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スケバン刑事3 少女忍法帖伝奇」SP 「三姉妹 最も危険な旅 八つの死の罠」 後編

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 SP「三姉妹 最も危険な旅 八つの死の罠」(1987年4月23日)
 の続きです。

 その夜、菊子スペシャルの前に固まってぼんやり座っている結花たち。
 彼らは行く先々で敵の攻撃を受けたことから、内通者がいるのではないかと考え、自然、車に手錠でつながれている影丸くんに疑惑の目を向ける。

 当然、影丸くんは躍起になって身の潔白を主張する。

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 唯「あんたは本気じゃなかった。そうじゃろ? じゃから色々白状してわちらに協力してくれた。あんたには本当にして良いことと悪いことの区別がついちょった、そうじゃろ?」
 影丸「……」

 最初から彼に好意的な唯だけは、そう親しく語りかけて安心させようとする。

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 菊子「どっちでもいいじゃないの、所詮みんな自分が可愛いのよ、影が世の中を滅ぼそうとするのがエゴなら、それからこの世の中を守ろうとするこっちだってエゴ、はっきりしてるのは、敵と味方があるってことよ。敵は倒さなきゃならない、でなきゃこっちがやられる。それだけのことよ」

 菊子、そう言い放ってみんなを鼻白ませると、結花に見張りを頼んでから仮眠を取る為、車に潜り込む。

 由真「っとにやな女だね、あいつ」
 唯「愛想が良いとは言えんね」
 由真「お前もとろいねー、あの女にこんだけ勝手なことされて言われて頭に来ないのかよー」
 唯「今度は良いとこなしじゃし、菊子さん実力もあるし、威張られてもしょうがいないわい」

 唯がこれだけあっさり相手の実力を認めてカブトを脱ぐのは異例のことであった。由真は妹の態度にじれったくなって、さっさと寝袋に入って寝ようとする。

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 それからどのくらい経ったか、突然、車の周辺が真昼のような明るさに照らされる。

 唯「照明弾じゃ」
 由真「敵に居所がばれちまうよ」

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 車から出て来た菊子は、いきなり影丸くんの頬をビンタする。

 菊子「こいつが今の照明弾を上げたのよ、やっぱり影側についてるんだわ」
 影丸「僕じゃない!」
 唯「こん人がやったっちゅう証拠はないじゃろう?」

 菊子は、車の近くで由真が見付けた照明弾の発射筒が、黒丸がスパイだと言う証拠だと決め付けるが、

 由真「さぁそれはどうかね、黒丸良也は手錠に繋がれてて動けないんだよ。あんたがやったのかもしれない」
 菊子「寝惚けるんじゃないわ、この黒丸は忍者の端くれよ、手錠抜けの術を知ってるに決まってるわ」

 菊子は更に、黒丸が手先となって、自分たちが「八門遁甲の陣」に誘い込まれているのだと喝破する。

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 唯「八門遁甲の陣?」
 菊子「相手を誘い込んで背後を封じ、七たび八たび襲撃して相手の力を奪う。しかして、究極の内懐へ誘い込み、疲れ切ったところにとどめを刺す、これ、すなわち八門遁甲の陣、諸葛孔明がこの秘法を駆使して多くの戦いに勝利を収めたと言う究極の戦術よ!」

 フィクションの世界ではそう言う風に描かれることもあるが、無論、史実で孔明がそんな魔法のような戦法を使ったという記述はない。ここに出てくるイメージも、単なる軍隊の陣形のように見える。

 手荒なことをしてでも黒丸の口を割らせようとする菊子、それをやめさせようとする唯、由真の間に緊張が走り、この場で殺し合いを始めかねない雰囲気になるが、ちょうどその時、周囲に張り巡らされていた鳴子が鳴り、見張りの結花の「敵襲!」と言う声が飛んできた為、三人は喧嘩を一時中断すると、敵の襲来に備えて一箇所に集まる。

 散発的な攻撃の後、手榴弾のようなものが飛んでくる。結花は、咄嗟に仲間を庇って自らがその衝撃をまともに受けてしまい、斜面を転がり落ちてそのまま動かなくなる。由真以上の重傷を負ってしまったのだ。

