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「仮面ライダー」 第52話「おれの名は怪鳥人ギルガラスだ!」 前編


 第52話「おれの名は怪鳥人ギルガラスだ!」(1972年3月25日)

 1971年4月3日の第1話から、ほぼ丸1年経ったこの52話で、14話から3クールにわたって藤岡弘氏の代役を務めてこられた佐々木剛氏が、番組を卒業することとなる。

 ……と言っても、これ以降も、ちょくちょくゲストとして出演されてるんだけどね。

 同時に、本郷猛の本格的な復帰作なのだが、特に劇的な展開が用意されている訳でもなく、通常回と大して変わらないエピソードなのが、いかにも「仮面ライダー」らしいテキトーな、いや、おおらかなところである。

 よって、数々の激闘を演じてきた一文字隼人としばしの別れとなる宿敵・死神博士も、いつもと同じく、淡々と作戦前の「実験」を行っている。

 今回のメニューは、「デッドマンガス」と言う人間を殺人鬼に変える恐るべき毒ガスです。

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 囚人たちをガス室に閉じ込めた上で、青色の毒ガスが勢いよく噴射される。
 もがき苦しむ囚人たちを、モルモットを観察する科学者のような冷厳な目で見詰めている死神博士。

 死神博士「デッドマンガスの効果は、5秒だな!」

 死神博士、のっけから意味不明の台詞を口にする。

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 ほどなく、囚人たちは狂ったように互いに殺し合いを始める。

 死神博士「ざまあみろ!」

 例によって、実験(だけ)は成功する。

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 死神博士「デッドマンガスを使って、日本中の人間どもが憎み合い、殺しあうようにさせてやる!」
 首領「死神博士、新しく誕生した改造人間ギルガラスをその作戦に充て、人類皆殺し作戦の開始だ」

 嬉しそうに死神博士に命令を下す首領。

 しかし、人類を皆殺しにして何が楽しいのだろう?

 人類がいなくなったら、ショッカーが悪事を働く相手までいなくなってしまうではないか。

 首領って、一体何を考えているのだろう?

 多分、何も考えてないんだろうなぁ……。

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 場面変わって、とあるペットショップの店先で、ゲージに入れられたカラスが、調子の外れた声で「仮面ライダー、仮面ライダー!」と、しきりに歌っているのを、子供たちが熱心に見詰めている。

 カラスの声も、上田耕一さん(後述)みたいだが。

 子供「俺、欲しいなぁ」
 子供「人間の声を出すカラスなんてご機嫌だもんなぁ」
 子供「第一、仮面ライダーって言うのがカッコイイわ」

 と、そこへ、母親の手を引いて美子と言う女の子がやってくる。

 美子「お母さん、これよ、このカラスよ」
 母親「まぁ、こんな気味の悪いカラス」
 美子「だって、何でも買ってくれるって約束よ」
 母親「よっちゃんがちゃんと世話するのよ」
 美子「勿論よ」

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 母親「あのカラス、おいくらですの」
 店主「お買い上げになるんで?」
 母親「ええ」
 店主「……」

 店主の背後に置いてある鏡の中に、死神博士の姿が浮かび上がる……。

 美子は、それが自分の身の上にどんな不幸を招くかも知らず、母親にねだって歌を歌うカラスを買って貰う。

 ちなみに店主役は、8話でも催眠眼鏡を売り付けていた影村メガネ店の岩城力也さん。

 ろくなもん売らねえな、コイツ。

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 五郎「ねえ、会長、カラスが人間の言葉を喋ると思うかい?」
 立花「カラスがぁ? バカバカしい、カラスはカー、猫はニャン、昔から決まってるんだ」
 五郎「どうも気になるなぁ、よし、確かめてやろう」

 友人から歌ったり喋ったりするカラスのことを聞かされて、興味を掻き立てられた五郎、レーシングクラブでしきりに考え込んでいたが、やがて意を決したようにドアに向かって歩き出す。

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 立花「おい、何処行く? 宿題はどうするんだ」
 五郎「カラスがカーで」

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 五郎「猫がニャー! パイパイーっ!」
 立花「おいっ」

 おどけたポーズと台詞を残して行ってしまう五郎。

 管理人、このシーンの三浦康晴氏の軽妙な芝居に舌を巻いてしまった。

 その後、巻いた下を伸ばすのに苦労した。

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 立花「ったく、なんだあいつは……と言うか、あいつ誰だ? なんでここに出入りしてるんだ?

