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「ウルトラマンタロウ」 第48話「怪獣ひなまつり」 前編

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 第48話「怪獣ひなまつり」(1974年3月1日)

 正式なタイトルは「日本の童謡から」と言う45~48話共通のフレーズがつくのだが、煩わしいのでこう記す。

 で、タイトルからも分かるように、今回は季節に合わせて、ひな祭りを題材にしたファンタジー色の強いエピソードである。

 タロウの終盤には、ほとんど悪ふざけに近いような異色エピソードが連発されているが、これはまぁ、ぎりぎり許容範囲かな、自分的には。

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 冒頭から、本格的な雛人形を前に、美しい振袖姿の三人姉妹がひな祭りを祝っていると言う、およそウルトラシリーズとは思えない映像が展開する。

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 長女「あら、いらないの? なぜ?」
 三女「甘いから」
 次女「駄目よ、飲まなくちゃ」
 長女「そうよ、これはお祝いのお酒ですからね」

 姉二人は、強引に三女の杯にねっとりとした白酒を注ぎ、飲ませる。

 長女「さ、踊りましょう」
 次女「言ったとおりに踊ればいいのよ」

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 三人「あかりをつけましょ、ぼんぼりに~♪」

 女の子たちは、立ち上がると定番中の定番「うれしいひなまつり」を歌いながらしとやかに踊り始める。

 今となっては、まず目にすることの出来ない古き良き日本の伝統であった。

 ……ま、オンエアの時点でも、ここまで本格的に「ひなまつり」を行う家庭はあまりなかったと思うが。

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 ひとりだけショートカットの三女。

 管理人、白状するが、最初見た時、「なかなか可愛いのう」と番組の罠にまんまと引っかかり、目を細めて見入ってしまったのである。

 ……だが、その時、いつの間にか庭に入り込んだ近所の子供たちが「太郎ちゃん、女の子みたい」とか「おちんちん付いてるのかよー」などと、口々に囃し立て、雅やかな雰囲気がたちまち吹っ飛んでしまう。

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 三女は、それを見ると急に鬼瓦みたいな顔になり、押入れの中の工具箱からスパナを取り出すと、

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 それを振り回しながら、「この野郎、出て行け!」と、座敷を飛び出して子供たちを追い掛け回す。

 次女「太郎ちゃん、乱暴しちゃ駄目よ!」

 そう、ここに来て、三女と思われたのが着物を着させられた男の子、二人の弟で長男の太郎と言う少年だったことが明らかになる。

 つまり、服装倒錯、いわゆる「男の娘」の走りのようなキャラクターだったのである!

 (太郎の後の台詞から)恐らく、ひな祭りのような特別な日だけでなく、ことあるごとに女の子の格好をさせられ、姉たちの相手をさせられているのだろう。

 でも、まぁ、子供向け特撮ドラマで、こんなシーンが出てくるとちょっとドキッとするよね。同時に、「ドキッとしている自分に気付いてドキッとする」と言う二重構造が生じ、瞬間的に自分の心が座る場所を失っておろおろしてしまうような感覚に陥る。

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 逃げる子供たちを追いかけて敷地から飛び出し、すぐ近くの川の土手の上まで来ると、太郎は「うう、うう……」と、スパナを振り上げたまま、ぽろぽろと涙を流して悔しがる。

 長女「太郎ちゃん、乱暴しちゃ駄目よ」

 追いかけてきた姉たちが、太郎に注意する。と、太郎はスパナを地面に落とすと、

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 太郎「ウララ、ウララ、ウラウララで~♪」

 と、唐突に土手をステージ代わりにして、山本リンダさんのヒット曲「狙いうち」を振り付きで歌い始めるのだった。しかも、全身全霊で。

 管理人、最初見た時は、さすがに目が点になってしまった。土手の下にいた子供たちも、あっけに取られてそのパフォーマンスを見上げているが、姉たちは見慣れているのか、キャッキャ、キャッキャと手を叩いて喜んでいる。

 この辺のぶっ飛んだ感じは実際に映像を見ないととても伝わらないと思うが、東映の不思議コメディシリーズにも相通じるところがある斬新な演出である。円谷作品としては極めて異例だが、「80」の後半に比べれば全然すべってない。

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 なお、太郎が歌うのは最初の掛け声だけで、すぐに山本さん本人の声(曲)が流れ出し、はるな愛がやっていた振り付け完コピ芸みたいな感じになる。

 そう言えば、はるな愛って何処行ったんだろう? ついでに松浦亜弥も何処行った?(知るか)

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 太郎「バン!」

 右手人差し指を銃のように伸ばして、本人の声に合わせて叫ぶ太郎。

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 長女「太郎ちゃん!」
 次女「太郎ちゃんは長男、今におうちのご主人になるんですからね」
 長女「無事に大きくなって貰いたくて大切にしてるのよ」

