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「スクール☆ウォーズ」 第13話「力の限り生きた!」 その3

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 第13話「力の限り生きた!」(1984年12月29日)
 の続きです。

 節子の提案を却下した滝沢だったが、その後、大木たちからも同様の提案をされる。

 イソップを試合に出してやってはどうかと言う提案である。

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 大木「どうしても駄目なのかよ?」
 滝沢「駄目だ」
 光男「でも、先生……」
 滝沢「駄目だといったら駄目だ。イソップ一人の為にチーム全体のバランスを崩すことは出来ん。第一そんなことをしても、イソップが喜ぶ筈がない

 さっきの加代と似たような論法で、大木と光男の意見を退ける滝沢。

 確かに滝沢の言うことは正論であるが……、他のことではない、イソップはもうすぐ死んでしまうのだと考えると、果たしてそれが正しい選択だったのか、と言う疑問が湧く。

 もっとも、テストの問題ではないので、こういうことに「正解」はないのだけど。

 とにかく、滝沢に説き伏せられて、最後は二人も納得して引き下がる。

 大木「分かった、要するに、俺たちがイソップの分まで頑張りゃいいってことだ」
 滝沢(いや、それとこれとは別の話だと思う……)

 ちなみに、俳優の吐く息が白くて、松村さんの剥き出しの太腿がとても寒そうである。

 松村さん、DVDの対談でも、しきりに寒かったことを述懐しておられる。

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 一方、そのイソップと加代は、二人で部室に残り、ユニフォームにライジングサンのマークを縫い付ける作業をしていた。

 その際、イソップが針で指先を刺して、それを加代がすかさず口に含んで舐める……と言う、ちょっとエッチなシーンが出て来ます。

 加代さん、無意識にやってるつもりなのだろうが、イソップにしてみれば「ひょっとして、僕を誘っているのでは?」と勘違いしてもおかしくない罪作りな行為であった。

 だが、立ち上がってグラウンドに行こうとしたイソップは、急に頭を押さえてその場に崩れ落ちる。

 そう、遂にその時が来たのだ。

 次の場面では、グラウンド、部室、新楽に続いて良く出てくる気がする病院の廊下で、滝沢、加代、校長が暗い顔を集めて立っている。

 やがてイソップの父親が沈痛な面持ちでICUから出てくる。

 父親「もう一度手術をします……望みは万に一つもありません。しかし、このまま手をこまねいているよりはと……」

 イソップはその日のうちに、再手術を行うことになる。

 ……なるのだが、そもそも最初の手術の時も、腫瘍の位置がバッドだったので、医者が「や~めたっ」と、何もせずに中止しちゃったんじゃなかったっけ? それを今更再手術って、具体的にどんなことをするつもりなのだろう? また、「開いて、中を見て、閉じる」と言うだけじゃないだろうな?

 奇しくも、その日は相模一高との試合の前日に当たっていた。

 滝沢は選手たちに手術のことを話す。恐らく、ここで滝沢も漸く、大木と光男以外の選手たちにもイソップの病気のことを告げたと思われる。

 光男「なぁんてこったぁ、もう一日元気でいてくれたら、明日の試合見られたのに」
 滝沢「試合は見れなくても結果は報告してやれる。手術が無事に終われば、明日の夜、結果を報告してやることが出来るだろう……いいか、こないだのような惨めな試合じゃとても恥ずかしくて結果は報告できんぞ、今から最後の仕上げだ」

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 練習後、滝沢、大木、光男、加代は病院にやってくる。

 校長も、イソップの両親に付き添っていて、手術は今始まったばかりだと言う。

 手術は長時間に及び、なかなか手術室のランプが消えない。

 校長「君たちはもう帰りたまえ、明日の試合に差し支える」
 大木「一晩くらい徹夜したってどうってことねえよ」
 校長「いや、いかん、いかん、君たちが試合で力を出せなかったら、誰よりも一番悲しむのは奥寺君だ」
 父親「校長先生の仰るとおりです。どうかもう、帰って下さい」

 だが、大木も光男も加代も、頑としてその場を離れようとしない。

 結局、校長が滝沢に頼んで、全員を引き揚げさせる。

 その夜、大木、あるいは滝沢が、

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 相模一高との試合で大活躍するイソップの幻を夢に見る。

 夢の中で、イソップがトライを決めた瞬間、滝沢家の電話のベルが不吉な予感をはらんで鳴り響く。

 滝沢「もしもし、滝沢ですが」
 校長「いかん、もう時間の問題だ」
 滝沢「なんですって」

 深夜と言うより、明け方に近い時刻だったこともあり、連絡を受けた滝沢は大木たちには知らせず、一人でタクシーに乗って病院へ向かう。

 だが、滝沢がICUに駆け込んだ時には、既にイソップは意識のない状態だった。

 どんな手術をしたのか、しようとしたのか不明だが、結局医者はクソの役にも立たなかったということなのだろう。この手のドラマの医者は、それを演じているのが宇津井健でもない限り、太古の昔からクソの役にも立たないものと相場は決まっているのだが。

