第21話「潮風がはこぶ愛」(1981年6月27日)
「ここ、政府の官邸では今、重要な秘密会議が持たれていた……」と言うナレーションが流れる中、警戒厳重な首相官邸の様子が映し出され、

続いて、「第二次大戦中、ナチスドイツのこの軍輸送船が大量の財宝を積み込んでいたことはここにある記録文書からも明らかです……」と、会議の席で話している男性の姿が出てくるのだが、演じているのが「宇宙刑事シャイダー」第20話で、不思議ソング病に冒されて凶暴化して周りの人間を蹴りまくっていた武闘派首相だったので、いきなり管理人は笑いの発作を起こしかける。
もっとも、今回は総理大臣の役ではなく、首相は別にいるのだが。
首相「三崎沖で海女の兄弟が発見した沈没船はその輸送船に間違いないのかね」
武闘派首相「おそらく」
首相「引き揚げは早い方がいいな」
首相の言葉を受けて、その横に座っていたサングラスの男が「ですが、それ相応の準備が必要です。作業は急いでも三日後……」と付け加える。

首相「君は見たことのない顔だね?」
首相も他の列席者も、ここで初めて見知らぬ男が会議に紛れ込んでいることに気付く。
気付くの遅っ! 仮にもここ首相官邸やで……しかも、首相のすぐそば。ショッカー並みのセキュリティの緩さである。
その不審人物の正体はダークQで、会議の内容を盗み聞きに来ていたのだ。
ダークQは窓から中庭に飛び降り、その情報を北極の機械帝国に持ち帰る。

ゼロワン「総統閣下、ダークQの報告に間違いはございません」
ヘルサターン「うむ、沈没船の第一発見者であるその海女を見付け、日本政府より先に引き揚げるのだ。さ、ゆけいっ」
ゼロガールズ「はっ!」
と言う訳で、今回は、ナチスドイツの沈没船から財宝をゲットしようぜ! と言う極めて即物的な作戦が繰り広げられることになる。
……しかし、そんなことしなくても、政府が沈没船を引き揚げたところを横取りした方が手っ取り早い気もするけどね。
ちょうどその頃、欣也と美佐が休暇を貰ってその三崎(岬? 御崎?)に来ていた。
偶然と言うには図々しいが、二人は嵐山から連絡を受けて機械帝国の企みを知り、急遽一帯の警戒に当たることになる。

波打ち際をしぶきを上げながら疾走する欣也のバイクを離れた所から見ているゼロガールズたち。
すげー目立ってますよ。
ゼロワン「こうも早くサンバルカンに気付かれるとは……」
ゼロツー「愚図愚図してはいられないわ」

問題のその海女の兄弟……姉・波子と弟・ひろしが港を歩いていると、他の海女たちと行き会う。
海女「あれ、波子とひろしでねえか。相変わらず仲がええなぁ」
海女「今日は波があれえで、やめたがええな」
波子「でも、ひろしが」
ひろし「大丈夫さ、さ、姉ちゃん行こ」
他の海女たちは得体の知れない訛りで喋ってるのに、波子たちは奇麗な標準語を話している。
ここは一体何処なんだろう?
それはさておき、その後、波子はひろしが海に潜ろうとせがむのは、漁の為ではなくあの沈没船の財宝が目当てだったことを知り、驚く。

波子「お前、そんな気持ちで……」
ひろし「だって沈没船には宝があるかも知れないじゃないか」
波子「海女は海であわびを取るのが仕事なのよ。そんな悪いこと出来ないわ」
ひろし「第一発見者はお姉ちゃんなんだよ」
波子「たとえ宝があっても国のものよ。第一海女の私たちに引き揚げられる筈もないわ」
ひろし「おいら、もう、貧乏はイヤだ!」 姉と言い争った挙句、子供らしからぬ魂の叫びを迸らせるひろしであった。
管理人も時々同じこと言いたくなるけどね! そんな弟の頬を、波子は悲しそうな顔で思いっきり引っ叩く。
波子「ひろし! 貧しくても幸せにって母さんが……」
ひろし「その母ちゃんが潜水病で死んだのも貧乏だったからだぜ!」
波子「……」
ひろし「姉ちゃんがイヤなら、誰かに沈没船の位置を売りつけてやるんだ!」
姉にしばかれてもしょげることなく、ふてぶてしい態度を崩さないひろし少年。
末頼もしい逸材である。
と、その時、いつの間にか近くに来ていたゼロガールズたちが彼らの前に現れる。

ゼロワン「その話、買おうじゃないの」
波子「あなたたちは?」
ゼロワン「沈没船の位置を教えてくれれば……ふんっ」
ゼロワンが鼻を鳴らしてゼロツーに指図すると、ゼロツーが手にしたアタッシェケースを開いて、兄弟が見たこともない大量の札束を提示する。

波子「お断りします!」
ひろし「お姉ちゃん、おいら貰うぜ」
波子「待ちなさい、ひろし、こんなお金を持てば一生後悔するのよ。この人たちはきっとワルモノよ!」
何故か今回に限って普段着のままのゼロガールズたち、一瞬で波子にその正体を見抜かれてしまう。
今までだったら大抵、ゼロワンあたりが普通の人間の格好でにこやかに話しかけたりするものだけどね。
波子はひろしからケースを取り上げようとするが、思わずひろしの体を突き飛ばしてしまう。

