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「不良少女とよばれて」第20話 その1

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 第20話「ネバー・ドロップ」(1984年8月28日)

 前回のラストで、ほとんどイヤミなほどの自己犠牲精神を発揮し、モナリザの罪(失火と、麻里の過失致死)を自ら背負い込むことにした笙子さん。

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 園長室で、教官たちに囲まれて改めて厳しく訊問されている。
 園長「作業場に火を放ったのは本当に君なのか?」
 笙子「はい、私です。麻里と二人でモナリザを待ち伏せしていたんです。色んなことで頭に来てたし……一度は決着を付けようと思ってましたから。私、モナリザの顔を見たら頭に血が昇っちゃって……」
 園長「君はその瓶の中にカリウムが入っていたのを知っていたのか?」

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 笙子「カリウム?」
 大磯「焼け跡から発見された瓶を調べたところ、数日前理科室から盗まれたカリウムの瓶だと言うことがわかった。カリウムは水や空気に触れただけで引火する危険な化学物質だ。お前は当然それを知っていたんだな?」
 笙子「は、はいっ、知っていました」

 カリウムのことは初耳だったが、咄嗟に嘘をついて誤魔化す笙子。

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 哲也「笙子さん、僕は信じない。君はそんなことのできる人間じゃない。君は僕のために葉子を庇ってるんだ……笙子さん!」

 哲也は愛する笙子の心底などお見通しだった。

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 ここで笙子がわざとらしくスケバン風の表情を作る数カットは、なかなか愉快なものがあります。

 笙子、哲也をギロリングしながら、
 「ふざけんじゃねえよ、あたいはねえ、あんたが考えてるようなイイ子ちゃんじゃないんだよ。少年刑務所に送られるかも知れないってのによ、身代わりなんか買って出られるか!」

 最初の頃のスケバン風の喋り方で心にもないことを叫ぶ。

 ……なんか、前にも似たようなシーン、あったよなぁ。

 哲也「だったら何故自分から名乗りを上げたんだ?」
 笙子「不良の仁義って奴だよ、死んじまった麻里に対する……」

 哲也の鋭い指摘にも、あまり説得力のない御託を並べて切り抜けようとする健気な笙子であった。

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 笙子「哲也さん、これで分かった筈だよ。あたいは根っからの不良なんだ! あんたの為にいい子になろうと思ったけど、所詮は無理な注文さ! 火をつけたのはあたいだ、今のあたいの心残りはあんたの妹をぶちのめせなかったってことだけさっ」

 荒々しく吠える笙子。

 しかし、最近の笙子の言動をかえりみれば、これが彼女の精一杯の演技だと言うことはこの場にいる者には一目瞭然であったろう。そう言う意味では、一種の羞恥プレーと言えるかも知れない。

 だが……、

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 大磯「バカモン!」(パシッ)

 約1名ほど、分かってない奴がいた。

 まぁ、この場の笙子にすれば大変ありがたい反応だったかも知れない。

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 笙子「大磯、いい気になるなよなぁ!」

 引っ叩かれた笙子、物凄い目付きで大磯を睨む。

 ここだけ、演技に見えないのは、一瞬、マジでムカッとしたのかも知れない。

 顔を真っ赤にして笙子の胸倉を掴む大磯を、「大磯君、やめなさい!」と園長が制する。

 園長はとりあえず笙子の話を信じるふりをして、家裁との審議が終わるまで、笙子に懲罰房へ入ることを命じるのだった。

 哲也「笙子さん、僕は君を信じています!」
 連れて行かれる笙子の背中に哲也が声をかける。笙子は一瞬立ち止まるが、無言で部屋を出て行く。

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 哲也「園長先生、笙子君は少年刑務所に送られるんでしょうか」
 園長「まぁ、そうなるでしょうね」

 哲也、真犯人は自分の妹・葉子に違いないと主張するが、無論、そんなことは園長は百も承知だった。

 園長、激する哲也とは対照的に、穏やかな声音で、
 「哲也さん、笙子君は真琴君に対して最後の賭けに出た、と思われませんか。賭けと言うより、祈りと言った方が良いかも知れませんが……私は笙子君の行動には真琴君に対する祈りが込められておると感じたんです。哲也さん、正直に告白しましょう。私は今、30年の法務教官としての人生を笙子君の祈りに賭けてみたいと言う誘惑に駆られているんです……」

 園長、笙子の「捨て身の行動」が、モナリザを立ち直らせるかも知れないと、そこに微かな希望を抱いていたのだ。

 無論、笙子がこのまま無実の罪で少年刑務所に送られることもありうるわけで、そうなった場合、園長は職を辞することを覚悟していた。

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 思い立ったらすぐ行動の哲也は、その足でモナリザのところへ行き、笙子の真意を伝えて説得しようとする。

 哲也「笙子さんは、君を救う為に身代わりを買って出ただけだ」
 モナリザ「笑わせるんじゃないよ、どうして笙子が私を救おうとしなければならないのさ」
 哲也「それは、君が母の恨みの世界から一歩も出ることが出来ない悲しい女だからだ。恨みの世界で君は憎しみの炎を燃やしているだけだ。笙子さんは人間らしい心を取り戻して欲しいと……」

