第22話「人魚が呼ぶ海の怪」(1984年8月3日)
とうとう、このエピソードを紹介する時がやってまいりました。自分は、この作品のレビューを開始しようと心に決めた時から、この奇跡のようなエピソードのことを常に念頭に置いていたのです。
むしろ、この22話を紹介したいがために、1話からコツコツとレビューを書いてきたと言ってもいいくらいです。
さて、冒頭、海岸洞窟内にあるフーマのアジトでは、神官ポーの監督下、水死体を水棲人間として蘇らせようと言う悪魔のような実験が行われていた。

ミラクラーの手で外科手術が行われた後、強力なエネルギーを注ぎ込まれて、一時死んだ男性の心臓が再び力強く脈動を開始する。

水棲人間「フィッシュウーッ!」
ヘスラー「成功だ」
ベッドから起き上がり、うやうやしく神官ポーとヘスラーに忠誠を誓う水棲人間。
言ってみれば、ショッカーの改造手術のようなものだが、こちらは完全に死んだ人間に新たな命を与えていると言う点で、それを上回る高度な技術が使われていると言えるだろう。
もっとも、まだ発展途上のテクノロジーなのか、
予算がなかったのか、いわゆる「アマゾンの半魚人」とは異なり、胴体は、人間の皮膚がそのまま露出していて、いささか情けないスタイルであったが。

実験の成功に、笑顔で頷きあうギャルたち。
ポーとヘスラーは、一旦不思議宮殿に戻り、クビライに報告する。
ポー「美しい人魚たちがはべる夢の楽園を完成させ、大帝王クビライ様の憩いの場所にしたいと考えております」
ヘスラー「海へ逃げ込んだマリン星人どもをひっとらえて、ひとさし舞わせるのも一興かと存じます」

クビライ「なんと言う楽しい楽園じゃ……」
ここで、その楽園の完成予想図がイラストで示される。
美しい人魚がクビライのそばに仕え、巨大な水槽にはサメと戦っている水棲人間の剣士の姿があり、手前では15話に登場したマリン星人たちが踊っている。
彼らは、まだ日本すら支配していない癖して、クビライの為のリゾート施設を建設しようと、図々しいことを企んでいるのだった。
でも、美しい女性だけを人魚にして、男はみんな水棲人間にしてこき使おうと言うのは、いかにもストレートな欲望丸出しと言う感じの発想で、ある意味、男前である。
だが、その時、偶然……じゃないと思うが、大とアニーも彼らの活動拠点と遠からぬ行川アイランドに骨休めに来ていた。小次郎さんに強いて勧められたのだ。

アニー「可愛い!」
大「世界一小さい猿なんだってさ!」
アニー「へー、
だから?」
大「……」
それでも、1年前(1983年)にオープンしたディズニーランドにごっそり客を奪われて、それでもなくても経営が苦しかったのに、誰がどう贔屓目に見ても、本格的に落ち目になっている行川アイランドをなんとか盛り上げようと、二人は園内の猿や鳥を見てはいちいち大袈裟に歓声を上げる。
ヤケクソ気味の係員はそんな彼らに対し、
「同情なんか要らねえ!」と叫んだと言う(言いません)。

少し遅れて、ツアー発起人の小次郎さん率いるレギュラーチームが、その名も行川アイランド駅と言う駅名がなおさら寂れた感じを強調している最寄り駅に到着する。
小次郎「東京から外房線で2時間だ。楽しさ一杯、行川アイランドだ。そぉーっれ!」
子供たち「おおーっ!」
臆面もなくタイアップ台詞を叫んで、無理矢理テンションを上げる小次郎さん。
子供たちは、それでも本気で楽しんでいたんじゃないかなぁ。今ほど娯楽が豊富な時代じゃなかったからね。
彼らはまず、施設一押しのフラミンゴショーを見物する。
たくさんのフラミンゴが、音楽に合わせて舞い踊る姿は大変美しいのであるが、
特にどうでもいいので、画像は割愛させて頂きます。ポテチン。

恵子「わー、これがフラミンゴ」
ルミ「上手に踊るわねー」
秋本姉妹は、それでも気遣いを見せてそんな声を漏らすが、

ワタル「……」
ワタルは全く興味のないことを隠そうともしなかった! まぁ、ワタルは、「仮面ライダースーパー1」でも訪れてるからね。
にしても、タイアップの手前、この顔はまずいんじゃないかと……。
単に眠たかっただけかも知れないが。

