サイコの電子頭脳を数千倍にパワーアップさせようと言うのだ。

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 寝る間も惜しんで作業をしているポルターやミスアクマ1に、長い舌を伸ばしてはセクハラをしまくるガマゴン大王。

 腹に据えかねたポルターが、ガマゴン大王を追放して欲しいとサイコに直訴に及ぶが、ちゃっかり大幹部の椅子に座っているレイダーが「ガマゴン大王はイガクリスタルを奪った第一の功労者だ。まだまだ役に立つ」と意見を述べ、魔王サイコもそれに従う。

 哄笑するレイダーを忌々しそうに睨みつけるポルター。

 だが、魔王サイコさりげなく話を変える。

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 サイコ「ワシはまだ気掛かりなことがある……」
 レイダー「シャリバン?」
 サイコ「やってくれ」
 レイダー「……」
 ポルター「シャリバンなら、是非私めに!」

 魔王サイコはポルターを無視して、「何故黙っている、レイダー?」と問い質す。

 レイダー「戦略を考えたい」
 と、その場から姿を消す。

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 岩場に立って、ひとり考え事をするレイダー。
 (魔王め、ワシの企みに気付きおったな。相討ちになれば儲けもの、そう考えている……イガクリスタルは手に入った、ガマゴン大王にももう用はない……チャンスだ)

 鋭敏なレイダー、魔王サイコが自分とシャリバンを戦わせて漁夫の利を得ようとしていることを察していた。

 それにしても、ほとんど唯一の友人であるガマゴン大王までマドー乗っ取りの道具としか見ていないレイダー、清々しいまでに非情である。

 すぐに魔王サイコの前に戻ったレイダーは、「ガマゴン大王と一緒にシャリバンを倒してくるわ」と、それの何処が戦略やねんと、突っ込みたくなるようなことを言うのだった。

 レイダーとガマゴンが出撃した後、ポルターは「情けなく思います」と、恨みがましい顔になる。

 サイコ「あの二人は信用できぬ、何かどす黒い企みを感じる」
 ポルター「……幻夢城、乗っ取り?」
 サイコ「エネルギー発生装置の完成を急げ、あれさえあれば……」

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 ポルター「ハッ、完成を急ぎます。あの二人の行動を監視せよ!」
 ミスアクマ2「承知しました!」

 ポルターに命じられたミスアクマ2、元気良く答えているが、わざわざアップにしたのには理由があって……

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 (クソ寒いのに)半ケツを出しながら、レイダーたちを尾行するミスアクマ2であったが、

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 すぐ勘付かれて、ガマゴン大王の舌で巻き取られて、あっという間に食べられてしまうのである!

 うーん、ちょっと可愛そうだなぁ。

 ミスアクマ2を、23話からずっと演じられてきたのは水木由さんでした。ご苦労様でした!

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 その様子を、険しい顔で見下ろしているのは、1話からほぼ必ず電の周辺に顔を出してきた謎の男。

 彼こそ、今回のサブタイトルになっている「海坊主」なのだ。演じるのはJACの山田一善さん。

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 さて、何故か小次郎さんが、みゆきたち奥伊賀島の女子高生たちに護身術を教えている。
 小次郎「東京はアスファルトジャングルちゅうて、とってもおっかねえとこだ、ジャングルには野獣や色んなケダモノがうんじゃうんじゃいる。奥伊賀島とは違うんだ! だから自分の体は自分で守らねば!」

 恐らく、電が小次郎さんたちに引き合わせたのだろうが、元々驚異的な身体能力を持つ彼女たち、心を病んだ人を見守るような温かい眼差しで、無言で小次郎さんを見詰めている。

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 小次郎「アチョーッ! アチョアチョ! まんずサル拳!」