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 哲也「葉子、麻里さんの死に対し、君はどう感じた? 笙子さんたちとの触れ合いの中で、麻里さんは人間を信じることの素晴らしさを知って、新しい人生を歩み始めた。その麻里さんか死んだ。どんなに無念でどんなに悔しくどんなに悲しかったことだろう。お願いだ、麻里さんの悲しみが少しでも分かるなら、麻里さんの死に誠実に向き合ってくれ」
 モナリザ「私にどうしろと言うんだい?」
 哲也「燃えた作業小屋の責任は君にあると名乗りを上げることだ」
 モナリザ「哲也兄さんは、私に少年刑務所に行けと言うのかい?」

 ちょっと前に、哲也のことなど兄などと思っていない、ドブネズミと兄弟のほうがマシさっなどと憎まれ口を叩いていたのに、つい「兄さん」と呼んでしまうモナリザが可愛い……。

 哲也「罪のない笙子さんを少年刑務所に行かせるわけには行かないんだ」
 モナリザ「哲也兄さんは、私なんかどうなったっていいんだ、笙子さえ助かれば私なんかどうなったっていいんだ!」
 哲也「うん」
 モナリザ「……」
 (註・嘘です)

 モナリザ、かつて非行に走った時に親身になってくれなかったと、今更のように思いのたけをぶちまける。

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 モナリザ「バカ、哲也兄さんのバカ! バカ、バカ……」

 子供の頃に帰ったように、泣き喚きながら哲也の胸に飛び込むモナリザ。

 哲也「昔のことは悪かった。許してくれ。それはそれとして頼む、本当のことを話してくれ。笙子さんの気持ちを分かってやってくれよ」

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 だが、モナリザは笙子の名前を聞くと、スッと顔を上げ、「笙子なんて少年刑務所に行けばいいんだ、少年刑務所に行ってどうしようもない女になれば良いのさっ! 哲也兄さんの苦しむ顔を見れば私も本望さっ」と、冷たく嘲り笑うのだった。

 直前まで、駄々っ子のように暴れていたのにね。

 このドラマには、二重人格としか思えない人がたくさん出てきます。

 哲也「お前と言う奴は」
 モナリザ「なんだい哲也兄さん」
 哲也「二度と兄さんと呼ぶな、君は僕の妹じゃないとといったじゃないか」

 哲也、モナリザから体を離し、見下げ果てたように告げる。

 参考までに……

 第18話 哲也「お前はもう僕の妹の葉子じゃない!」

 第19話 哲也「葉子、兄さんにおぶされ!」

 第20話 哲也「君は僕の妹じゃない」

 ……

 (ハイ皆さん御一緒に)
 どっちだよ!

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 哲也、モナリザを残して去って行く。

 モナリザ「バカヤロウ! 笙子なんてお前にかっこつけてるだけさっ、少刑行きが決まればビビって泣きを入れるに決まってるよ!」

 そう言うモナリザも、前回逮捕されそうになった時、かなりおたついてましたけどね。

 一方の笙子、久しぶりの懲罰房で正座をしながら、これまでの哲也の愛に報いる為に、モナリザの代わりに少年刑務所に行くことになっても後悔すまいと悲しい決意を固めていた。

 だが、少年刑務所への不安を思えば、ついつい涙が出ちゃう女の子の笙子であった。

 管理人、最初見た時、「ひょっとして今度は少年刑務所編に突入するのではあるまいな」とワクワクしたことを覚えている。

 さて、CM後、笙子とモナリザはそれぞれ教官に訊問されるが、笙子はあくまで嘘を突き通し、モナリザも知らぬ存ぜぬで押し通し続け、このままでは本当に笙子が少年刑務所に送られそうな雰囲気になってきた。

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 八千代「あたいは腹を括ったよ、あたいたちが死ぬ気で真琴をフクロにして自白させようじゃないか!」
 善子「もう、それしか手はないね」

 八千代と善子が3号室へ来て、他のメンバーに呼びかけている。

 そこへ白百合組が現れ、勝ち誇った笑みを浮かべて八千代たちを挑発する。
 エリカ「何をコソコソ談合ぶってんのさ」
 「笙子の少刑送りは決まりだってよ、これからは毎日が楽しみだね」

 八千代「ふざけんじゃねえよ、まずお前たちから血祭りに上げてやろうじゃねえか!」

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 相変わらず元気のいい娘たち、たちまち廊下でくんずほぐれつの大乱闘になる。

 キャットファイトマニアにとっては(以下略)

 人数は白百合組が多いが、個々の戦闘力では笙子組の方が優勢のようであった。

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 直前までえらそうなことを言っていたエリカ(?)、吉本新喜劇もかくやと言うキレの良いコケっぷりを披露する。

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 そこへ、大抵喧嘩には参加しない弥生が駆けつけ、「みんな、笙子が家裁に行くよ。少刑行きが決まるんだーっ!」と叫び、敵も味方も静かになる。