 唯「くそぉ、影ども、許せん、許せんわい!」

 唯、ヨーヨーを握り締めて、怒りに体を震わせる。

 こうして波乱の夜が明ける。

 依然として結花は昏々と眠り続けていて、その右手を黒丸が心配そうに握り締めている。

 唯(この心優しい黒丸良也が敵のスパイじゃなんて……そんな訳はなか。じゃあ……)

 疑いたくはないのだが、唯はどうしても菊子に疑惑の目を向けてしまう。

 菊子は菊子スペシャルに全員を乗せて、浅瀬の中を走って土竜町へ向かう。

 その途中にも、次々と影が襲い掛かってくるが、なんとか振り払い、再び開けた場所(採石場)へ出る。
 菊子は敵の目の届かない場所に車を止めると、全員を車から遠ざけさせる。そして菊子スペシャルの自爆装置によって、思い切り良く愛車を爆発させる。

 それによって敵の目を眩まそうと言う作戦であった。

 だが、

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 風角「みんな吹っ飛んで死んだか、いやっ、ふっふっふっふっ、さすが我ら魔道衆いちの手タレ、いや手練れじゃ、ちゃんと通信紐を残していきおった」

 車の残骸の中から一見変哲のない結び目のある紐を見付けた風角は、唯たちがまだ健在であることを知る。

 そして、その紐を伝書鳩の足に結び付けて、土竜寺へ飛ばす。

 それにしても、今回は、伊藤かずえさんのキャスティングがストーリーとマッチして成功してるよね。大映ドラマではワルモノを演じることもある伊藤さんだからこそ、視聴者にも終盤まで菊子と黒丸の、どちらがスパイなのか判断がつかず、それがほどよいドラマの味付けになっているからだ。

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 なお、土竜寺でその伝書鳩を受け取って、朱麗院とやらに報告する尼さんを演じているのが、「宇宙刑事シャイダー」の陽子役、原美穂さんである。

 尼「敵と行動を共にしよる、魔道衆のひとり、六角坊より中間報告のようでございますな……結び目が二つ、敵のうち二人が、深手を負うたようでございます。八門遁甲の陣、いよいよ仕上げの時かと」
 朱麗院「さようか、それは何より」

 御簾の向こうに座っている小柄な影ははっきりと見えないが、目の部分だけ映って、それが紛れもなく翔であることを示していた。

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 さて、唯たちは漸く、土竜寺から伸びて土竜町を貫く大通りを見下ろす小高い丘に辿り着いていた。

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 唯「由真姉ちゃん、結花姉ちゃんを頼むね」
 由真「お前一人をあんな奴らとやれるかよ。これはどう考えても私らを倒す為の罠に違いないんだ。あいつか、あいつか、どっちかが敵と通じているのは間違いないんだ」

 と、離れたところで彼らのヒソヒソ話を聞いていた菊子が不意に嘲るような笑い声を立てる。

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 菊子「怖気づいたようね」
 由真「なんだとぉ」
 菊子「帰んなさい、お嬢さんたち、突っ張ったり威勢の良いこと言ったって、所詮あんたたちなんてそんなもんよ!」
 唯「そうはいかんわい! わちは帰らんよ、菊子さん、これが罠でん、なんでん、あんたと行く。絶対に後ろへは引かん」
 菊子「……」

 自身の鋭い眼光を真っ向から受け止めてそう宣言する唯を、菊子は少し見直したようであった。

 唯はもう一度由真に結花のことを頼むと、菊子、黒丸と共に土竜寺へ向かう。

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 唯、道端に立って「うっふ~ん」と言うようにしなを作って、行き過ぎる車を引っ掛けようとする。

 たちまち、幌付きのトラックのおやじ(団巌)が引っ掛かり、快く唯を助手席に乗せてくれる。

 その隙に、菊子と黒丸がこっそり荷台に入り込む。

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 ところが土竜町には、土竜寺の息がかかっていて、途中、物々しい検問が張られていた。

 運転手「土竜寺を爆破するって脅迫電話があったらしくてね、街の人みんなで怪しいやつ探してるんだってさ。なんでも、若い女の子たちと男の子がひとりらしいんだけどね……あんたひとりだもんな、関係ねえよな」

 が、警察や消防団は念を入れて、荷台の中を調べさせて欲しいと言ってくる。何も知らない運転手は簡単にそれに応じる。

 荷物の陰に息を潜めて隠れている菊子たちが発見されそうになったその時、

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 突然、一台の車がクラクションを鳴らしながらトラックの横を駆け抜けていく。

