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「破れ傘刀舟悪人狩り」 美女&傑作選 その2



 第23話「母恋い童歌」(1975年3月4日)

 かつて、雨宿りに立ち寄った武士(戸浦六宏)にねちっこく女房を犯され、女房を自害に追い込まれた上、そのショックで一人娘が口が利けなくなってしまったと言うしみじみと暗い過去を背負った浪人(山本学)と、一膳飯屋を妹と一緒に切り盛りしているおとき(富山真沙子)との切ない交情を描いた、しみじみと暗いストーリー。

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 で、おときの妹・おしのを演じているのが、「仮面ライダーV3」の純子さんこと、小野ひずるさんなのだった。

 おしのは店によく出入りする弥九郎とも割りと良い感じになるのだが、

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 最後は、役職を利用して土地転がしを企む好色な道中奉行に手篭めにされそうになり、舌を噛み切って自害してしまうのだった。

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 母親のような存在だった姉の腕に抱かれて、汚れのない体のままあの世へ旅立ったおしの。

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 おしのの身を案じて駆けつけた弥九郎も、怒り狂って奉行の手下のやくざたちをぶった切るのであった。

 で、その道中奉行と言うのが、あの浪人の妻を死に追いやった武士だということが判明し、浪人はひとりでその奉行の屋敷に乗り込もうとするが、刀舟に止められる。

 刀舟はその足で奉行の屋敷へ乗り込み、群がる雑魚を斬り殺しながら奥へ進むと、

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 家臣「道中奉行、伊達民部様の屋敷と知っての乱入か?」
 刀舟「やかましいやっこの野郎! 民部って外道はてめえかー? てめえのような薄汚ねえ野郎に大事(でえじ)な命、奪われた権六とおしのに代わって、てめえの命貰いに来たんだ! てめえなんて野郎は人間じゃねえや、たたっきってやるよぉ!」
 家臣「あわわ……」

 そう絶叫すると、約2秒で奉行とその家臣たちを斬っちゃうのでした。

 第43話「運命の標的」(1975年7月22日)

 松前藩の家老(北原義郎)たちが、悪徳商人・相模屋にそそのかされて、罪のない百姓を面白半分に矢で射殺する遊びに熱中する。商人はその見返りに松前藩の御用商人に収まって暴利を貪ると言うストーリー。

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 刀舟「来るたんびに良くなるなぁ」
 千代「嘘つきね、先生、ちっとも良くなりはしないわ」
 刀舟「良くなるよ。半年もしてみろ、何処でも遊びに行けるよ」
 千代「いいわ、嘘でも信じてあげる」

 さて、今回ゲストヒロインとして登場するのは第1話にも患者役で出演していた天野美保子さん。1話では台詞もあまりなく、あくまで脇役だったが、今回は堂々のヒロインである。

 さて、相模屋の番頭・和助(田口計)は、山師の格好をして街をぶらついては、どこかに誰も知らない金山があると言う噂を流して、金に困っている人たちを砂金取りに行くと騙して集めていた。

 お千代の父親・清吉(塚本信夫)も困窮しており、和助の口車に乗って人里離れた山の中へ行ってしまう。そして半兵衛も金に目が眩んで和助に誘い出されるが、幸い、途中で激しい腹痛を起こしたため、途中で引き返して難を逃れる。

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 清吉がいなくなったと聞いて、刀舟は病弱なお千代の様子を見に来る。

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 家のすぐ外で子供たちが遊んでいるのを羨ましそうに見ているお千代。

 子供好きの刀舟が鬼の仮面を被り、子供たちの投げるお手玉の標的になってやっているのだ。

 その後、刀舟が川で釣りをしていると、ふらりとお千代がやってくる。

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 刀舟「お千代坊、起きてきちゃダメじゃないかよー」
 千代「平気よ、今日は気分が良いの」

