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「ケータイ刑事 銭形雷」 第1話「カミナリ刑事登場!~お天気クイーン殺人事件」

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 第1話「カミナリ刑事登場!~お天気クイーン殺人事件」(2006年1月1日)

 「ケータイ刑事 銭形雷」は、BS-iで放送されていた「ケータイ刑事」シリーズの第5弾である。

 ただし、ヒロインの雷は、苗字は同じだが、過去作品の愛、舞、泪、零の4姉妹とはイトコと言う設定である。つまり、祖父はどちらも銭形警視総監だが、その父親が異なるのだ(愛たちの父親が兄で、雷たちの父親が弟と言う関係)。

 オンエア時は、一応、自分も「零」の続きで見ていたのだが、何故か当時は主演の小出早織さんのことがあまり好きじゃなく、途中から見なくなって、作品のことも忘却の彼方に過ぎ去っていたのだが、最近になってブログの読者の方のコメントがきっかけで、DVDを借りて最初から改めてチェックしてみたのである。

 そうしたら、なんで当時はその面白さに気付かなかったの? 俺様のバカバカ! と言う感じで激しく後悔したほど、ぞっこん惚れ込んでしまったのである。

 ……我ながらいい加減な性格だ。

 お陰で、小出さんに対するいわれのない反感(註1)も淡雪のように解けてなくなってしまった。

 (註1……「帰ってきた時効警察」も、小出さんのせいでつまらなかった、と思い込んでいた)

 ……と言う訳で、順番として「零」のレビューが完了してからと、ずっと我慢していたのだが、無事、「零」のレビューも終わったので、心置きなくこの作品を紹介することが出来て欣快の至りなのであります。

 初回なので、OPから。

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 夜の東京に稲光が走り、ついで、空から舞い降りる天使、のようなイメージで、雷がゆっくりと降りて来る。

 そして闇の中を(スタントが)一回転してから、

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 シュタッと言う感じで埃を立てて着地する。

 雷「明日は明日の風が吹く……」

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 雷「今日は今日!」

 雷の決め台詞から、タイトルが出て、

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 「ライラ、ライラ、ライラ、ライラ、ライライ、ライラライラライラライ……」

 小出さんの歌うOP主題歌「明日吹く風」が流れ出す。

 雷の後ろに立つ、婦人警官のコスプレをしたバックダンサーが小粋だよね。

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 主演の小出さんのクレジット、地下道のようなところを走る雷のイメージ、

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 今度は、椅子に座ってのギターの弾き語りをしている雷たち。

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 ついで、シリーズ初めての登場となる相棒役の岡野警部補こと国広富之さん。

 相棒が、それまでの山下真司さん、草刈正雄さんのどちらでもなかったので、余計親しみが持てなかったのかも知れない。

 そして、鑑識役の柴田束志こと、大堀こういちさん。

 鑑識役も、それまでの金剛地さんから全然知らない俳優にスイッチしたのも、「雷」に嵌まれなかった大きな要因だったと思われる。

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 「いつも歩いてる道~風に抱かれ~」
 「私だけひとりきり~寂しさは忘れたよ~」

 ここでやっと、歌い出し。

 この曲も、ちょっと哀愁を帯びたメロディと歌詞が小出さんにマッチしてて、好きな曲である。

 で、途中、いつものように「銭形雷17才、警視総監を祖父に持ち……」と言うナレーションと共に、銭形警視総監から特別なケータイを受け取っているイメージシーンになる。

 ナレーションは勿論、林和義さん。

 ラストは、ビルの屋上に立つ雷が、

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 曲の終わりにあわせてパッと振り向き、銃を向けると言うシーンで締め。

 OPの最後にヒロインが銃を撃つ、あるいは持っていると言うのも、シリーズの慣習である。

 さて、本編である。

 実は今回、1月1日の放送なのだ。「ケータイ刑事」シリーズでも、これが初めてである。

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 よって、ファーストカットが晴れ着姿と言う嬉し恥ずかしヒロイン、銭形雷を演じるのは小出早織さんですって、さっき言ったか。

 雷「今年も良い年になりますように……よろしくお願いします」
 神社で手を合わせ、丁寧に頭を下げる。

 もうこの辺で、性格の良さが滲み出ているのがお分かり頂けるだろうか?