 車がトラックの前で停まると、ドアを開けて由真が顔を出す。

 由真「土竜寺はぶっ潰してやるぜ!」
 村人「あれが脅迫電話の犯人だ!」
 村人「くらーっ!」

 由真が助手席に戻ると、車は急発進する。

 唯たちはその隙に素早くトラックを離れ、すぐ近くの土竜寺へ向かう。

 肝心のあの車、一体誰が運転していたのかと思えば、

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 由真「さぁ、東京までぶっ飛ばしてくれよ。姉貴を病院に連れて行かないといけないんだから」
 若者「それじゃ、ほんとに、ほんとに俺とデートしてくれるか?」
 由真「うん、あんたみたいなのが通りがかってくれてほんと良かったよ。私のタイプだよ!」
 若者「わーおっ!」

 そう、由真も色仕掛けでたまたま通りがかった若者を引っ掛けて自分たちが囮になろうとしたのだった。

 ちなみにこのケーハクそうな若者、「少女コマンドーいづみ」第1話でいづみにちょっかいかけてきた若者を演じていた山田良隆さんである。

 一方、唯たちは黒丸の案内で簡単に土竜寺の本堂に到達していた。

 菊子「唯、ラストバトルよ、ヘマすんじゃないわよ」
 唯「菊子さんこそ」

 二人は意気込んで本堂へ突入するが、内部はがらんとしていて人の気配が全くない。

 唯、ひとりで本堂の中に残っていたが、建物の外から「ああっ」と黒丸の悲鳴が聞こえてくる。

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 唯が慌てて外へ飛び出すと、建物のすぐそばに、胸から血を流した黒丸が倒れていた。

 唯「良也、どげんしたんじゃ?」
 良也「菊子さんに……やられたんだ。気をつけろ、唯ちゃん、やっぱりあの人だ……」
 唯「良也! ……死んだ。折角、立ち直ろうとした良也が!」

 唯が黒丸の体を抱いて悲しみに暮れていると、銃を手にした菊子がその後ろに現れる。

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 唯「やっぱり、敵に通じちょったのはあんたじゃね!」
 菊子「……」
 唯「何が理由で暗闇指令を裏切り、わちらを罠にかけたか知らんが、姉ちゃんたちを傷付け、罪を償おうとした良也を殺したあんたが許せん! 勝負せい」
 菊子「何を言っても、今のあんたは聞く耳を持たないでしょうね」

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 菊子「私の抜き撃ちは0.25秒、あんたはヨーヨーを投げるのに0.5秒を要し、そのヨーヨーが私の体に届くまでになお0.8秒かかるでしょう、勝ち目はないわ。唯、もう一度だけ言う、やる以上は殺すわよ!」

 菊子は唯と向かい合いながら、唯に勝ち目がないことを説明し、唯を思い止まらせようとする。

 それは単に戦いを回避したいと言うより、心底、唯の身を案じている様子に見えた。

 二人は本堂に移動して決闘するが、なんだか良く分からないうちに唯が勝って、菊子の体は障子を突き破って吹っ飛んでいく。

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 唯「勝ったぁ、わちが勝った……」
 風角「かかったな、風間唯!」

 強敵に勝利してホッと安堵の息を漏らす唯に、どこからか男の声が聞こえてくる。

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 続いて数本の苦無が飛んでくる。唯は体を回転させてそれをかわす。

 立ち上がり、ヨーヨーを構える唯の前に、「アービラウンケンソワカー」と唱えながら、幻のように風角と部下の修験者たちが揺らめき現れる。

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 唯「お前は?」
 風角「影の忍び、魔道衆・棟梁、海頭入道風角! 我らが仕掛けた罠、八門遁甲の陣に見事嵌まりおったわ。風間三姉妹、お前たちを倒すことがこたびの我らの窮極の目的であった。ことに、額にカーンの梵字が浮き出す風間唯、お前をな」
 唯「そんために、こんげな回りくどいことを考えたんか!」
 風角「これがもっとも確実な手段よ、ひとりまたひとりと仲間を倒していく。現に今お前は、傷付いてたったひとりだ。疲れ果ててな。厄介な多聞菊子にいたっては、お前自身が倒してくれたわ」
 唯「そんなぁ、多聞菊子はお前らの仲間と違うんか?」
 風角「違うとも、長年我らを追及し続けた、憎い政府機関のエージェントであったのさ。あやつを始末できたのも収穫であったわ」
 唯「わちは、わちはなんちゅうはやまったことをしてしもうたんじゃ! 菊子さん……」