 模範演技を見せようと、奇声を発しながら珍妙な構えを取る小次郎さん。

 千恵「サルそっくり!」

 横には千恵と千秋もいて、小次郎さんを見て笑っている。
 小次郎「チョワチョワ! タカ拳!」
 明「無敵だね、少林寺の小次郎さんは」

 明も道着を着ていることから、最近、みんなで小次郎さんに少林寺拳法を習っているのかもしれない。

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 千秋「見直しちゃったわーっ」

 ツインテールの千恵がめっちゃ可愛い……。

 怒涛の展開が続く終盤は、彼ら脇役の出番が少ないので、貴重なシーンである。

 なおも調子に乗ってヌンチャクを振り回していた小次郎さんだったが、その背後から伸びてきたガマゴン大王に触られ、びっくり仰天する。

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 みゆき「早く逃げて!」
 小次郎「ハイ!」

 戦おうと言う素振りさえ見せず、一目散にトンズラする小次郎さん。

 それにしても、やっぱりこのガマゴン大王の大きさは存在感があるよね。森の中でこんなものに出くわしたら、かなりビビるぜ。

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 ガマゴン大王とその従者たちに、果敢に戦いを挑むみゆきたち。

 スカート履いた女の子がピョンピョン飛び跳ねるのはなんか…………良いよね!(溜めてから言うな)

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 勿論、ガマゴン大王にかなう筈もなく、ミスアクマ2の二の舞を演じそうになる。

 そこへ電が駆けつけ、みゆきたちを助け、その場から逃がさせる。

 電が現れるのを待っていたように、レイダーも姿を見せる。
 だが、電がコンバットスーツをまとったところで、ガマゴン大王は素早く後退し、サイコゾーンに電を誘い込む。レイダー、わざと電を幻夢城へ導いて、魔王サイコにぶつけようと言う魂胆なのだ。

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 ポルター「レイダーはシャリバンを勝手にサイコゾーンへ!」
 サイコ「予想通りだ、裏切り者め……幻夢界を作り出せ、シャリバンめを食い止めねば」

 電とガマゴンは、一緒に幻夢界に飲み込まれる。

 ガマゴン、基本的に舌を伸ばして攻撃するしか芸がないのだが、体は硬いし、図体の割に動きも素早く、電は苦戦する。

 電(ここでくたばってたまるかっ、俺はこれから幻夢城へ!)

 レイダーは、ガマゴン大王に電を任せて、ひとり幻夢城へ帰還する。

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 レイダー「ふっふっふっふっふっふっ」
 サイコ「裏切り者っ!」

 叛逆の意志を隠そうともしないレイダーに、魔王サイコが顔を歪めるようにして、かつてない怒りの色をあらわにする。

 レイダー「機は熟した。幻夢城は貰ったぁっ!」

 ここでいきなり、魔王サイコとレイダーの決戦となる。

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 魔王の怒りのビームを、エクトプラズムで弾き返すレイダー。

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 気合一閃、魔王サイコの左右に浮かぶ電子頭脳にエネルギー波を浴びせ、

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 そのエネルギーを魔王自身の体に逆流させる。

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 サイコ「や、めろ、レイダーぁっ……」

 激しい爆発を起こし、ぐったりする魔王サイコ。

 マドーの絶対支配者にしてはあまりにあっけない敗北であった。

 思わず「君にはガッカリだよ」と言いたくなるが……。

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 ポルターとミスアクマ1が来て、ありえない事態に驚愕する。
 レイダー「魔王サイコは力を失った」
 ポルター「おにょれーっ!」

 ポルター、レイダーに向かっていくが、その念力で壁に押し付けられる。

 レイダー「エネルギー発生装置を完成させろ」
 ポルター「断る」
 レイダー「ワシに逆らえると思うのか」

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 マドー内部でそんなことが起きているとは夢にも知らない電、引き続き苦闘していたが、脳裏に、幼い頃の自分に大切なことを教えてくれた父や母の面影が浮かび、「負けてたまるか、負けてーっ!」と、本気モードになる。

