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「ウルトラセブン」傑作選 第33話「侵略する死者たち」



 第33話「侵略する死者たち」(1968年5月19日)

 地球防衛軍パリ本部から、ある極秘データが潜水艦によって日本支部へ運ばれる。

 一方、日本の防衛基地周辺で、奇怪な事件が頻発していた。

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 走行中のポインターの前方に、黒い服の男が現れ、自殺でもするかのように車道に入り込む。

 ポインターは急ブレーキを掛けるが、間に合わず、男を撥ねてしまう。

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 フルハシ「おいっ」
 アマギ「おい」
 フルハシ「……」
 アマギ「……」
 フルハシ「誰にも見られていない。すぐ逃げよう」
 アマギ「よし、善は急げだ!」

 ……なんてことを、誇り高きウルトラ警備隊が一瞬でも考える筈がなかろう(じゃあ書くな)。

 二人は男をメディカルセンターに運び込むが、既に同じような格好の先客が大勢いて、アンヌに触られまくっていた。

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 二人は空いていたベッドに男を寝かせるが、急に起き上がってフルハシの背後から襲い掛かる。
 アマギ、慌ててショックガンで男を撃つ。

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 フルハシ「どうした?」
 アンヌ「死んでるわ」
 アマギ「ショック銃で撃ったんだぜ。死ぬなんておかしいよ」

 いや……、健康な男性ならそうかも知れないが、その人、たった今あんたらが轢いて来た人やん。

 要点を整理すると、

 ・アマギとフルハシがポインターで民間人を撥ねた
 ・病院で暴れたのでショックガンで撃った
 ・死んだ

 ……と言うことになる訳で、えーっと、とりあえず警察行こっか?

 アンヌ「これで9人目よ」
 アマギ「どういうことだいこりゃあ」

 が、当人たちは警察に行く気はさらさら無いようで、是が非でもこの事件を「侵略者の仕業」にしようと躍起になるのだった(註・全て管理人の妄想です)。

 そんな騒ぎの中、ようやくキリヤマたちが機密データと共に基地へ戻ってくる。

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 彼らはすぐさま厳重なセキュリティで鎧われた機密室へ行き、マナベ参謀が銃の形をした電子キーを照射し、ロックを解除して行く。

 これが実にオシャレと言うか、SFチックでたまらんものがありますね。

 廊下に面したドア、そして3万ボルトの電流の流れる鉄格子、壁の中に埋め込まれた警報システム、それらすべてが、マナベ参謀の持つキーで解除される。金庫自体は施錠されていないようで、ハンドルを回せば容易に開く。

 しかし、逆に言えば、その銃さえ奪えば簡単に金庫の中へ入れるような気がしないでもない。

 マナベ参謀は、機密データを納めたマイクロフィルムを、金庫の中へ保管する。
 それには、地球防衛軍の秘密基地の所在地がすべてインプットされているのだ。

 ……って、そんな重要なデータをなんでわざわざひとつにまとめてパリからえんやこらと日本まで運んでくる必要があったのだろう? 宇宙からの侵略者を釣る為の餌にしか見えん。

 さて、その後も、黒い服を着た身許不明の男たちが、基地の中に入り込もうとして撃ち殺されると言う事件が続発する。

 フルハシは第三病院を訪ねて責任者に会い、男たちの写真を見せ、それがその病院から盗まれた解剖用の死体だと言うことを突き止める。

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 責任者「何者かに盗まれて調査中です」
 フルハシ「10体も?」
 責任者「どうだね、順調かね」
 研究者「はい、ちょっとここのところが……」
 責任者「うん」

 フルハシと話しながら、ヒラの研究者に話しかける責任者。

 管理人は数十年前から、この「ここのところ」が具体的にどんなところを差しているのか知りたくて仕方ないのである(嘘だけど)。

 フルハシから知らせを受けたキリヤマたちは死体安置室へ行き、メディカルセンターのドクターにレントゲンガンで調べて貰うが、ほんとにただの死体と言うだけで、何の異常も見付からない。

 ちなみにアンヌのひし見ゆり子さん、撮影の際、普段と違って若くて活きの良い男性たちが一杯で、内心、ウキウキされていたそうです。

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 キリヤマ「ダン、この死体を見張るんだ。絶対目を離すな」
 ダン「はいっ」

