立ち上がれ平和の使者たちよ「大戦隊ゴーグルファイブ」 第45話 後編

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　第45話「二人のブラック！」（1982年12月18日）

　本物のブラックと、偽ブラックを前に、頭を悩ますゴーグルファイブのメンバーたち。

　埒が明かないので、レッドが「そうだ、本物の黒田だったらあの鉄塔の上から飛び降りることが出来る筈だ」と他人事だからと好き勝手なことを言い出す。

　
　黒田「ようし、望むところだ、よし、行くぞ」

　本物の黒田、偽黒田の肩を叩いて歩き出し、

　
　ここでカットが切り替わって、
　偽黒田「うーん、よかろう」

　見てる方は楽しいが、撮るのは大変だね。

　
　二人の黒田は恐れる色もなく、砕石機械の一番高いところへ移動する。

　まず本物の黒田が飛び降りる。

　

　
　例によって、春田さんの得意なダイブが披露される。

　相変わらず見事であるが、正直（貼るの）飽きた。

　ニセモノのジャンプも、当然春田さんが行っている。ご苦労様です。

　
　ニセモノ、ジャンプは成功したものの、着地がうまくいかず、殺虫剤を50秒ほどかけられたゴキブリのような醜態を見せてしまう。

　
　偽黒田「参った、参った、大変な奴に化けちまったよ～」

　そのショックで、変身が一部解け、タヌキ人間のようになってしまう偽黒田。

　このメイクははっきり言って不気味だ。

　偽黒田はタヌキモズーの姿に戻ると、さっさと退却する。

　逃げ戻ってきたタヌキに、デスギラーは「次の手で行け、次の手でっ」と投げやりに命令する。

　
　「次の手」と言っても、今度はターゲットをピンクに変えるだけと言う、安直な作戦だった。

　あの女の子たちを本物のピンクが送っていった隙に、何食わぬ顔で合流すると言うアレだ。

　ピンク「今度は私に化けたのねっ」
　偽ピンク「今度は私に化けたのね」

　このどっちかには、最初に出てきた女を演じていた志村忍さんが入っていると思うが……。

　
　が、レッドたちもちゃんと対策を考えていた。レッドの掛け声で、5人がそれぞれ特定の台詞とポーズを決めて行く。

　偽ピンク「あ、あれ？　あ、と、ほほ……」

　無論、ニセモノはそれに対処できず、5人の横で適当なポーズを取るのだった。

　
　偽ピンク「あ、あれ？」
　ブラック「待て、偽ピンク！」
　偽ピンク「あ、ああ……あわわ」
　レッド「上手くピンクに化けたつもりだろうが、こういうこともあるかと、俺たちだけの暗号を決めておいたんだ」
　偽ピンク「ポンポコドロロンパ！」

　偽ピンク、慌てふためいてタヌキモズーに戻る。

　時間的にはちょっとだけど、大川めぐみさんのコミカルな声が聞けて嬉しい管理人であった。
　大川さん、22話の呪い人形の話でも、人間になった人形の声を可愛く演じておられた。声優としての才能もあったんじゃないかなぁ。

　
　タヌキ「お前たちに成りすまして基地を爆破してやるつもりだったんだ」

　
　と、土手の向こうからデスギラーたちがどやどやとやってくる。
　マズルカ「モズー、失敗した上に余計なお喋りはおやめ！」

　この期に及んでそんなこと言っても、死ぬほど無駄な気がする。

　レッド「現れたな、デスダーク一味！」

　
　デスギラー「ええい、うるさいっ、モズー、やれ、やってしまえい！」

　デスギラー将軍様は、後年のインタビューで「あの時は完全にヤケクソだった」と心境を吐露しておられる。

　後はいつもの戦闘ルーティン。

　変わり映えしない、と言いたいが、

　
　忍者戦闘員たちが、偽のゴーグルファイブに変身するのがちょっと目を引く。

　パッと見、姿は全く同じだが、集合ポーズが本物とは違い、両手を下に向けて、「デスダークファイブ！」と叫ぶ。

　
　使用する武器も、それぞれ黒に塗られていると言う、芸の細かいニセモノであったが、戦闘力はただの戦闘員と同じなので、あっという間に本物に倒される（悲）。

　最後は、タヌキと黒田の忍術合戦になるが、無論最後は黒田が勝ち、タヌキモズー、そして巨大ロボットを倒して事件解決。

　この手のストーリーにしては、あまり面白くなかった。アクション部分に時間を割き過ぎたせいかもしれない。

　
　ラスト、あのたぬきのお寺に、珍しくゴーグルファイブの5人、コンボイ、さゆりの全員が私服で遊びに来ている。

　
　ナレ「信じあえることは素晴らしい。人間はタヌキや狐ではないのだから。人々がいつも信じあって生きられる日のために、戦え我らが大戦隊ゴーグルファイブ！」

　そろそろ番組も終わりと言うことで、レギュラー陣の思い出作りの一環のようなシーンであった。

　それにしても、ミキとあかねちゃんが並ぶと、ミキの顔の小ささが良く分かる。