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「仮面ライダー対じごく大使」 前編

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 「仮面ライダー対じごく大使」(1972年7月16日公開)

 「仮面ライダー」のオリジナル劇場版第2弾である。

 OP後、東日本ロードレース選手権がにぎにぎしく開催される。

 無論、猛も滝も、いち選手として参加していた。

 ひつこいようだが、改造人間である猛がそんな公式のレースに出場して良いのだろうか?

 なにしろ改造人間である。ドーピングどころの騒ぎじゃないからね。

 
 立花「滝、本郷、ばっちりいただけよーっ」
 トッコ&エミ「頑張ってねーっ!」

 スタート地点で、おやっさんたちも惜しみない声援を送る。

 やがて日の丸のフラッグが振られ、各車一斉にスタートを切って走り出す。

 OPテーマ曲をバックに、軽快なレースの模様がたっぷり描かれる。

 
 当然のごとく、滝と猛は先頭に出て、レースを引っ張る形となる。

 上空には小型ヘリコプターが飛んでいたが、審判関係や報道関係ではなく、

 
 ショッカー関係のヘリコプターであった。イーッ!

 戦闘員「本郷と滝が目標地点に近付いています」

 
 空撮されたレースの映像が、地獄大使の鎮座するアジトのモニターに映し出される。

 
 空撮映像は分かるけど、この、猛のバイクの正面から撮ってるカメラは何処にあるんだ? などと細かいことを気にしてはいけないのである。

  
 地獄大使「ようし、失敗は許さん。狙いは正確に! 本郷と滝を一撃で始末するのだ」

 無論、この方も全く気にされていなかった。

 ショッカーの計算どおりか、やがて猛たちは他のバイクを大きく引き離し、完全な独走態勢に入る。

 で、まさかと思ったが、

 
 案の定、分かれ道の矢印を、隠れていた戦闘員がこっそり逆にすると言う、石器時代から行われている手法が採られる。

 二人は何の迷いもなく左側の道へ進む。

 
 その後、後続のバイクが来る前に、急いで同じ戦闘員が矢印を元通りに直して一丁上がり。

 ……

 お前はそんな仕事をするためにショッカーの一員になったのか?

 ショッカーって、世界征服などと言う大層なお題目を唱えつつ、やってることはしばしば子供の悪戯と大差ないことがある。

 それはともかく、コースから外れた二人は、いつの間にか未舗装の山の中に迷い込んでしまう。

 猛「おかしい、コースを間違えたらしい」
 滝「なんだ、あのヘリは?」

 バイクから降りた二人の頭上にさっきのヘリが急接近し、

 
 ヘリの上から、戦闘員が手で手榴弾を投げつけるのだった。

 地獄大使が「狙いは正確に!」と言った意味が、いま、ようやく分かったような気がするぜぇっ!

 
 手榴弾は、猛たちに見事命中……したかに見えた。

 しかし、このカメラ位置だと、爆発の炎も、飛んでいくヘリの機体もどちらも部分的にしか映らない。

 
 スタート地点にいたおやっさんたちも、猛と滝が行方不明になったという主催者からのアナウンスを聞いて、顔色を変える。

 レーシングクラブの車にちょこんと座っているトッコが可愛いのである!

 三人はすぐその車に乗り込み、猛たちを探しに行く。

 なお、その車のボディには、いたるところに猛たちの名前や、威勢の良い言葉が殴り書きされていた。

 だが……、

 
 とても下手だった。

 
 「必勝」の必の字は、字になってないし、

 
 「レーシングクラブ」は「レーシソグクラブ」あるいは「レーツソグクラブ」になってるし、 「イケ 滝頑張レ」と言う、漢字とカタカナの悪夢のような混交に至っては、見るものを異世界にいざなう呪文のようであった。

