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「ウルトラマンタロウ」 第11話「血を吸う花は少女の精」 前編


 第11話「血を吸う花は少女の精」(1973年6月15日)

 脚本は木戸愛楽(きどあいらく)と言う、いかにも変名っぽい名前だが、実は(管理人的には)大映ドラマでお馴染みの大原清秀氏らしい。

 その頃、被害者の血液が一滴残らず吸い取られて殺されるという奇怪な殺人事件が続発していた。

 光太郎、夜勤明けで布団をかぶって寝ていると、枕元の電話がけたたましく鳴り響く。

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 光太郎「なんだ、森山君、朝っぱらから? 殺人? 殺人事件なら警察の仕事だらう……」

 と、大あくびをしながら電話を切ってしまう。

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 が、再び森山いずみ隊員から電話。

 光太郎「夜勤明けの日くらいゆっくり寝かせてくれよーっ!」
 いずみ「東さん、ただの殺人事件じゃないの、怪獣が出たのよ」
 光太郎「なにっ怪獣? よし分かった、すぐ行く!」

 「怪獣」と聞いた途端、シャキッといつもの凛々しい顔になる光太郎。

 張り切って昨夜二人の警官が殺されたお寺の境内へ飛んでいくが、「怪獣」と言うのは彼を引っ張り出す為の荒垣たちの嘘であった。

 荒垣「実は今度の事件は警察から応援してくれと要請があって……」
 光太郎「そうだったのか。とにかく怪獣事件でなきゃ俺は帰らせて貰います!」

 寝床が恋しい光太郎、そのまま帰ろうとするが荒垣たちに引き止められ、仕方なく現場周辺の調査を行う。

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 何の手掛かりも得られなかったが、赤い花を手にした女の子が、いきなり車道へ進み出してトラックに轢かれそうになるのを見掛け、光太郎が慌てて歩道へ抱き上げる。

 その少女、かなえを家へ連れて行こうとする光太郎。

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 かなえの指示に従って歩いて行くと、いかにも70年代風の狭苦しい路地を抜け、あるボロアパートの一室へ辿り着く。

 だが、そこは彼女の家でもなんでもなかった。

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 母親「変な言い掛かりよしてよ、見たことないわよ、こんな子……うるさいわねえっ、どいつもこいつも、静かになさいったら! 今でもひとり捨てたいくらいさっ、これ以上子供が増えてたまるもんかっ!」

 生活に追われ、いかにも荒んだ感じの母親が吐き捨てる。

 かなえをおんぶして、街を彷徨う光太郎。

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 光太郎「かなえちゃん、ほんとにおうちはどこなんだい」
 かなえ「ここー」
 光太郎「ふーん……、えっ、ここは俺が下宿してるうちだよっ!」

 いい加減なことばかり言う少女に、光太郎もほとほと弱りきっていた。

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 そんな光太郎の背中に、森山いずみ隊員が「東さーん! なにやってんのー?」と明るく声を掛ける。

 光太郎「やあ、森山君、良く来てくれたなぁ。うちん中を見てくれよ、掃除してないんでめちゃくちゃだ」
 森山「さおりさんがいないとしょうがないわね……どうしたのその子?」

 森山隊員、さおりが留守で家の中が汚いだろうと言うので、わざわざ掃除をしに来てくれたのだ。

 普通の会社で、付き合ってもいない女子社員が、そんなことをしに無償で来てくれるだろうか?

