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「仮面ライダーBLACK RX」 第22話「シャドームーン!」 前編

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 第22話「シャドームーン!」(1989年4月2日)

 冒頭から、ガチャンガチャンと独特の足音を響かせながら、ヤツが、ゴミを燃やしている煙……じゃなくて、霧の中からこちらに向かって歩いてくる。

 
 その上に、バーンとサブタイトルが表示される。

 そう、前作における最大の強敵シャドームーンが、特に意味もなく復活したのである!

 最初から予定されていた登場なのか、視聴率が思ったほどふるわず、テコ入れ策の一環として急遽投入されたのかは不明だが、オンエア時は確かに自分も「おおっ」とテレビの前でどよめいたものだが、今になって考えると、やっぱりここは出すべきではなかったのではないかと思う。

 それは、折角主人公を除くすべてのキャラを一新して、全ての面で新しい作品を作り出そうとしているのに、ここでシャドームーンを甦らせてしまうと言うことは、自分たちの方針を自分たちの手で曲げてしまうことになるからである。

 それに、これは21話でも見られたが、光太郎がシャドームーンのことを思う時は、その前身である親友・信彦のことを思い出さずにはいられない訳で、そうすると、必然的に回想シーンなどで杏子ちゃんたち、他のキャラターも画面に映ってしまい、視聴者に「そう言えば彼女たちはどうしたのだろう?」と、余計な疑念を抱かせてしまうことにもなる。

 ま、シャドームーン復活の是非はともかく、レビューを始めよう。

 ナレ「影の王子、シャドームーンは生きていた。その胸に渦巻くものは何か、行く先は? その目的は果たして何か? シャドームーン!」

 それとは別に、クライシスの「戦略」も動き出していた。

 
 保育園に突如として砂嵐に襲われたかと思うと、保母さんのひとりが砂に飲まれて無残な姿に変えられてしまうという事件が勃発。

 もっとも、後に元凶である怪人が退却すると同時に、砂に包まれた人々は元に戻っているので、彼女も別に殺された訳ではなく、ご両親も安心である。

 
 砂嵐を巻き起こしているのは、怪魔異生獣アントロントさんです。

 クライシスの怪人の中ではかなりシンプルなデザインで、好感が持てる。

 光太郎、騒ぎを聞きつけると、ジョーと二人乗りで現場へ急行する。

 
 ジョー「ったく、クライシスめ、性懲りもなく次から次へと」
 光太郎「飛ばすぞ!」

 
 ジョー「どわーっ、ほんとに飛ばすなーっ!」

 じゃなくて、

 光太郎「行くぞ」
 ジョー「うん! たあっ!」

 
 ジョー、走るバイクから身を躍らせ、怪人に体当たりするという荒業を見せる。

 クライシスによって改造手術を施されたと言うのも頷ける身体能力である。

 
 さらに、切れの良いキックを放ち、

 
 光太郎「とぁあっ!」

 よろめいたところへ背後から光太郎が飛び蹴りをすると言うように、光太郎とのコンビネーションも抜群であった。

 ひょっとしたら……

 かつては光太郎と一緒にお風呂に入って石鹸の取り合いまでしていたシャドームーンである。光太郎が、ジョーと言う新たな男とラブラブなのを知って、その胸に嫉妬の炎が燃え上がり、それが一度死んだ筈の肉体に魂を甦らせたのでは……すいません、もう言いません。

 
 光太郎、RXに変身し、アントロントと戦うが、それを遠くから緑色のマクロアイ(マイティアイ)で静かに見詰めているものがいた。

 
 無論、シャドームーンである。

 RX(誰かが、誰かが俺をモニターしている! 一体誰が?)

 RX、誰かの視線を感じつつ、ロボライダー、バイオライダーと変身を重ね、アントロントを撃退する。

 RXの全ての能力を観察し終えたシャドームーンは、レッグトリガーを鳴らしながら姿を消す。

 
 RX(視線が消えた。一体誰だったんだ?)

 さすがの光太郎も、まさかシャドームーンが復活したとは夢にも思わず、気配を感じつつも、その正体を読めずにいた。

 
 ジャーク「うんっ、むぅぅぅんっ!」

 アントロントのあっけない敗退に、憤懣やる方ないと言う感じのジャーク将軍、怒りのあまり、唸るばかりで俄かに言葉も出ない。

 ガテゾーン「だらしがねえ、あれが怪魔異生獣大隊きっての砂の使い手だって?」
 ボスガン「ふっふっふっふっ、あんな力ではRXに敗れるのも当然だな」
 ゲドリアン「う、ううーっ」

 おまけに、四大隊長の仲は絶望的に悪く、失敗したゲドリアンを他の隊長が容赦なく叩きまくる。

 
 ジャーク「……」
 マリバロン「将軍、ここは我が怪魔妖族大隊にお任せを」

 ジャーク将軍の深い憤りにも気付かず、マリバロンがいけしゃあしゃあと今度は自分が指揮を取りますと売り込む。

 
 ボスガン「いや、わが獣人大隊に」

 
 ガテゾーン「それはロボット大隊に」

 他の二人が臆面もなく名乗り出たところで、番組始まって以来のジャーク将軍の激しい怒りが噴火する。

 
 ジャーク「やかましいっ!」

 肩を震わせて身も蓋もない怒声を張り上げる悪の首領に、管理人も大笑い。

 
 ジャーク「お前たちのその言葉を信じ、これまでどれほどの煮え湯を飲まされたことか。クライシス皇帝がどれほどお怒りになっておられるか、ぅ分からんのかっ!

