fc2ブログ

記事一覧

「スクール☆ウォーズ」 第18話「去りゆく君へ」 その3

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

大映テレビ主題歌コレクション 〜TBS編〜 [ (オムニバス) ]
価格:2571円(税込、送料無料) (2017/9/16時点)



 第18話「去りゆく君へ」(1985年2月9日)
 の続きです。

 さて、川浜に戻ったラグビー部は、再び厳しい特訓の日々を送っていた。

 PDVD_040.jpg
 そんな中、相撲部の矢木と言う生徒が、相撲部は部員数があまりに少ないのでろくに活動が出来ないので、ラグビー部に入りたいと滝沢のところへやってくる。

 滝沢は快諾するが、もし職員室に修造がいたら、こう言っていただろう。

 「何故、相撲から逃げるんだ? 何故、部に踏み止まって相撲界のヒーローになろうとしないんだい?」と。

 ちなみに矢木のモデルになっているのは大八木淳史さんだとか。

 PDVD_041.jpg
 厳しい練習の一方、部員たちはかつてテストの前に行って成果を上げた集団学習を継続して、成績悪化で岩佐校長から活動停止を宣告されないように努めていた。

 光男の家の2階で、圭子も含めた数人の部員たちが勉強に励んでいる。

 光男「分からんことがあったら、なんでも質問しろ!」

 就職して受験勉強から逃げた(註・逃げた訳じゃありません)光男は気楽なもので、ふんぞり返って偉そうに下級生たちに言ってのける。

 だが、早速矢木に分からないところを聞かれても、すぐ諦めて圭子にバトンタッチする始末。

 下級生たちがヒソヒソそれをネタに笑っていると、光男がその頭を思いっきりどつく。

 PDVD_042.jpg
 光男「うるせえなー、お前、誰のお陰で勉強できると思ってんだー? えーっ?」

 居丈高に喚き立てる光男であったが、

 PDVD_043.jpg
 圭子「やめなさいよ、あなたも勉強しないと卒業出来なくなるわよ」
 光男「はい……」

 未来の奥さんである圭子にぴしゃりと言われると、すっかり大人しくなってしまうのだった。

 くどいようだが、不釣合いなカップルだぜ。

 そう言えば、先日、1990年に放送された「白馬岳 殺意の峰」と言う2時間サスペンスを見てたら、伊藤さんが新米刑事役で主役をつとめ、彼女に捕まる犯人を光男の宮田さんが演じていて、「スクール☆ウォーズ」の名物カップルが再会を果たしていた。

 勿論、大映テレビの製作である。

 PDVD_044.jpg
 光男の家の2階だけでは部員全員を収容できないので、滝沢のアパートにも、大木たち数人の部員が来て、勉強していた。

 文句ひとつ言わない節子さんが「主婦の鑑」過ぎるのであるが、実際のところ、家庭にまでラグビーを持ち込まれて相当ストレスが溜まっていたのではないだろうか。

 ……あるいは、大木のような若くてイキのいい男子高校生たちと一緒で、ちょっぴり嬉しかったりして。

 PDVD_045.jpg
 大木「ふわぁ……」

 ラグビーの猛練習でくたくたのところ、苦手な勉強漬けが続く大木、思わず大きな欠伸をする。

 と、誰かがその頭をピシャッと叩く。

 PDVD_046.jpg
 大木「いてっ、なにすんだよ?」
 ゆかり「サボっちゃダメでしょう!」

 振り向けば、パジャマ姿のゆかりが仁王立ちしていた。

 PDVD_047.jpg
 大木「……」

 一瞬、窓から放り投げてやろうかと思った(註・断じて思ってません!)大木であったが、グッと堪える。

 PDVD_048.jpg
 大木「すいません」
 節子「ゆかり、お兄ちゃんたちの邪魔しちゃいけません!」
 ゆかり「邪魔してないもん!」
 滝沢「おい、ゆかり、もう寝よう」