 誰もが嫌がる仕事でも、素直なダンは元気に返事をして引き受ける。

 これがもしソガだったら「え~、僕ひとりでですかぁ? おい、ダン、代わってくれよぉ」などと泣き言を並べそうだ。

 ソガのそう言うところが好きなんだけどね(管理人の妄想の中でだけど)。

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 得体の知れないたくさんの死体をひとりでウォッチしなければならなくなったダン。
 かなり怖いホラーになってもおかしくないところだが、特にそう言う演出は施されていない。

 夜が更け、死体安置室の中に何者かの影が蠢き始める。
 ダン、怪しい気配を感じ、落ち着かない様子で安置室を見遣る。

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 同じ頃、作戦室のドアが勝手に開いたり、

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 同じく、メディカルセンターのドアが勝手に開いたりすると言う、奇妙な出来事が起きていた。

 アンヌは、実際に壁に映る影を見て、悲鳴を上げて廊下へ飛び出す。
 キリヤマたちが急いで駆けつけるが、何の異常もない。

 アマギ「自分の影でも見たんだろう」
 アンヌ「ドアが開いて影が入って来たのよ!」
 アマギ「……作戦室のドアも開きましたね」
 キリヤマ「……ダン、応答せよ、死体は異常ないか」
 ダン「死体は異常ありませんが……、何かおかしいです」
 キリヤマ「引き続き警戒を頼む」

 キリヤマも、身近に何者かの気配を感じ、他の隊員にも連絡して警戒を促す。

 フルハシは「心配御無用、(機密室の)ドアには指一本触れさせません」と豪語するが、ドアも高圧電流鉄格子もすり抜けてしまう影は簡単に機密室へ入り込み、機密データの入ったマイクロフィルムを盗んでしまう。

 影が警報機に触れ、キリヤマたちもすぐフィルムがなくなっていることに気付く。
 マナベ「侵略者の手に落ちれば、彼らは直ちに攻撃を仕掛けてくる!」

 青褪めるマナベ参謀。

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 ダン(念力だ、誰かが念力で死体を操っているんだ)

 そのダンに背後に、死体から抜け出した影が蠢いている。

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 ダン「うっ」

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 ダン「はっ」

 気配に気付き、得意の(得意じゃないです)分かりやすい驚き顔で二回も振り向くダン。

 とりあえずセブン(人間サイズ)に変身するが、

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 何体もの影……シャドウマンが特殊なガスを噴射しながらセブンに迫る。

 ガスを浴びたセブン、いつの間にか体が小さくなっていた。

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 シャドウマンはコップを逆さまにして被せ、ミニセブンを閉じ込める。

 セブン、尻を振ってノリノリで踊っているようにも見える。

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 セブン、すぐにビームを放って、

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 薬品瓶を発火させ、火災報知器を作動させる。

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 アンヌ「監視室です」

 警報を見て、振り向いた時のアンヌの顔が好き(そうかい)。

 キリヤマたちはすぐ監視室へ行き、火を消そうと右往左往する。誰かの足がコップを蹴り、セブンはダンの姿になって床に転がる。

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 だが、キリヤマたちが作戦室を離れた隙に、シャドウマンが現れ、通信員たちを眠らせた上で、マイクロフィルムのデータをどこかに電送してしまう。

 ダンは、キリヤマたちに助け起こされる。

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 ダン「奴らに襲われました。死体の男たちです。念力で死者を操ってる者がいます」
 キリヤマ「念力?」
 ダン「ええ、一種のテレキネシスで……」
 フルハシ「テレキネシス?」
 ダン「死者の霊を遠隔操作してるんですぅ!」

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 キリヤマ「……」

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 キリヤマ、他の隊員に「コイツ、頭、大丈夫か?」とでも言いたそうに後ろを振り向く。

 ……嘘です。死体の方を見てるんです。

 彼らが作戦室に戻ると、既にデータは電送された後だった。
 だが、アマギが電送に使われた周波数を割り出し、送られた場所を突き止める。

 キリヤマたちはその場所へ急行するが、廃墟のてっぺんに風車とテレビのアンテナを足したような中継装置が残っているだけで、宇宙人の姿は見えない。彼らは最初から宇宙にいたのだ。

 後は、特に書くこともない。
 セブンと、ウルトラ警備隊が力を合わせ、敵の宇宙船を撃破するのみ。

 と言う訳で、怪獣も宇宙人も出てこない、経費節減型のエピソードであった。

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 事件解決後、壁に映った自分の影を見て思わず銃を構えるおっちょこちょいは、勿論、ソガ!

