第32話「散歩する惑星」(1968年5月12日)
コンピューターで全自動制御された「散歩する惑星」と、怪獣リッガーは登場するものの、その首謀者である宇宙人(星人)が一切姿を見せないと言う異色作。
冒頭、宇宙ステーションV2より、アステロイドベルトから外れた小惑星が地球に向かっているとの知らせを受けて緊迫した空気に包まれているウルトラ警備隊作戦室。
キリヤマは、アマギ、ダン、フルハシにホーク1号によるパトロール飛行を命じる。
フルハシなどは「たかが小惑星だろう」と軽く見ていたが、彼らの前方に空に浮かぶ巨大な島、「ガリバー旅行記」に出てくる「ラピュタ島」そのままの物体を認めるや否や、態度を一変させる。

フルハシ「飛んでくる島を発見!」
アンヌ「なんですって?」
フルハシ「島が飛んで来るんだ」
キリヤマ「島が? バカなことを言うな!」
フルハシ「いや、確かに島です。いえ、島に見えます」

ホーク1号も急いで回避しようとするが、すかさず「島」からビームが発射されたかと思うと、眩い閃光が三人の視力を奪い、ホーク1号はコントロールを失って「島」に取り込まれてしまう。

アンヌ「ホーク1号、応答せよ! ホーク1号、応答せよ!」
キリヤマ(可愛い……)
ソガ(可愛い……)
マナベ参謀(お腹空いた)
アンヌの必死の呼びかけにも応答はない。キリヤマ、それこそ問題の小惑星ではないかとホーク3号で捜索に向かうが、ホーク1号どころか、「島」の影すら発見することは出来なかった。

そのホーク1号は、濃い霧の渦巻く荒涼とした岩場の上に身を横たえていた。最初にダンが意識を取り戻し、二人を揺り起こす。
フルハシ「ここは何処だ?」
ダン「昨日飛んでいた島ですよ」
三人はとりあえず外に出て、周囲の状況を調べる。ダンはビデオシーバーで本部と連絡を取ろうとするが、強力な妨害電波のせいで不可能だった。
三人の目の前に、巨大な皿のような、宇宙船とも建物ともつかぬ複数の物体が遠く霞んで見えた。

アマギ「ここは地球じゃないんじゃないのか?」
ダン「いや、地球らしいぞ。それも日本ですよ。ほら!」

ダンの指差すほうを見れば、谷の向こうに、紛れもない富士山が聳えていた。
フルハシ「なんだ、地球防衛軍のすぐそばじゃないか」
アマギ「ほんとだー」
安堵の息を漏らすフルハシたちであったが、彼らは実は地上に降りた「島」の上に乗っかっていたのだ。

ダン「これは地球のもんじゃありませんよ。恐らくV2から連絡してきた小惑星ですよ」
フルハシ「じゃあアステロイドベルトから来たって訳か」
ダン「ええ、散歩する惑星です」
アマギ「冗談言ってる場合じゃないぞ!」
三人は向こう見ずにもウルトラガン一丁で、その宇宙船とも基地ともつかぬ建造物へ殴りこみを掛ける。

ダンが黒い扉の横の窓から中を覗くと、内部では得体の知れない様々なメカが途切れることなく作動していたが、それを操っている星人らしき姿はない。
三人はその扉を力尽くで開けようとするが、びくともしない。

だが、三人がその場に留まっていると、扉が向こうから勝手に開く。

いかにも罠のようであったが、三人は一列縦隊で内部に侵入する。
ここ、三人が三人とも同じポーズで続くのが、ちょっとした笑いを誘う。
それにしても、ひとりくらい外に残っておいたほうが安全だと思うのだが……。

三人は、完全自動制御されているメカを調べて回る。
アマギが、メインユニットと思われる機械を推定するが、その時、突然分厚い扉が閉まり、三人を閉じ込めてしまう。
三人「おいおいおい、聞いてないよ~!」 それを見て、思わずダチョウ倶楽部のような突っ込みをする三人であった(嘘)。
一方、「島」、いや、その基地が発する出力数億万キロの電磁波の為に、地球防衛軍はレーダー、通信機をはじめ、あらゆる機器・メカが使用不能になって基地機能が麻痺していた。
無論、その影響は地球防衛軍以外のすべての施設に及んでいた。
キリヤマ、アンヌ、ソガは、原因究明とダンたちの救出の為、ポインターであの小惑星に接近を試みる。
だが、ある程度近付いたところで急に車が前に進めなくなる。