小次郎「貯金はたいてよ、いいとこ見せようと思って……こんなお邪魔虫うじゃうじゃ連れてきたのも、すべてアニーさんの為、アニーさんと楽しい一時を過ごしたい……」
陽子「何をぶつぶつ言ってるの?」
小次郎さんは小次郎さんで、アニーのことで頭が一杯で、フラミンゴショーなどは眼中になかった。
どうやら、大とアニーも含めて今回の費用は全て小次郎さんが出しているようだ。

信「孔雀の空中ショーだ、わー、すげーっ!」
続いて、山から孔雀が飛んできて着地して羽を広げる
だけと言う孔雀の空中ショーを見る面々。
どうも、本気で楽しんでいるのは信だけらしい。
さて、つらく苦しかったタイアップの時間もこれで終わり。
次のシーンでは待望のプールシーンとなる。
尻! ……失礼しました。管理人の中にいる悪魔(尻フェチ)の仕業です。

と、ここで、既に水着に着替えている大とアニーがやってくる。
大「遅かったじゃないか」
陽子「沢村さん
」
小次郎「はっはっはっはっ、アニーさん!」
アニー「お言葉に甘えまして」
小次郎「いやー、アニーさん、僕は幸せ……おわーっ!」
水着姿のアニーに目が眩んだか、そのままプールに落っこちると言うギャグをかます小次郎さん。
その頃、施設の近くの岩場では、

スレンダーな水着姿の若い女性が立っていて、ポーズを取って、彼氏に写真を撮って貰っていた。

そして女性の体を、双眼鏡で離れたところから覗き見している男がいた。ヘスラーである。
ここでカメラが引くと、

覗きに夢中になっていたら、背後に人が集まっていた……と言うオチになる(なりません)。
あるいは、姉(ギャル1)と妹たち(ギャル2~5)同伴で、覗きをしている覗き魔……と言うことも考えられる(られません)。
それはともかく、一瞬しか映らないが、ギャルたちの私服姿は貴重である。とりわけ、5の白のソックスに水色の短パンと言う組み合わせが最高です。

ヘスラー「あの二人はいける」
ギャル1「では早速、不思議獣ウミウミに伝えましょう」
彼らは、カップルごと拉致して、女は人魚に、男は水棲人間に改造しようと考えているのだ。
しかし、尻フェチとしては、お尻の魅力が半減する人魚への改造には断固反対を訴えて署名活動をしたい。
一方、小次郎さんたちは二人と別れ、施設内のホテルへチェックインしていた。ホテルの手前に大とアニーの車も見えるので、二人もそこに部屋を取っている……のだろうか? ナレーターは「一日だけ……」と言ってるんだけどね。

フロント「いらっしゃいませ」
小次郎「東京の大山ですが」
フロント「承っております、ごゆっくりどうぞ」
小次郎「あ、どうもー」
ルミちゃんが、「こんなところで働いてて気の毒に……」と言うような目でフロントを見ているような気がするのは、全て管理人の妄想です。

子供たちはその部屋に入るなり、「わーっ!」と歓声を上げる。
で、これがまた、微妙な内装で……、撮影前、ホテルの人と打ち合わせをしたスタッフが誉めようとして一瞬言葉に詰まる……そんな感じの部屋であった。
ホテルの人「では、こちらの部屋を(撮影に)お使い下さい」
スタッフ「いやー、これは………………良いお部屋ですねー。こんな良い部屋使っちゃっていいんすかー?」
ホテルの人(なんだ、今の間は?)
みたいなね。

恵子「わー、海が見える!」
ルミ「ほんとー」
スタッフも、あんまりわざとらしいことも出演者に言わせられないので、部屋じゃなくてそこから見える景観を誉めさせることにしたらしい。
俺もなんか行川アイランドに行きたくなってきたぜ!
……あ、もうないのか。
さて、ここでいよいよ、あのシーンになります。ドキドキ。
(註・以下のシーンは、特に管理人の思い入れのあるシーンなので、似たような画像を多用していることをあらかじめお断りしておきます)
さっきのカップルの男性が、「行くよー、ミキ笑ってぇ」などと言いながらシャッターを切っていると、