 しかし、元旦の早朝(7時台)に、女子高生がひとりでお参りに来てると言うのは、相当不自然だけど。

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 礼拝の後、人差し指を舐めて、空にかざす。

 雷「気温2度、湿度47パーセント……寒くなりそう」

 雷、その名にちなんで天気に詳しいキャラクターと言う設定で、この仕草をしばしば見せる。

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 足早に歩き始めた雷だったが、その時、「やめろ、やめてくれーっ、ああーっ!」と、頭上から男の切羽詰った声が聞こえてくる。

 慌てて周囲を見渡すが、特にそれらしい人の姿は見えない。

 その頃、近くの山の駐車場では、中継車のそばでテレビクルーと岡野富夫警部補(国広富之)があれこれと準備をしていた。何故か知らないが、岡野はお天気クイーンこと気象予報士の宮本晴江と一緒に新春の天気予報番組に出演するらしいのだ。

 もっとも、岡野と宮本は初対面であった。

 そこへ、破魔矢を手にした雷が息せき切ってやってくる。

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 雷「すいませーん、この先で悲鳴が聞こえたんですけど」
 岡野「悲鳴?」

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 雷「はい、聞こえなかったんですか?」
 岡野「いや、まったく」
 雷「そんな筈……」

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 みんなで、その先の崖まで行って見るが、誰もおらず、何の異変も見られない。

 雷「あれ、おかしいな」
 宮本「あなた、ほんとに悲鳴なんて聞いたのー?」
 雷「あ、ひょっとしたら、ここから突き落とされたのかも」
 岡野「残念ながらその可能性はないね……この道は一本道だ、もし誰かが誰かを突き落としたとしたら、その人間は我々がいた中継場所を必ず通って逃げなければならない。しかし、そんな人間は誰もいなかった」

 結局、雷の勘違い、空耳と言うことでみんなは引き揚げてしまう。

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 岡野「君、冷え性ですか」
 雷「どうしてですか」
 岡野「いやねえ、頑固な女性は冷え性が多いんです」
 雷「普通ですよ、私、めちゃくちゃ普通です」
 岡野「やっぱり、めちゃくちゃ頑固だ。すなわち、めちゃくちゃ冷え性、さ、これ使いなさい」

 岡野、これまたシリーズ恒例のややセクハラ臭い問い掛けをすると、一方的に冷え性だと決め付け、使い捨てカイロを雷の手に押し込んでから、中継車へ戻る。

 7時30分、岡野と宮本による天気予報番組が中継される。

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 その場に残り、なんとなくそれを見ている雷。岡野が気象予報士4級の免許持ってますと自慢するのを聞いて、
 雷「4級って……どうでもいいけど!」

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 雷「あの声、なんだったんだろう?」

 で、ここでやっとサブタイトルが表示される。

 いかん、このペースで書いていたらいつまで経っても終わらん。

 その後、赤坂の海岸で男性の他殺体が発見されたという知らせが、雷のケータイ(優秀な刑事だけに警視総監直々に与えられる特別なケータイ)に入ってくる。

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 雷は制服に着替えてすぐに現場へ自転車で急行する。

 岡野「あ、君は今朝の冷え性君」
 雷「お天気おじさん」
 岡野「おじさん……おじさんは余計です。さ、ここはねえ、君のような女子高生の来るように所じゃないの」
 雷「おじさんこそ……」
 岡野「私は仕事ですよ」

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 岡野、警察手帳を見せる。

 勘の良い雷は、岡野が「警部補」の「補」を隠していることに気付き、階級が警部補だとあっさり見抜く。

 岡野が、いつもこうやって「補」を隠して見栄を張るのも、「雷」のお約束のひとつである。

 それでも、過去の相棒の中では格段に階級が高いが、岡野はこれでも東大法学部を出ているのだ(ただし、ノンキャリア)。

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 雷「現場の状況を説明して下さい」
 岡野「はい、実はですね、この……って、なんで私が君に説明しなきゃならないんだ」

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 雷、ここで自分の警視正の身分証を見せ、
 「以後、お見知りおきを!」

