第46話「愛を貫くサーベル」(1983年12月17月)
冒頭、赤目山に登山に来ていた秋川兄弟が、地震に遭遇して河原に転落するが、ちょうど落ちたところで、怪しく光る赤い球体を発見する。

ゼノビア「アトン様、御覧ください」
カー「おお、これは我がジャシンカ帝国に伝わるメドゥサの首」
ゼノビア「5000年前に片目がなくなり、それとともに魔力も失っておりました。その片目が今度の地震で地上に現われたのです」
一方、グランギズモでは、ゼノビアが「メドゥサの首」なる恐ろしげな彫刻の施された盾をアトンの前に持ってきて、進化獣ジェットムササビの胸に嵌め込んでいた。
キメラたちは直ちにメドゥサの目を探しに赤目山に向かうが、それは既に秋山兄弟に持ち去られた後だった。

ダークナイト「ふふ、やはり現われたな」
その様子を木陰から見下ろしているダークナイト。
レイが地震の被害を調べに赤目山にやってくると、ちょうどジャシンカに追われている秋川兄弟と出会う。
しかし、なんで単なる地震の調査にわざわざレイが、それもひとりでやってきたのか、割と不自然である。

レイ「有尾人!」
秋川兄弟とシッポ兵たちの間に飛び降り、凛々しく構えるレイ。

レイ「とぉっ!」
そこにはシッポ兵しかいなかったので、レイは変身することもなく次々とやっつけていく。

二郎「凄い!」
その強さに思わず目を丸くして驚嘆する弟の二郎。
よく見たら、「ギャバン」や「シャイダー」のレギュラー、藤原進さんであった。

シッポ兵を倒した後、レイの目の前に矢文が飛んでくる。
それは、メドゥサの首のイラスト入りの、ジャシンカの古文書であった。

レイ「これはメドゥサ?」
ダークナイト「そうだ、それはメドゥサ、人間の世界では伝説の怪物と言われている。だがそれが現代に蘇ったらどうなるか」
矢を放ったのはダークナイトであった。滝の上に、ボウガンを手に立っている。
レイ「ダークナイト!」
ダークナイト「見物だな、はっはっはっ」
それだけ言うとダークナイトは森の中に引っ込む。
見物だと言いつつ、わざわざそんなことをダイナマンに教える……メドゥサの復活を阻止して欲しいと言わんばかりの屈折した行為であった。

夢野「メドゥサとは、あまりに恐ろしい姿をしている為、その顔を一目でも見たものは石に変わってしまったという」
ちびっ子の為に、メドゥサについての簡単なレクチャーが夢野司令の口から語られる。
しかしこのイラスト、右側の男性が、左側の男性を「君がッ泣くまで殴るのをやめないッ」とか言って殴っているように見える。
北斗「そのメドゥサが蘇るというのか」
レイ「ダークナイトはそう言ったわ」
竜「そんなバカな、あれは伝説上の怪物でござるよ」
東都大学の研究室で、白衣を着てあの赤い球を調べている秋川一郎(名前は仮称)。
そばに二郎がいて、球を貸して欲しいとしきりにせがんでいる。

二郎「僕、約束しちゃったんだ、あの山で助けてくれたお姉ちゃんに、この石、見せてあげるって」
一郎「あっ、返しなさい!」
二郎「すぐ返すからさぁ、お姉ちゃん、公園で待ってるんだ」
あの混乱の中、レイと二郎がそんな約束をする余裕はなかったと思うが、とにかくそう言うことになってるらしい。二郎は兄に逆らい、球を掴んで公園に行こうとするが、

そこへいきなりキメラ様御一行が入場あそばされる。
しかし、何度見てもキメラ様のコスチュームはエロい。

キメラ「お前たち、メドゥサの目を見つけた筈じゃ、返して貰おう!」
キメラ様の後ろで、十手を手に役人風を吹かす同心や岡引のような居丈高な仕草を見せるシッポ兵が良い仕事をしている。
一郎は慌てて二郎を部屋から逃がす。
問題の目は、二郎のズボンのポケットの中に隠されていた。
その頃、レイは約束を守って公園で二郎を待っていたのだが、夢野司令からジャシンカ出現の知らせを聞く。レイは直ちに「了解」と応じるが、ふと二郎との約束のことを思い出し、立ち止まる。

レイ(二郎君とここで待ってると約束したんだわ……でも、私には大切な任務があるの、ごめんね)
躊躇したレイだったが、結局約束より任務を優先させて、心の中で二郎に謝ってから東都大へ向かう。

真っ先に到着したレイ、ダイナピンクに変身して戦うが、やはり一対一の勝負ではキメラに軍配が上がり、ピンチに陥る。
が、例によって他の4人が救援に駆けつけたので、窮地を脱する。

大学の敷地の中へ後退するキメラ様のお尻をローアングルから捉えた(尻フェチにとっては)奇跡のようなショットが炸裂!
一方、夢野司令もあの古文書を解読し、ジャシンカが「メドゥサの目」を狙っていることを突き止め、戦闘中のダイナマンに知らせる。