 自分が大変な勘違いをしていたことに気付いた唯は激しく動揺し、敵を前にして、背中を向けて倒れ込んでしまう。

 影たちとの戦いになるが、平常心をなくした唯は、彼らの術にかかって絶体絶命のピンチに陥る。

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 菊子「唯、目を覚ましな!」

 その時、破れた障子の向こうから現れて銃をぶっ放したのが、倒された筈の菊子であった。

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 唯「菊子さん!」
 菊子「忍者に気を取られちゃダメ、影の動きに目をつけるのよ」
 唯「無事じゃったんじゃな?」
 菊子「へなちょこヨーヨーにやられる私じゃないわ」
 唯「可愛くない!」

 唯は、菊子のアドバイスに従って、隠顕自在の修験者たちを次々とヨーヨーで倒していく。

 風角「おのれ、唯、菊子、奥の院、餓鬼堂にて待ちおるぞ」

 残った風角はそう言い残して後退する。

 菊子「奥の院、餓鬼堂、そこが本当のラストバトルの地よ。勿論、それも奴らの罠でしょう。でも、私たちは行くしかない」

 二人がその餓鬼堂たる建物へ向かう途中、唯は「あんたが敵を憎むその激しさ、普通じゃないと思うんじゃけど……」と、以前から気になっていたことを聞いてみる。

 菊子は、以前、親友でもあるエージェントと組んでいた頃、今回と同じく、八門遁甲の陣に掛かってしまったのだと告白する。

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 菊子「唯、さっきのあんたと同じよ。私はこの手で親友を撃った。彼女は死んだわ、このマスコット人形ひとつ残してね……」

 うーん、モナリザの親友にして相棒と聞いたら、反射的に笙子(いとうまい子)のことを思い浮かべてしまうのは、自分が「不良少女~」マニアだからだろうか。

 ついでに、ラストバトルとか、コマンドとか言う単語を聞くと、続編の「少女コマンドーいづみ」のことを連想してしまう。本編とは少し毛色の違うこのSPのハードな雰囲気は、考えたら「いづみ」の世界に通じるものがあるよね。

 いや、この菊子と言うキャラそのものが、「いづみ」のヒロイン、五条いづみの原型ではないかと思える節が見られる……と言うのは考え過ぎだろうか。少なくとも、なんでも頭ごなしに命令すると言う、3話や4話のいづみにかなり似ていることは確かだ。

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 で、二人が餓鬼堂へやってくると、風角と、あの尼さんが静かに彼らを待ち受けていた。

 風角「我らが八門遁甲の陣、破ったのはそなたらが初めてじゃ」
 尼「かくなる上は!」
 菊子「尋常の勝負をってか? ふっ、とても信じる気にはなれないわね、町民の待ち伏せが第六門、さっきのが第七門、だったらこれが最後の八門の筈、今度は一体どんな手を隠してるの?」

 菊子が舌鋒鋭く問い質すが、無論、彼らが自ら手の内を明かすような真似はしない。

 風角と菊子、唯と尼さんとの一騎打ちとなり、その最中、唯は御簾の中の朱麗院が人形であり、しかも時限爆弾が作動していることを知る。

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 尼さんは唯が倒すが、風角は菊子の足を払ってから背後を取って、首を絞め落とそうとする。

 菊子「親友の形見の隠しナイフ、喰らえ!」

 だが、菊子はあのマスコットからナイフを出して、風角の手に突き立てる。

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 風角「うっ」

 思わず菊子の体を放したところへ、狙い澄ました唯のヨーヨーが飛んできて、額に見事命中!