 PDVD_049.jpg
 父親に言われて襖の向こうへ消えるゆかりだったが、再び顔を出して、

 ゆかり「あたし、これから寝るの。うらやましいでしょー? べーっだ!」
 大木「……」

 PDVD_050.jpg
 大木「ふっはははっ……」

 相手が幼女では怒るに怒れず、「参ったねコリャ」と言う顔で苦笑する大木であった。

 大木のことだから、内心、ハラワタが煮えくり返っていたと推察されるが……。

 PDVD_051.jpg
 部室で、進路のことで相談している滝沢と加代。

 家計の苦しい加代は、大学に行くことなど最初から諦めていた。

 滝沢「それで、就職先は?」
 加代「いくつか受けてみたんですけど、やっぱり、家庭のことで……」
 滝沢「……」

 加代の父親は数年前に蒸発し、病弱な母親と幼い弟や妹の面倒を加代ひとりの細腕が支えているような状況で、そのことが就職にも響いているらしい。

 加代「いっそ、キャバレーのホステスにでもなっちゃおうかなっ」
 滝沢「山崎! ホステスの仕事を甘く見るんじゃない!

 じゃなくて、

 滝沢「山崎!」
 加代「嘘ですよ、あたしみたいなブスがホステスになったって売れっこないですもんね!」

 PDVD_052.jpg
 冗談めかして自虐的な台詞を放つ加代を、滝沢は切なそうな目で見詰める。

 同時に、そんな加代の力になってやれない自分の無力さを噛み締めて、俯くのだった。

 なお、どうでもいいことだが、自分で自分のことをブスと言う女性は、ほぼ100パーセント、自分のことをブスだとは思っていないのである。

 だからこの場で滝沢がうっかり「うん、その顔じゃあな!」などと言わずに無言を貫いたのは、滝沢にしては賢明な判断だったと言えるだろう。

 PDVD_053.jpg
 滝沢が憂鬱な気持ちで職員室に戻ってくると、いつものメンバーが楽しそうに談笑していた。

 考えたら、滝沢が赴任してそろそろ3年が経つのに、誰一人教師が異動にならないと言うのも市立高校としては変なんだけどね。

 PDVD_054.jpg
 柳「ああ、ほんとにショックだわ」
 滝沢「柳先生、どうかしたんですか?」

 滝沢に聞かれて、不満そうにほっぺたを膨らませている柳先生が可愛いのである!

 男性教師たちはもう一度顔を見合わせて笑うと、柳先生の代わりに野田先生が説明する。

 PDVD_055.jpg
 野田「え、事務の小沢さんがね、結婚するんで辞めるんだそうですよ」
 滝沢「あの、一番若い?」
 甘利「それでね、柳先生としてはいささかショックを受けてる訳ですよ」
 柳「だって、あの子、まだ二十歳過ぎたばっかりでしょ、それなのにもうお嫁に行っちゃうなんてさー!」
 江藤「やっぱり若い方が売れ行き良いんでしょうなぁ」
 柳「江藤先生! ……どうせ私は売れ残りのハイミスですよ」
 江藤「そうですよ」
 柳「なっ……」
 三上「江藤先生! 柳先生もひがまないで、そのうちにね、きっと良い人が見つかりますよ」
 教頭「そうですよ、あせってカスを掴んじゃ元も子もないからですね!

 最後の教頭の言葉、是非圭子に聞かせてやり……いや、なんでもないです。

 滝沢「そうだ、小沢君が辞めるってことは事務にひとり欠員が出来るってことですよね?」

 彼らの会話を聞いていた滝沢、急に何かを思いついたように勢いよく立ち上がって叫ぶ。

 そしてその足で校長室を訪ね、加代を代わりの事務員として採用してくれないかと頼み込む。

 数日後、めでたく加代が事務員として正式に採用されることとなる。

 PDVD_056.jpg
 光男「良かったなぁ、山崎ぃ」
 加代「ありがと」
 清美「良かった、だってさ、山崎さんいなくなっちゃったら私たちどうしようかって思ってたんだもん!」

 それを聞いて一番喜んだのは、本人よりも、スーパーマネージャー加代がいなくなるのを心細く思っていた清美と明子だったかもしれない。

 それにしても、今更だがショートカットにジャージ姿の山本理沙さんが可愛いのである!