 ソガ隊員、愛してるぜ。

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 ラスト、電話を受けたダンが面白顔で落とす。

 物語が顔芸で締め括られると言うのは、「ウルトラセブン」でもこれだけだろう。


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コメント

Re:「ウルトラセブン」傑作選 第33話「侵略する死者たち」(04/21)  

こういう、怪獣や宇宙人の出てこない回を嗜んでこそ、
通の特撮ファンなのだ、と思い込んでいた1979年頃の私は生意気な小学生でした。赤字対策の回なのに(汗)

Re[1]:「ウルトラセブン」傑作選 第33話「侵略する死者たち」(04/21)  

影の王子様
>ソガ隊員いいですよね。特に最終回前編の冒頭で
>パトロールから帰ってきたばかりで「代わってやろうか」と言ったり、ガムを渡す優しさが最高です。

良くも悪くも単純で、何も考えてないようなところが好きです。

考えたら、ウルトラ警備隊のメンバーって基本的にイイ奴ばっかりですね。新マン以降は、タロウを除けば必ず何か揉め事がある感じで。

Re[1]:「ウルトラセブン」傑作選 第33話「侵略する死者たち」(04/21)  

LopLop様
>こういう、怪獣や宇宙人の出てこない回を嗜んでこそ、
>通の特撮ファンなのだ、と思い込んでいた1979年頃の私は生意気な小学生でした。赤字対策の回なのに(汗)

しかし、大人になってから見ると怪獣とかロボットとかは正直どうでもいい感じなので、この手のエピソードの方が楽しめます。

Re:「ウルトラセブン」傑作選 第33話「侵略する死者たち」(04/21)  

改めて見ると少しホラー系統(或いはオカルト的な)の濃い作品ではないのでしょうか?どうせならアンヌのいる医務室に入って騒いで欲しいものでしたね😅

Re[1]:「ウルトラセブン」傑作選 第33話「侵略する死者たち」(04/21)  

ふて猫様
>改めて見ると少しホラー系統(或いはオカルト的な)の濃い作品ではないのでしょうか?どうせならアンヌのいる医務室に入って騒いで欲しいものでしたね😅

ひとりで死体安置所の監視なんて、完全にホラーのシチュエーションですもんね。

Re:「ウルトラセブン」傑作選 第33話「侵略する死者たち」(04/21)  

その前の32話もリッガーと戦うアギラがじゃれあっているようで(実際には戦っていますが)可愛かったですね。今回はウルトラ警備隊とのコンビネーションで勝ちましたね😅

Re[1]:「ウルトラセブン」傑作選 第33話「侵略する死者たち」(04/21)  

ふて猫様
>その前の32話もリッガーと戦うアギラがじゃれあっているようで(実際には戦っていますが)可愛かったですね。

32話もいずれレビューするつもりです。

No title

蘇生怪人シャドウマンを操っていたとされる念力宇宙人ユーリー星人は劇中には残念ながら見せなかったが、是非そのユーリー星人の着ぐるみを見たいのです。

Re: No title

そうですね。

ファイヤーマンでリメイク

ファイヤーマンにこれのリメイクといっていいようなエピソードがあります。三井恒さんが宇宙人に操られる死人の役で出てました。チンピラ役でならした三井さんだけありセブンより良かったですね。小学生の時に見た記憶が残っていない回です。怪獣やロボットが出ないこともそうですがゲストが無名であることもこの回が印象薄いという声が多い理由でしょう。

Re: ファイヤーマンでリメイク

> ファイヤーマンにこれのリメイクといっていいようなエピソードがあります。三井恒さんが宇宙人に操られる死人の役で出てました。チンピラ役でならした三井さんだけありセブンより良かったですね。

そうなんですか。まあ、セブン向きの話じゃないですよね。怪奇大作戦っぽくて。

No title

今から54年前の今日、放送されました。蘇生怪人シャドウマンを操ったユーリー星人は、劇中に出て欲しかったですね。そう思いますか?

Re: No title

思います。

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