 姉たちが、笑いながらそんなことを言い、太郎に女装させている理由を説明する。

 ……あまり、説明になってない気もするが、男の子に女の子の服を着せるというのは、宗教や風習などとして、世界各地でまま見られることである。

 それにしても、役名はないが、太郎のお姉さんたちも、なかなか味のある面立ちをしている。ある意味、いかにも本物の「お姉さん」と言う感じがして、グーである。

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 歌い終わると、太郎は着物をかなぐり捨て、子供たちに石を投げるとともに、帰ろうと言う姉たちにも「うるせえ」と罵声を浴びせて鬱憤を晴らす。

 ちょうどそこへパトロール中の光太郎が通り掛かる。

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 太郎「僕は強いんだ。ママゴトなんか好きでやってるんじゃないや! お姉ちゃんたちが……」

 太郎、自分に言い聞かせるように喚いていたが、やがて木にすがりついて再びさめざめと泣き出す。

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 光太郎「太郎くん、だろ?」
 太郎「お兄さんは、ZATの?」
 光太郎「東光太郎。見てたよぉ、みんなにからかわれてたけど、よく我慢したね、感心したよ」

 光太郎、にこやかに話しかけながら、スパナを拾って投げ渡してやる。

 太郎、それを何度も振り下ろしながら「ほんとは僕だって……」と言い掛けるが、みなまで言わせず光太郎が押し止める。

 光太郎「分かってる! 乱暴するとお姉ちゃんたちが心配するもんね。おんなじ太郎なんだから、ウルトラマンタロウみたいにほんとは強くても普段は優しくしなくちゃね」
 太郎「でも、僕、悔しいやっ!」

 太郎、そう叫ぶとその場から走り出す。

 光太郎、追いかけようとするが、そこに愛しの森山いずみ隊員から緊急連絡が入る。

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 森山「B地区に怪獣出現、至急、本部に帰って下さい」
 光太郎「了解!」

 ああ、折角の機会だから、森山隊員の振袖姿、見せて欲しかったなぁ……。

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 で、その怪獣とは、最近こんなのばっかりな気もするが、酔っ払い怪獣ベロンと言うコミカルな怪獣だった。

 声は、モチロンと同じ渡部猛さんで、キャラクターもほとんどモチロンと同じである。

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 怪獣はふざけているが、相変わらずミニチュアセットのこだわりには、スタッフの執念と言うより、怨念のようなものが感じられる。

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 踏み切りのそばには、広告か交通標語のポスターみたいな看板まで立っているという芸の細かさ。

 ここまで来ると、ほとんど病気である(註・誉めてるんですよ)

 ベロンは単なる酔っ払いのおやじに過ぎず、意図的に何かを破壊しようなどと言う凶暴性は皆無であったが、なにしろ図体が大きく、おまけに口から吐息のように炎を吐き出す為、それがくだを巻いているだけで、家屋の密集した都市では大いなる災厄になってしまう。

 ZATの戦闘機が出撃し、ペロンに向かって攻撃を開始する。

 いきなり背中に火傷のような痛みが走り、ベロンはびっくりして飛び起きる。

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 ベロン「なんだ、ありゃあ……もう、いやっ」

 ビルの陰から、恐る恐るZATの戦闘機をうかがうベロン。

 家を押し潰しながら逃げていたが、「ドロンバ!」と掛け声を発し、煙とともにパッと姿を消してしまう。

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 荒垣「あっ、おい、森山! レーダーには?」

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 森山「映ってません!」

 そう答える森山隊員の険しい眼差しには、「なによー、呼び捨てにしないでよー」と言うOLらしい不満が込められているように見える。

 南原「くそう、忍術怪獣か」
 森山「副隊長、AC地区です」

 今度はAC地区に出現したと聞いて、ZATはその場所に急行するが、ベロンはZATを見るなり「ドロンバ!」して、また別の場所に……と言う追いかけっこが、延々と繰り返され、どうしてもベロンを退治することが出来ない。

 太郎「めぐみとフミ子は人間じゃないんだー、宇宙人だー!」

 一方、太郎は、護岸された川のそばを姉たちの悪口を大声で叫びながら歩いていた。

 はい、さっき姉たちの役名がないと大嘘を付いてしまいましたが、ちゃんとありました。

 お詫びしつつ後編に続く。


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コメント

Re[1]:「ウルトラマンタロウ」 第48話「怪獣ひなまつり」 前編(12/06)  

ふて猫様
>確かにここまで来るとミニチュアの拘りは尋常ではないようですね

それも毎週ですからねえ。凄いです。

尋常じゃない

滑り芸がイマイチなのを特撮で充分にカバーしているようですね

Re: 尋常じゃない

使いどころ間違ってますよね。

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Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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