ソガ「どうしたんでしょう?」
キリヤマ「何か見えない壁にぶつかったみたいだ。よし、飛んでみよう!」
ソガ「ええーっ、キリヤマ隊長は空を飛べるんですかぁっ?」 キリヤマ「そうなんだよ、実は私の正体はクリプトン星から来た異星人で……って、バカっ!」
……と言うようなギャグを考えたのだが、いまいちだったのでなかったことにしよう。
他にも二郎さんの「飛びます飛びます」とか、ドラえもんの「はい、タケコプター」などを絡めてなんとかギャグにしようと思ったが、これだと言うのが思い付かず、断念した。
キリヤマの「飛ぶ」と言うのは、勿論、ポインターの飛行能力のことを指していた。
だが、障壁はどうやらドーム状に「島」を覆っているようで、上空から進もうとしても車体が斜めになるだけでやはり進めない。

キリヤマ、一旦車から降りて、ポインターのレーザー光線を発射するが、綺麗な角を描いてバリアに弾き返されてしまう。
キリヤマ「あの中には何があるんだ?」
アンヌ「あ、隊長、ホーク1号です」
アンヌが双眼鏡で、岩場の上に不時着しているホーク1号を発見するが、そこには辿り着けないし、通信機も使えないので、どうすることも出来ない。

ソガ「隊長、あの惑星が移動します」
キリヤマ「移動?」
キリヤマがポインターのレーダーを見ると、確かに「島」がある場所に向かって移動していた。
……なんでポインターのレーダーは生きてるの? などと言う細かい突っ込みはなしにしやしょうぜダンナぁ、へっへっへっへ……(誰だよお前)

一旦基地に戻ったキリヤマは、状況をマナベ参謀に説明する。
キリヤマ「このままの進行方向で基地に近付いて来ると……」
マナベ「危険だ、妨害電波でミサイルも使えないとすると、残るは……」
キリヤマ「新兵器キリー」
マナベ「あれなら逆に妨害電波に食らい付いて行く」
ソガ「しかし、あの惑星にはダンたちが!」 相変わらず仲間のことを真っ先に思いやるソガ隊員、素敵です。

アンヌ「小惑星の移動速度から計算して、後53分でこの基地に……」
コンピューターの弾き出したデータを手に、アンヌがやってくる。
それにしても、アンヌのこの如何にも女性らしいふくよかな体つき、もうこれだけで十分オカズになりそうですね。ゴチになります。
(以下、2018年1月29日追記)
この記事をアップした後、「プレイガール」のDVD4を見たら、その一発目が偶然にもアンヌのひし見ゆり子
さんの初登場エピソードだった。
「セブン」とは何の関係もないのだが、アンヌとあまりに落差があったので、少し画像を貼っておく。

シャワーを浴びているところを男たちに踏み込まれ、曇りガラス越しに応対しているアンヌ(じゃないけど)。
乳首が見えちゃってますが。

その後、カットが切り替わるとフィルターなしでしっかりおっぱいが掘り出されてました。
右側の女性はレギュラーの片山由美子さん。アンヌ(じゃないけど)は、ワルモノから逃げていた彼女を匿ってやったのでした。

続いて、清楚な下着姿も披露されている。
アンヌとして妄想するなら、ヌードよりこっちの方がリアルかもね。
ラストは、男顔負けの大立ち回りを演じ、パン チラと言うより、パン モロキックを気持ち良さそうに繰り出しておられました。
ただ、「プレイガール」のパン チラって、全体的に狙い過ぎの感じがして、あまりエロくないんだよね。
ついでに、その次に収録されていたチョメチョメがゲスト出演しているエピソードでは、

温泉旅館の大浴場で、レギュラーの渡辺やよいさんと八並映子さんが、泡ヌードを披露されておられた。
(手前は宮園純子さん)
フルヌードよりエロい、泡ヌード。これを考案した人は天才である。
無論、肌色のタイツや絆創膏など、不粋なものは一切装着しておらず、

泡越しに、乳首がはっきり視認できたりするのであった。
嗚呼、生きてて良かった……。
特に渡辺さんは巨乳なので、その破壊力は凄まじいものがある。
今のドラマではまず流せない映像だが、昔のドラマは夢があったよね。
なお、どちらのエピソードも放送は1973年である。
(以上、2018年1月29日追記)
マナベは、あと20分待って、もしそれ以上「島」が近付いたらキリーを発射すると宣言する。

その新兵器キリーなるものが発射台に乗せられて基地の岩壁からせり出す。
その詳しい性能については不明だが、妨害電波の発信源に向かって飛べるような、特殊な誘導機能を持っていたのだろうか?
もっとも、「島」の直径は約1キロ、しかも周囲には強固な電場バリアーが張り巡らされているから、キリーをもってしても破壊は難しかったと思われる。