 おやっさん、ふとしたことから根本的な疑問にぶち当たっていた(註・嘘です)。

 ぶつぶつ言いながら、バイクのパンフレットのようなものを仔細に見ていたおやっさんの背中を、今度は誰かがポンと叩いて、おやっさんは思わず飛び上がる。

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 隼人「ははははは」
 立花「脅かすなよ」
 滝「心臓に毛が生えてるのかと思ったら」
 隼人「おやっさんもやっぱり人の子ですね」
 立花「いい加減にしろ!」

 それは、ショッカーが活動しないと暇で暇でしょうがない隼人と滝であった。

 いいですねえ、この、いかにも「俺たち無職!」と言う底抜けの笑顔。

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 立花「だいぶ暇らしいな」
 滝「ここんところショッカーの奴ら、さっぱり鳴りを潜めてるんでね」
 隼人「お陰でみっちりトレーニングが出来るって訳さ」

 隼人、どれだけ暇だろうと、働く気は一切ないらしい。

 ある意味、立派である。

 おやっさんは、暇だったら五郎の様子を見てきてくれないかと頼む。

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 その頃、五郎は美子に直接頼み込んで、喋るカラスを見せて貰おうと、そのマンションに向かっているところだった。

 美子「いいわよ、他ならない五郎君の為なら、一晩、あのカラスを貸してあげるわ」
 五郎「悪いなぁ、ヒヒヒヒ」

 五郎、よほど女の子たちに人気があるらしく、美子はむしろ頼まれて光栄のように快諾している。

 ま、性格もルックスも良く、頭も良いからモテて当たり前だけどね。演じている三浦氏も、当時はクラスの人気者だったことは想像に難くない。

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 だが、暁マンションの美子の家では、サラリーマン風の父親が、そのカラスを気味悪がって、すぐ店に返すんだとガミガミ妻に向かって怒鳴っていた。

 父親「だいたい、カラスって鳥は昔から縁起の悪い鳥なんだ。それに第一、人間の言葉を喋るなんて真っ平だよ!」

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 と、急に辺りが暗くなったかと思うと、カラスがみるみる大きくなって、怪人ギルガラスに変わる。

 ギルガラス「愚かなる人間どもよ、憎しみ、いがみ合って地獄へ落ちて行け」

 ギルちゃんの声は名バイプレーヤーの上田耕一さん。

 デッドマンガスを吸った夫婦は、狂ったように殺し合いを始める。

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 五郎たちが来た時には、既に二人は息絶えていた。

 ……しかし、殺し合っていたのなら、どっちかは生きてると思うんだけどね。

 美子はあまりのショックに気絶してその場に崩れ落ちる。

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 五郎が助けを求めて別の部屋のドアを開けるが、そこの住民も既に死んでいた。

 半狂乱の五郎の前に、にこやかに隼人と滝が現れる。

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 滝「まるで憎しみ合って殺し、殺されたようだ」
 隼人「滝、このマンションの住人全てが死んでいる……こんな恐ろしいことが出来るのは世界中でただ一つだ」
 滝「ショッカーめ、なんてことしやがるんだ!」

 ショッカーの残虐な行いを目の当たりにして、急にイキイキしてくる二人。

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 三人は気絶した美子を連れて、エレベーターに乗る。

 だが、途中でエレベーターが止まり、頭上からギルガラスの声が聞こえてくる。ギルガラスは、エレベーターの箱の上で待ち伏せしていたのだ。

 密室状態の箱の中に、たちまちデッドマンガスが流れ込んでくるが、隼人は箱の上に上がり、変身してエレベターシャフトの中を飛び上がり、壁を突き破って屋上へ出る。

 ……しかし、それだと滝や五郎たちは確実にデッドマンガスにやられてる筈なのだが、何故か彼らは無事なのだった。

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 ライダー「ショッカーの改造人間、貴様の仕業か?」

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 ギルガラス「そうだ、デッドマンガスを吸った人間は殺し合って死ぬ、名付けて人類皆殺し作戦!」
 ライダー「悪魔の使者ショッカーの考えそうなことだ。だがその作戦は私が終わりにしてやる」

 その後、屋上でしばし実りのないバトルが展開される。

 快調に戦闘員を薙ぎ倒すライダーであったが、急に足元がふらつき始める。

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 ライダー「おかしい、体が痺れる……どうしたんだ?」
 ギルガラス「毒ガスが回ってきたぞ」

 動けなくなったライダーを殴る蹴るの、ここぞとばかりに日頃の恨みを晴らす戦闘員の皆さん。

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 ギルガラス「クワッ、どうやら効き目が出て来たな、仮面ライダー。デッドマンガスは人間を殺人狂にする。そして今ひとつ!」
 ライダー「今ひとつだと?」
 ギルガラス「改造人間にとってはデッドマンガスは、その肉体を麻痺する特殊効果が副作用にある!」
 ライダー「くっそぉ……」