 四大隊長を叱り飛ばす様子は、とんと、ろくでなしの教師たちばかりいる学校に赴任してきた熱血校長先生のようであった。

 ジャーク「最早お前たちのみに任せておくことはできん。RXに任せるのはあ奴に任せるしかない」

 こうして、まだ一年の半分も消化してないのに、クライシスの皆さんは自力でRXを倒すのを諦め、なんと、外部に発注することにしたのである。

 ジャーク将軍、偉そうに言ってるけど、自分たちがどれだけ「悪の組織」として最低なのか、自覚はないのだろうか?

 
 で、そこへガチャンガチャン音を立てて入場してきたのが、シャドームーンなのだった。

 数十年後に、コラボ映画でたびたび同席することとなる、シャドームーンとジャーク将軍、初めてのご対面であった。

 ガテゾーン「見たことねえツラだな」
 マリバロン「クライシスのものじゃなさそうね」
 ボスガン「誰だ、貴様?」
 ゲドリアン「何処の馬の骨か知らんが、こんな薄汚れた奴にRXを倒せる訳がない!」

 協調性のない四大隊長だが、こういう新参者に対しては一致団結して敵意剥き出しの視線を向ける。

 「薄汚れ」と言うのは、長い間野晒しになっていたのか、シャドームーンのボディにところどころ赤錆が浮いているからである。こう言う造型の細かさには感服する。

 かつて世紀王としてこの世に君臨したシャドームーンにしてみれば、ゲドリアンなど醜い怪物に過ぎず、

 
 いきなり向かってきたところを緑色の電撃ビームで止め、そのまま後ろに投げ飛ばしてしまう。

 マリバロンたちはその底知れぬ実力に色めき立つが、ジャーク将軍は頼もしげに哄笑を響かせ、

 
 ジャーク「さすがだな、シャドームーン、かつて影の王子と呼ばれただけのことはあるな」

 
 シャドームーン「昔のことは忘れた。それより将軍!」
 ジャーク「分かっておる。お前たち、直ちにこのシャドームーンのRX討伐作戦に協力するのだ」

 シャドームーンの声は、引き続き、てらそままさきさん。

 だが、「BLACK」の時と同様、その名前はクレジットには一切表示されない。

 ジャーク将軍やガテゾーンとかは普通に声優の名前が出ているのに、いかにも不公平であるが、キャストが不明な点が、シャドームーンの神秘性を高める一因になっていると言えないこともない。

 当然、マリバロンたちはそんな得体の知れない奴に協力するなどごめんだとブーブー不平を鳴らす。

 だが、ジャーク将軍はそんな声を一切無視して、

 
 ジャーク「もう一度言う、シャドームーンに協力せよ、これが余の命令だ!」

 と言う訳で、シャドームーンとクライシスの同盟が成り、一緒にRXと戦うことになるのだが、孤高の戦士であるシャドームーンが、宿敵を倒すのに、わざわざクライシスの力を借りようとするだろうか、と言う疑問が湧く。

 実際、以下の戦いでは、シャドームーンはクライシスの手は一切借りずにRXに攻撃を仕掛け、なおか後一歩のところまで追い詰めているのだから、なおさら不自然に思えるのだ。

 シャドームーンが、ジャーク将軍の手で復活した……と言うのならまだ分かるんだけどね。

 
 それはさておき、ジョーが、光太郎や杏子ちゃんたちには懐かしいあの場所……、シャドームーンがとりわけ好んでいた「出」の階段の下にいると、にわかに空模様が怪しくなって雷鳴が轟き、青白い稲光が走ったかと思うと、

 
 階段の上に、銀色の、異形の戦士が光臨する。

 ジョー「クライシス? いや、違うな、お前は誰だ」
 シャドームーン「仮面ライダーBLACK RXを葬る為に地獄から甦ったシャドームーン」
 ジョー「なにぃ」
 シャドームーン「クライシスと交わした契約により、帝国を裏切った上に同様のゲリラどもと手を結ぶ霞のジョー、お前の首を頂く」
 ジョー「ふざけるな、お前なんかにこの霞のジョー様がやられてたまるかっ」