 お千代は刀舟にねだって、自分にもさっきの遊びをさせて欲しいと頼む。

 お千代はお手玉を投げてはしゃいでいたが、不意にその場にへたり込んでしまう。刀舟は自分の娘のように優しく抱き上げて、布団の中へ寝かせてやる。

 千代「あたしは父ちゃんに捨てられたんだ」
 刀舟「お千代坊、何を言うんだ?」
 千代「いいんだよ、先生、あたしはもうすぐ死ぬんだから、捨てられたって仕方ないよね」

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 お千代、自分の死期を悟っているのか、子供らしからぬ諦め顔で自分に言い聞かせるようにつぶやいて目を閉じるが、もう一度刀舟を見上げて、

 千代「先生、ありがとう、とっても楽しかったわ」

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 そのいじらしさに、刀舟もつい涙ぐんでしまうのであった。

 そして、それが刀舟とお千代の最後の会話となってしまった。ある夜、お千代は父親にとって自分が足手まといに過ぎないのだと絶望し、川に自ら身を投げてしまったのだ。

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 千代「母ちゃん、もうすぐ母ちゃんのとこへ行くわ。私が生きていると、父ちゃんの足手まといになるだけだもんね」

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 知らせを受けて刀舟が長屋に駆けつけたときには、手の施しようもなく、既にお千代は息を引き取っていた。

 刀舟たちは和助を捕まえて締め上げ、その口から家老たちの悪行を知り、また、清吉とお蘭までが人間狩りの標的にされる予定だと知ると、馬を飛ばして中津川へ飛ぶ。

 清吉もお蘭ももう少しで射殺されるところだったが、寸前で刀舟に助けられる。

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 刀舟「やかましいや、この野郎、てめえらのような野郎に貴様呼ばわりされる俺じゃねえや。てめえら人間じゃねえ、たたっきってやる!」

 いつもの決め台詞を放つと、刀舟は悪人たちを斬って斬って斬って斬って斬りまくるのでした。

 ラスト、娘の死を知った清吉が川で手を合わせている姿を見ながら、刀舟の脳裏には、元気に遊んでいた頃のお千代の無邪気な笑顔が蘇るのだった。

 ……と言う訳で、あんまり可愛いので天野さんの画像をつい大量に貼ってしまった管理人であった。

 第45話「娘を売る市場」(1975年8月5日)

 とある屋敷の牢にぶちこまれているうら若き娘たち(全員処女)が、頭巾を被った数人のおえらがたの前に引き出され、奴隷のように競売にかけられて売り買いされていくと言う衝撃的なシーンで始まる。

 当然、そこに集まったのはみんなどうしようもない狒々爺なのだが、

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 中でも、田口計演じる旗本・間四郎太の変態ぶりは群を抜いており、自らの手でいきなり娘の着物の前をかっさばいたりする。

 残念なことに、出てくる女の子はみんなきっちりおっぱいを両手でガードしているので、乳首は一切見えない。

 間は、その女の子を100両でお買い上げになる。

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 性欲で頭が破裂しそうな間は、競り落とした娘とすぐさま布団イン。

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 それが癖なのか、自分の指を噛みながら、いびつな顔を傾けて娘に迫る間。

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 おまけに、彼の性的嗜好はかなり歪んでおり、あらわになった娘の白い背中に蝋燭を垂らし、彼女の悶え苦しむ表情に、なんともいえない魅力を感じるようになっていた。

 娘「あ、ああ……」
 間「そうだ、その顔がなんとも言えんのだよ……」

 田口計さんの憑依的な熱演が光るが、確かつい2週前に、田口さん、違う役で出てませんでしたっけ?

