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「スクール☆ウォーズ」 第21話「勇気なき者は去れ」 その3



 第21話「勇気なき者は去れ」(1985年3月2日)
 の続きです。

 滝沢、グラウンドと言う戦場から戻ってきた選手たちを温かく迎え、惜しみなくねぎらいの言葉をかけるが、

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 大木「先生、申し訳ありませんでした!」

 開口一番、キャプテンの大木が全力で謝罪する。

 ……冷静に考えて、なんで謝罪しなきゃならないのだろう?

 滝沢「やもえんだろう。今日は相手が一枚上手だった」
 平山「でも、悔しいですよ、俺……、城南の曽根って俺たちと同じ2年生でしょう。それなのになんであんなにカッコよく……」

 平山が腹から振り絞るような声を上げ、悔しがる。その声につられるように、あちこちから嗚咽が漏れはじめ、その場に崩れ落ちる選手もいた。

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 滝沢、土と涙で汚れた選手たちの顔をひとりひとり見詰めていく。

 いつになく沈んだ面持ちの大木……、そう、考えたら大木にとってはこの試合が最後の試合になってしまった訳なのだ。

 さすがに滝沢も、こんな場面で治男の不甲斐ないプレーを責めたりはしない。それは他の選手も同様だった。

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 矢木「ちくしょう! あいつらに勝ちてえよぉっ!」

 不意に元相撲部の矢木が絶叫する。

 ……いや、あんた、このまえ入部したばっかりでしょ? 何をラグビー部の主みたいな顔で叫んでるの?

 他の選手たちの口からも「勝ちてえ」とか「やりてえ」とか言う言葉が啜り泣きと一緒に聞こえてくるのを見て、滝沢は反射的に、相模一高に109対0の笑敗(註3)を喫した後、光男たちが口々に「勝ちてえ」とか「ちきしょう」とか叫び、闘志を煮え滾らせた時の情景を思い出す。

 (註3……管理人が今作った言葉だが、惨敗、完敗を超えた「もう笑うしかねえなぁ」と言うひどい負け方のことである)

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 光男「ちきしょう!」

 その回想シーンで、唇をわななかせておじいちゃんみたいな顔になって悔しがっている光男さん。

 ……

 圭子は本気でこの人と結婚するつもりなの?

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 しかし、この左下で倒れ込んで芝生を叩いて悔しがっている選手、いくらなんでもやり過ぎだ。……と言うか、つい笑ってしまったではないか。

 滝沢、その時のことを思い出したからといって、伝説となった「愛の鉄拳の贈り物事件」を再現しようはせず、「来年もがんばるゾ!」と活を入れて、あっさりお開きにする。

 次のシーンでは、早くも来年度の戦いに向けて部室に新しい目標「打倒 城南工大高」が掲げられ、滝沢が選手たちに檄を飛ばしていた。

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 滝沢「この目標を達成する為には超えなければならないハードルがある。(中略)その為にはこれまで以上の練習を積む必要がある。いいか、今日から俺は鬼になる。今まで以上にお前たちをしごいてしごいてしごきまくるから、覚悟しとけ」

 あら、自分で「しごく」って言っちゃってるよ。

 だいぶ前の話になるが、第10話で新聞記者の木村に「シゴキじゃないんですか?」と問われた際には、滝沢「シゴキじゃない(つもり)です!」と、白い歯を見せて力強く答えていたのだが……。

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 部員たちは元気良くグラウンドに出て行くが、治男は学生服のまま、その場に突っ立ったままである。

 滝沢「内田、何してる?」
 治男「あの……」
 滝沢「なんだ、これは? 正気か」

 治男がおずおずとポケットから出した封筒には、「朝青龍」の三文字が……。

 ……間違えました。

 滝沢「なんだ、これは? 本気か」

 治男がおずおずとポケットから出した封筒には、「退部届」の三文字が……。
 
 滝沢「本当に辞めるつもりなのか」
 治男「はい」
 滝沢「理由は何だ? あれほどラグビーの好きだったお前が何故急に辞める気になったんだ?」
 治男「俺、自信がなくなったんです。だって俺、いくらやったって……だってそうでしょう、先生、俺、どうしてもダメなんでしょう。城南との試合で負けたのも元はと言えば俺が……ううーっ! ダメなんだよ、ダメなんだよ、俺ーっ!」