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 頭に包帯をぐるぐる巻いたイソップは、ICUのベッドの上に、むしろ穏やかな顔付きで静かに横たわっていた。

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 滝沢「イソップ、死ぬんじゃないぞ、もうすぐ試合が始まるんだ。聞こえるか? それまで頑張ってくれ! 頼む、頑張ってくれ! イソップ!」

 枕頭にしゃがんで、イソップの手を握り締め、懸命に呼びかける滝沢。

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 父親「やめてください、この子はもう何も見ることも聞くことも……」
 滝沢「イソップぅぅぅーっ!」

 そばに実の両親がいるというのに、まるで自分の子供が死に瀕しているかのように、恥も外聞もなく猛り狂う滝沢の姿に、みんなドン引きしていた。

 滝沢「目を開けてくれ、お前がデザインしたマークをつけた選手たちが戦うの、一度でいいから見てくれ!」

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 イソップの表情は変わらなかったが、滝沢の声に応えるように、滝沢に握られたイソップの小さな指が弱々しく動いて、滝沢の手を握り返そうとする。

 それにしても、こうして見ると、イソップの手がまるで赤ちゃんの手のように見えて、こんな幼い子供が死んでしまうのかと、ちょっとウルウルしてしまう。山下真司さんの手が馬鹿でかいと言うのもあるんだけどね。

 滝沢「分かったんだな、分かったんだな、イソップ?」

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 そして今度は意識のない筈のイソップの顔がゆっくりと笑顔に変わっていくではないか。

 滝沢、思わず涙ぐみ、

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 母親「笑ってるわ、この子、笑ってるわ!」

 イソップの両親も、ひょっとして持ち直すのではないかと俄かに目を輝かせる。

 ナレ「それはひとつの奇跡であった。全く意識のない筈の少年が、賢治の必死の呼びかけに、微かな反応を示したのだ」

 ナレーションも、まるでほんとにイソップが息を吹き返すのではないかと視聴者に希望を持たせるようなことを言うが、これは、その後の悲劇をより劇的に見せる為の、スタッフの罠であった。

 言ってみれば、スイカを食べる時に塩を振り掛けるようなものである。

 その直後、

 「だが、奇跡はそこで終わった」
 と言う、身も蓋もないナレーションと共に、

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 イソップはガクッと首を傾けるという、ドラマにおける記号的な死を演じて、永久にこの世から去る。

 大映ドラマのキャラクターの死に様としては、割と衝撃的(リアル)かもしれない。

 自分が見てきた限りでは、彼らはたいてい、死ぬ前にかなり長い間喋り倒してから死んでいくもんね。

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 滝沢「イソップ、イソップ!」
 母親「浩ぃーっ!」
 医者「ご臨終です」
 父親「ありがとうございました」
 母親「浩ぃーっ! 浩ぃーっ!」

 氷のように冷たい病室には、イソップの母親の悲痛な叫びだけがいつまでも木霊していた。

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 滝沢は、力のない足取りで病院の屋上へ上がる。

 薄っすらと明るくなってきた明け方の空を前に、滝沢は手摺を強く握り締めながら、声を殺して泣いていた。

 抑えようとしても抑えきれない涙が後から後から滝沢の頬を滴り落ちていく。

 やがて周囲がはっきり見えるくらい明るくなった時、滝沢は顔を起こし、生まれたばかりの赤い太陽を見上げる。

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 滝沢の目には、在りし日のイソップの笑顔が太陽にオーバーラップして見えるのだった。

 イソップ「毎朝海から昇る太陽を見てるうちに思い付いたんです。僕らもあの太陽のように真っ赤に燃えて昇って行きたいと……」

 イソップの台詞が終わる同時に「ヒーロー」のイントロが始まり、現実には遂に見ることの出来なかったラガーマン奥寺浩の活躍する姿が映し出され、なおさら滝沢の瞼を熱くする。

 滝沢「イソップ……」

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 校長「遂に、奇跡は起きなかったね……」
 滝沢「奇跡は起きます。きっと起こして見せます! 相模一高に勝ちます! イソップの為に必ず勝ちます!」