画面左側から、二人の水着ギャルがやってくる。

一方はボーダーのワンピース、一方は黒いビキニ。

そう、言うまでもなく、左がギャル4で、右がギャル5なんです!
それにしても、5の少し傾いている胸は……相当、やばいですね。

どうせなら、ギャル5だけにして欲しかったところだが、ストーリー上、ここはひとりでは都合が悪いので仕方ない。もっとも、4も、負けず劣らず乳はでかい。

ありがたいことに、ここで(文字通り)バストショットに切り替わる。

同時にこちらを振り向いて、

同時にサングラス(さっきとは違うタイプ)を外す。
イギャーッ! 可愛過ぎるぅぅぅっっっ! それと、最初見た時から脳裏に焼き付いているが、二人とも、水着とは別の日焼け跡が出来ているのがお分かり頂けるかと思う。
つまり、それは普段のギャルのコスチュームを着ている時に出来た日焼け跡なのだ。ギャルたちはほぼ毎回野外での戦闘シーンに参加しているから、いつの間にかこんな日焼け跡が出来てしまったのだろう。
結果、胸元の水着のラインと、日焼け跡のラインが重なって微妙な陰影を形作り、その美しいボディがさらなる魅力を獲得しているように思えるのだ。

一方、フーマの魔手が迫っているとも知らず、暢気にモデル気取りでポーズを取っているミキなる女性。
アバラが見えるほど痩せているのは管理人的にはNGだが、こちらもなかなか奇麗なんだよね。
演じるのは植村麻子さん(だと思うが)。
で、ギャル5のビキニの衝撃がさめやらないうちに、

今度は、ミキの背後に潜む不思議獣ウミウミの、海中からの視点の映像に切り替わる。
当然、すらりとした両足と、のしかかるようなヒップが眼前に迫ると言う、実に美味しいショットが実現する。
……
管理人、この場を借りて、今回の監督やカメラマンに対し満腔からの感謝を捧げたい。

ミキ「キャーッ、助けてーっ!」
海中から現れたウミウミが、ミキの体に抱き付き、そのまま海中に引き摺り込もうとする。
当然、男性は彼女を助けようとするが、

男「なんだお前ら、放せ!」
男性の背後で待機していた4と5が、左右から男性の腕を取る。
激しく体を動かしたので、ギャル5のたわわなおっぱいがぶるんぶるん揺れてます(心眼で見れば見えます)。

男「放せよ!」
水着姿の4と5に密着されて、何処かへ連れて行かれようとしている男性……、多分、日本でも一番運の良い男(1984年度)だったと思われる。
それにしても、男性の体を引っ張って行こうと踏ん張っているギャル5の筋肉の動きが強調され、ちょっと脂肪のついたお腹まわりなどがあからさまに映し出されて、ほんの一瞬のシーンだが、生唾モノのお宝映像となっていると、管理人は確信している。

5「来るんだ!」
4「来い!」
男「放せ!」

男「放せーっ!」
愚かにも、男性はギャルたちの手を振り解き、その場から離れる。
あーあー、もったいない……。もったいないお化けが出るぞ!
非常に遺憾ながら、二人の水着姿はこれで終わり。でも、撮影後には、みんなでプールで遊んだことだろうから、直井さんもそのビキニ姿を再び披露して男性たちの目のやり場を奪ったことであろう。
是非、その時のプライベートシーンを撮っておいて欲しかった。金ならいくらでも払うから見せてくれぇ!
(註・現在、管理人が壊れております。レビュー再開までしばらくお待ち下さい)
お待たせしました。
さて、こちらは再び行川アイランドのプール。

大「行くぞ、アニー」
アニー「オーケイ!」
プールサイドに、水着姿の大とアニーが立つ。
アニーの股間も、かなりやばいことになってます。
二人一緒に飛び込んで(大ちゃんの飛び込み方がやたら弾けていて、妙に笑える)泳いでいると、水着に着替えた小次郎さんたちもやってきて、プールに入る。
同時に、ギャルたちの手を逃れた男性が「助けてくれー」と叫びながらプールサイドに駆け込んでくる。
大「どうしました?」
男「ミキがさらわれた、怪物に」
大「アニー!」

三人が現場へ向かった後、怪訝そうな客たちの姿が映し出されるが、男性はみんな筋骨隆々としている。
このシーンは、営業時間外に撮影していて、プールで泳いでいる客のはほとんどJACの若い衆だったんじゃないかと思う。

男性に案内されて二人はその場所へやってくるが、勿論、ギャルたちは消え、何の痕跡も残っていない。
アニー「確かにここだったんですか」
男「はい」
大「どんな怪物でした?」
男「さあ……そうだ、カメラに!」
ところで、このアニーの水着、ギャザーのせいで、上半身は普通の服を着ているように見えて、結果的に、お尻が剥き出しになっているような印象を受けて、見ている方が恥ずかしくなる。
おまけに、生地も薄く、お尻の肉感がそのまま伝わってくるようで、かなりのエロさである。
……今回、バストとお尻の話しかしてないような気がするが、気のせいじゃない。
大は、アニーに写真の現像を頼み、自分は周辺の探索を続ける。

