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「太陽戦隊サンバルカン」 第35話「友達!?クカラッチャ」


 第35話「友達!?クカラッチャ」(1981年10月10日)

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 怪人「ラッカラーチャ、ラッカラーチャ、へっへっへっへっ」

 冒頭から、ゴキブリの姿をしたゴキブリモンガーと言う、今ではまずありえない造型と名前の怪人が、楽しそうに歌を歌いながら化学薬品を調合している。

 およそ悪人らしくない明るい声は、「怪物くん」のオオカミ男でお馴染み、神山卓三さん。

 透明なケース越しに、それをヘドリアン女王たちが見守っている。

 ヘドリアン「ゴキブリモンガーは細菌融合の天才じゃ、今新しく作り出そうとしているのは、くふふ、踊り病の細菌じゃ」
 ヘルサターン「踊り病?」
 アマゾンキラー「この細菌に感染したものは踊りだすのです!」

 そのまんまにも程があるだろうと言うアマゾンキラーの説明。

 アマゾンキラー「踊って踊って踊りまくって、ついには死に至ります」
 ヘルサターン「それは面白い」

 いや、「面白い」って……、なんかもうヘルサターン、ブラックマグマの主導権を取り戻す気ねえだろ?

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 アマゾンキラー「ラ・クカラチャとはスペイン語でゴギブリと言う意味です」
 ヘドリアン「すなわち、人間どもはゴキブリ踊りを踊りまくるのじゃ」

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 怪人「はーい、セニョール!」
 ヘドリアン「つっふっふっ」
 アマゾンキラー「女王様」
 ヘドリアン「ううんっ、調子に乗るな! ヘルサターンに向かってセニョールとはなんちゅうことを」

 ゴキブリモンガーがヘルサターンのことを「セニョール」と呼ぶのを聞いて思わず吹き出すヘドリアンであったが、アマゾンキラーに注意されて慌てて威儀を正す。
 
 怪人「申し訳ありません、俺、教養が邪魔してついスペイン語が出ちゃうんですわ。総統閣下、恐怖の踊り病菌が完成しました!」

 ……

 アマゾンキラーやゴキブリモンガーの台詞の太字部分を冷静に吟味すると、ブラックマグマの公用語がなんで日本語なんだろう? と言う素朴な疑問が湧いて来る。

 それは、演じているのが日本人ばっかりだからです!

 つーか、日本のテレビ局が作った日本を舞台にしたドラマで日本語が使われるのは当たり前なのです!

 余談はともかく、ストーリーの紹介を続けよう。

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 ゴキブリモンガーは街へ繰り出すと、手始めに小学校のグラウンドで準備体操をしていた教師と子供たちに細菌ガスを浴びせ、「踊り病」に感染させる。

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 怪人「ほらほら踊るんだ。ラッカラーチャ!」

 教師も子供も、ひたすら踊りまくる。

 絶滅種となったブルマ着用の女児たちもちょっと恥ずかしそうに体を動かしている。

 すぐにサンバルカンが駆けつける。ゴキブリモンガーは彼らにも細菌ガスをお見舞いするが、強化スーツには全く効かず、ゴキブリモンガーはさっさと逃走する。

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 両手を広げて、軽やかに住宅街を走り抜けるゴキブリモンガー。

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 角を曲がったところのゴミ置き場に巨大なゴキブリに変身して紛れ込み、追跡するパンサーの目を逃れようとする。

 現在では、本物は勿論、おもちゃの映像もドラマに映ることはまずないと思うが、当時はかなりおおらかで、「スカイライダー」の16話など、おもちゃの映像ならバンバンお茶の間を侵食していた時代である。

 パンサーが気付かずに走り去った後、そこへやってきたのが、今回の主人公である安夫少年であった。

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 安夫「ああーっ、捕まえたぞ! でかいゴキブリだなぁ、こんなゴキブリ見たことないぞ。立派なヒゲをしている。新種かも知れないぞ」