 ライダーはなんとか立ち上がってギルガラスに向かって飛び掛かるが、ギルガラスはその手をとってそのまま屋上からライダーの体を投げ落とす。

 隼人は、なんとかレーシングクラブに帰ってくるが、入って来るなりぶっ倒れてしまう。

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 ギルガラス「一文字隼人は全身の機能が麻痺して入院しました」
 死神博士「殺せ、ショッカーの最大の敵、仮面ライダーを地上から抹殺する、またとないチャンスだ」
 ギルガラス「グワーッ!」
 首領「科学班のデーターでは、デッドマンガスの有形(効?)物質ガンマGを肉体に注入すれば完全に仮面ライダーの機能は破壊される」

 何気にショッカーは、仮面ライダーにとって天敵とも呼べる物質を作り出すことに成功していた。

 後編に続く。


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コメント

Re:「仮面ライダー」 第52話「おれの名は怪鳥人ギルガラスだ!」 前編(10/22)  

安心・安定の岩城力也さん!こちらでは一体何回登場しているんでしょうか?

今回の作戦は残虐だし、死神博士の残酷さが実に良く出ていると思います。
やっぱ、人殺しが大好きなんでしょうね・・・

しかし、太腿をあらわにして死んでいる母親ともう一人の女性・・・
1970年代のミニスカは実に良いですね!

ショッカーに始まる悪の組織はライダーに有効なアイテムや発明をなぜ有効に活かせないのか?
「V3」1話の「改造人間分解光線」を3話で捕らえた風見に照射せずに「火葬」だもんね。

Re:「仮面ライダー」 第52話「おれの名は怪鳥人ギルガラスだ!」 前編(10/22)  

仮面ライダー全98話で、この回だけサブタイトルが怪人自身で自己紹介してるような回ですね。

Re[1]:「仮面ライダー」 第52話「おれの名は怪鳥人ギルガラスだ!」 前編(10/22)  

ふて猫様
>隼人の職業は確かフリーのカメラマンの筈ですがね

序盤は一応カメラマンらしいこともしてましたけどね。

Re[1]:「仮面ライダー」 第52話「おれの名は怪鳥人ギルガラスだ!」 前編(10/22)  

影の王子様
>今回の作戦は残虐だし、死神博士の残酷さが実に良く出ていると思います。
やっぱ、人殺しが大好きなんでしょうね・・・

今回の作戦なんか、人を殺すこと自体が目的になってますもんね。しかも実際にマンションの住人を皆殺しにしてますし。

Re[1]:「仮面ライダー」 第52話「おれの名は怪鳥人ギルガラスだ!」 前編(10/22)  

ひろりん様
>仮面ライダー全98話で、この回だけサブタイトルが怪人自身で自己紹介してるような回ですね。

そうですね。それだけにインパクトがありますよね。

Re:「仮面ライダー」 第52話「おれの名は怪鳥人ギルガラスだ!」 前編(10/22)  

2号ライダー編最後の怪人と言う事もあり今回のギルガラス、羽毛のボリューム感がリアルな上に上田耕一さんが声を充てている等、実に凝った造りでインパクトがありますね(造形スタッフの皆さんのご苦労が偲ばれます)!確か僕の知る限りでは「ZX」までのライダーシリーズではカラスの怪人は、後にも先にもこれが唯一だったはずです。
因みに僕が何度かコメントで言及している「ショッカー墓場 蘇る怪人たち」に登場する再生怪人たちの中には、このギルガラスもシナリオ上では登場が予定されていたものの実際には実現しなかったとの事です。

カイザーグロウ  

笑太郎さんへ

>「ZX」までのライダーシリーズではカラスの怪人は、後にも先にもこれが唯一だったはずです。

「スーパー1」23話「不死身の帝王 テラーマクロの正体は?」のカイザーグロウがいますよ!

Re:これは失礼!  

影の王子さんへ

ご指摘ありがとうございます。テラーマクロが黒い鳥の様な怪人に変身する場面は観た事がありましたが、あれは「グロウ」と言うだけにカラスだったんですね。 

笑太郎さん&影の王子さんへ  

本作の95話のガラオックスを忘れてますよ(笑)

作戦は成功?

一応隼人を封じ込める事には成功したようですね😅本郷(猛)がいなければ成功したと思うのですがね

Re: 作戦は成功?

なかなか有望な作戦でしたね。

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