さて、拉致されたミキは、洞窟のアジトの一隅に監禁されていた。
ミキ「助けてー、出してよー」
ヘスラー「ふふふふふふ、待ってろよ、今に人魚にしてやるからな」
ポー「満足の行く素材です。美しい人魚になることでしょう」
築地でセリに出ている魚を吟味するような目で、ミキの水着姿を見詰める、ポーとヘスラー。
考えたら、これ、どっちも男なんだよね。撮影中、水着美女を前にして、二人とも股間が少し固くなっていた可能性もある(やかましいわ)。
さて、管理人的には、ここまでのストーリーで既にお腹いっぱいなのだが、今回のスタッフは情け容赦と言うことを知らず、

今度は、岩場に立って悲しそうな目で海を見詰めている奇麗な女の子を追加投入してくる。
いやー、GWと夏休みと正月が一緒に来たような感じである。
少女……恵美(原田ゆり子さん?)は、ラジカセからクラシック音楽を流して、それを誰かに聞かせている様子であった。
と、ミキの時と同じローアングルで、背後から近付くものがいた。

気配を感じて恵美が振り向くと、そこにいたのはウミウミではなく、

ダイバーズウォッチを手にした水棲人間1号であった。
恵美「キャーッ!」
水棲人間は、「あ、宗教の勧誘とかじゃないんで……」と言う風に左手を振りながら、右手に持った時計を恵美にアピールするように近付けて来る。
ちょうどそこへ大が通りがかり、水棲人間に飛びついて格闘し、海へ追い払う。

大「だいじょぶ?」(と言いつつ、さりげなく肩にタッチ)
恵美「これ、お兄ちゃんの時計だ」
大「どういうことだい?」
恵美は一時のショックから回復し、水棲人間の落としていった時計を拾い上げて食い入るように見詰めていた。

恵美「間違いない」
大「あの怪物が持ってたんだぞ」
恵美「あれはやっぱりお兄ちゃんだ。目がそっくりだった」
恵美は、大の言葉も耳に入らないように、独り言のようにつぶやいている。
大「僕のこともお兄ちゃんって呼んでくれないか?」 じゃなくて、
大「詳しく聞かせてくれないか?」

恵美「お兄ちゃん、海に潜ったまま帰らないの。もう一週間にもなるのに……だから毎日ここへ来てお兄ちゃんの好きだったこの音楽をかけていたの」
それにしても、この子、めちゃくちゃ可愛い……。是非、ギャル6とかになって欲しかった(増やすな)。
ちなみにそのクラシック音楽、例によって無知な管理人は曲名が分からないので、誰か教えて下さい。

ホテルへ戻った大は、アニーの現像した写真をチェックする。写真は、ピンポケもなく、ミキがウミウミに連れ去られる一部始終が激写されていた。
大「不思議獣だ、フーマの」(フーマ以外に不思議獣飼ってるところはないと思うんですが……)
アニー「シャイダーが見たのはそれじゃないの?」
大「違う、あれは水棲人間のようだった。
恐らく、行方不明になった恵美ちゃんの兄さんに
違いない!」
確信持ってるのか、疑惑の段階なのか、どっちだよ……。
その夜、何故かこんな時間に、小次郎さんと陽子がプールにやってくる。他には客はおらず、相当不自然だが、これはまぁ撮影の都合によるものだろう。

陽子「あーあ、つまんないの! 沢村さんたらいつもアニーさんと一緒でさー」
小次郎「ロマンチックだなぁ、夜のプールは」
陽子「相手によるわよ!」
ほんともう勘弁して欲しいと泣いて頼んでいるのに、鬼のようなスタッフは、聞く耳持たず、今度は伏兵の陽子の水着姿を投入してくる。
もはや、GWと夏休みと正月と29(肉)の日が一緒に来たような状況である。
もっとも、陽子はすぐプールに飛び込んでしまい、

ついで、プールに潜んでいたウミウミに右のおっぱいをぎゅっとされながら水面から飛び出てくる。
小次郎「で、出たーっ!」
すぐにシャイダーがやってきて、ウミウミやミラクラーと戦闘になる。
続いてヘスラー、ギャルたちもプールサイドに集結する。