 考えたら、小山力也さんとてらそままさきさん、人気声優の共演だったんだよね、今思えば。

 ジョーはあっさりシャドームーンに捕まるが、何故か首をテイクアウトしようとはせず、代わりにジョーを洗脳して光太郎の下へ帰らせる。

 ジョー、いきなり光太郎に襲い掛かってくるが、

 
 やがてその体が宙に浮かび、それから分離した緑色のフレームが、

 
 シャドームーンの姿になる。

 シャドームーン「南光太郎、いや、仮面ライダーBLACK RX、良く聞け」
 光太郎「シャドームーン! バカな、そんなバカな、信彦は、シャドームーンは死んだ筈だぞ」
 シャドームーン(聞いてない)「霞のジョーの命はいま我が手中にある、助けたければ来い、俺と勝負するのだRX」

 
 光太郎「待て、待ってくれ、お前はほんとにシャドームーンなのか、生きていたのか?」
 シャドームーン(聞いてない)「来いRX、俺と戦え、RX」
 光太郎「答えてくれ、信彦、信彦ーっ!」

 しかし、ジョーをわざわざ人質にしなくても、シャドームーンが挑戦すれば、必ず光太郎は応じていただろうから、ますますシャドームーンがクライシスと手を結ぶ必然性に疑問を感じてしまうのである。

 
 一方、シャドームーンに屈辱を味わわされたゲドリアンは、アントロントの強化手術に励んでいた。

 ゲドリアン「いくら将軍のご命令だって、あーんな奴に協力するくらいなら死んだほうがマシだー、油断してると俺たちの隊長の座もあいつにーっ、そうさせない為に俺はこのアントロントを使って万全の策を立てる。安心して協力してやりな」

 ゲドリアン、勝手にそんな予想までして、ジャーク将軍の思惑を越えてシャドームーンに対する悪意をこじらせていた。

 ゲドリアン「怪魔界の中でも最も暗く寒いあのゲドラー域からここまで這い上がってきた、隊長の座は絶対渡さん!」

 もっとも、それには、ゲドリアンが見かけによらず苦労人だという事情も影響していたのだが……。

 ゲドリアンの下積み時代に思いを馳せつつ、後編に続く。


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コメント

Re:「仮面ライダーBLACK RX」 第22話「シャドームーン!」 前編(09/09)  

シャドームーンの再登場には賛否両論ありますが、湿っぽい27話はともかくとして
この回は僕は素直に評価できますね。やっぱ、「強敵感」が半端なく描かれてますからね。

>ぅ分からんのかっ!
加藤さんのこの言い回し最高です!

>「かつて影の王子と呼ばれただけのことはあるな」
「BLACK」時代には言われてませんでしたね。34話のタイトルでは「地獄王子」でした。

>ジャーク将軍やガテゾーンとかは普通に声優の名前が出ているのに
ガテゾーンは(ジャーク将軍の)高橋さんなので出てません。これはボスガンですね
(細かくてすみません!)

しかし、光太郎にとってはシャドームーンの復活は「悪夢」そのものですよね。
一度は殺されているわけですし・・・
「明るいだけの光太郎ではダメだ」という意見がスタッフの一部にはあったそうですが?

Re:「仮面ライダーBLACK RX」 第22話「シャドームーン!」 前編(09/09)  

>シャドームーンがジャーク将軍の手で復活した・・・と言うのらまだなら分かるんだけどね
>当然、マリバロンたちはそんな得体の知れない奴に協力するのはごめんだとブーブー不平を鳴らす。

且つて「V3」でゾル大佐、死神博士、地獄大使、ブラック将軍の4人を、ドクダリアン、シオマネキング、イモリゲス、ウニドグマの四怪人までも帯同させて復活させた事もありましたが、ここに観るシャドウムーンはたった一人でそれ以上のインパクトを見る側に与える事に成功しています!
同時にクライシス側のメンバーにとっては、「シャリバン」に於けるレイダー、「シャイダー」に於けるオメガ並みの脅威(そして邪魔者!)でもあります!しかもクライシス側が招聘したのではなく自力で復活したと言うのも前例を見ない大物感を漂わせています!

>「薄汚れ」と言うのは、長い間野晒しになっていたのか、シャドームーンのボディのあちこちに赤錆が浮いているからである。

また、シャドウムーンの体が錆びついているのも、屈強さを倍増させていますが、「バイオマン」のメカクローン1号が、体の装甲があちこちと剥がれている上に雑役夫をさせられており、あまつさえ他のメカクローンたちに
「ドクター・マン様の御成りであるっ!道を開けよっ(怒)!!」」
と足蹴にされる等の悲哀を感じさせていたのとは実に対照的です。

Re[1]:「仮面ライダーBLACK RX」 第22話「シャドームーン!」 前編(09/09)  

ふて猫様

まあ、そうしないとストーリーになりませんからね。

Re[1]:「仮面ライダーBLACK RX」 第22話「シャドームーン!」 前編(09/09)  

影の王子様

自分も、この22話は結構燃えたんですが、次の27話がいまひとつだったので、トータルの印象が悪くなってるのかもしれません。

Re[1]:「仮面ライダーBLACK RX」 第22話「シャドームーン!」 前編(09/09)  

笑太郎様

ショッカーの幹部や怪人って、しょっちゅう生き返って(は、その都度倒されて)るから、あんまりありがたみがないですよね。

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