 もしウルトラシリーズの防衛組織に務めるのなら、管理人は迷わずZATを選ぶ(そして不採用になる)

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 森山「あらぁ、この子おぼえてるわ」
 光太郎「森山君、知ってるのかい」
 森山「去年のクリスマスに施設の子供たちをZATに招待したの……その時一緒に遊んだ子よ。その施設は親に捨てられた子供ばかりだったわ」
 光太郎「えっ?」

 その割に、身奇麗な服装のかなえを見て、光太郎は首を傾げる。

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 とにかく、光太郎は白鳥家にかなえを連れて行き、森山隊員に面倒を見て貰う。

 散らかし放題の台所で、かいがいしく洗い物をしている森山隊員。

 健一「お腹が空いてたんだね、美味しい?」
 森山「待ちなさいよ、そんなもの食べないでも今何か作ってあげるからっ」

 森山隊員、かなえとたい焼きを食べている健一に言う。

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 健一「実はここんところ、昼飯は毎日これで飽き飽きしてたんだよ」
 森山「あっきれた、さおりさん、サークルの合宿から帰ってくるの明後日だっけ?」
 健一「うん、あんな姉貴でもいないと全く不自由だよ」

 さおり、大学の合宿でしばらく留守にしているらしい。

 劇中で、二人が言葉を交わすのは初めてだと思うが、妙に親しい感じである。これまでにも、森山隊員が家に遊びに来たことがあったのだろう。

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 何処かに問い合わせていた光太郎が、小声で森山隊員を呼ぶ。

 光太郎「かなえちゃんは2ヶ月前に里子に出されてるんだ」
 森山「あら、そー」
 光太郎「その里親ってのが岩坪さんって言うんだってさ」
 森山「岩坪さんって言えば、大変なお金持ちじゃない」
 光太郎「夫婦に子供がないんで引き取ったらしいんだ」

 光太郎は、すぐ岩坪家へかなえを連れて行く。

 岩坪夫人によれば、かなえはしょっちゅう家を抜け出しては迷子になるのだという。

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 かなえ「さよなら」

 お手伝いに連れて行かれながら、光太郎に向かって手を振るかなえ。

 一見無邪気であるが、なんとなく底意のありそうな笑顔であった。

 岩坪夫人「あの子はどう言うんでしょうか、ちょっと変わったところがありましてね、うちでもほとんど口を利かないんですの……自閉症ってんですか、そんな病気にでもなったら大変だと……」

 その後、ZATで孤児問題について激論を交わす光太郎たち。

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 光太郎「身寄りのない子供を引き取ったといえば聞こえが良いけどさ、どうもおかしいと思ったら……」
 北島「ああ、かわいそうだな、大人に利用される子供は……」

 と言うのだが、かなえが、何に利用されているのか、さっぱり分からない。

 シナリオから重要な部分が抜け落ちているような印象を受ける奇異なやりとりである。

 南原「だいたいその子を捨てた、母親が良くないよ」
 上野「だいたい近頃の女と来たら自分の都合しか考えないんだからっ」

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 上野の偏見に満ちた発言に、

 「上野隊員、そんなこと言っていいの?」
 「そうよ、男こそずるいじゃない」
 「そうよ、そうよ」

 と、エキストラ女性隊員たちが一斉に反撃する。

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 森山「そりゃあさ、子供を捨てるなんて良くないわよ、でも子供を捨てたくって捨てる親はいないわよ。そうでしょー、よっぽど生活が苦しかったのよ」

 同様の議論は、白鳥家でも行われていた。と言っても、森山いずみ隊員が健一相手にまくし立てているだけであったが。

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 森山「だからかなえちゃんのほんとのお母さんを探し出して、そこへかなえちゃんが戻っても、幸せになれるかどうかわかんないし……うーん、難しいなぁ」

 腕を組んで考え込む森山隊員。

 健一「お姉ちゃんも良く喋るけど、森山さんも良く喋るねー」

 横で聞いていた健一が、呆れたように感想を述べる。

 健一「僕だってまぁ、捨て子みたいなもんだよ」
 森山「どうしてー?」
 健一「お母さんはいないし、お父さんは航海で家をあけっぱなしだろう……」

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 森山「寂しくない?」
 健一「寂しい時もあるけど、がっくりしてても始まらないし、まぁ、親はなくとも子は育つって言うじゃないか」

 健気な健一の言葉に、森山隊員はいたわるような眼差しを注ぐのだった。

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 で、森山隊員、そのまま白鳥家にお泊りしちゃうのである!!