 それはともかく、彼らが襲撃場所に到着する前に、すべては終わっていた。

 無論、猛たちは生きており、死体を確認しに降りてきた戦闘員をぶちのめすと、戦闘員に成り済ましてヘリで飛び立った後だった。

 
 地獄大使「襲撃は成功したか?」
 猛「はい、本郷猛と滝和也の死体を確認しました」
 地獄大使「ようし、すぐに帰って来い」
 猛「了解」

 猛は、ハンカチを口に当てて声色を作って地獄大使と通信する。

 しかし、帰って来いと言われてもアジトの場所が分からないので困ると思うのだが、滝の操縦するヘリは、困ることなくあっさり離陸したヘリポートに戻ってくるのだった。

 ちなみにヘリポートは、例のお化けマンションの屋上があてられている。

 二人は戦闘員の格好でヘリポートから階段を下りていき、アジトの奥深くに侵入を図るが、地獄大使もそう簡単には騙されず、途中でエレベーターの箱のような部屋に閉じ込められてしまう。

 地獄大使「貴様たちの行動はすべて隠しカメラでお見通しなのだ。その中で死ね!」

 地獄大使の声と共に、天井のホースから毒々しい赤色のガスが勢い良く噴射される。

 
 猛「滝! あの脱出口を開け!」

 ……

 なんで処刑用のガス室に、わざわざ脱出口を設けておいたのか、一晩じっくり地獄大使を問い詰めてやりたい衝動に駆られる管理人であった。

 猛が滝を肩車して、エレベーターの天井にあるようなハッチを開けさせようとするが、びくともしない。

 
 それもその筈、ハッチの上には、既に怪人カブトロングが陣取っていたのである。

 滝「誰か上にいる!」
 怪人「そのとおり、開けられるもんなら開けてみろ!」
 猛「滝、しっかりするんだ! くそっ」

 
 地獄大使「ようし、これで二人は完全に溶けた筈だ。はっ! はっ、はっはっ……」

 
 地獄大使「はっはっはっはっ……」
 戦闘員「……」
 地獄大使「あれ、ウケてるのワシだけ?」

 途中から嘘である。念のため。

 それにしても潮健児さんの演技はいつ見ても素晴らしい。でも、笑い声を文字にするのは難しい。

 しばらくしてハッチから下を除くと、戦闘員のマスクが二つ落ちているだけで、猛たちの姿は跡形もなく消えていた。壁を破ったあともない。

 怪人「うまくいった、みんな溶けてしまった。ガアキィ~」

 
 カブトロングも、そう判断して立ち上がるが、廊下の奥から何者かの声が響く。

 ライダー「そうかな、カブトロング」
 怪人「なにぃ、その声は仮面ライダー!」

 いや、「その声」って、変身前も後も、同じ声やん……。

 
 ライダー「貴様、俺の威力を忘れたのか」
 怪人「仮面ライダー、生きていたのか。仮面ライダーが生きていたぞーっ、みんな出て来い!

 ライダーが健在と知るや「みんな」に助けを求める、怪人の風上にも置けないカブちゃんでした。

 ただ、ライダーにしても、どうやって脱出したのか全く説明がないのは作品としてひどいよね。

 ライダーパワーで壁を突き破ったとか、一言でいいから説明しちくり。

 ライダーと滝、怪人と戦闘員を蹴散らして、アジトの中枢部に入り込むが、今回は妙に手回しの良い地獄大使、既にアジトを引き払っていて、そこには人っ子一人いなかった。

 で、黙っていきゃいいものを、

 
 地獄大使「ショッカーは大要塞を完成した。その大要塞にスーパー破壊光線をセットすれば日本全土に自由に雷を起こし、焼き払えるのだ。聞けーっ! あと30秒で、そのアジトは木っ端微塵になる!」

 自分たちが密かに進めていた計画および、アジトに仕掛けた爆弾のタイムリミットまでべらべら喋っちゃうのでした。てへっ。

 
 ライダー(正真正銘の……)
 滝(アホだ)

 ま、そのアホのお陰で、今まで何度も死地を脱してこれたんだけどね。

 ライダー、すぐに脱出しようとするが、すかさず入り口のシャッターが降りる。しかも、シャッターはライダーの攻撃でも破壊できない、強固な材質だった。

 
 地獄大使「貴様の力では壊れん、ショッカーのコンピューターが計算して作ったものだ。……あと15秒、グッドバイ、仮面ライダー、滝和也、ふぁはっはっ、ははははっ……」

 勝ち誇る地獄大使であったが、だったら、最初のガス室の壁に、その合金を使えっての。

 ライダー、なんとか時限爆弾を発見しようとするが、次の場面ではあえなくお化けマンションが爆発、崩壊する様子がミニチュアで描かれる。

 果たしてライダーと滝は死んでしまったのだろうか?

