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「ウルトラマン80」 第11話「恐怖のガスパニック」

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 第11話「恐怖のガスパニック」(1980年6月11日)

 「東シナ海の尖閣諸島では海底油田の開発が急ピッチで進められていた……」と言う、今となってはデリケートな扱いが求められるナレーションから始まるこの11話だが、「恐竜戦隊コセイドン」の12話と同じく、第2クール以降の路線変更を先取りしたような内容である。

 つまり、猛のいる学校も、猛の生徒たちも一切登場せず、UGMのメンバーだけでストーリーが進んでいくと言う、従来のウルトラシリーズの枠内で完結しているエピソードなのである。

 ウルトラマンが中学教師と言う斬新な設定の「80」でやる必要はないと思うのだが、オーソドックスな特撮モノとしては、隊員たちのドラマがきっちり描かれている上、特撮スペクタクルシーンの出来は極上なので、レビューする価値は十分ある。

 さて、その油田から出る天然ガスを貯蔵している比留間島のガスタンク施設内で、パイプの中からエイリアンの卵のような、不気味な代物が発見される。

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 ちなみに、そこに出てくる若い作業員を演じているのは、今回キャプしてて気付いたのだが、このブログではしばしば登場する森篤夫さんだった。

 作業員たちの見守る中、卵の中から得体の知れない怪物が誕生すると、空を飛ぶようにひょいひょいと何処かへ行ってしまう。

 UGMはその通報を受けると、夜明けと共にスペースマミーと言う全長150メートルの巨大母艦で出動する。

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 オオヤマを除く4人が、ガスタンク施設内で見たのは、珍しい、等身大の怪獣であった。

 つまり、まだ幼体なのだろう。

 猛「あの怪獣はガスを吸って、一酸化炭素を吐きながら成長してるんですね」
 タジマ「ちきしょう、ガスタンクがあったんじゃ、攻撃も出来ない」

 と言う訳で、猛の発案に従って、怪獣が吸っているガスの元栓を締めてから、ハラダ隊員がガスを噴きかけて怪獣を海岸へおびき出すと言う作戦が実行される。

 作戦は図に当たり、怪獣はのたのたとハラダ隊員の出すガスにつられて、海岸まで移動してくる。

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 ほどよいところで、ハラダはガスのボンベを降ろして、近くで待機している仲間のところへダッシュする。

 ハラダ「うまくいったぞ」
 タジマ「了解! よし、撃て!」
 猛&エミ「はい!」(ドガガガガガ……)
 ハラダ「うぎゃーっ! 殺す気かーっ!」
 猛「あ、ハラダ隊員、いたんですか?」

 ……と言うようなギャグを考えたのだが、どうだろう?(聞かれても)

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 実際には、タジマ隊員がライフルのような武器を一発撃つだけである。

 しかし、この小道具の銃、良く出来てるよね。

 タジマ隊員の撃ったビームは見事怪獣に命中し、体内に吸い込んだガスと、ガスボンベのガスも一緒に大爆発を起こし、怪獣は四散する。

 事件はこうしてあっさり落着した……ように見えたので、オオヤマのはからいで、隊員たちは夕暮れまでの短い休暇を与えられる。

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 と言っても、そこはほんとに何もない島なので、海岸で無理矢理遊んでエンジョイするしかないのだった。

 くぅ、ここは是非、もっと暑い時期に撮影して、エミ隊員にはそのナイスバディをあますところなく披露して頂きたかったと言うのは、全人類(主に男性)の願いである。

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 制服姿のまま、波打ち際で投げ合いをしたり、砂や水を掛け合ったり、ヤケクソ気味に童心に返ってはしゃいでいるハラダ隊員の頭を、エミ隊員が「よしよし、良い子、良い子」と言う風にポンポン叩く。

 まるっきり犬だね、こりゃ。

 ところが、その最中、ハラダ隊員が珍しい貝殻のような奇麗な物体を海の中から拾い上げ、それを何気なくエミ隊員にプレゼントしたことが、後に大きな問題に発展することになる。

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 ひとしきり遊んだあと、隊員たちを乗せたスペースマミーが島の空港から離陸する。

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 キャプでは分かりにくいが、上昇しながら左右の翼が広がったり、下部からはきちんとジェット噴射が出たり、ほんとに神業的なミニチュアワークである。