ヘスラー「かかれーっ!」
仕事の後で遊ぶことしか考えていないのか、いつもより明らかにテンションが高いミラクラーの皆さん。
最後はアニーも参加して大混戦となるが、結局、陽子と小次郎をフーマに連れ去られてしまう。
ここでやっとAパート終わり。今までレビューしてきた特撮の30分番組で、かつてこれほど長いAパートがあっただろうか。
陽子と小次郎は例のアジトへ連れてこられ、ミキと同じ牢獄へ押し込められる。
抵抗する陽子の胸がゆさゆさ揺れているのだが、残念ながら、画面が暗いので良く見えない。

小次郎「おーい、出してくれよ、バケモノ!」
ヘスラー「
黙れぇっ! ふん、お前はこうなるのだ」

ヘスラー「お前たち二人を美しい人魚にしてやる……そうだ、お前には妹がいたな、妹を連れて来い」
今回の作戦、ここまでは上手く行き過ぎるほど行っていたが、ヘスラーの何気ない一言が全てをぶち壊してしまう結果となる。
大は、陽子たちを救出する方法を模索し、美少女・恵美の協力を仰ぐことにする。
つまり、再び恵美を岩場に立たせてあの音楽を流し、その兄と思われる水棲人間1号をおびき出そうと言う作戦である。
で、恵美が音楽を流しながら立ってると、
3秒で水棲人間が釣れる。チーン。
恵美「いやっ、放して、いやーっ!」

抵抗してその場に座り込む恵美の前に、アニーが颯爽と登場する。

美しい旋律をバックに、水棲人間の胸に手刀を叩き込むアニー。くぅ~。
水棲人間はすぐに海の中へ逃げ込むが、その際、アニーが発信機を発射して、その体に打ち込む。
そして、その発信機からの信号を頼りに、ジムニーで待機していた大ちゃんがその行方を追うと言う段取りになっていたのだ。
……しかし、アジトが沖の方にあったら、どうするつもりだったのだろう?
とにかく、水棲人間は手ぶらでアジトに戻ってくる。いろいろあって、遂に水棲人間がフーマに反旗を翻すものの、とても弱かったのでサクッとヘスラーに斬り殺される。
フーマは自分たちから洞窟を出て、入り口付近に来ていた大に襲い掛かる。
大がコンバットスーツをまとい、いつもの戦闘シーンに移行する。
勿論、陽子たちは人魚に改造される前に無事、シャイダーに助け出される。
実際、人魚がどんな姿なのか、ちょっと見てみたかった気もするが……。
最後のバトルシーンで、ギャルたちの活躍がほとんど見られなかったのがちと残念であった。

不思議時空でウミウミを撃破した後、かつてズバットも立ったことのある太陽を反射するオブジェ(?)の上に立っているシャイダー。

事件解決後、プールで、スタッフ、キャスト全員が思いっきり遊んでいる。
子役たちも、ここでは役を忘れて素で楽しんでいる感じだ。

しかし、ラストシーンは再び憂いに満ちた恵美の眼差し。
その手首には、形見となったダイバーズウォッチが巻かれていた。
大「まだ待つのかい、お兄さんの帰りを」
恵美「天国に行ったのよ、お兄ちゃん……」

アニー「天国のお兄さんに聞かせているのね」
大「きっと喜んでるよ、天国のお兄さん」

この時、海を見ていた恵美の目に、海面から兄が元気に顔を出す姿がありありと像を結ぶ。

兄「おーい、恵美!」
恵美「お兄ちゃん!」
かつて兄と過ごした思い出と、幻影とが混じり合って、夢の世界で恵美は大好きだった兄と再会していた。

兄を追いかけて海岸を走り、その胸に飛び込む恵美。

兄役の岡本美登(よしのり)さんが羨ましい!
無論、それはあくまで幻想に過ぎず、兄が恵美の前に明るい笑顔を見せることは二度とないのだった。

手にした花束を海へ投げた恵美の目からは、大粒の涙が落ちていた……。
ナレーター「死んだものまで蘇らせて利用する、悪魔のようなフーマを許すな、焼結せよ、宇宙刑事シャイダー!」
……以上、念願のレビューをなんとか書き上げ、肩の荷を降ろしたような気分の管理人です。
それにしてもつくづく……神回と呼ぶにふさわしいエピソードであった。
「シャイダー」の凄いところは、7話「見たかギャル変幻」、41話「直撃じゃじゃ馬娘」など、他にもそう呼ぶにふさわしいエピソードがゴロゴロあることである。
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