 ところが、安夫は恐れる色もなく、その巨大ゴキブリを手に取り、いとおしそうに撫で回す。

 少しどころか、かなり変わった感性の持ち主のようであった。

 と、パンサーが朝夫の姿になって引き返して来て、安夫にゴキブリのお化けのことを尋ねるが、安夫は巨大ゴキブリを背中に隠しながら「知らないよ」と嘘を言ってその場を離れる。

 安夫「可愛いなぁ……あっ」

 その後も噴水の前に座って、巨大ゴキブリを頬にスリスリさせてうっとりしていた安夫だったが、一陣の風とともに巨大ゴキブリは羽を広げて安夫の手から飛び去ってしまう。

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 ゴキブリモンガーは近くの木の上で本来の姿に戻り、

 怪人「ふぃーっ、ゴキブリをいやがらんとはおかしな子供だ。お陰で助かった。グラッシャス! ありがとうよ、アミーゴー」

 自分を探している安夫に、親しみを込めて呼びかける。

 だが、本部に戻るとヘドリアン女王がえらく御立腹であった。

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 ヘドリアン「バカモノ! ええい、何がラ・クカラッチャじゃっ」
 アマゾンキラー「あれをご覧!」
 怪人「あれをご覧と言われてみれば……」

 壁のスクリーンに、「踊り病」に罹った人たちが踊り狂っている様子が映し出される。

 ヘドリアン「あれは、ドジョウすくいではないか?」

 ……

 どうでもいいでしょおおおおっ!!(管理人の魂の叫び)

 そもそも、最初にこれこれこういう踊りを踊りますともなんとも言ってないのだから、別にドジョウすくいだろうとブレイクダンスだろうとパラパラだろうとロボットダンスだろうとショーコー音頭だろうと一向に構わんだろう。それと、後から感染した教師たちは明らかに「阿波踊り」を踊っていたぞ。

 もっとも、それが失敗作だったのは確かで、彼らはサンバルカンに「喝」を入れられるだけであっさり正常に戻ってしまう。

 その後、改良を加えたガスを散布していたゴキブリモンガーであったが、再びサンバルカンに邪魔をされ、追い掛け回される。

 ゴキブリモンガーはまたしても巨大ゴキブリに化けて安夫のところへ行き、安夫はそれを自分のポケットに入れて、捜索中の朝夫の目から隠し、自宅に持ち帰る。

 これはさっきと同じシーンが二回繰り返されているみたいで、あまりに芸がない。

 朝夫も、さすがに安夫が怪しいと睨み、その似顔絵を描いてみると、

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 まり「あらー、安夫君じゃない!」
 次郎か正男(註1)「そうだ、ゴキブリ野郎だ!」

 覿面に効果があり、サファリにいた子供たちが即座にそれが安夫だと言い当てる。

 (註1……管理人、いつまで経っても次郎と正男の区別がつかないので、もう覚えるの辞めました)

 エミ「凄い意地悪な子で、ゴキブリで脅すのー」
 次郎か正男「陰険な奴でさー、ゴキブリ飼ってんだ」
 嵐山「ふーん」

 子供たちの説明を聞いて、大人たちも憮然とした表情になる。

 と、似顔絵を見た助八が、急に怒り出してそれをビリビリに破いてしまう。

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 助八「こいつですよ、こないだカレーの鍋に、ゴキブリ放り込んで逃げていったやつ!」
 美佐「なんですってー!」
 朝夫「ヒョウーッ、そんな話、初めて聞いたよ~」

 助八の言葉に、サファリのカレーが大好物の朝夫が目を白黒させる。

 これまた、今のテレビドラマでは絶対に出て来ない台詞だよね。

 おまけに、

 嵐山「お前、まさかそのカレーを?」
 助八「大丈夫ですよ、豹さんがゴキブリ捨てて煮詰めたカレー、全部食べてくれたんです」
 朝夫「ヒョウーッ!」
 嵐山「バカモノ、信用問題だっ!」