 PDVD_057.jpg
 大木「ほんと良かったぜ、こいつら二人きりじゃかえって俺たちのほうが面倒見なきゃならねえモンな」
 明子「何言ってんのよ、あたいたちだってちゃんと役に立ってるんだから! ねえ?」
 清美「ねえ!」

 大木、クールに清美たちをからかっているが、実は照れ臭くて素直に加代の残留を祝福できないのを誤魔化しているだけなのである。

 その4へ続く。


関連記事
スポンサーサイト



コメント

Re:「スクール☆ウォーズ」 第18話「去りゆく君へ」 その3(09/16)  

柳先生、なかなか可愛いですね。
しかし「ハイミス」って今じゃ言いませんね。

Re[1]:「スクール☆ウォーズ」 第18話「去りゆく君へ」 その3(09/16)  

ふて猫様
>加代は圭子さんや節子さんがいるせいで目立たないですが
中々魅力的だと思いますね

いかにも庶民的な女の子と言う感じがしますね。

Re[1]:「スクール☆ウォーズ」 第18話「去りゆく君へ」 その3(09/16)  

影の王子様
>柳先生、なかなか可愛いですね。

2時間サスペンスの悪女の役が印象的なので、たまにこういう役をやると実にキュートですね。

Re:「スクール☆ウォーズ」 第18話「去りゆく君へ」 その3(09/16)  

更新、待っていました!ありがとうございます。
もう一度ゆっくり読んでコメントしますが・・

>なお、どうでもいいことだが、自分で自分のことをブスと言う女性は、ほぼ100パーセント、自分のことをブスだとは思っていないのである。

これをみて、どうしてもコメントせずにはいられませんでした!

その通りです。自分で「ブス」っていう人は、100%ブスだと思ってないし、ブスでもありません。いや、そんなことないよ~って言ってほしくていうのです。
なので、ここでの滝沢の無言は、ブッブーな対応になります。

Re[1]:「スクール☆ウォーズ」 第18話「去りゆく君へ」 その3(09/16)  

Biromi様
いつもコメントありがとうございます。

>なので、ここでの滝沢の無言は、ブッブーな対応になります。

なるほど、勉強になります。
でも、滝沢にそこまで期待するのは酷と言うものでしょうね。

Re:「スクール☆ウォーズ」 第18話「去りゆく君へ」 その3(09/16)  

>何故、相撲から逃げるんだ? 何故、部に踏み止まって相撲界のヒーローになろうとしないんだい?

修造がこれを言う声が聞こえてきました・・・

>大木のことだから、内心、ハラワタが煮えくり返っていたと推察されるが……。

いや、朝雄だったら、ふふふ、かわいいなって許すはずです・・・朝雄なら・・


>でも、滝沢にそこまで期待するのは酷と言うものでしょうね。

酷です。っていうか、それを求めた加代が悪いです。「そんなことないよ~」って言ってくる相手にしか言ってはいけないのです。

Re[1]:「スクール☆ウォーズ」 第18話「去りゆく君へ」 その3(09/16)  

Biromi様
>いや、朝雄だったら、ふふふ、かわいいなって許すはずです・・・朝雄なら・・

確かに、朝男の方がより器が大きいキャラのような気がしますね。

川浜高校ラグビー部は3学期に入って再び猛特訓の合間を縫って相撲部が1人で活動不可になった矢木純平がラグビー部に転入しなければなりません。それでもラグビー部の試験の平均点は70点以上をキープしています。部員全員次回の試合に向けて猛練習に取り組む方が最優先なのだから、スカート捲り等の回想シーン等と悠長な事を言ってられません。学習面では部活と勉強を両立させる方が最優先なのだから、スカート捲り等の回想シーン等と悠長な事を言ってられません。マネージャー山崎佳代は川浜高校事務員採用決定おめでとうございます。もう誰も前に出て引っ張る事は出来ません。いざと言う時、人生の相談相手が居るにしても、結局は自分で考えなければなりません。そして、最終的に自分で自分の道を決めなければなりません。実際に子を産む時の苦悩は、母親しか覚えていません。人間は、誰でも次第に楽な方向へと流されやすい動物です。しかし、そのような生活では、ここ一番と言う大事な時に、本当の力が出せません。僕の前に道は無い、僕の後に道は出来ると言う気持ちで前進して下さい。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

うにゃきち

Author:うにゃきち

最近のコメント

カテゴリー

カレンダー

05 | 2023/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

FC2カウンター