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「スーパーロボット マッハバロン」 第19話「地獄から来た天使」後編



 第19話「地獄から来た天使」(1975年2月10日)
 の続きです。

 ロボット帝国のスパイ、ドーラに見られているとも知らず、マッハバロンに命令している村野博士。

 村野「いいか、陽、これから私の指示通り戦うんだ。まず敵から離れて枯れ木のない赤土の谷まで後退しろ」

 つまり、火炎攻撃の得意なアンジュラスに不利な場所まで誘導しろと言うことである。

 聞き耳を立てていたドーラはまた杖を突きながら医務室へ戻り、

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 ドーラ「こちらドーラ、準備完了しました」
 タンツ「でかしたぞ、ドーラ、さっ、計画通りことを運ぶのだ」
 ドーラ「ララー!」

 この「ララー!」(了解の意)の言い方がとってもキュート。

 ドーラは通信を終えると、その位置から杖の先端をドリルにして、壁に穴を開ける。
 その向こうが、作戦室になっているのだ。

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 そして、杖の先からパラボラアンテナのような集音器が開き、作戦室のやりとりを、そのままロボット帝国まで生中継でお届けすることが可能になる。

 タンツは敵の作戦を知るや、「重油輸送カプセル発射!」と、可燃物の少ない谷に、重油カプセルを落下させる。重油の染み込んだ山肌がアンジュラスの火炎放射ステッキの火で燃え上がり、マッハバロンを焼き尽くす天然の罠と化す。

 仕方なく、村野はマッハバロンに退却を命じる。

 戦いの後、敵のあまりに周到な行動に、村野たちは内通者の存在を疑う。

 愛「このKSS本部には外部の人間は一切いない筈よ」
 花倉「いるいる、ひとりいるよ」
 健一「と言うと、あのドーラのこと?」
 岩井「ドーラって誰だ?」
 陽「違う、ドーラはそんな子じゃない。あのドーラがスパイだなんて、そんなバカな話があるか!」

 陽は興奮気味にドーラを庇う。
 ただ、二人はろくに話もしていないのに、陽が彼女のことをすっかり信用しているというのもちょっと変なんだけどね。ちょっとでいいから、二人のしんみりした会話が欲しかったところだ。

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 無論、そんなやりとりも、本部のタンツは全て聞いていた。
 タンツ「マッハバロンの操縦者、嵐田陽を消せ!」
 ドーラ「嵐田陽を?」
 タンツ「やるのだ、ドーラ」
 ドーラ「しかし……」

 初めて感情をその顔に動かすドーラ。

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 結局命令に逆らえず、夕陽の差し込む医務室を出て行くドーラ。

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 陽「信じて下さい博士、ドーラはロボット帝国のスパイなんかじゃありません。僕には分かるんです、ドーラはごく普通の女の子なんです。ブロンドの髪をした心の優しい女の子です!」

 ドーラのことをあくまで信じ、弁じ立てる陽の声が聞こえる。
 ドーラ「陽……」

 やがて、パラボラアンテナが隊員に見付かってしまう。そりゃまぁ、そうだ。

 村野「スパイは隣の医務室にいるということだ!」

 厳然たる事実を突きつけられ、陽の顔が悲しそうに歪む。
 村野たちが医務室へ駆け込んだ時には、既にドーラは基地から姿を消していた。

 この後、マッハバロンとアンジュラスの戦い。
 アンジュラスは善戦するが、最後はマッハコレダーで粉砕される。

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 戦いの後、陽がマッハトリガーを走らせていると、前方にドーラが現れる。

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 陽「ドーラ!」
 タンツの声「その通りだ、嵐田陽、お前が最後まで信じていたドーラだ。撃て、ドーラ!」

 いやーほんと、フランス人形のような美しさだ。

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 だが、ドーラの脳裏に、身を挺して自分を庇ってくれた陽の姿や、自分のことを必死に弁護している陽の姿がよぎり、命令に従うのをためらわせる。
 タンツの声「どうした、ドーラ、撃て、撃て!」

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 やがてドーラの杖が陽に向けられる。

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 見詰め合う二人の間に、無限とも思える数秒が流れる。

 と、陽は咄嗟にマッハトリガーの操縦席に手を突っ込み、

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 フロントに仕込まれたマシンガンをぶっ放して、自らの手でドーラを倒す。

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 その名を叫びながらドーラに駆け寄る陽。

 ここで、瀕死のドーラに「あなたに会えて良かった」などと、陳腐な台詞を言わせないのが、このドラマの素晴らしいところである。
 既に、ドーラは物言わぬ人形になっていた。

 陽「ドーラ……、ドーラ!」
 村野「陽、仕方がなかったんだ。これがサイボーグの運命なんだ」

 息を潜めて二人の対決を見守っていた仲間も二人の周りに集まる。

 健一が何気なく、ドーラの杖を拾い上げて、驚きの声を上げる。

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 健一「あれ、見てよ、これただの松葉杖だよ」
 陽「それじゃ、ドーラは僕に撃たれる為に……」

 いつの間にか、ドーラの仕込み杖は普通の松葉杖に変わっていたのだ。
 しかし、もう時は戻らない。

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 汚れなき眠り姫のように横たわるドーラ。

 陽「バッカヤローッ!」
 陽は叫びながら、杖を放り投げる。

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 ナレ「ドーラは人間として死んだ。サイボーグではなく人間として死んだ。だから陽は、ドーラのなきがらをせめて温かく人間らしく葬ってやろうと思った……」

 限りない悲しむを胸に抱いて、夕陽を見詰める陽の姿を映しつつ、幕。

 泣けるわー。


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コメント

>ここで、瀕死のドーラに「あなたに会えて良かった」などと、陳腐な台詞を言わせないのが、このドラマの素晴らしいところである。
まったく同意です!
殺人マシーンとして産まれた者がその使命を果たせなくなったら死ぬしかない・・・
非情な話を描き切りました・・・
この話を観ている間、他の事が頭から消えてました。
これは名作です!!

Re[1]:「スーパーロボット マッハバロン」 第19話「地獄から来た天使」後編(02/13)  

影の王子様
>殺人マシーンとして産まれた者がその使命を果たせなくなったら死ぬしかない・・・
>非情な話を描き切りました・・・
>この話を観ている間、他の事が頭から消えてました。
>これは名作です!!

久しぶりに記事を読み返しましたが、我ながら気合が入ってます。
ドーラと言うか、松谷さん、最高です!

Re:「スーパーロボット マッハバロン」 第19話「地獄から来た天使」後編(02/13)  

この作品が松谷さんの最後の(事実上の)作品になってしまうとは残念ですね😅敵のスパイ役がぴったりとハマっていましたね。結末は涙なくしては語れない作品でしたね😂

Re[1]:「スーパーロボット マッハバロン」 第19話「地獄から来た天使」後編(02/13)  

ふて猫様
>この作品が松谷さんの最後の(事実上の)作品になってしまうとは残念ですね

ほんと、もっともっと活躍して欲しかったですね。まぁ、傑作エピソードに出ておられるのがせめてもの救いですね。

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Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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