 と言う、ゲロゲロなオチになる。

 無論、この後、助八はカレーの鍋に放り込まれてじっくりことこと煮込まれて、生まれて初めて人の役に立つことが出来たのだった……と言うのは残念ながら嘘である。

 助八は、出前に行くと言って店を飛び出す。

 次郎か正男「さいならっ、当分来ないからね!」
 嵐山「おい、ちょっ……」

 子供たちも汚物でも見たような顔付きで、ぞろぞろ帰って行く。

 なお、「カレーの鍋にゴキブリ~」と言う台詞だけで吐きそうになった人は、つのだじろう先生の傑作漫画「うしろの百太郎」の悪魔憑きのエピソードを是非読んでみましょう。他意はありませんが。

 さて、ゴキブリ野郎と言う結構なあだ名を頂戴している安夫少年は、巨大ゴキブリに与える餌でも探しているのか、ゴミ置き場を棒で突付いていたが、数人の子供たちが寄って来て「ゴキブリ野郎!」と罵り、特に理由もなく彼をいじめる。

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 と、突き飛ばされた安夫のポケットから転がり出た巨大ゴキブリがゴキブリモンガーに変わり、いじめっ子たちを追い払う。

 怪人「くおらっ、俺のアミーゴをいじめると承知しないぞーっ!」

 ゴキブリモンガー、尻餅をついたまま茫然としている安夫に近付き、

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 怪人「怖がることはない、アミーゴ、アミーゴとは友達ってことよ。アミーゴは俺を助けた。俺、アミーゴを助けた」
 安夫「うん!」
 怪人「どうせ俺たちゃ嫌われ者同士、嫌われ者同士仲良くやろうぜ」
 安夫「うん」
 怪人「おらぁもう実家に帰れないんだよ、敷居が高くてなぁ」

 そう言って、安夫の体にしがみつき、むせび泣くゴキブリモンガー。

 しかし、悪の怪人が「実家」って言うの、初めて聞いたな。

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 泣きながら再びゴキブリになり、安夫の胸に張り付く。それをいとおしそうに撫でてやる安夫であった。

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 CM後、ゴキブリモンガーは安夫の家に連れて来られ、安夫の部屋を興味深そうに見渡す。

 怪人「ここがアミーゴの部屋か、ミノムシ、ゴキブリにミミズ、気に入ったぜ」

 安夫の部屋には、ゴキブリの他にも様々な生き物が蠢いて、さながら現代版「虫愛ずる姫君」のようであった。

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 安夫、ゴキブリモンガーに買い物を頼まれて家を出る。

 家の前には、朝夫が張り込みをしていて、ずっと後をついて来る。

 女の子「あっ、ゴキブリだ!」
 女の子「きらーい!」

 前方で女の子たちがチョークで道路に悪戯書きをしていたが、安夫の顔を見るなり逃げ出してしまう。

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 女の子は逃げるだけだったが、男の子は安夫の前をうろうろしながら、「ゴキブリ、ゴキブリ~」などと盛んに囃し立てる。

 なんか、この映像、FPSで、プレーヤーの前をザコ敵が右往左往しているようである。

 さすがに見兼ねた朝夫が彼らを一喝して追い払う。

 朝夫「安夫君、どうして君はみんなともっと仲良くしようとしないんだ」
 安夫「あいつらがいじめるんだい!」
 朝夫「それは君が嫌がらせをするからじゃないか」
 安夫「みんながいじめるから仕返しをしただけだい!」
 朝夫「それじゃ堂々巡りだなぁ、ほんとは君だって友達が欲しいんだろ?」
 安夫「いるもんか!」

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 朝夫「そうかなぁ、それじゃあなんでゴキブリやミミズやミノムシを可愛がったりするんだ。ほんとは寂しいんじゃないのか?」
 安夫「うるさい、もう友達なんて要らないんだよ」
 朝夫「待てよ、それはどう言う意味だ? もう友達が出来たってことか?」
 安夫「……」
 朝夫「安夫君なぁ、悪い友達なんてのは友達とは言えないんだぞ。本当に困った時こそ、友達のありがたみが分かるんだよ、君はそう言う友達が欲しいとは思わないかい?」