 例によって、岡野が「公文書偽装で逮捕」~「お見知りおきをお仕置に変えてあげよう」と言う、ヒロインと相棒の初対面の通過儀礼コントが繰り広げられる。

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 岡野「待てよ、銭形って……ひょっとして、まさか」
 雷「そのまさか、多分当たってると思いますよ」
 岡野「確認させていただきますが」
 雷「はい、どうぞ」
 (以下略)

 こうして、岡野は、晴れて恐怖の女子高生警視正の相棒に任命されるのだった。

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 岡野「死因は、頭部を鈍器で殴られたことによる脳挫傷、恐らく別の場所で殴られて海へ落とされた、名前は岩田健一、BS-iの編成マンだ。死亡推定時刻は今朝の7時20分……時計も7時20分で止まってる」

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 雷が被害者の靴の裏に挟まっていた光る石を発見する。
 そこへいきなりインド人っぽいなりをした男が登場。

 金剛地さんに変わって鑑識の柴田を演じることになったのは大堀こういちさん。

 あまりこういうことは言いたくないが、自分が「雷」以降の、いわば第2期ケータイ刑事を見なくなったのは、彼の存在が大きい。……だって、つまんないんだもん。やることなすこと全て。

 なので、柴田束志の初登場のくだりはばっさりカットします。
 柴田によると、その石は多聞岬でよく見られるウラリ鉱石らしい。

 多聞岬とは、朝、雷たちが行ったあの場所である。

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 すっかり日が暮れた海外沿いの道を、話しながら歩いている二人。

 雷「やっぱり多聞岬で何かあったんですよ。岡野さん、ずっとあの三人と一緒だったんですか」
 岡野「そうだよ、どうして」
 雷「こんなことは考えられませんか、あの中の誰かがこっそり中継場所を抜け出して岩田さんを殺害、またこっそりと戻ったとしたら……」
 岡野「しかし、その推理にはひとつ問題があるな」
 雷「声ですよね」

 多門岬で殺されたのだとしたら、その悲鳴が、雷より近くに居たクルーたちに聞こえない筈はないと、岡野は雷の推理の問題点を指摘する。

 岡野、過去の相棒役の中ではかなり頭の切れる刑事なのだ。あくまで、五代や高村と比べれば、の話だが。
  
 事件の翌日、二人はテレビ局へ行き、宮本たちのアリバイを確認する。

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 雷「殺害された岩田さんの時計が7時20分で止まっていました。そのとき皆さんは何をされていましたか?」

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 だが、偶然にも、その7時20分前後の映像が残されていた。

 ディレクターとメイクはずっと岡野の近くにいて、7時20分には、中継車の中にいた宮本も姿を現したことがはっきりと記録されていた。

 無論、雷の聞いた悲鳴などは、一切録音されていない。

 宮本「これで、7時20分には私たち全員一緒にいたことが証明出来たわね」

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 警視庁に戻り、事件を改めて考察している二人。

 雷「岡野さんはあの三人以外に犯人がいるっていうんですか」

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 岡野「そう、そこで私は、この案件に二つの仮説を立ててみた」
 雷「じゃあ、言ってみて下さい」
 岡野「ひとつ、真犯人ダイバー説!」
 雷「ダイバー?」
 岡野「そう、真犯人は岩田さんを撲殺し、海へ突き落とした後、自らもアクアラングをつけて海へ飛び込み、海中を逃走したんだ」
 雷「……」

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 雷「もうひとつはなんですか」
 岡野「もうひとつは真犯人ハングライダー説!」
 雷「嫌な予感」
 岡野「犯人は岩田さんを(以下略)」
 雷「やっぱり……」

 雷は呆れているが、実際は、こういうのがもっとも現実的な方法だろう。

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 それだけならまだしも、岡野は調子こいて、「あーっ! ひょっとしてこれは殺人事件じゃないのかもしれないよ、銭形君」と言い出す。

 岡野「自殺だよ、岩田さんはね、誰かに罪を着せる為に自分の頭を殴り、そして海へ飛び込んだんだ!」
 雷「やめろー、やめてくれーってですかぁ?」
 岡野「そう、迷うなぁ。そう考えればどれもがどれも正しく思えてきた」
 雷「じゃ、迷ってて下さい、私は捜査に行ってきます」