 一方、瑞光院にひょいひょいとやってきたお竜、弥九郎が墓地の掃除をしているのを見て声を掛ける。

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 お竜「弥九さん、何してんだい?」
 弥九郎「見たとおりさ。この世にゆかりのない無縁仏、花を捧げてくれる人も、お祈りしてくれる人もいないんだ。まぁせめて気が付いた時にだけ掃除でもしてあげようと思ってね」
 お竜「うふふふふ、優しいところがあるんだねえ、弥九さんは案外」
 弥九郎「案外だけは余計だろうよ」

 だが、その優しい弥九さん、ふと境内の隅の墓石の陰から、生白い女の素足がニュッと出ているのに気付き、慌てて駆け寄る。

 女は既に死んでいて、粗末なむしろが掛けてあったが、果たしてそれは、さっき間にいたぶられていた哀れな娘の成れの果てだった。死体の処理に困って、まるでゴミのように瑞光院の墓地に捨てて行きやがったのだ。

 また、あの処女市場を主催している悪徳代官は、自分の領民に対しても理不尽な年貢を課して苦しめていた。

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 その村のなつと言う娘は、思い余って自らの身を女衒に売り、なんとか年貢を払おうとする。

 このなつを演じているのが、特撮ドラマにもちょくちょく出ている戸島一美(北原和美)さんである。

 なつは、直ちにあの競りに出される。代官はそうやって集めた娘たちを旗本や大名に売りつけ、暴利を貪っていたのである。

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 なつを競り落としたのは、またしてもあのキングオブ変態・間四郎太であった。

 間は、さっきと同じように蝋燭をなつの背中に垂らしたり、なつを天井から吊るして鞭でしばいたり、SMプレーに興じる。

 その屋敷に忍び込んで探っていたお竜も捕まり、さらにその白い肌に魅せられた間が、彼女も自分のおぞましい欲望のはけ口にしようとする。

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 ここで、たくさんの田口計さんの顔が笑いながらぐるぐる回って迫るという、強烈な映像が出てくる。

 是非、このブログのトップ画像に使いたい画像である。

 最後は刀舟が競りに乗り込んで不届きものたちを全員ぶっ殺し、お竜もなつも助かるのだった。

 第50話「恐怖の脱獄者」(1975年9月9日)

 タイトルどおり、凶悪な犯罪者が牢を抜けて、自分を捕まえた岡引や同心に復讐しようとする話。

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 その岡引の娘・お京役で、まだあどけなさの残る結城しのぶさんがゲスト出演している。

 ストーリーは取り立ててどうということはないのだが、「スカイライダー」の魔神提督こと中庸介さんがセクシーなフンドシ姿を披露されていたり、佐原健二さんが脳天に刀をぶち込まれて殺されたり 他にも「スーパー1」の幽霊博士こと鈴木和夫さん、「ウルトラセブン」の「アンドロイド0指令」の植村謙二郎さんなど、特撮ファン的にはなかなか豪華な配役なのである。

 第52話「大江戸火炎太鼓」(1975年9月23日)

 こともあろうに、町火消しが放火をしていたと言う話。

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 若い火消しの恋人・小染役で、水原麻記さん。

 面白いのは、刀舟は冒頭から春日部に診療に出掛けていて留守で、しかもその帰る途中大雨に打たれて病気になってしまい、物語の大半、千住にいないと言う構成になっているのだ。

 他にも、大名や代官、旗本、御用商人などのお偉いさんが悪役として登場せず、斬る相手が火消しばかりと言うのもユニークな設定。

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 刀舟「男伊達がどうの、命知らずがどうのと、笑わせんじゃねえや! てめえらの欲の為に火消しが火遊びしやがって! 土地を焼かれたものたちがどんな思いをしているか、てめえら考えたことあんのかい! 許せねえ、てめえら人間じゃねえ! 鳶口何丁でもかかってこい、たたっきってやる!」

 ラスト、瑞光院に押し寄せてきた火消したちの大群を前に、迎えに行った半兵衛たちから「話を聞いただけの」刀舟が激しいタンカを切って、いつものように悪人狩りを嗜もうとするが、

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 刀舟が悪の親玉を斬ったところで眼光鋭い別の火消しの棟梁、新門辰五郎(待田京介)が割って入り、

