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「ウルトラマンタロウ」 第41話「母の願い 真冬の桜吹雪!」 後編


 第41話「母の願い 真冬の桜吹雪!」(1974年1月11日)
 の続きです。

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 森山「副隊長、C68地点の塀の中から怪獣が現れました」

 警報ブザーが鳴り響くZAT本部に、森山隊員の凛然とした声が飛ぶ。

 それにしても、ちょっと髪の毛が長くなって、ますます女っぽくなった森山隊員、最高です!

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 太陽エネルギーを浴びたM81のエネルギー体は、怪獣ゴンゴロスと言う新たな肉体を得て、住宅街の真ん中で暴れまくる。

 もっとも、子供が描いた絵が元になっているせいであろうか、ゴンゴロスは、楽しそうにビルの上にひっくり返って押し潰したり、アドバルーンを見るとすぐ飲み込んだり、その行動は、あたかも無邪気な子供のようであった。

 ZATが(珍しく全員で)出撃して攻撃を加えるが、コンゴロスは尻をこちらに向けると強烈な屁をかましてくる。

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 荒垣「うーっ、続けて攻撃するっ」

 ひどい悪臭に鼻をつまみながら命令する荒垣と、その後ろでしかめっ面をする森山隊員。

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 と、ゴンゴロスは自分が出て来た塀のある一角を見下ろすと(相変わらず気の遠くなるほど作り込まれたミニチュアセットである)、

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 青白い光に変化して、再びさっきの塀の中へ入り込んで、絵に戻ってしまう。

 荒垣たちもそれを見ていて、地上に降りて塀に対して攻撃しようとするが、またあのおばさんが正博の耳を引っ張りながらやってくる。

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 おばさん「皆さん、この子です、この子があの絵を描いたんですよ!」
 光太郎「待って下さい、まだ別に絵が怪獣になったと言う証拠はないんですから」
 おばさん「だって私がこの目で……」
 荒垣「しかし、子供の描いた絵が……」
 おばさん「ああ、そうですか。じゃあね、なんで皆さんは銃を構えてあの絵を取り巻いてるんですよ!」

 荒垣たちも、絵が怪獣になったことは承知していたが、それを認めると絵を描いた正博が世間から糾弾されてしまうと、いかにも良心の塊のZATらしいことを考え、あえておばさんの前では否定的な態度を見せていたのだが、おばさんに鋭く指摘されて口ごもる。

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 おばさん「何処の子だ、君は? さ、親のところに案内しなさい。厳重に抗議してやる」
 正博「ま、待ってよー、母ちゃんは病気が重いんだ。あの桜並木だって母ちゃんの為にぃー」
 おばさん「分かった、あの病院だな?」
 正博「待ってったらーっ! 僕が描いた絵が動き出したんだから僕が消してくる。だから母ちゃんをいじめないでよー」

 母親に余計な負担をかけまいとする健気な正博は、そう叫ぶやおばさんの手を振り切ってあの絵のところに駆け寄り、自分の服を雑巾代わりにチョークを消そうとする。

 と、消されてなるものかと、ゴンゴロスは再び実体化&巨大化する。

 荒垣たちは正博を連れてその場を離れるが、正博はひとりであの塀の前に戻ってくる。

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 そして正博は、桜並木の横に、今度はウルトラマンタロウの絵を描く。

 正博「タロウ、出て来てよー、出て来てあの怪獣をやっつけてよー!」

 絵から生まれた怪獣を、タロウの絵に頼んで倒そうとする、いかにも子供らしい柔軟な発想だった。

 無論、タロウこと光太郎は、離れた場所でゴンゴロスと戦っているので、タロウが出現する筈もない。

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 なお、ゴンゴロスの吐いた炎が隊員たちの周囲で爆発すると言うシーンがあるのだが、その前後に一緒にいた森山隊員の姿が、このカットにだけ見えない。

 そう、野郎どもはともかく、松谷さんのようなか弱い女性にこんな危険なアクションはさせられないという、スタッフの気遣いだろう。

 もっとも、35話では松谷さんもかなり激しい爆発の中に立たされていたが、その時の経験から「あんなの、もーいやっ!」と、駄々をこねて参加拒否をしたとも考えられる。

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 正博「タロウ、出て来て、タロウ! タロウ、タロウってばーっ!」

 自分の描いたタロウに向かって、何度も何度も叫び続ける正博。

 そんな願いをよそに、タロウの絵はぴくりとも動かず、一方で、ゴンゴロスは炎を撒き散らして周囲を地獄絵図に塗り替えていく。

 ZATは、再び戦闘機を上げてゴンゴロスを攻撃する。光太郎だけは地上に留まり、正博を探しに塀の前まで戻ってくる。

 荒垣たちは様々な武器でゴンゴロスに猛攻を加えるが、普通の怪獣とは体の組成が異なるのか、ゴンゴロスには全く通用しない……と言うより、まるで手応えがなく、隊員たちも途方に暮れる。