レッド「了解!」
ブラック「なに、赤い石?」
キメラ「もう遅い、今頃ジェットムササビがあの子供からメドゥサの目を取り戻してるわ」
カメラの前にずいとレオタードに包まれたお尻を割り込ませ、キメラが勝ち誇ったように告げる。
ピンク「二郎君が!」
ピンクはレイの姿に戻って必死に二郎の行方を追い、ちょうど、ジェットムササビに見付かって襲われているところにでくわす。

再び、シッポ兵を相手に大暴れするレイ。
一瞬、萩原さんがアクションしているのかと思ったが、良く見たらトランポリンを使ったり見事な前方回転を見せたりしていることから、JACの女性だと言うことが判明する。
その動きはファラキャットの大島ゆかりさんのようでもあるが、クレジットにはそれらしい名前はないので、別人かも知れない。
が、レイの奮闘も空しく、目はジェットムササビに奪われ、その胸のメドゥサの盾のくぼみに埋め込まれる。
ジェットムササビは、手始めに二郎の体で「メドゥサの盾」の威力を試す。

メドゥサの両目の光を見た次郎は、たちまち青白い肌の石人間にされてしまう。

ジェットムササビ「見たか、メドゥサの威力、俺様の力、これで人間どもはみんな石ころだ」
「メドゥサの盾」が伝説どおりの威力を発揮したので、ジェットムササビは小躍りして喜ぶ。

レイ「石になってる……」
変わり果てた二郎の姿に
笑いを堪える言葉を失うレイ。
ジェットムササビは街へ繰り出し、手当たり次第に市民を石人間に変えていく。

左のおばさん、思いっきり瞬きしてる……。
その後も、空中を縦横無尽に翔け巡りながら、人々を石に変えていくジェットムササビ。

車を運転していた人を石に変えて、その車が横転して炎上する(いつものバンク映像につなげる)……と言うのは分かるのだが、

新幹線がいきなり爆発するというのは、さすがに変じゃないか?

どさくさ紛れに、強風にあおられて移動するジェット旅客機と言うのも出て来るが、これは「ゴーグルファイブ」第1話の使い回しであろう。
とにかく番組が言いたいのはジェットムササビの跳梁で、街が大混乱に陥ったということなのである。
無論、ダイナマンも黙って見てはおらず、ジェットムササビに戦いを挑むが、「メドゥサの目」を見ないようにして戦わなければならないので実力を発揮できず、良い様にあしらわれてしまう。

レイ(任務の為とはいえ、私が約束さえ守っていれば……ごめんね、二郎君)
レイは再びあの公園に佇み、自分のせいで二郎が石にされてしまったのだと強く自分を責めていた。
CM後、ジェットムササビが獲物を求めて滑空していると、陸上競技場のようなだだっ広い公園で、ひとりのテニスギャルが練習しているのを見掛ける。
ジェットムササビ「こんなところにまだ石にしていない人間がいたか」

ジェットムササビの存在にも気付かず、ベンチの方へ駆けて行くギャル。

バッグからタオルを出そうと前屈みになって、皆さんお待ちかねのパン チラが炸裂するのでありました。
と言っても、これはアンダースコートなので、準パン チラと言うべきか。

忍び足で背後から近付くジェットムササビであったが、ギャルが手鏡を取り出して顔を映すと、果たして、それがレイのコスプレであることが判明する。
何の脈絡もないが、ついでにキメラ様にも同じようなコスプレを決めて頂きたかった。

ジェットムササビ「お嬢っさんっ」
レイ「ヤーッ!」
ジェットムササビ「ぐわーっ!」
レイ、鏡に映ったジェットムササビを見ながら、鋭くサーベルで「メドゥサの盾」を貫き、破壊する。

ジェットムササビ「立花レイ!」
レイ「油断したわね、ジェットムササビ」
ジェットムササビ「どうして俺の弱点を?」
レイ「ギリシャ神話を忘れたの? 英雄ペルセウスは鏡に映したメドゥサの姿を見て戦い、メドゥサを倒したわ。鏡に映った姿なら、見ても石にならないのよ。メドゥサの魔力は敗れたわ!」

語気鋭くからくりを説明するレイの左右には、同じくテニスボーイの格好をした4人が並ぶ。
で、大変残念なことに、一番テニスルックが似合ってないのが竜の春田純一さんでした。
やっぱり、世の中にはテニスに向いてない顔と言うのがあるのです。
そもそも、テニスと言うのは顔でするスポーツなのです(註・違います)。
こうしてレイの機略によってジェットムササビは倒され、二郎をはじめ石にされた人間は全て元通りの姿になるのだった。
なお、ろくに画像も貼らなかったが、二郎の兄を演じていた人、どこかで見たことある顔だなぁと思っていたら、「美女シリーズ」で小林少年をやっていた小野田真之さんでした。
- 関連記事
-
スポンサーサイト