 岡野を放って出掛けようとした雷であったが、

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 そこへ柴田が石焼いもを手に入ってくる。
 柴田「石焼いもの声がしたので買ってきました」
 雷「石焼いもの声ですか」
 柴田「ええ、下から」

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 岡野「そんな声は聞こえなかったぞ」
 柴田「そんなことないでしょう、鑑識課はこの上にあるんですから」
 雷「……」

 雷、好物の石焼いもには目もくれず、じっと考え込んでいたが、やがて晴ればれたとした笑顔になる。
 雷「そうか、謎は解けたよ、ワトソン君!」

 以下、ネタバレあり(一応)

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 岡野「今日は、皆さんにお天気の講義を受けて頂こうと思いまして……銭形教授、どうぞ!」
 雷「みなさんこんにちは、警視庁お天気クラブの銭形雷です。これからみなさんに天気と音の関係をお話しようと思います」

 警視庁の一室に集められた容疑者たちは、いかにも気のなさそうな顔で聞いている。

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 雷「今日、こんなことがありました。1階のこの部屋で聞こえなかった石焼いもの声が4階の鑑識課の部屋では聞こえたんです。さぁどうしてこんなことが起きたのでしょう?」

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 雷「音には暖かいところから涼しいところへ曲がる特性があるんです。地面より上空のほうが気温が低いことは皆さんも知ってますよね。この部屋と上の鑑識課の部屋くらいの距離でも微妙な温度差は出るんです。つまり建物の上階ほど広範囲に音を拾ってしまう」
 岡野「なるほど」

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 雷「ところがこの温度差が、天候によっては逆転してしまうんです。大晦日の夜、東京地方には寒気団の影響で冷たい雨が降りました。しかし元旦の早朝には寒気団は南からの高気圧に戻されて、上空にはかなり暖かい空気が入ってきました」

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 雷「その結果、雨で湿った地面が冷たく、上空が暖かい、逆転層という現象が発生したんです」

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 雷「そうなるとどういうことが起きるか、このように、上空に昇った音が、暖かい空気の層に跳ね返されて音の出た場所の近くにいる人より、遠くにいる人のほうが聞こえるってことが起こるんです」
 宮本「音のトンネル現象ね」
 雷「ええ」
 ディレクター「だから岩田さんの悲鳴がおたくには聞こえて、俺たちには聞こえなかったんだ」
 雷「犯人はこの逆転層を利用して、アリバイを作ったんです」

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 雷、犯人を名指しする前に、柴田に百葉箱の模型を持ってこさせる。
 雷「これは魔法の百葉箱、岩田さんを殺害した犯人を私たちにこっそりと教えてくれるんです。静かに耳を近づけて、聴いてみてください」

 三人が半信半疑で箱に顔を寄せると、中から秒針の動く音が聞こえてくる。

 メイク「なんだ、時計の音じゃない」
 雷「中に入っているのは岩田さんがしていた腕時計です」
 宮本「岩田さんの時計って、壊れたんじゃないの」
 ディレクター「こんなもの聞かせて、一体なんだっていうんだよ」

 彼らの何気ない会話を耳にした雷、会心の笑みを浮かべる。
 雷「これで、犯人がわかりました」

 ……うん、これって「刑事コロンボ」の「さらば提督」のもろパクリだよね。

 「古畑」のキムタク出演回でも少しアレンジして使われていた、探偵が犯人に仕掛けるトリックである。

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 このタイミングで、雷の初めての「お仕置き」が発動する。

 まず、屋内なのに雷雲がたちこめ、雷鳴が轟き、居合わす人々が身構える。

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 テーマ曲に乗って、
 雷「雷鳴轟く積乱雲、何枚腹巻重ねても悪のおへそは逃がさない!」

 口上を述べながら、ケータイの稲妻型のストラップをつかみ、

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 それをスティックのように変形させて、犯人に突きつける。

 雷「その名も人呼んでケータイ刑事銭形雷、私の稲妻で痺れなさい!」

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 叫んでから、ビル(警視庁?)の屋上に立つ雷が、スティックを振り上げ、同時に右足を曲げる。

 この、最後の雷の動きが妙におかしくて、見るたびにちょっと笑ってしまう管理人であった。

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 で、実際に雷が落ちてきて、真犯人、宮本晴江に命中する。