 光太郎は、塀に描かれたタロウに必死で頼んでいる正博を見付け、避難させようとするが、正博は頑なにその場から動こうとしない。

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 そのうち、ゴンゴロスが何故か病院の方へ向かって移動してくる。

 あるいは、(遊び疲れたので)単に塀の中に戻ろうとしていたのかも知れないが。

 正博「こんなの頼んでいるのに出て来ないのならもういいやー、僕がひとりでやっつけてくるー」

 正博、遂にタロウの絵に見切りをつけて、無謀にも怪獣に向かって走り出す。

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 光太郎、タロウの絵に背中をつけて、それと重なるように「タロウーっ!」と叫んで変身する。

 うーん、ここは、少年の夢を叶える為に、一旦絵の中に入った光太郎が、タロウに実体化するほうがより盛り上がったんじゃないかな?

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 住宅街で、タロウとゴンゴロスが激しくぶつかり合う。

 細かく張り巡らされた電線とか、もう賛辞を捧げるのに飽きたけど、それでもやっぱり当時の特撮スタッフの仕事ぶりには感嘆せざるを得ない。

 タロウも、手応えのない相手に苦戦するが、最後は、ゴンゴロスの本体が心臓部分のエネルギー体であることを見抜き、両手を伸ばして大量の水を吹きかけると、

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 手をガラスを拭く時のように左右に動かして、その体を落書きを消すようにして消していく。

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 反対側から見た図。

 具体的にどうやって撮影してるのかさっぱり分からないが、見事な特撮である。

 怪獣が奇麗さっぱり消えてしまうと、本体である青白い球体が浮上して逃げて行こうとするが、タロウは必殺ストリウム光線を叩き込み、粉々に爆破する。

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 と、その破片が桜の花びらとなってぱらぱらと降って来て、季節外れの桜吹雪が舞う。

 正博「ありがとう、タロウーっ!」

 手を振る正博に頷いて見せると、タロウはその手に桜の枝を出現させ、それを正博に向かって放る。

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 正博は早速その枝を母親のところへ持って行く。

 母親「わぁー、奇麗、ありがとう……」
 正博「どうだい、母ちゃん、良い匂いがするだろう? タロウがくれた花だもん。病気もすぐ良くなるよね」

 その見事な桜の花を見、その香りを胸いっぱいに吸い込んだ母親は、早くも見違えるような血色の良さになっていた。

 母親「でも、皆さん、ほんとは正博がご迷惑をお掛けしたんじゃないでしょうか?」
 荒垣「いえ、そんなことはありません。正博君の絵がなくても怪獣は出て来て結局は暴れたんですから」
 光太郎「むしろ、正博君の描いたウルトラマンタロウの絵が怪獣をやっつけたんですから、正博君は大手柄なんです!」

 親子の心理的負担を消そうと、口々に正博のせいではないと強調する荒垣たち。

 正博は、将来は画家になるんだと夢を語る。

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 母親「画家になるんなら、まず図画の成績を3か4まで上げなくちゃね」
 正博「そうかー」
 荒垣「じゃあそろそろ失礼しようか」
 正博「もう帰っちゃうのー?」
 光太郎「お兄ちゃんたちはね、花より団子、お腹が空いてきたんだよ」

 光太郎はそう言いながら、自分のではなく、横の荒垣副長のまんまるなお腹をさすって見せる。

 荒垣「おいおいおい」
 一同「はっはっはっはっ」

 こんな、まるで家族のような和やかな雰囲気は他の防衛隊ではまず見られないZATの特色だよね。

 たとえばMACで、ゲンがもし同じようなことをダンにやったら……と想像するだけで背筋が凍る。

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 そして最後は、ちょっと顔を上向きにして口を開けて笑うところがベリーキュートな森山隊員の画像で締めましょう!

 以上、名作と言うほどではないが、しみじみと心が温まるストーリーでありました。

 さおりさんが出て来ないのがちょっと残念。


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コメント

Re:「ウルトラマンタロウ」 第41話「母の願い 真冬の桜吹雪!」 後編(06/27)  

今回はおばさん>>>>怪獣のような気がするように思うのですがね😓いつか見たパターンのように見えるのは私だけでしょうか?あのおばさんの髪型は一度見たら忘れない程のインパクトですね😅

さおりさんが出て来ないのがちょっと残念  

 そう。42・43話に出たら、最終回まで出てきません(45話には名前は東・北島のセリフから発せられるが)。この時期他の特撮番組(ダイヤモンド・アイ)には小野 恵子はゲスト出演していたのに…。