 治男、話しているうちに泣き出し、最後はテーブルに顔を伏せて拳でガンガン叩きながら叫ぶ。

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 滝沢「分かった。この退部届け、確かに受け取った」
 治男「……」
 滝沢「どうしたんだ、お前の退部を認めると言ってるんだ」

 滝沢、治男が期待していた慰留の言葉を一切口にせず、「預かっておく」とも言わず、急に事務的な口調になってそう言うと、さっさと部室を後にする。

 その夜、予想されたことだが、内田が治男を同伴して滝沢の家に猛抗議にやってくる。

 内田「あんた、一体どういうつもりなんだ!」

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 ゆかり「ママー」
 節子「……」

 ゆかりの勉強を見てやっていた節子さんが内田の声に驚いて振り向いた時の顔が綺麗だったので思わず二枚も貼ってしまいました。

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 内田「そりゃねえ、城南との試合に負けたのはこいつのミスが引き金になったことは認めるよ。しかし、こいつひとりでラグビーやってるんじゃないんだよ。それをあんたがこいつひとりで負けたように責め立てて」
 滝沢「誰も内田一人を責めちゃいませんよ」
 内田「なにぃ」
 滝沢「ラグビーは15人でやるゲームです。うちのチームが負けたのはチーム全体の力がまだまだ城南に及ばなかった為です」
 内田「じゃあなんでこいつを辞めさせたんだ。こいつは自分ひとりで責任を背負って……」
 滝沢「辞めると言ったのは内田本人ですよ」
 内田「だ、だから、そう言う時は慰め、引き止めてやるのが……簡単に退部届けを受け取るなんて、それが、子供を指導する人間の取る態度か?」

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 滝沢「内田さん、あなたのそう言う甘い態度が、息子さんをダメにしてるんですよ!」

 滝沢、内田になじられても畏れ入るどころか、逆に荒々しい口調で反論する。

 内田「な、なにぃ」
 滝沢「まだ分からないんですか。私が内田をメンバーから外したのは、予選のときからこうなることが目に見えてたからなんです。勇気がないんですよ、内田には」
 内田「勇気?」
 滝沢「ええ、いくら良いセンスを盛っていても、勇気がなければラガーマンの資格はありません。いいですか、敵の攻撃をを防ぐ唯一の手段はタックルなんです。相手がキックするボールをチャージするのも、タックルをかけようと突っ込めばこそ出来るんです。そりゃタックルは怖いですよ。正面から突っ込めば首を痛めるかもしれない。後ろからかかれば相手のスパイクで顎を蹴られるかもしれない。それでもやらなきゃいけないのがタックルなんです。それがラグビーなんです。そのタックルが治男君にはどうしても出来ない、これじゃラグビーになりません」
 内田「……」

 滝沢の歯に衣着せぬ厳しい言葉に、内田親子は黙り込んでしまう。

 滝沢「私は他の選手を出すべきだったのかもしれません。でも私はもう一度治男君に賭けてみようと思ったんです」
 治男「……」
 滝沢「お前が何故先発メンバーから外されたのか、一番良く分かっていたのはお前自身の筈だ。そうだな?」

 滝沢の問い掛けに、治男は無言で頷く。

 あれ……、と言うことは治男は自分の臆病さを自覚していた訳で、そうするとやっぱり、滝沢から指名された時の底抜けの笑顔が引っ掛かってくる。

 滝沢「だから俺はお前が今度こそ1/15の責任を果たしてくれることを期待してお前を出場させたんだ」
 治男「1/15……」
 滝沢「そうだ、ひとりひとりが自分の責任をきちんと果たす。それがラグビーなんだ。それが勇気なんだ」

 滝沢、内田のほうを見て、少し語調を和らげて、

 滝沢「私だって現役の頃は随分怖い思いをしました。まして相手が体の大きい外国選手のときなんか、まるで象の足みたいなのが、砂を蹴立てて突進してくるんですからね。そいつに突っ込むには並大抵の勇気じゃ務まりません」

 滝沢、自慢げにそう言うのだが、

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 それに合わせて挿入されるイメージシーンに出てくる外国人の足が、蚊トンボみたいに細いので、説得力がカケラもないのだった。

 滝沢、勇気の源は責任感だと強調した上で、

 滝沢「だがお前はあの試合でも、とうとうその勇気を持つことが出来なかった。それでも俺は待った。あの手痛い敗戦の中から今度と言う今度こそ勇気とは何かを、お前が掴み取ってくれることを信じてな」

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 治男「先生……」

 「その話、いつまで続くんですか?」と、言いたいのは山々の治男だったが、そう言ったら鈍器で殴り殺されそうな気がしたのでやめにする。

 滝沢「だがお前は、発奮するどころか負け犬みたいに尻尾を巻いて辞めると言った。だから俺は辞めろと言ったんだ。勇気のない奴に、用はないからな

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 治男「ドゥーン!」

 滝沢の冷たい言い草にショックを受けた治男は思わず村上ショージの真似をするのだった……あ、もうしません! しませんから、石を投げないで下さい!