 その夜、UGMの基地内で、エミ隊員が一酸化炭素中毒になって倒れているのが発見される。

 幸い、発見が早かったのでエミは命を取り留めるが、その原因が、ハラダが見付けたあの物体にあったことが判明する。あれは、爆発した怪獣の細胞だったのだ。

 それを知ったオオヤマはいつになく厳しくハラダ隊員を「めっ!」する。

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 オオヤマ「現場で物を拾ったのなら何故報告しなかったんだ?」
 ハラダ「ただの貝殻だとばかり思ってました。それに……」
 オオヤマ「それに、なんだ?」
 ハラダ「はい、あんまり奇麗な形をしていたから、つい……」
 オオヤマ「バカモォン! 貴様はUGMの隊員じゃないのか、それともただのロマンチックな普通な男だったのか?」

 そこへ、病み上がりのエミがやってきて、「私にも責任はあるんです」と健気にもハラダ隊員を庇う。

 快男子であるハラダは、すかさず「そうです、全部エミが悪いんです」と責任をエミになすりつけようと……しません。

 互いに庇いあう二人に対し、オオヤマは事件が解決するまで、基地から外出することを禁止すると申し渡す。

 と、地下のボイラー室で緊急事態発生の通報が入る。猛とタジマが現場に向かうと、エミと同じ症状で数人の隊員が倒れていた。しかし、彼らは既に手遅れであった。無論、あっという間に再生した怪獣の仕業である。

 猛「キャップ、怪獣はもうガスの本管を通って基地の外へ出たんじゃないでしょうか」
 オオヤマ「考えられるな」

 オオヤマは、猛たちに怪獣の捜索を命じる一方、エミたちには、怪獣の細胞のさらなる分析をさせる。

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 ハラダ「俺たちいつまでこんなことしなきゃいけないんだよ」
 エミ「これも重要な仕事よ」

 こうして横から見ると、エミ隊員の胸の容積が如何に大きいか良く分かりますね。

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 エミ「簡単に攻撃しても倒せる相手じゃない……私たちが弱点を見付けなきゃ、攻撃することも出来ないかもしれないのよ」
 ハラダ「そりゃ分かってるよ、でも俺の性分じゃないんだよなー」
 エミ「まだそんなこと言ってるの? キャップはね、私たちにチャンスを与えてくれたのよ! 失敗した私たちに重要な仕事を与えてくれたってことは、キャップの思いやりなのよ、だからぐだぐだ言ってないで、さっさと仕事をやって頂戴!」

 不平たらたらのハラダを、お姉さんのように優しく叱り付けるエミ隊員。

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 UGM施設内を、猛たちやほかの隊員たちが怪獣の姿を追い求めて駆けずり回っている。

 これ、右側の建物はミニチュアなのだが、左側の実景と壁の質感が良く似ているので、パッと見、合成しているとは気付かないほど見事な映像である。

 猛たちの捜索も空しく、怪獣は既に基地を離れて、都心部のガス管に侵入していた。

 その影響で、東京のあちこちでガス爆発が起こるという惨事となる。

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 作業員の目の前で、

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 いきなりガスタンクが爆発を起こす。

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 それを茫然と見ていた作業員に向かって、次々と連鎖的に爆発が迫ってくる。

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 作業員も慌てて逃げようとするが間に合わず、凄まじい爆発に吹っ飛ばされる。

 なんか、後年の「ガメラ3」を髣髴とさせるシーンだが、これをCGを使わないで表現していると言うのが素晴らし過ぎる。

 報告を受けたオオヤマたちが出撃しようとするが、怪獣の分析をしていたハラダたちがやってくる。
 分析によると、怪獣はガスを吸えば吸うほど大きくなり、最後は50メートルにも達すると言う。

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 オオヤマ「ようし、出動!」
 ハラダ「ちょっと待ってください、怪獣の腹の中はガスが充満してます。ちょっとでも火がつけば、ドカンです!」

 ハラダ隊員の台詞に続けて、

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 その様子をきっちり映像にして見せてくれるのが、この番組のスタッフの涙ぐましいほど良心的なところである。

 エミ「爆発したら、また細胞が大量に散らばって……それがまた成長します」
 タジマ「だったら攻撃できないじゃないか」
 オオヤマ「弱点はないのか」
 エミ「コンピューターの分析では体内のガスを凍結させて、宇宙へ追放するのが最良の解決方法だと」
 オオヤマ「凍結?」
 ハラダ「ええ、マイナス259.1温度で凍結するんです」

 オオヤマはそれを受けて、武器製造班に冷凍ビーム弾の開発を指示する。

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 その後、シルバーガルで捜索中の猛とタジマの前に、すっかり大人になった怪獣が、地中ガスタンクを突き破って出現する。

 その名もメダン。

 今回のネーミングは「80」としてはマシな方である。

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 しかし、迂闊に攻撃できないので、二人はとりあえず近くに着陸して、オオヤマの指示を待つことにする。

 それにしても、この広大で精巧なミニチュアセットの見事さ!