 タイムボカンのように、電気ショックで骨格が透けて見えるという、あえてアナクロな表現。

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 明るくなると同時に、犯人は座り込み、ブフッと白い煙を吐く。

 大変金のない番組なので、この煙はCGではなく、俳優が実際に粉を吹いているのである。

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 雷「あなたが犯人ですね」
 宮本「何を証拠に?」
 雷「あなた今、岩田さんの時計は壊れたんじゃないの? って言われましたよね」
 宮本「ええ」
 雷「どうして時計が壊れたことを知ってるんですか」
 宮本「それはあなたが!」
 雷「私は時計が壊れたとは一言も言ってませんよ」

 ここで、雷たちがテレビ局にアリバイを聞きに来たシーンが再現される。

 確かに、雷は「止まっていた」とは言っているが、「壊れていた」とは言っていない。

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 岡野「これ(百葉箱の中の時計)は私の時計です。岩田さんの時計は確かに壊れてますね」
 宮本「騙したのね」

 この、相手の失言を誘って犯人だと決め付けるパターン、推理ドラマではよく見られるが、はっきり言って、裁判での証拠にはならないよね。

 それに、「止まったと聞いたので、壊れていたのだと思った」と、簡単に言い抜けが出来る。
 ……と言うより、海辺に漂着した他殺死体の時計が「止まっていた」と聞いたら、むしろ「壊れていた」と受け取るのが普通なんじゃないだろうか。

 で、実際の犯行だが、宮本は、7時20分より前に中継車からこっそり抜け出し、多聞岬に呼び出しておいた岩田を撲殺した。
 そして時計を7時20分に進めてから壊し、死体を海へ落としたのだ。

 雷「天候に詳しいあなたは元旦が逆転層になることを知っていた……岩田さんが声を上げても中継車にいる人たちには聞こえない。たとえ遠くにいる誰かが声を聞いて駆けつけたとしても、時計が進めてある為、犯行時刻のアリバイは立証できる。そう思ったんじゃありませんか?」

 ……あれ、逆転層とかトンネル効果とかいろいろ難しい用語がちりばめられているが、これって結局、相手を殺してからその時計に細工してアリバイを作ると言う、めちゃくちゃ初歩的なトリックなんだよね。

 とにかく、宮本は犯行を認める。
 動機は、「ほんとは気象予報士免許持ってないのが岩本に知られて脅迫されていたので殺しまひた」と言う、どうでもいいものだった。

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 事件解決後、改めてお参りしている二人。

 岡野「しかし驚いたなぁ、東洋ナンバーワンのお天気キャスターが予報士の免許を持っていなかったとは……私でさえ、4級気象予報士の免許を持っていると言うのに」

 岡野、あほみたいに長いパスケースを取り出して、雷に自慢する。

 岡野は資格マニアで、ありとあらゆる資格・免許を集めるのを生き甲斐にしているのだ。
 もっとも、そのほとんどは3級とか4級ばっかりなんだけどね。

 雷「それ、確認しようと思ってたんです。気象予報士に4級なんてありませんよ、英検とは別です」
 岡野、咳払いをして誤魔化す。

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 雷「気象予報士の免許はこれ!」
 岡野「あっはははは、君も持ってたの?」
 雷「も、じゃありません。警視庁の中でこれを持ってるのは私だけ……嘘をつくと私も強請っちゃいますよ」

 負けず嫌いの岡野、自分は実は東大法学部出身なんだと打ち明ける。

 もっとも、「東大出なのにノンキャリア?」と雷に突っ込まれ、

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 岡野「それには訳があるんだよ、実はね、私が昔勤めていた富士見署でマツという男とコンビを組んでいたんだが……あ゛ーっ、駄目だ、今の話、全て忘れてくれ!」

 と、いかにも追及して欲しいような口ぶりで思わせぶりなことを言う。

 無論、「富士見署」だの「マツ」だのは、国広さんの出ていた「噂の刑事トミーとマツ」からのくすぐりである。劇場版では、マツこと松崎しげるさんが出て、実際に名コンビが復活すると言う一幕もあるんだけどね。

 だが、さしあたり岡野に興味のない雷は、「わかりました、約束します。じゃあ!」とあっさり言って自転車で走り去っていくのであった。
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Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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