 辰五郎「破れ傘の先生でござんすね、お噂は伺っておりやす。お怒りはごもっともでござんすが、先生、火消しは江戸にはなくちゃならねえもんで、どうかこれ以上はご勘弁を……」
 刀舟「おめえさんは?」
 辰五郎「へえ、新門の辰五郎ってケチな野郎でござんす」 
 刀舟「新門の辰五郎……おぼえとこう」

 と、それ以上の殺戮をやめさせてしまうのも、珍しい結末であった。 

 新門の辰五郎と言うのは実在した有名な町火消し、侠客である。

 続きはまた今度!
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コメント

手ブラ👍

>おときの妹・おしのを演じているのが、「仮面ライダーV3」の純子さんこと小野ひずるさんなのだ。

>「あ、仮面ライダーV3の純子さんだ!」って気付いた視聴者もいるでしょうね。時期的にはウルトラマンレオ第32話にゲスト出演された後だと思いますが、おしのが珠純子のご先祖様ではないか?と思ってしまいます。個人的には小野さんをヒロイン役に起用して三浦綾子さんの氷点や川端康成さんの伊豆の踊り子をドラマ化していたらなあ・・・と感じましたね。

>残念なことに、出てくる女の子はみんなきっちりおっぱいを両手でガードしているので乳首は一切見えない。

手ブラフェチにはたまらない画像ありがとうございます。

>このなつを演じているのが、特撮ドラマにもちょくちょく出ている戸島一美(北原和美)さんである

>ちょうどV3第49話のレビューを読み終えた後でしたが、デストロンの紳士に会って「わあ嬉しい、こんなに早く幸せが来ると思わなかった!!」って喜んでいたあの子ですよね。個人的に石原さとみさんにどこか似た顔立ちをしていると思う北原さんですが、このブログでもお馴染みの中山昭二さんが出演した流星人間ゾーンでゾーンエンジェルを演じていたそうです。

Re: 手ブラ👍

> 手ブラフェチにはたまらない画像ありがとうございます。

お役に立ててなによりです。手ブラは良いですよねえ。

> 個人的に石原さとみさんにどこか似た顔立ちをしていると思う北原さんですが、このブログでもお馴染みの中山昭二さんが出演した流星人間ゾーンでゾーンエンジェルを演じていたそうです。

そうなんですか。見たい作品がまだまだあるなぁ。

怪優振り

田口計さんは今回も“怪優振り”を発揮した模様ですね😅

Re: 怪優振り

懐かしい記事ですね。苦労したなぁ、これ。

ゲストの女優

今回のシリーズの女優のゲストは小野ひずるさんと北原和美さんですか?特撮シリーズでも着々出演されていますね😅

Re: ゲストの女優

そうですね。

No title

>今回ゲストヒロインとして登場するのは第1話にも患者役で出演していた天野美保子さん。

彼女ほんと美人ですよね。ほかの時代劇でも、けっこうすごいシーンもあるし。ところで写真は掲載されていませんが、23話のほうに出ていた女の子は、『レオ』で人形持っている眉子を演じていた人ですね。

http://www.tvdrama-db.com/name/p/keyex-%E6%B1%A0%E7%94%B0%E3%80%80%E6%81%AD%E5%AD%90=type-CAST

彼女も子供向けから時代劇、東映系の刑事ものなどかなり幅広く出演しているようですので、私も折に触れて確認したいと思います。案外天野さんみたいな大胆なシーンあるかもだし、ってけっきょくこういうほうに走っちゃいますね、私。ていうか、70年代は、子役に人権なんかなかったからひどいシーンの連発ですが。池田さんは、そっちのほうの人ではないとは思います。

Re: No title

> 彼女ほんと美人ですよね。ほかの時代劇でも、けっこうすごいシーンもあるし。

「紅之介」のあれは、ちょっと貼れないです。

> ところで写真は掲載されていませんが、23話のほうに出ていた女の子は、『レオ』で人形持っている眉子を演じていた人ですね。

綺麗ですが、あまり印象に残らない顔立ちですね。

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