 この驚き顔、妙に笑っちゃうんだよね。

 唯は、菊子の「自分を置いて逃げろ」と言う命令に背いて、菊子の体を抱いて餓鬼堂から脱出する。

 餓鬼堂は爆弾で吹っ飛び、二人は石段を転がり落ちるが、なんとか助かる。

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 菊子「唯、また命令を無視したわね?」
 唯「えへっ」

 向かい合って、唯に笑顔で語りかける菊子からは、前半で見せたような高慢ちきなところは微塵も感じられなかった。

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 唯「なぁ、菊子さん、世の中には敵と味方しかおらんちゅうたね、今でもその気持ちは変わらん?」
 菊子「いや、どうやらそれ以外にもいたみたいだね、友達って言うのがさ……唯、ありがとう」

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 菊子「あんたって、素敵な子だね」
 黒丸「おおりゃあーっ!」

 だが、その時、菊子の背後から死んだ筈の黒丸が飛び掛かる。

 案の定と言うか、やはり、スパイは黒丸だったのである。まぁ、菊子の容疑が晴れた時点でだいたい予想できたことだろうが。

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 唯「お前、死んだ筈じゃ」
 黒丸「魔道衆六角、仮死の法だ!」
 唯「わちはお前を友達と思うちょったのに」
 黒丸「笑わせんな!」

 しかし、不意打ちをかわされた黒丸が、まともに唯と戦って勝てる訳がない。

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 唯「人が人の心を忘れた時、それこそがまさに影の邪悪そのものなんじゃ! あほたれーっ!」

 裏切られた悲しみと怒りをヨーヨーに込めて、唯が渾身の一撃を黒丸の胸に叩き込む。黒丸はあえなくダウンし、柱にヨーヨーの鎖で縛り付けられる。

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 一方、本物の翔は、蒸気の吹き上げる岩山で、ローブをまとった不気味な老人と向かい合っていた。

 翔に「おかた様」と呼ばれるその人物こそ、影の本当の支配者、果心居士(後の天輪聖王)であった。

 しかし、このビジュアルは「スターウォーズ」の皇帝そのまんまで、ちょっと萎える。

 終盤には、設定がダースベーダーみたいな奴も出てくるんだけどね。

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 ラスト、バイクで去る菊子を三姉妹が見送ろうとしている。

 唯「菊子さん、またいつかね」
 菊子「もしこの次組む時は、命令違反は許さないわよ。もっと腕を磨いときなさい」

 唯の言葉に笑顔を見せつつ、鬼軍曹的な言葉を吐く菊子。
 結花と由真も一瞬憮然とした表情になるが、すぐに穏やかな笑みを浮かべる。

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 いやー、やっぱり、伊藤かずえさんって、良い顔してるよね。

 凄い美人と言う訳でもないのだが……、実に魅力的だ。

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 唯「じゃけん、菊子さんはすごか人じゃ、ほんまもんのプロフェショナルじゃ」
 結花「プロフェッショナル」
 唯「わちら、まだまだじゃね」
 由真「わち、わちらじゃなくて、わち!」

 いちいち唯の言葉を訂正する姉たちであったが、何しろ今回はほとんど活躍の場がなかったので、あまり発言権はなさそうである。

 唯が、親友の仇を取った菊子のことをひたすらを賛美していると、般若が後ろからやってきて、

 「でも、それはもしかしたら、あの人ひとりじゃやり通すことができなかったかもしれませんよ。君たちがいたから、出来たんじゃないかな」と、さりげなく三姉妹にねぎらいの言葉をかける。

 最後に般若は「いつかまた一緒に戦うことがあるかもしれませんね」とつぶやいているのだが、実際、菊子が再登場すると言う案があったのかも知れない。結局、それは実現しなかったが。

 でも、今回のドラマを見れば分かるように、伊藤さんが出てくると唯たちの存在が霞んじゃうんだよね。

 そう言う意味では、SPだけの出演にとどめたのは正解だったと思う。

 ……と言う訳で、いつもの3倍の長さのSP版でした。

 疲れた……。


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コメント

Re:スケバン刑事3 少女忍法帖伝奇」SP 「三姉妹 最も危険な旅 八つの死の罠」 後編(04/12)  

スケバン刑事3に出演していた、風間三姉妹は、いつか、なんかのバラエティー番組でドリフターズのコントの雷様をやって欲しい。いかりや長介さんが、やっていた黒い雷様は、浅香唯さんにやって、仲本工事さんが、やっていた赤い雷様は、大西結花さんにやって、高木ブーさんが、やっていた、緑の雷様は、中村由真さんにやって欲しいです。僕は、是非、いつか、なんかのバラエティー番組で風間三姉妹にドリフターズのコントの雷様を風間三姉妹に再現して欲しいです。