 涙を拭おうともせず、滝沢は空に向かって叫ぶ。

 数時間後、グラウンドに集まった選手たちに、滝沢はイソップの死を告げる。

 あまりに突然のことで、若い選手たちにはそれが現実のものとは到底受け入れられないようであった。

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 滝沢「いいか、お前たちひとりひとりの後ろにはイソップがついてる。苦しい時にはイソップの顔を思い出せ。歯を食いしばって練習に耐えてきたイソップの顔だっ! いいな?」
 選手たち「はいっ」
 滝沢「じゃあ出発する」(註1)

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 滝沢を先頭に、これからグラウンドと言う戦場に向かう大木たちの表情は、これまでになく厳しいものだった……。

 と言ったところで、14話へ続く。

 (註1……管理人はここで、滝沢「じゃあ解散する」選手たち「ズドドドドドド!」と言うギャグを考えたが、この厳粛なシーンにふさわくしないのでボツにした……って、きっちり書いてるけど)


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コメント

Re:「スクール☆ウォーズ」 第13話「力の限り生きた!」 その3(04/22)  

タックルこと岬ユリ子もそうでしたが、いまわの一言が無い死の方にリアリティを感じます。

Re:「スクール☆ウォーズ」 第13話「力の限り生きた!」 その3(04/22)  

> 言ってみれば、スイカを食べる時に塩を振り掛けるようなものである。

すごい、すごいです、このたとえ。これから先、スイカを食べるとき塩を振りかけるたびに、私はこのシーンを思い出すことでしょう。

最後はすごく感動的なシーンなのに・・・

>管理人はここで、滝沢「じゃあ解散する」選手たち「ズドドドドドド!」と言うギャグを考えた

を読んでしまい、このシーンを想像・・・泣けません・・・

次も楽しみにしています!!

Re[1]:「スクール☆ウォーズ」 第13話「力の限り生きた!」 その3(04/22)  

ふて猫様
>やはり奇跡は起きませんでしたね😅身も盖もないですが、やはり病魔には勝てませんね

まあ、難病の博覧会と言われる大映ドラマですからね。

Re[1]:「スクール☆ウォーズ」 第13話「力の限り生きた!」 その3(04/22)  

影の王子様
>タックルこと岬ユリ子もそうでしたが、いまわの一言が無い死の方にリアリティを感じます。

まあ、普通はそうですよね。でも、加代と下田の死ぬ時は、またいつものようにベラベラ喋りながら死ぬと言うパターンになってたと思います。

Re[1]:「スクール☆ウォーズ」 第13話「力の限り生きた!」 その3(04/22)  

Biromi様
>すごい、すごいです、このたとえ。これから先、スイカを食べるとき塩を振りかけるたびに、私はこのシーンを思い出すことでしょう。

すいません、余計なイメージを植え付けてしまいました。

>最後はすごく感動的なシーンなのに・・・

>>管理人はここで、滝沢「じゃあ解散する」選手たち「ズドドドドドド!」と言うギャグを考えた

>を読んでしまい、このシーンを想像・・・泣けません・・・

すいません、余計なイメージを植え付けてしまいました。あ、さっきも言ったか。

>次も楽しみにしています!!

頑張ります。

川浜高校ラグビー部は滝沢賢治がイソップこと奥寺浩を今度の試合から外さざるを得なくなりました。それでもイソップは試合に出れるように猛練習に取り組んでいます。川浜高校ラグビー部は相模一高に勝つために猛練習に取り組む方が最優先なのだから、スカート捲り等の回想シーン等と悠長な事を言ってられません。スカート捲り等の回想シーンが無くなったからと言って油断大敵です。マネージャー山崎佳代が針で指を刺したイソップを慰めたのも束の間、イソップは部室にて脳腫瘍が再発して入院しました。イソップの家族が滝沢賢治とイソップを見舞ったのも束の間、イソップは僅か16歳で亡くなりました。イソップの死後川浜高校は相模一高とイソップの弔い合戦に挑みます。皆の仲間にはイソップが居る事を忘れないで相模一高に勝たなければなりません。僕の前に道は無い、僕の後に道は出来ると言う気持ちで前進して下さい。

Re: タイトルなし

感動的なシーンですよね。

病気と薬物

イソップは難病がきっかけで薬物(トルエン)中毒になってしまいましたが、難病だけにしてやれよと思ったのは小生だけでしょうか?二重の不幸にすることはねえだろと思うのですがね😅

Re: 病気と薬物

大映ドラマのスタッフは登場人物を薬漬けにするのが好きですよね。

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