 ……え、白々しいこと言うな? ま、お約束と言うことで。

 
 一方、地獄大使は三台の車両を連ねて、富士山の大要塞へ向かっていた。

 地獄大使「いや、万が一と言うことがある」
 戦闘員「まさか」
 地獄大使「打つべき手は打ってある。あのトラックに積んだスーパー破壊光線装置を富士山の大要塞に運ぶまでは念には念を入れるのだ」

 途中、アジトの爆破を部下が知らせて寄越すが、地獄大使はニコリともせず、部下の油断を戒める。

 アホだけど、上司としては割と理想的な人だよね、地獄大使って。

 なにより、いつも楽しそうに仕事してるので、職場が実に明るくなる。

 さて、おやっさんたちは何の甲斐もなくレーシングクラブに戻ってお茶を飲んでいたが、

 
 急に部屋が暗くなって、床の下に穴が開いて、怪人が現われる。

 一応、劇場版の新怪人と言う触れ込みなのだが、撮影中に起きた「藤岡弘トンズラ事件」の影響で、先にテレビの方に出演済みとなってしまったカミキリキッドであった。

 立花「ショッカーの新怪人!」
 怪人「俺はカミキリキッドだ。俺と一緒に来い」
 立花「来いと言われて行く馬鹿があるか!」

 ごもっとも過ぎて笑えるおやっさんの返し。

 だが、カミキリキッドの痺れガスを浴びて、4人とも失神し、穴から外へ運び出される。

 

 
 戦闘員「イーッ!」

 ここで、穴の中から戦闘員が鳴きながら顔を出すのが、雪の中からヒョコッと顔を出すオコジョみたいで可愛いのである。

 どうでもいいが、背後にあの矢印が映っているのだが、持って帰っちゃったの?

 バイクの音がして誰かが帰って来たが、部屋に現われたのは何故か滝ひとりであった。

 これも、藤岡さんの不在のせいで、滝ひとりになってしまったのではないだろうか?

 つーか、二人がアジトからどうやって無事に脱出出来たのか、何の説明もないんだけど……。

 次の場面では、既に猛がバイクに乗って、トッコとエミを乗せたショッカーのジープを追跡していると言うシーンになる。

 しばらく走っていたが、いつの間にか、トッコたちを乗せたまま、ジープが空き地に放置されていた。

 
 猛「エミ、トッコ!」
 エミ「本郷さん」
 トッコ「うん……」
 猛「早く降りるんだ」

 猛がトッコの頬をピシャッと叩くと、ようやくトッコが目を覚ます。

 
 三人がジープから出たところに、ゴキブリ男などの飛行能力を持つ怪人が三体飛んできて、急降下爆撃を行う。

 
 珍しく、ライダーガールを巻き込んでのエクスプロージョンショットとなるが、やはり相手が女の子と言うことで、その威力も控え目である。

 

 
 それに続けて、ミニチュアセットに置かれたジープの模型が爆発するトホホなシーンとなるが、折角の劇場版なのだから、景気よく本物のジープを吹っ飛ばして貰いたかったものだ。