 内田、教育者とも思えぬ滝沢の酷薄な言葉に激怒して、治男の手を引っ張るようにして帰ってしまう。

 良き伴侶である節子さん、会話には口を挟まなかったが、二人が帰った後、

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 節子「あなた、少し言い過ぎだったんじゃないの?」
 滝沢「言い過ぎ?」
 節子「そりゃああの子が甘えん坊だってことは分かるわよ。でも子供の中には叱れば叱るほど落ち込んでダメになる子だっているんだから」
 滝沢「だからそんなに奴に用はないって言ってるんだ」
 節子「あなたぁ、それじゃああなた自分でおちこぼれを作ることになるのよ」

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 滝沢「おちこぼれを?」
 節子「そう言っちゃあなんだけど、あなたが赴任した頃の川浜高校は学校全体がおちこぼれみたいだったでしょ? それをあなたが必死に努力してここまでもってきたんじゃない」

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 節子「それなのに今になってあんな子は必要ないなんて、あなたらしくないわ」

 節子、それだけ言うと、台所へ行って洗い物をはじめる。

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 滝沢「……」

 滝沢、妻に言われてやっと、赴任した当初の不良生徒たちとの熱いバトルの日々を思い起こすのだった。

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 節子(分かりやすい人……)

 だが、滝沢は、いつの間にかラグビーのこと以外、さっぱり役に立たない男に成り下がっていたので、治男の問題に関しても、どう対処すればさっぱり分からず、毎日腕を組んで苦悩するのみだった。

 そんなある夜、帰宅途中、滝沢は寺の境内で、太い幹に向かってぶつかり稽古をしている水野春郎、じゃなくて、タックルの練習をしている治男を見掛ける。

 まだ治男はラグビーを諦めた訳ではなく、なんとか恐怖を克服しようと猛練習に励んでいたのだ。

 滝沢、そのひたむきな姿に目を潤ませる。

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 そのうち、内田と兄の勝が様子を見に来るが、勝は止めるどころか自分がタックルの相手になって弟に協力してやる。父親は呆れて帰ってしまう。

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 何度も何度も激突する兄弟の姿を見詰めながら、「この若者は帰ってくる。この若者は今度こそ間違いなく勇気と言う武器を身に付けて帰ってくる。賢治の胸にまたひとつ熱い思いがこみ上げて来た……」と、その心境をナレーターが代弁するのであった。

 要するに、滝沢が何もしないうちに勝手に解決しちゃったってことですね。

 滝沢、教育者として、それで良いのか?

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 滝沢(……それはそうと、いい加減俺の存在に気付いてくれっ!)

 それにしても、今回は大木の出番がとても少なかった。

 治男の進退などと言う、誰も興味がないこと(オイオイ)を長々と描いたからだ。


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コメント

Re:「スクール☆ウォーズ」 第21話「勇気なき者は去れ」 その3(12/09)  

>内田が治男を同伴して滝沢の家に猛抗議にやってくる。
こうして見ると、生徒の問題で滝沢にはプライベートの時間がありませんでしたね。
冬木透先生も「教鞭を取っていた時は生徒の問題で時間を取られて
ウルトラの作曲どころじゃなかった」と述べてたし・・・

でも、治男は滝沢に指摘されるまでは、分かってなかった気がします。
実力が一段劣ってるのは理解できても、その自己分析はね。

それにしても節子さんの言葉は違うんじゃないかなぁ?
赴任当初と現在では滝沢に「求められるもの」が全然違うからです。
現在では「チームの必勝」が求められており、治男を切り捨てるのは間違いじゃない。
ここは「男性脳=論理的」と「女性脳=感覚的」の違いと勝手に解釈・・・

長い台詞の書き下ろし、お疲れ様でした。大変だったと思います。
いつもありがとうございます。

Re:「スクール☆ウォーズ」 第21話「勇気なき者は去れ」 その3(12/09)  

朝男の最後の試合を、よくも台無しに!!ゆるせん!