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 電「聖なる剣よーっ!」

 電の叫びに応じて、その手に空中から聖なる剣が出現する。
 絡みつくガマゴンの舌を断ち切ると、

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 聖なる剣と、レーザーブレードの二刀流の構えを取る。

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 ガマゴン大王の頭の上に飛び乗り、二つの剣を頑丈なその体に突き立てる。

 そして、毎度お馴染みのシャリバンクラッシュでトドメを刺し、ガマゴン大王を宇宙の塵にする。

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 強敵を倒し、現実世界に戻った電だったが、
 「聖なる者よ、何故あなたは黙っておいでなのです? 何故、手を貸して下さらないのですかーっ?」

 謎の賢者・聖なる者に、大声で不満をぶちまける姿は、相当に情けない。

 既に「聖なる剣」を使わせて貰ってるんだから、それ以上援助を期待するなよ。

 ヒーローにダメ出しつつ、後編に続く。


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コメント

Re[1]:「宇宙刑事シャリバン」 第50話「海坊主」 前編(04/19)  

影の王子様
>い~やぁ、最高ですね。この回。

幹部クラスのキャラがバンバン死んでいくのが、豪華(?)ですよね。「宇宙刑事シリーズ」通して、一番燃えるエピソードかも知れません。

Re:「宇宙刑事シャリバン」 第50話「海坊主」 前編(04/19)  

最後の最後で対決姿勢が明らかになりましたね😅此処でレイダーが勝ったとしても最後はどうなっていたしょうか?

Re[1]:「宇宙刑事シャリバン」 第50話「海坊主」 前編(04/19)  

ふて猫様
>最後の最後で対決姿勢が明らかになりましたね😅此処でレイダーが勝ったとしても最後はどうなっていたしょうか?

レイダーがそのまま勝ち切ると言う案もあったらしいです。それからどうなるのかは、よく覚えてませんが。

Re:「宇宙刑事シャリバン」 第50話「海坊主」 前編(04/19)  

>すぐ勘付かれて、ガマゴン大王の舌に巻き取られて、あっという間に食べられてしまうのである!
>うーん、ちょっと可哀そうだなぁ。

ミスアクマ1とミスアクマ2。ポルターにとっての両腕として活躍した二人ですが、1がこのお話の後半ではサイコラーの近衛隊の一員として召集され、更に続く最終回ではギャバン相手に華々しい斬られっぷりを披露していたのに対し、2はここに観られる様にあっけなくガマゴン大王の「おやつ代わり」にされてしまっているのを観ると
「この差は何・・・?」
とも思え、仰る通り悪役ながらも、ちと不憫ですね。

>その様子を、険しい表情で見下ろしているのは、1話からほぼ必ず電の周辺に顔を出してきた謎の男。

しかしそれがまたその直後の
「レイダーめ、すっかり首領気取りだな。ミスアクマ2、お前の仇はきっととってやるぞっ!!」
と心の中で言っている様な海坊主の表情を引き立てています!!

Re[1]:「宇宙刑事シャリバン」 第50話「海坊主」 前編(04/19)  

笑太郎様

「スピルバン」のリッキーも悲惨な最期だったし、悪の女性アシスタントは大体ろくな目に遭いませんね。

この辺がね

>謎の賢者・聖なる者に、大声で不満をぶちまける姿は、相当に情けない。
>既に「聖なる剣」を使わせて貰ってるんだから、それ以上援助を期待するなよ。
「スピルバン」までのメタルヒーロー初期作品を観た世代にとってベストは
主人公の存在感による「ギャバン」派と、ストーリーの完成度による「シャリバン」派に
概ね別れると思うのですが私はギャバン派になりますね(笑。
伝説のアイテムとか肩書に一切、頼らず自分が伝説になった。

Re: この辺がね

自分も昔は「ギャバン」派でしたが、レビューしてるうちに「シャリバン」派になりました。

烈のキャラクターが完璧過ぎるせいかも。

悲しい最後

ミス悪魔1&2はガマゴン大王におやつ代わりに補食されましたか?悲しい最後ですね😢

Re: 悲しい最後

最低の死に方ですね。

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