 トッコたちを逃がした後、カミキリキッド、ゴキブリ男、セミミンガ、ギリーラとの戦いになる。

 
 三体の怪人を相手にしても、まったく負ける気がせず、困ってしまう仮面ライダー。

 ま、再生怪人になると、特殊能力も使えなくなって、実力的には戦闘員と大差なくなるからね。

 さらに、

 
 ライダー「言え、ショッカーの大要塞は何処だ?」
 ゴキブリ男「うぇやぁ、苦しい、言うからこの手を緩めてくれ」

 ライダーに少し痛め付けられると、あっさり機密を白状してしまうヘタレになってしまっていた。

 これじゃあ、まだ戦闘員の方がマシである。

 おまけに、緩めてくれたら本当に喋ろうとするのだから手の施しようがない。

 
 ライダー「言え!」
 ゴキブリ男「富士の……」

 結果的に、すぐそばに味方がいるというのに、平気で口を割ろうとしている怪人ノ図と言う、前代未聞の光景が大スクリーンに情けなくも繰り広げられることになる。

 カミキリキッド、怪人にしては珍しく光学作画でビームを放ち、ゴギブリ男の口を封じる。

 ……いや、気持ちは痛いほど分かるが、ライダーの方を撃つべきじゃなかったかしらん。

 
 ゴキブリ男「どうして俺がやられるんだ?」
 カミキリキッド「貴様が間抜けだからだ!」
 ゴキブリ男「悔しい!」

 ゴキブリ男、テレビ版と同様、最低の死に様であった。

 ライダー、なおもカミキリキッドと戦いを続けるが、結局逃げられてしまう。

 後編に続く。


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コメント

ゴキブリ男もセミミンガも何気に空を飛んでいるようですね😅確か本編では、2体とも飛行能力は無いように見えるのですがね😓

Re:「仮面ライダー対じごく大使」 前編(09/23)  

>別れ道の矢印を、隠れていた戦闘員がこっそり逆にしてしまうと言う石器時代から、行われているの手法が採られる。

レースの順路を示す矢印を逆にしてしまう戦闘員。僕が以前サイギャングのお話の記事でも述べた「キューティーハニー」の「緑の野に立つ黒い影」と言うお話でも全く同じ事をパンサー戦闘員がしており、パンサークローもショッカーの事を笑えません・・・・。

>無論、猛たちは生きており~

そしてヘリから降り、本郷と滝の死体を確認しようとしていた戦闘員たちを
「探し物とは、俺の事かねっ?!」
との粋な台詞回しと共に現れ一掃する本郷が初見の際から僕の脳裏に焼き付いています!またこの際のヘリの操縦を担当していたのは、何と特攻隊の生き残りの方でその危険を省みない操縦にカメラさんが恐怖の余り失禁(!)してしまったと言う逸話が残っています!

Re:「仮面ライダー対じごく大使」 前編(09/23)  

そしてヘリを使ったアクションとして、劇場版同士では「サンバルカン」のイーグルによるそれが甲乙つけがた物でした(「ダイナマン」のブラックによるそれも捨て難いですが)!!しかも「サンバルカン」の場合、ここに観る地獄大使とは違いアマゾンキラーも実況見分にその場に居合わせていたため、マシンマンたちを一掃した上で変装し
「飛羽高之の死体を確認しました。」
と偽の報告をしてアジトに潜り込むと言う本郷の様な手を打てないイーグルは爆発の中で死ぬ思いをさせられる羽目になっていましたね!

>ゴキブリ男、テレビ版と同じ、最低の死に様であった。

また「サンバルカン」の事を述べたついでに言うと、ゴキブリ男同様、ゴキブリモンガーのやられっぷりもまた、唯一の友人と思っていた少年にまで裏切られての無念極まりない物でした。もしこの場面のゴキブリ男の声も神山卓三さん(実作品では市川治さん)だったらライダーに命乞いをした上、カミキリキットに始末されるトホホな様子がよりリアルになっていたかもしれません(笑)!!

Re:「仮面ライダー対じごく大使」 前編(09/23)  

66~68話だけでなく、この作品も藤岡さん失踪事件が暗い影を落としていますね。
これこそ見せ場なのに・・・

伊上さんのシナリオでは「どうして脱出できたんだ?」とかって多い気がします。
脱出じゃないけど「ストロンガー」の「そんなこと俺が知るか」はこの人じゃないと出てこない。

Re[1]:「仮面ライダー対じごく大使」 前編(09/23)  

ふて猫様

ま、そんな細かいこと突っ込んでたらきりがないですから。

Re[1]:「仮面ライダー対じごく大使」 前編(09/23)  

笑太郎様
>「探し物とは、俺の事かねっ?!」
との粋な台詞回しと共に現れ一掃する本郷が初見の際から僕の脳裏に焼き付いています!

そうでしたか、書いとけば良かったですね。

Re[1]:「仮面ライダー対じごく大使」 前編(09/23)  

影の王子様

ま、成功してるとは言いがたい作品ですよね。

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Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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