 朝夫、安夫少年に諄々と友達の大切さを説くが、安夫はその手を振り払って走り出す。

 朝夫「安夫君、俺は君を待ってるぞぉ!」

 安夫は商店街に行き、なにやら色んなものを買って帰ってくる。

 自宅前には飛羽と欣也の姿もあった。

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 朝夫「色々な薬や試験管、ビーカーなどを買い込んだぞ」
 欣也「子供の実験にしちゃ大掛かりだな」
 飛羽「交代で見張ろう」

 だが、その夜、安夫は、ゴキブリモンガーが新たな細菌の開発をしているところを目撃し、さらに彼がブラックマグマの一味だと言うことも知ってしまう。

 ゴキブリモンガーは、安夫を縛り上げると、徹夜で新しい細菌を完成させる。

 しかし、安夫の親が一切出て来ないと言うのは、ちょっと製作者の手抜きのように感じるなぁ。

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 怪人「これを隠してな、俺と一緒に表へ出るんだ」
 安夫「で、でも、それは……」
 怪人「黙って言うことを聞けばいいんだよ、さもないとお前もただでは済まないぞ」

 早朝、ゴキブリモンガーはシューズバッグの中に細菌のビンを入れて安夫に持たせ、ゴキブリに変身してそのポケットの中に隠れ、朝夫たちの目をかすめて家を移動しようとする。

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 安夫「おはよう」
 朝夫「や、おはよう」
 安夫「……」

 珍しく自分から挨拶した安夫、いかにも何か言いたそうな目で朝夫を見るが、黙って歩き出す。無論、朝夫もその後をついて来る。

 怪人「急げアミーゴ、駅へ行くんだ」
 安夫「駅に行けば大勢の人が……」

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 ここで安夫、「本当に困った時こそ、友達のありがたみが分かるんだよ~安夫君、俺は君を待ってるぞ!」と言う朝夫の言葉を思い出し、縋るような目で朝夫を振り返る。

 この子役、台詞とかは棒読みなんだけど、こう言う表情なんかは上手いんだよね。

 安夫、人差し指で自分のポケットを指差し、そこに巨大ゴギブリが潜んでいることをそれとなく示してから、「豹さーん!」と、いきなり朝夫に向かって駆け出す。

 同時に、物陰に潜んでいたイーグルがバルカンスティックを投げて安夫の半ズボンのベルトを切り、ゴギブリモンガーを安夫から引き離す。

 ま、それは良いのだが、

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 お陰で、安夫少年は花も恥らうホワイトブリーフ姿を全国ネットで晒す羽目になってしまう。

 繊細な子供なら、これだけで自殺モノの赤っ恥シーンだよね。

 朝夫「脅されていたんだね、これで分かったろう、君の友達はこのバルパンサーさ!」

 朝夫、パルパンサーに変身し、ラス殺陣となる。

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 で、その最中にも、カメラはしつこく安夫のブリーフ姿を追って、安夫少年の心の傷をぐいぐい広げまくる。

 ……まぁ、本人はそんなに気にしてなかったんだろうけどね。

 当時は白ブリーフが一般的だったろうし。

 とにかく、ゴキブリモンガーは倒され、「踊り病」作戦はほとんど何の成果もないまま撃沈する。

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 ラスト、久々のサンバルカン体操が行われ、三人と美佐、レギュラー子役4人に混じって安夫少年も一緒に体を動かしていることで、安夫もやっとゴキブリ少年の汚名を返上したことが示唆されている。

 と言う訳で、これだけ何度も「ゴキブリ」と言う字を使ったレビューは初めてであった。
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コメント

言葉遣い

どうも作戦以前に曲がりなりにも悪の組織の元締め(ヘルサターン)に対して"セニョール"呼ばわりですか?このような言葉遣いをした怪人(モンガー)はいるのでしょうか?

Re: 言葉遣い

ま、セニョールは一応敬称だから、ギリセーフなんじゃないですかね。

意図が分からん

何度見てもこの作戦の意図が分からない小生であります😅

Re: 意図が分からん

ヘドリアン女王の暇つぶしじゃないですか。

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zura1980

Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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