ゼロワンたちはすかさずひろしを人質にして、波子に口を割らそうとするが、波子は断固として拒否する。
ちょうどそこへ、欣也と美佐が通りがかり、欣也はバルシャークに変身してゼロガールズの中に突っ込むと、波子とひろしを助け出す。
その後、イーグルとパンサーも駆け付けた為、ゼロガールズたちは一時撤退する。
偶然にもほどがあるのだが、波子は美佐の旧友であった。
その後、ひろしは近くの病院に収容されて手当てを受ける。医者が言うには数日で退院できるらしい。

波子「良かったね、ひろし」
ひろし「姉ちゃんの顔なんか見たくないや!」
波子「え」
ひろし「姉ちゃんはおいらなんかどうなっても良かったんだ。おいらのことなんかちっとも考えてないんだ」
ひろしはそう言うと、ぷいっと顔を背けてしまう。
欣也たちは基本的に大人しいので何も言わないが、もしこれが一条寺烈だとか風見志郎などの熱血系ヒーローだったら、とりあえずぶん殴ってるところだ。
もっとも、さきほど波子が弟の命より沈没船の情報を優先したことは事実なので、ひろしが拗ねるのにも一理はあるのだが……
弟にそんな態度を示され、動揺して涙ぐむ波子を美佐はなんとか励まそうとする。
波子「ごめんなさい。2年半ぶりに会ったって言うのに」
美佐「ううん、でも、沈没船の発見者が海女だったとは聞いていたけどあなただったとはね。大変ね、弟さんを抱えて」
波子「ありがとう、心配かけちゃって」
美佐と話しているうちにようやく波子の顔にも笑顔が戻る。
その後、欣也は病院に残り、イーグルとパンサーはそれぞれ単独で周囲の海の探索に出掛ける。
だが、彼らの動きは全てブラックマグマに把握されていた。

まず、パンサーが、海に向かって突き出した鋭い岬の先端に立って、沖を監視していると、背後からゼロワンたちが音もなく近付き、パンサーが振り向くと同時に思いっきり突き飛ばし、海に落っことす。
豹の化身であるパンサーは、当然水中での戦いは苦手で、待ち構えていた戦闘員に囲まれて苦戦する。
すぐにイーグルも応援に駆けつけて、パンサーを陸へ引き揚げる。

ゼロワン「イソギンモンガー!」
すかさずゼロワンは、磯辺に潜んでいたイソギンモンガーに命じて、二人を攻撃させる。
が、イソギンモンガーは二人に反撃されるとあっさり退却する。
イーグル「もしかして今のは俺たちをひきつける罠?」
二人は病院へ急いで引き返すが、既にひろしはゼロツーたちによってさらわれた後だった。
CM後、ゼロガールズたちはひろしを案内役として漁船に乗って沖へ出ていた。

ゼロワン「ゼロフォー、探知機で調べろ」
ゼロフォー「はっ」
ゼロワン「確かに、このあたりだね?」
ひろし「うん」
ゼロフォー「違う、ここじゃない」
ゼロワン「なんだって!」
ひろしは自信たっぷりに頷くが、その直後、探知機を操作していたゼロフォーが否定する。
ゼロワン「坊や、騙したね」
ひろし「確かにこのあたりだよ」
ゼロワン「黙れぇっ」
ゼロワン、かすれ声で叫ぶと、ひろしを引っ叩く。
嗚呼、ワシもゼロワンに引っ叩かれたい……(何が、嗚呼だ)
ゼロワン「さぁ、言うんだ、お前は金が欲しいんだろう?」
ひろし(やっぱり、お姉ちゃんの言うとおりだったんだ……)
ゼロワンに厳しく迫られ、やっとひろしは自分が間違っていたことを悟る。

ひろし「誰が言うもんか、金なんかいらねーや!」
ゼロフォー「なんだって?」
ゼロワン「待て、言わなければお前のお姉さんを……ふふふふ」
ゼロワン、いきりたつゼロフォーを制すと、悪の伝統にのっとってひろしを脅す。

ひろし「おいらはどうなってもいい、姉ちゃんに手を出すなー」
ゼロワン「分かった、分かった、だったら言うんだよ!」
ゼロワン、ひろしの体を掴んで船縁から半身を乗り出させる。
それにしても、ゼロワンの脇腹のスースーする衣装、今回はまた一段と色っぽく感じられる。
しかも、切り返しのショットでは、
遂にその神聖な下乳が見えてしまう! おまけに、ゼロワンが体を動かすのにあわせて、たぷたぷ揺れるんですよぉ。
しかし、悲しいことに、このブログにおけるゼロワンの活躍は、これが見納めとなってしまうようだ。
まぁ、これがゼロワンからの最後のプレゼントだったと思いたい。
と、陸地から波子が「私が位置を教えるからひろしを助けて」とゼロワンたちに向かって叫んでくる。
ゼロワン「あの女に聞いた方が早い。船を動かせ」

彼らは陸地に上がり、洞窟の入り口に立っている波子に声をかけるが、波子はいきなりゼロスリーの腕を掴んで投げ飛ばす。
そう、それは波子ではなく、海女の格好をした美佐だったのだ。
美佐はひろしの手を引いて逃げようとするが、浅瀬に潜んでいたイソギンモンガーがロープのような触手を伸ばして美佐の足にからめる。

べったりうつ伏せに倒れた美佐のぴくぴく動くお尻の画像は、尻フェチとしては見逃せないのです。
この後は、サンバルカンがやってきていつもの戦闘シーンとなる。
事件解決後、波子とひろしは元の仲の良い兄弟に戻り、沈没船の財宝も無事引き揚げられるのだった。
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