Re[1]:「ウルトラマンタロウ」 第41話「母の願い 真冬の桜吹雪!」 後編(06/27)  

影の王子様
>森山隊員がいてほのぼのとしたZAT>>>南&美川隊員と女性2人もいるけどギスギスしたTAC
>ですなぁ・・・しかもZATには同じミニスカの女性オペレーターがいるしなぁ・・・
>MATの丘隊員は恋愛感情湧かないし、いくら松木隊員がいてもMACは全滅しちゃうし・・・
>2期シリーズではやはりZATがいいです。

就職するならZATしかないですよね。

Re[1]:「ウルトラマンタロウ」 第41話「母の願い 真冬の桜吹雪!」 後編(06/27)  

ふて猫様
>今回はおばさん>>>>怪獣のような気がするように思うのですがね😓いつか見たパターンのように見えるのは私だけでしょうか?あのおばさんの髪型は一度見たら忘れない程のインパクトですね😅

確かに、現実的にはおばさんのほうが怖いですよね。

Re:さおりさんが出て来ないのがちょっと残念(06/27)  

うんにゅるりん様
> そう。42・43話に出たら、最終回まで出てきません(45話には名前は東・北島のセリフから発せられるが)。この時期他の特撮番組(ダイヤモンド・アイ)には小野 恵子はゲスト出演していたのに…。

今見ると、怪獣なんて要らないから、さおりさんや森山隊員を出せと本末転倒なことを思ってしまいます。

ファンタスティック・コレクションの功罪  

TVドラマ「怪獣倶楽部」は舞台が「1970年代」でビデオも無い時代で
「彼らはかつて観た記憶を頼りに"脳内上映"して執筆した」のですが・・・

1978年頃の「第3次ウルトラブーム」を牽引したと思われる「ファンタスティック・コレクション」は
第1集でQ・マン・セブンを大絶賛、第2集で新マン・エース・タロウ・レオを酷評してましたが
まさしくビデオもあまり無い時代の出版だったから、同じ様に再度視聴しての執筆ではなかったのでは?
実在の「怪獣俱楽部」に在籍していた池田憲章さんは「第1期世代の自分には「タロウ」は許せなかった」
と書いてたしなぁ・・・

当時小学生だった自分はしばらくの間「洗脳」されていましたね・・・恥ずかしいです。

Re:ファンタスティック・コレクションの功罪(06/27)  

影の王子様
>1978年頃の「第3次ウルトラブーム」を牽引したと思われる「ファンタスティック・コレクション」は
第1集でQ・マン・セブンを大絶賛、第2集で新マン・エース・タロウ・レオを酷評してましたが
まさしくビデオもあまり無い時代の出版だったから、同じ様に再度視聴しての執筆ではなかったのでは?
実在の「怪獣俱楽部」に在籍していた池田憲章さんは「第1期世代の自分には「タロウ」は許せなかった」
と書いてたしなぁ・・・

自分、恥ずかしながら第2集は持ってないんですよね。ま、「セブン」を基準にしたら、そりゃみんな質は落ちていると言えるかもしれませんが。

>当時小学生だった自分はしばらくの間「洗脳」されていましたね・・・恥ずかしいです。

自分も、「洗脳」じゃないけど、昔はタロウのことを(ろくに見たこともないのに)バカにしてました。

Re:「ウルトラマンタロウ」 第41話「母の願い 真冬の桜吹雪!」 後編(06/27)  

何処かで見た事があったと思ったら北川さんはセブンの第16話に出演されていたようですね😅
死人メイク(どないやねん😓)のお陰で同一人物だとは気が付きませんでしたね

Re[1]:「ウルトラマンタロウ」 第41話「母の願い 真冬の桜吹雪!」 後編(06/27)  

ふて猫様
>何処かで見た事があったと思ったら北川さんはセブンの第16話に出演されていたようですね😅

ええ、自分も16話のレビューして初めて気付きました。

女性ゲスト2人

北川さんがセブンの第16話に出演されたのに対してパーマオバさんは帰マンの第45話(地球頂きます)の教育ママを演じていた人でしたね😅(名前が出なくてごめんなさい🙏)

Re: 女性ゲスト2人

五月晴子さんですね。

五月晴子さんは常連

円谷作品では、ヤメタランスの回とレオのウルトラマンキング登場回、プロレスの星アステカイザーで教育ママ役をやってました。80では優しいおばさんの役でゲストヒロインの島本須美さんと会話するシーンがありました。
五月さんといえば熱中時代ではやはり教育ママ役で2シリーズに登場し、第1シリーズでは準レギュラーです。

Re: 五月晴子さんは常連

息が長い俳優さんでしたね。まだご存命らしいですが。

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70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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