 弥生「裁判で決められたら、もうどうしようもないよ」

 喧嘩には加わらず後方にいたモナリザも、さすがに凝然と息を飲む。

 次のシーンでは、早くも私服姿の笙子が教官たちに連れられて家裁へ出発しようとしていた。

 八千代たちやモナリザたちも見送りにやってくる。

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 笙子、既に心の整理が付いたのか、晴れ晴れとした笑顔をしていた。

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 モナリザ「お別れだね、笙子」
 笙子「葉子さん、私の最後のお願いを聞いてください」
 モナリザ「なんだい、笙子? 言ってご覧」
 笙子「哲也さんと和解して下さい。葉子さん、私たちは今まで憎しみを滾らすことで悲しみの世界から逃れようとしていたんじゃないでしょうか。私たちは非行の世界で憎しみを滾らすことで自由になれると思っていたわ、でも、少しも自由になんてなれなかった、私はあなたに憎しみや恨みから自由になって欲しいんです。長沢真琴としてではなく、久樹葉子としての人生を生きて欲しいんです。だってあなたはたくさんの可能性を持った人なんだもの! 葉子さん、私の最後のお願いです、憎しみを光に溶かして下さい!

 最後の最後に、文字通り我が身を犠牲にしての必死の訴えであった。

 笙子がもう一度微笑んで自分から護送車に乗り込もうとしたその瞬間、
 モナリザ「お待ち!」

 果たしてモナリザの口から出た言葉は……

 その2へ続く。


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コメント

Re[1]:「不良少女とよばれて」第20話 その1(04/26)  

Biromi様
いつも速攻のコメントありがとうございます。

>あ、哲也さんだけじゃないですね。登場人物み~んなだった。

でも、一番たくさん破ってるのは、ヒロインの笙子だと思います。何度「哲也さんのことを諦めよう」と決意してきたことやら。

Re:「不良少女とよばれて」第20話 その1  

>園長、笙子の「捨て身の行動」が、モナリザを立ち直らせるかも知れないと、そこに微かな希望を抱いていたのだ
この辺りは「いかにもドラマ」過ぎて、ちょっと引きますね。
白百合組の件含めモナリザに対しては「他人任せ」にしてるのがなんとも・・・

Re[1]:「不良少女とよばれて」第20話 その1(04/26)  

影の王子様

この手のドラマの大人と言うのは割りと無責任なのが多いですね。

Re:「不良少女とよばれて」第20話 その1(04/26)  

このドラマに出演する大抵の皆様は、二重人格者が余りにも多いようですね😅(言った事をすぐに忘れる)比較的まともなのは、名古屋章さん演じる園長ぐらいでしょうか?(あくまでも私の見立てですがね😔)

Re[1]:「不良少女とよばれて」第20話 その1(04/26)  

ふて猫様

千鶴子ほどじゃないですけどね。

13話をきっかけとして、14話・19話がターニングポイントになっていますね。14・19は記事が4回に分けてあるのもよく分かります。

"モナリザ「哲也兄さんは、私に少年刑務所に行けと言うのかい?」
 ちょっと前に、哲也のことなど兄などと思っていない、ドブネズミと兄弟のほうがマシさっなどと憎まれ口を叩いていたのに、つい「兄さん」と呼んでしまうモナリザが可愛い……。"

ここ、私はモナリザにかなり違和感と怒りを感じました❗完全な演技性多重人格です(麻原しょうこうみたいな)
法要(13話)のあたりから、悪知恵が目に余るものがあり、こりゃあモナリザは改心しても、まずまともには生きていけんな…と思いました。必ずまた悪の部分が出現する。

Re: タイトルなし

> ここ、私はモナリザにかなり違和感と怒りを感じました❗完全な演技性多重人格です(麻原しょうこうみたいな)

まあ、ある意味、大映ドラマを象徴するようなキャラですけどね。

この日リアルタイムでは

この日リアルタイムでは21時に第2回高校生クイズが放送された。
初めての夏の大会でもあって、ライオンがこの時から夏の大会のスポンサーとなったが、第11回まではライオンの1社提供だった。
予選に参加した高校は全国合計4300校。参加人数は20万人。
内容はこう。ここでは予選は省略して、全国大会のみを扱う。
1回戦 夢の上京クイズ
100問ペーパークイズ。結果の発表際、全チームに赤または青のミッキーマウスの帽子が渡され「東京ディズニーランドに入れるのは赤!」と発表される。しかしディズニーランドの中には徳光が待っており、実は敗者であったことが知らされた。37チーム→20チーム
準々決勝 史上初 20チーム早押しクイズ
サンシャインシティプリンスホテルで行う。20チーム→10チーム
準決勝 学校指名チャンスクイズ
ここからは、日比谷野外音楽堂で行う。10→3チーム
決勝 早押しクイズ。1問正解で10ポイント獲得、100ポイント先取で優勝。3チーム→優勝
優勝校は宮城県宮城第一女子高校(現・宮城県宮城第一高等学校。男女共学。)
女性チームの優勝はこの第2回と1994年の第14回のみ。

Re: この日リアルタイムでは

詳しい解説ありがとうございます。

こんな番組が放送されてたんですね。

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