これから朝男の露出が減りますよね・・・さびしい。

Re[1]:「スクール☆ウォーズ」 第21話「勇気なき者は去れ」 その3(12/09)  

ふて猫様
>大木の最後の試合の割りには、少し淡白な展開でしたね

そうですね。なんで大木じゃなくて治男にスポットを当てたのか、ちょっと解せません。

Re[1]:「スクール☆ウォーズ」 第21話「勇気なき者は去れ」 その3(12/09)  

影の王子様
>それにしても節子さんの言葉は違うんじゃないかなぁ?
赴任当初と現在では滝沢に「求められるもの」が全然違うからです。
現在では「チームの必勝」が求められており、治男を切り捨てるのは間違いじゃない。

確かにそうですが、滝沢の台詞がいかにも「らしくない」感じがするのも事実で、一言言わずにいられなかった節子さんの気持ちも良く分かる気がします。

>長い台詞の書き下ろし、お疲れ様でした。大変だったと思います。
いつもありがとうございます。

こちらこそいつもコメントありがとうございます。

Re[1]:「スクール☆ウォーズ」 第21話「勇気なき者は去れ」 その3(12/09)  

Biromi様
>これから朝男の露出が減りますよね・・・さびしい。

いや、次の22話ではかなり目立ってますよ。卒業後もちょくちょく出てくるし。

Re:「スクール☆ウォーズ」 第21話「勇気なき者は去れ」 その3(12/09)  

治男を「仮面ライダー」のエイキングのお話に於ける一文字、若しくは「シャイダー」の不思議獣マグマグのお話(シャイダー勇み足編)に於けるシャイダーに置き換えてみましょう。そうすると滝沢先生が
「自分自身に甘えてる奴が、命をかける事なんかできるもんかっ!!!」
と一文字を怒鳴り飛ばすおやっさん、若しくは
「はっきり言おう。君は未熟だっ!」
とシャイダーを冷然とたしなめるコム長官に見えてしまうのです!
その後、治男も
「俺はこの戦いに命をかけるっ!!」
とエイキングの電気攻撃に持ちこたえるライダーや、「瀧斬り修行」に挑むシャイダーの様な行動に出ています!しかしこの治男の問題、次のお話の序盤では妙にあっさりと解決してしまった模様ですが・・・。

Re[1]:「スクール☆ウォーズ」 第21話「勇気なき者は去れ」 その3(12/09)  

笑太郎様
>その後、治男も
「俺はこの戦いに命をかけるっ!!」
とエイキングの電気攻撃に持ちこたえるライダーや、「瀧斬り修行」に挑むシャイダーの様な行動に出ています!

なるほど、そう言う見方もできますね。

花園ラグビー場での全国大会を終えて川浜高校4代目キャプテン大木大助は城南工大高との決勝戦で逆転ボロ負けした事を滝沢賢治に謝罪しました。他の部員も自ら積極的に悔しさを見せると滝沢賢治は県大会で相模一高に109対0でボロ負けした記憶が蘇りました。今日の悔しさを忘れないでまた来年も花園ラグビー場に来る事を誓います。翌日からスローガンを打倒!!城南工大高に変えて練習再開も束の間、滝沢賢治が制服姿で突っ立って退部届を提出した内田治男を咎めると内田治男は泣いて帰宅しました。内田玄治は次男を滝沢賢治の家に連れて行きます。滝沢賢治は内田玄治の甘い態度が次男をダメにした事に気付きました。滝沢賢治は内田治男の退部届を受け取るまでの経緯を説明しつつ負け犬みたいに尻尾を巻いて退部した内田治男に厳しく言いました。タックルする勇気の無い内田治男に用は無くなりました。内田治男がラグビー部退部から数日後の夜、全国大会に行って急に気が抜けたか自分自身に負けた事を反省し神社に行って1本の木に向かってタックル猛練習を繰り返しては父の制止を振り切ってタックル猛練習を続けます。内田勝は父の制止を振り切って弟にタックルを教えました。かつて滝沢賢治が内田勝を叩き直したお陰で内田勝は弟思いの兄貴に生まれ変わりました。それでもスカート捲りの回想シーンは有りません。

何でお前が

何故元相撲部の矢木までもが絶叫して大泣きするのでしょうか?これでは大木の顔が立たないと思うのですがね😖

Re: 何でお前が

終盤は面白くないですよね。

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70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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