 今夜は光太郎が夜勤なので、森山隊員に泊まって貰うことにしたのだろう。

 森山隊員と同じ屋根の下で眠る、これ以上の幸せがあるだろうか?

 後編に続く。
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コメント

Re:森山いずみ隊員は良妻賢母(04/28)  

森山いずみ隊員の虜様
コメントありがとうございます。

> お茶目でキュートでセクシーで有能で家庭的でチャーミングな森山いずみ隊員は、ウルトラシリーズの女性隊員の中で最も自分の妻にしたいタイプです。

良いですよね、森山いづみ隊員。
小柄なんだけど、光太郎よりは年上っぽいしっかりしたところが魅力です。

Re:「ウルトラマンタロウ」 第11話「血を吸う花は少女の精」 前編(04/28)  

この回の森山隊員は、第10話に続いて私服姿を見せ、ネグリジェ姿も見せてくれたけど、森山隊員の夏場の水着姿も見てみたかったなあ。

Re[1]:「ウルトラマンタロウ」 第11話「血を吸う花は少女の精」 前編(04/28)  

森山いずみ隊員の虜様
>この回の森山隊員は、第10話に続いて私服姿を見せ、ネグリジェ姿も見せてくれたけど、森山隊員の夏場の水着姿も見てみたかったなあ。

森山隊員の水着、良いですねえ。

Re:「ウルトラマンタロウ」 第11話「血を吸う花は少女の精」 前編(04/28)  

どうも光太郎と森山隊員は兄妹のような関係ですね😅それはそれで味わい深いですね(どこがやねん😓)

Re[1]:「ウルトラマンタロウ」 第11話「血を吸う花は少女の精」 前編(04/28)  

ふて猫様
森山隊員は光太郎のことが好きみたいですが、光太郎は全然気付かない……と言う感じですね。それはさおりさんも似たようなものか。

Re:「ウルトラマンタロウ」 第11話「血を吸う花は少女の精」 前編(04/28)  

もしもこのまま森山隊員が居着いて居たら(先ずは有り得ませんがね😅)光太郎との関係はどうなってしまうのでしょうか?ある意味で悩ましい(羨ましい)ですね😓

Re[1]:「ウルトラマンタロウ」 第11話「血を吸う花は少女の精」 前編(04/28)  

ふて猫様

何度見ても私服姿の森山隊員、素敵ですね。

「捨て子」について

こんばんは。
「捨て子」については家族とも色々と話し合ったのですが、確実に言える事は「捨て子」をする親は考え方が「自己中心的」かつ「浅はか」だという事です。
まず己の情欲の欲するままに男女関係を結び、その結果生まれた子供を物扱いに捨てる親は最低だと思います。中には、家計が苦しくて泣く泣く子を捨てる親もいるでしょうが、それなら最初からちゃんとした生活設計を立ててから必要な蓄えをして、後々片方の親に何かあっても困らないようにしてから子供を作れば問題は起きないはずです。結局、国の生活保護を当てにしているから収拾が付かなくなるのですよね(いわゆる、他力本願・・・)。
国の生活保護にも限度があるのですから、各家庭が責任を持って貯蓄していく必要があります。それができないなら、最初から子供は作らない事ですよ。
常識のある人々がその愚かさに気付き注意を与えてやれれば良いのですが、常識人が非常識人と面識を持つ事は滅多と無いですから難しいですね。世の中の人間は誰もみな不完全、一長一短ありですから、必ずそこから歪みが生じてくるようですね・・・。

里親の女性がかなえちゃんを引き取ったのは、要するに自分の慈悲深さをアピールして世間体を良くする手段のようですね。愛情など一欠片も無い。
そのツケが後々回ってくるのですけど・・・・・・。

Re: 「捨て子」について

こんばんは。

しかし、人それぞれ事情や立場が違いますからねえ……

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70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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