フルハシ「おい、まだかーっ?」
アマギ「まだまだ」
ダン「さっきからずっとこの島は移動し続けてますよ。もしかするとこの惑星自体が時限爆弾になってるのかもしれない」
フルハシ「なんだって、それじゃあ……おい、早くしろよ早く!」
アマギ、フルハシとダンを四つんばいにさせて、その背中を踏み台にして何やら作業に没頭していた。
ダンはアマギに踏まれながら
(ああ、これがアンヌだったらなぁ……)としみじみ思っていたそうです。
フルハシはアマギに踏まれながら
(ああ、これがソガだったらなぁ……)としみじみ思っていたそうです。
アマギはアマギで、
(俺は電子計算機のオーソリティーだぞ。お前ら素人は、俺の踏み台になるのがお似合いなんだよ!)と、心の中で叫んでいたそうです。
嘘はさておき、フルハシとダンが脂汗を流しながら耐えた甲斐あって、遂にアマギが白いレゴブロックみたいな部品を外すと、あの重たい扉がやっと開く。
三人は急いでホーク1号の操縦席に戻るが、やはり、あの強力な電磁波のせいで離陸できない。
そこで、ダンがひとりで基地にとんぼ返りして電磁波を止めることになるが、その途中、リッガーと言う竜脚類のような怪獣が現われ、ダンの行く手を阻む。

ダン、ウルトラアイで「デュワッ」しようとするが、なんと、電磁波はウルトラアイの変身機能まで狂わせており、セブンになれず、いつまで経っても「変な眼鏡をかけた人」のままであった。

ならば怪獣カプセルだと、ダンはそのひとつを投げる。

で、よりによってダンが選んだのは、リッガーと同じタイプのアギラであった。

アギラ、躊躇なくリッガーの巨体に背後からのしかかっていく。
なんか、オスが自分より大きなメスと交尾しようとしているようにしか見えないんですが……。
アギラが敵をひきつけているうちに、ダンはさっきの基地に再び入り込む。

ダン、一応、アマギの真似をしてメインユニットを操作しようとするが、
15秒で断念し(意気地なし!)、ライターのような小型の時限爆弾を置き土産にしてトンズラする。

で、その時限爆弾によって、基地はあっさり壊滅する。
しかし、基地は三棟あるのだが、そのひとつに仕掛けた小さな爆弾でみんな景気よくドカドカ爆発すると言うのは、さすがに虫が良過ぎるのでは?

その頃、作戦室では、他にすることもないので
カラオケ大会をやっていたが(註・やってません)、「島」がマナベ参謀の規定した防衛ラインに達したところで、不意にすべての計器が息を吹き返し、通信機能も回復する。
キリヤマ「フルハシ、何故早く脱出せん?」
フルハシ「ホークがやられました。隊長、早くこの惑星を攻撃してください。この惑星自体が時限爆弾になっています。我々に構わず早くミサイルを!」
キリヤマ「参謀!」
マナベ「攻撃用意!」
やむをえず、新兵器キリーの発射準備を命じるマナベ。

と、爆発のショックで気を失っていたダンが漸く目を覚まし、苦戦していたアギラを回収してから、セブンに変身する。
モニターでセブンとリッガーの戦いを見たマナベは、寸前でキリー発射を中止させ、キリヤマは、ホーク3号でフルハシたちの救出に向かう。
……いや、セブンが出ようが出まいが、最初からそうすれば良かったのでは?

リッガーは特殊な攻撃手段を持たない怪獣だったが、なにしろ図体が大きい。セブンはその巨体を持て余し、なかなか決定打を与えられない。

そうこうしているうちにホーク3号が「島」に飛来する。
キリヤマたちはすぐフルハシ、アマギと合流するが、ダンの姿が見えないので手分けをして捜索する。

セブン、最後はアイスラッガーでリッガーの首を刎ねる。

血こそ出ないが、首を失ったリッガーの胴体がビクンビクンと痙攣するのが割と残酷である。

セブン、リッガーの首が落ちても、ピンク色の目が点滅しているのを見て、リッガーの頭部こそが「島」の誘導装置であることを悟り、それを抱えて空へ飛び立つ。
リッガーに誘導されて防衛軍基地とは離れたところまで上昇したところで、「島」は時限装置で自爆する。
キリヤマたちも
ダンを見捨てて、ホーク3号で脱出していたので無事だった。
しかし、ダンとキリヤマたちの再会場面もなく、セブンが空を飛んでいくシーンでいきなり終わってしまうのは、ちょっと物足りない。
空飛ぶ「島」が襲ってくるというアイディアは面白いのだが、星人も出ず、ゲストキャラもおらず、隊員同士のドラマも希薄で、最初から最後まで極めて無機質なストーリーだった。
リッガーとアギラのバトルも、無駄に長ったらしいだけで燃えないし。
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