Re:スケバン刑事3 少女忍法帖伝奇」SP 「三姉妹 最も危険な旅 八つの死の罠」 後編(04/12)  

更新お疲れ様です。

このSPの存在自体を知りませんでした。観たくなってきました。
伊藤かずえさん、実に良いですね。しいていえば「男前」でしょうか?
「衝突を繰り返しながら最後は友情が芽生える」展開はベタですが好きです。
やっぱ、1980年代の作品っていいですねぇ・・・

Re[1]:スケバン刑事3 少女忍法帖伝奇」SP 「三姉妹 最も危険な旅 八つの死の罠」 後編(04/12)  

中村光孔様
コメントありがとうございます。

>スケバン刑事3に出演していた、風間三姉妹は、いつか、なんかのバラエティー番組でドリフターズのコントの雷様をやって欲しい。いかりや長介さんが、やっていた黒い雷様は、浅香唯さんにやって、仲本工事さんが、やっていた赤い雷様は、大西結花さんにやって、高木ブーさんが、やっていた、緑の雷様は、中村由真さんにやって欲しいです。僕は、是非、いつか、なんかのバラエティー番組で風間三姉妹にドリフターズのコントの雷様を風間三姉妹に再現して欲しいです。

なかなか面白そうですね。

Re[1]:スケバン刑事3 少女忍法帖伝奇」SP 「三姉妹 最も危険な旅 八つの死の罠」 後編(04/12)  

影の王子様
>更新お疲れ様です。

ありがとうございます。初期の美女シリーズくらいの長さなので、疲れるのも当然なんですよね。

>このSPの存在自体を知りませんでした。観たくなってきました。
>伊藤かずえさん、実に良いですね。しいていえば「男前」でしょうか?
>「衝突を繰り返しながら最後は友情が芽生える」展開はベタですが好きです。

伊藤さんにはやっぱりこういう役が似合いますね。

Re:スケバン刑事3 少女忍法帖伝奇」SP 「三姉妹 最も危険な旅 八つの死の罠」 後編(04/12)  

こちらもいつも拝読させていただいてます、コメントは初めてさせていただきます、だって、モナリザが出てるんですもの!!

カミソリマコですから、カミソリで戦ってほしいところですが、今回はパワーアップバージョンってことで、納得(偉そうですが)。髪もパーマをあて、バンダナをするという、80年代を彷彿とさせるお姿も素敵でした。不良少女の時はジャージがメインだったですもんね。

相棒・・・実は私は、モナリザが「彼女」と言ってますけど、哲也様を想像しちゃいました。そうすればつじつまがあうので(っていうか、あわせなくてもいいんですけど)。それに、やっぱり笙子は朝雄と幸せになってほしいので、死んでほしくないし・・
哲也様のために、敵を憎み、一人孤独に戦う・・・モナリザにピッタリじゃありませんか???

ほんと、伊藤さんはこういう役、かっこよくて素敵ですよね。だからスクールウォーズの役はちょっとピンとこないんですよね~。ところどころ啖呵を切るところはありますが。。。

Re[1]:スケバン刑事3 少女忍法帖伝奇」SP 「三姉妹 最も危険な旅 八つの死の罠」 後編(04/12)  

Biromi様
コメントありがとうございます。

>こちらもいつも拝読させていただいてます、コメントは初めてさせていただきます、だって、モナリザが出てるんですもの!!

あら、「スクールウォーズ」以外の記事もお読み頂いてたんですね。素直に嬉しいです。

>カミソリマコですから、カミソリで戦ってほしいところですが、今回はパワーアップバージョンってことで、納得(偉そうですが)。髪もパーマをあて、バンダナをするという、80年代を彷彿とさせるお姿も素敵でした。不良少女の時はジャージがメインだったですもんね。

言われて見れば確かに80年代感バリバリでしたね。

>相棒・・・実は私は、モナリザが「彼女」と言ってますけど、哲也様を想像しちゃいました。そうすればつじつまがあうので(っていうか、あわせなくてもいいんですけど)。それに、やっぱり笙子は朝雄と幸せになってほしいので、死んでほしくないし・・
>哲也様のために、敵を憎み、一人孤独に戦う・・・モナリザにピッタリじゃありませんか???