 特撮スタッフの仕事には心の底から敬意を払いたいが、実際のところ、そこまでやらなくていいから、その分、学園ドラマとしての要素を充実させる方に、予算と労力を使って欲しかったと言うのが正直な気持ちだ。

 こういのうは別に「80」じゃなくても、過去のウルトラシリーズでも見られるようなシーンだからね。

 さて、メダンは傍若無人にガスを吸いまくる。吸って吸って吸いまくる。

 ガスを吸うのがそんなに楽しいのだろうか? それよりエミ隊員の……いえ、なんでもないです。

 しかし、UGMはそんな振る舞いを前に、何の手立ても打つことが出来ない。

 その夜、ハラダはエミ隊員から今夜東京に雷が落ちそうだと聞くと、命令を無視してスカイハイヤーで基地を飛び立つ。

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 豪雨の中を突き進むスカイハイヤー。

 次々と出てくる神業的な特撮シーンの連続に、管理人は思わず溜息をついたものである。

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 オオヤマ「ハラダ、貴様、何をするつもりだ」
 ハラダ「キャップ、雷が来ます。冷凍ビーム弾が出来るまで、俺が……」
 オオヤマ「バカな真似はやめろ、スカイハイヤーじゃ、雷の衝撃に耐えられんぞ」

 そう、ハラダはメダンの周囲を飛ぶことで、自ら避雷針になって、メダンに落雷・引火するのを防ごうと捨て身の挙に出たのだ。

 やがて、雷が落ち始めるが、すべてスカイハイヤーに引き寄せられて、メダンには当たらない。

 だが、数回雷を浴びたスカイハイヤーもただでは済まず、コントロールを失って墜落していく。

 このタイミングで、地上にいた猛が80に変身し、空中でスカイハイヤーをキャッチし、ハラダ隊員を救う。

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 だが、80にもメダンを凍らせるほどの能力はなく、メダンの近くに直立して両手を伸ばし、自分自身の体を避雷針にして、メダンに落雷するのを何とか防ごうとする。

 80は、メダンが面白半分に吹きかけるガスに散々苦しめられるが、

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 最後は漸く完成した冷凍ビーム弾が発射され、

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 メダンは氷の彫像のようにカチカチに凍結させられる。

 そして80がその体を宇宙へ運び出し、安全なところでサクシウム光線を放って今度こそ再生できないよう粉砕する。

 事件解決後、ハラダ隊員は自分がクビにされるのではないかとびくびくして処分の決定を待っていると、大山がエミを引き連れ、つかつかと作戦室へやってくる。

 ハラダ「あの、キャッ……」
 オオヤマ「はい、クビ!」

 じゃなくて、

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 ハラダ「あの、資格の取り消しですか」
 オオヤマ「貴様、UGMを辞めたかったのか?」
 ハラダ「いいえ、自分はもっとUGMでバリバリやりたいんです!」
 オオヤマ「ほぉ、バリバリね。だったら貴様には嬉しい処分だな」
 ハラダ「はぁ?」
 エミ「休日返上よ!」

 そう、ハラダ隊員は半年、エミ隊員も一ヶ月間、休みなしで働くと言うのがUGMの下したブラックな決定であった。
 ハラダ「半年間もぉ?」
 エミ「どう、嬉しい? うふふふふ」

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 猛「ほう、嬉しくないんですか」
 タジマ「バリバリやりたいんでしょう?」
 ハラダ「いや、嬉しいッスよ、嬉しいですよ……」

 口ではそう言いながらいかにもしょんぼりと俯くハラダ隊員を見て、みんなはどっと笑声を上げる。

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 ここで、手前のシャッターが紙芝居のようにパッと閉まって、そのままエンディングへ移行すると言うのが、実にシャレた演出なのである。

 以上、「学園篇」としては甚だ物足りなかったが、普通の特撮作品としてはなかなかの出来映えであった。
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新章の内容を先取り

第2クール以降の内容を先取りしたエピソードですがまだこの時点では学校教師という設定が生きています。

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Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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