自分は、劇中で彼女と言ってるので、そう言う想像はしませんでしたが、面白い発想ですね。

でも、結局哲也は死ななくちゃならないんでしょうかー?(泣)

>ほんと、伊藤さんはこういう役、かっこよくて素敵ですよね。だからスクールウォーズの役はちょっとピンとこないんですよね~。ところどころ啖呵を切るところはありますが。。。

それだけモナリザ役が印象的だったと言うことでしょうね。

Re[2]:スケバン刑事3 少女忍法帖伝奇」SP 「三姉妹 最も危険な旅 八つの死の罠」 後編(04/12)  

>あら、「スクールウォーズ」以外の記事もお読み頂いてたんですね。素直に嬉しいです。

読んでます読んでます。
はいからさんと、携帯刑事(とくに哲也様が出てるので)、ダイナマン(子供のこと見ていた記憶があるので)は読んでます、必ず。ウルトラマン、宇宙刑事系も弟が好きなので、見てましたから、読ませていただく時もあります。

あ、ちゅうかなぱいぱいは絶対読んでます。

ということで、かなりお世話になっておりまして、更新を楽しみにしております。ブックマークに当然入ってますし、毎日チェックさせていただいております。

Re:スケバン刑事3 少女忍法帖伝奇」SP 「三姉妹 最も危険な旅 八つの死の罠」 後編(04/12)  

私は再放送からはまったのですが、再放送では長いからでしょうけど放送されたことないんですよね
ムックでストーリー書いてあるのは知ってたので、DVD借りたときに入ってて嬉しかったです

この話は般若がつれてこなければこんなややこしいことにならなかったし、つれてこなければどういう風に進んでたのか気になります

Re[3]:スケバン刑事3 少女忍法帖伝奇」SP 「三姉妹 最も危険な旅 八つの死の罠」 後編(04/12)  

Biromi様
返信ありがとうございます。

>読んでます読んでます。
>はいからさんと、携帯刑事(とくに哲也様が出てるので)、ダイナマン(子供のこと見ていた記憶があるので)は読んでます、必ず。ウルトラマン、宇宙刑事系も弟が好きなので、見てましたから、読ませていただく時もあります。

>あ、ちゅうかなぱいぱいは絶対読んでます。

>ということで、かなりお世話になっておりまして、更新を楽しみにしております。ブックマークに当然入ってますし、毎日チェックさせていただいております。

うう……、そんなことを仰って頂けるとは、誠にありがとうございます(嬉し泣き)

そんな言葉を頂戴したら、もう管理人としては思い残すことはありません。

Re[1]:スケバン刑事3 少女忍法帖伝奇」SP 「三姉妹 最も危険な旅 八つの死の罠」 後編(04/12)  

百日紅様
コメントありがとうございます。

>この話は般若がつれてこなければこんなややこしいことにならなかったし、つれてこなければどういう風に進んでたのか気になります

そう言えば、全く余計なことでしたね。般若のことだから、スパイだと知った上で同行させたのかも。

Re[4]:スケバン刑事3 少女忍法帖伝奇」SP 「三姉妹 最も危険な旅 八つの死の罠」 後編(04/12)  


>うう……、そんなことを仰って頂けるとは、誠にありがとうございます(嬉し泣き)
>そんな言葉を頂戴したら、もう管理人としては思い残すことはありません。

しつこくてすみません!本当に楽しんでます。
管理人様の爆笑ポイントも大好きなんですけど、内容に対する分析、コメントも大好きです。お忙しいとは思いますが、無理をなさらない程度に更新していただけると嬉しいです。

楽しみにしてますね~!!

Re[5]:スケバン刑事3 少女忍法帖伝奇」SP 「三姉妹 最も危険な旅 八つの死の罠」 後編(04/12)  

Biromi様
返信ありがとうございます。

>しつこくてすみません!本当に楽しんでます。
>管理人様の爆笑ポイントも大好きなんですけど、内容に対する分析、コメントも大好きです。お忙しいとは思いますが、無理をなさらない程度に更新していただけると嬉しいです。

>楽しみにしてますね~!!

ありがとうございます。頑張ります。

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